わさびを守る小さなパトロール隊 ~ テントウムシでアブラムシを退治
岩手県における水わさびの施設栽培では、アブラムシ類による生育の遅れや減収の被害が問題となっていますが、防除に使用できる登録農薬がありません。また、水わさびの栽培には、きれいな水が必要不可欠で、水生生物をはじめとする環境にやさしい防除法の開発が求められてきました。
そこで、アブラムシに多くの天敵が発生することに着目し、どの天敵が最も有効であるか、市販の天敵生物を用いて検討しました。その結果、テントウムシの中でも最もよく目にする「ナミテントウ」が、最も防除効果が高いことがわかりました。
しかし、十分な防除効果をあげるには、多くのナミテントウを放飼する必要があるため、その結果コストが高くなる(22,800~38,000円/2アールハウス)ことが課題となっています。そこで、平成20年度はナミテントウをさらに低密度で放飼することにより、コスト削減が可能か検討しています。
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アブラムシ類による被害(若葉が枯れる)
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「ナミテントウ」を放飼した直後
(環境部病理昆虫研究室 専門研究員 羽田 厚)
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