「ロングマット水稲苗懇話会」が岩手県を会場に開催されました

ページ番号2006377  更新日 令和4年12月13日

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 平成19年8月2~3日の両日、「ロングマット水稲苗注)懇話会」および現地圃場見学会が当センターを主会場に開催されました。ロングマット水稲苗栽培移植は、水稲の移植作業の省力化をねらいとした技術で、本年は岩手県内で5戸の農家が取り組み約1.2ヘクタールの面積で実施されています。

 初日の懇話会には、全国のロングマット育苗移植技術の実践農家20名を含む約60名の関係者が集まり、本年度の取組状況の報告、農業機械メーカーや試験研究機関への要望事項、普及に向けての提案等が話し合われました。また、翌日の現地圃場見学会では、平成15年から取り組んでいる奥州市胆沢区および江刺区の農家圃場を見学し、この技術にかけるそれぞれの思いを聞きながら、ロングマットのメリットである省力性や今後の可能性について理解を深め、さらなる普及拡大に向けて取り組んで行くことで認識を共通のものとしました。

 現在、生産工学研究室では、本県でのこの技術の普及を目指し、春期に育苗ベンチで水稲育苗を3回程度行うことにより生産コストを抑えたロングマット苗の育苗を可能とする技術開発に取り組んでいます。そして、来たる9月7日~8日に開催される参観デーにおいて、ロングマット水稲苗、育苗装置、田植機の実物展示および育苗作業の実演を行います。興味のある方は、この機会にぜひご来場いただき直に目に触れてご覧ください。

注)ロングマット水稲苗:慣行土付き苗10枚分の長さ(6メートル)の苗を水耕で育てるもので、土を使わないため軽く、苗運びや苗つぎ作業に要する労力を大幅に軽減することができます。千葉、茨城、埼玉など関東を中心に全国で約60戸の農家が取り組んでおり、栽培面積は約150ヘクタールまで広がっています。

  • 懇話会の様子の写真

    農業研究センターでの懇話会の実施状況

  • ロングマット水稲苗現地圃場を見学中の写真

    ロングマット水稲苗現地圃場見学(奥州市江刺区)

(農産部生産工学研究室 主任専門研究員 伊藤 勝浩)

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