現地ふれあい農業研究センター「土壌消毒効果の向上によるほうれんそう夏期安定生産」を開催
平成20年9月9日、本波林業センター(久慈市)において、現地ふれあい農業研究センター「土壌消毒効果の向上によるほうれんそう夏期安定生産」を、久慈地域のほうれんそう生産者や種苗メーカー、関係機関の職員等あわせて57名の参加を得て開催しました。
久慈管内は、夏期冷涼な気候条件を活かせる品目として、雨よけほうれんそうの栽培が盛んに行われ、平成13年には販売額が10億円に達するなど、県内でも有数の産地に成長しました。しかし、近年は土壌伝染による病害の発生が問題となってきたことから、解決策の提示を求める地元の要望を受けての開催となりました。
まず、話題提供では、農業研究センターの担当研究室および中央農業改良普及センター・県域普及グループより最新の調査・研究データと技術対策等について説明が行われました(各テーマの内容については、下表をご参照ください)。質疑応答を行った後、現地圃場へ移動し、話題提供で説明した試験圃場を実際にご覧いただきました。
テーマ |
主な内容 |
担当部所 |
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ホウレンソウ萎凋病とは |
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環境部病理昆虫研究室 |
クロルピクリン錠剤の低薬量での萎凋病防除効果 |
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県北農業研究所作物研究室 |
ホウレンソウ萎凋病に対するカニ殻資材の施用効果 |
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県北農業研究所園芸研究室 |
ほうれんそう土壌消毒チェックシート(案)について |
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中央農業改良普及センター県域普及グループ |
参加者の方からは、「大いに役立つので、さらに多くの農家が参加できるようであればよい」「ケナガコナダニや雑草対策についても今回のような研修会を開いて欲しい」等のご意見をいただきました。
ほうれんそうの土壌消毒については、まだ検討途中の事項も多いことから、農業研究センターとしても早急に技術開発を進めるとともに、農業改良普及センター等と連携を深め、適切な情報発信に努めていきたいと思います。
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座布団にあぐらをかきながら和やかな雰囲気で
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カニ殻資材を施用した試験圃場の見学
(現地試験ハウス)
(企画管理部研究企画室 主任専門研究員 伊勢 智宏)
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