輪作で病気をストップ!夏どりほうれんそうの安定生産を目指して
岩手県では、昭和55年の大冷害を機に雨よけほうれんそうが生産拡大され、夏どりほうれんそうの産地として全国的に高い評価を得てきました。しかし近年、長年の連作が原因で土壌病害の一種である「ホウレンソウ萎ちょう病注)」が慢性的に発生し、夏どりほうれんそうの収量低下が、大きな問題となっています。
そこで、産地育成研究室では、化学合成農薬に頼らない「安全・安心」なほうれんそう栽培を求める消費者ニーズに応えるため、雨よけほうれんそうの栽培期間中に別な品目を組み合わせる輪作技術の開発に取り組んでいます。現在、こまつな、カラシナ、小ねぎをはじめ、エンバクやしゅんぎく、ミニにんじんなど6科11品目を栽培し、ホウレンソウ萎ちょう病の連鎖を断ち切ることが期待できる輪作品目の検索を行っています。
注)ホウレンソウ萎ちょう病:糸状菌(カビ)の一種が引き起こす土壌伝染性の病害です。菌の生育適温は25~30℃で、夏期に発生しやすくなります。病気が発生したほ場でほうれんそうを連作すると、土壌中に残った菌が増殖し被害が大きくなります。
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JA、普及、報道機関に向けた公開ゼミ
(撮影日:平成19年5月21日) -
輪作品目の栽培状況
(撮影日:平成19年6月8日)
(県北農業研究所産地育成研究室 専門研究員 目時 梨佳)
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