「作りやすく」&「おいしい」ヒエの新系統が実りました
県北農業研究所では、良食味在来系統「もじゃっぺ」を素材とし、平成16年度から4年の歳月をかけて、半もち性(もちとうるちの中間のデンプン特性)をもつ食味が良く、草丈が低くて栽培しやすいヒエ新系統を育成しました。そのヒエ新系統が、いよいよ刈取りの時期を迎えました。
本年は、雑穀や水稲にとっては恵まれた天候となったため、ヒエも前年に比べ草丈が伸びましたが、新系統は3系統とも原品種である「もじゃっぺ」より明らかに草丈が低くなりました。
平成20年9月17日に「ヒエ岩手2号(ねばりっこ2号)」のコンバイン収穫を行ったところ、刈り取り部、脱穀部での引っかかりはなく、スムーズに刈り取ることができました。これからは、収穫したヒエの収穫粒調査、成分分析、精白歩留まりなどの試験を行い、加工・消費の場面でのニーズに応えうる特性をもつか確認していく予定です。
また、9月24日には県内の生産者・実需者の方々にお集まりいただき、新系統が県の新品種としてふさわしいか検討していただきました。今後は、年内の品種登録申請に向けて準備を進めていきます。
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原品種「もじゃっぺ」とヒエ新系統の立毛状況
ラベルの脇に立ててある棒は2メートルの物差しです -
「ヒエ岩手2号」のコンバイン収穫状況
(撮影日:平成20年9月17日)
(県北農業研究所作物研究室 主任専門研究員 仲條 眞介)
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