一季成り性いちご品種の開花が始まりました!

ページ番号2011185  更新日 令和6年11月26日

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 園芸技術研究部南部園芸研究室(陸前高田市)では、冬から春に収穫される一季成り性いちご品種の安定生産技術の開発を行っています。

 11月に入り、「紅ほっぺ」や「恋みのり」などの一季成り性品種の開花が始まりました。ハウスの中では、白く大きな花弁(かべん)を広げた花が、日々増えています。

 花を観察すると、真ん中の黄色い花托(かたく)という部分が、受精後の成熟に伴い、約1か月後には、真っ赤ないちごへと変化していきます。

 「つぶつぶ」の部分は、実はいちごの種子で瘦果(そうか)と呼ばれています。一方、食べて甘い、いわゆる「実」の部分は、花托が肥大した偽果(ぎか)といいます。花托とは、花を支える台座のような存在ですが、いちごでは一つの花托に多くの雌しべが集合しているため、支える花托が大きくなっており、きちんと受精がなされないと、肥大も上手くいかず、いちごの特徴的な形にならないのです。

 花の受精を助けるため、これからハウス内にミツバチを放飼していく予定です。静かに咲く可憐な白い花と、ぶんぶんと飛ぶミツバチの喧騒がハウス内に溢れてきます。

  • 開花したいちごの花の写真

    開花したいちごの花

  • ハウス内のいちごの株の写真

    開いた花が日々増えていきます

(園芸技術研究部南部園芸研究室 南部園芸研究室長 佐藤 敬)

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