雑草管理を徹底して、斑点米被害を防ごう!
斑点米カメムシ注)類は、現在の稲作において最も重要な害虫ですが、その防除には殺虫剤の散布だけでなく、発生源となる水田の畦畔や圃場周辺のイネ科雑草の管理を徹底することがポイントとなります。病害虫防除課(岩手県病害虫防除所)では、これまで水田畦畔に除草剤を散布して雑草を管理することでカメムシ類の水田内への侵入を防ぎ、「殺虫剤の散布回数を減らしても斑点米被害を抑制できるか?」という試みに取り組んできました。
平成19年度は、全農いわて、JA新いわて等の関係機関や現地農家と協力し、雫石町、八幡平市、盛岡市玉山区で「畦畔雑草管理による斑点米被害の抑制技術」の大規模実証試験を行っています。これまでの成果を基に、よりよい雑草管理の方法や実施時期について、現在調査を進めています。今回の試験により、殺虫剤の散布回数を削減した環境に優しい防除技術の確立と、斑点米の被害防止によるお米の品質向上の両立が期待されます。
注)斑点米カメムシ:稲の穂を吸汁して玄米に斑紋を作るため、玄米の品質を損なう被害を与えるカメムシの仲間のことを言います。岩手県で主に問題になっているのは、アカスジカスミカメ(写真参照)やアカヒゲホソミドリカスミカメと呼ばれる種類で、近年発生が増加しているため防除技術の確立が急がれています。
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アカスジカスミカメ成虫と斑点米
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すくい取ったカメムシの観察
(病害虫部病害虫防除課 技師 菅 広和)
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