日本短角種種雄牛候補としての第一歩!本年度の予備選抜が終了しました
岩手県では毎年、日本短角種の種雄牛を造成するため、3月前後に生まれ、牧野で母子ともに放牧されている雄子牛の中から種雄牛候補を選抜し、直接検定注1)を実施しています。
今回は、牧野での直接検定候補牛の予備選抜について御紹介します。予備選抜は、毎年7月から8月にかけて、県内5市町11か所のエリート牧野注2)で実施しており、生産者や関係団体の皆様の御協力のもと、令和6年度は24頭の予備選抜牛を選抜しました。
牧野では、雄子牛の産肉能力育種価や血統情報、近交係数のデータを参考にしながら、実際に牛の体型や発育を見て選抜をしています。また、日本短角種は、頭数の減少から近交係数が高まっている現状があり、選抜は、遺伝的多様性の確保についても留意して行っています。
今後は、予備選抜牛の中から体型、産肉能力育種価、遺伝的不良形質の保因状況等を確認の上、いわて短角和牛改良推進協議会において11頭の直接検定牛を選抜します。選抜した11頭は、10月中旬に畜産研究所に集め、11月から4月にかけて140日間の直接検定を実施します。
注1)同一条件で飼養し、種雄牛候補自身の発育に関する能力を調査する試験。
注2)基幹種雄牛を基礎雌牛と交配する牧野
盛岡市(1牧野)、宮古市(1牧野)、岩泉町(4牧野)、久慈市(3牧野)、二戸市(2牧野)
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白樺の木陰で休む日本短角種の母牛
涼しい風が吹いて気持ちよさそうです
(撮影:令和6年6月21日、岩泉町 釜津田第1牧野にて) -
作業中の生産者及び関係団体の皆さん
実はこの牧野は標高1,200メートルあります
(撮影:令和6年7月23日、岩泉町 黒森牧野にて)
(畜産研究所家畜育種研究室 技師 齊藤 桜花)
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