よりきめ細かく、より高精度に ~ 近赤外分光法による迅速な飼料分析を目指して

ページ番号2004648  更新日 令和4年2月8日

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 岩手県では、農家で生産された自給飼料の成分を分析し、その結果をもとに飼養管理や粗飼料生産に関する技術指導や情報提供を行う「自給飼料分析指導事業」を実施しています。本事業では、毎年500点近いサンプルの分析が行われています。

 分析は、近赤外分光分析装置を使って行われます。様々な波長(1100~2500nm)の近赤外線をサンプルに照射し、波長ごとの吸光度から計算によって成分含量を求めるため、試薬が不要で、サンプルを非破壊かつ迅速(2~3分程度)に、しかも多数の成分を同時に分析することができます。

 現在、粗蛋白質など14の飼料成分を分析していますが、酪農においては、最近、飼料中蛋白質の消化管内での分解性も考慮した、よりきめの細かい飼料給与が行われるようになってきています。
 そこで、家畜飼養・飼料研究室では、近赤外分光分析の精度のさらなる向上と、飼料中蛋白質の分解性に対応した分析項目の拡充を目指して、分析手法の確立に取り組んでいます。

  • 近赤外分光分析装置の写真

    近赤外分光分析装置

  • 牧草サンプルのスペクトルデータのグラフ

    牧草サンプルのスペクトルデータ

(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 主任専門研究員 小梨 茂)

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