恒例の「土壌調査」はじめました~!
土壌肥料研究室では、県内耕地土壌の地力の実態と変動傾向を把握し、適正な施肥管理指導を行う基礎データを蓄積するため、「土壌機能実態モニタリング調査」を実施しています。この調査は、5年間で県内耕地を一巡するもので、昭和54年(当時は県立農業試験場)からほぼ同一地点を継続調査しています。農家の皆さまの長年にわたるご協力により現在は9巡目を調査中で、令和3年は31地点を対象として9月下旬から調査を開始しました。
調査では、土壌分析試料採取のほか、肥料、土壌改良資材、堆肥等の施用量を聞き取るアンケートを実施し、得られた結果は5年毎に成果公表しています。最新の成果(平成30年度)では、水田においては、肥料や土壌改良資材、堆肥施用量の減少に伴ってカリやケイ酸が減少しており、畑では野菜、デントコーンなどでリン酸やカリが多い状態が続いていることを明らかにしました(研究レポートNo.935、936)。作付品目や施肥管理により、各耕地で土壌養分の過不足の状況が異なっていますので、土壌診断等に基づいた適正な施肥が必要です。
また、当研究室では土壌養分を簡易評価できる手法を開発しましたので、適正な施肥に向けてこの成果についてもぜひご覧ください(同 No.980)。
- 研究レポートNo.935「県内水田の施肥管理と土壌養分の変化 ~35年間の調査結果から~」 (PDF 262.4KB)
- 研究レポートNo.936「県内畑土壌35年間の変化 ~畑土壌の養分含量の実態~」 (PDF 223.2KB)
- 研究レポートNo.980「土壌の窒素・りん酸・カリを簡易に評価できます」 (PDF 330.2KB)
(生産環境研究部土壌肥料研究室 専門研究員 小野寺 真由)
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