牛肉の小ザシを数値化しました ~ 第68回岩手県畜産共進会(肉牛の部)
牛肉の赤身の中にサシ(脂肪交雑)が細かく入り混じった“小ザシ”は、柔らかさや噛み心地で“粗ザシ”よりも高く評価され、消費者に好まれることが分かっています。
畜産研究所では、枝肉画像からサシの細かさを「新細かさ指数」として数値化し、牛肉のおいしさに関わる新たな改良指標としての活用に向けた研究を進めており、今回、生産者や畜産関係団体の関係者にこの小ザシの指標を紹介することを目的として、県共進会での新細かさ指数の測定・公表を行いました。
出品された51頭の枝肉における新細かさ指数の平均は、県内平均注)の107よりも高い115であり、県有種雄牛「飛良智」の産子の枝肉では最も高い141が測定され、入賞牛にも劣らぬ美しい小ザシからは、牛の能力を存分に引き出す生産者の高い技術を感じとることができました。
今後も各地域の共励会や勉強会で協力をいただきながら、新細かさ指数に対する枝肉取引の現場の反応や牛肉の評価との関係を調査し、小ザシで差別化できる“いわて牛”の実現に向け、研究を進めていきます。
注)2022年12月~2024年7月までにと畜された肥育牛818頭の平均値
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枝肉画像撮影の様子
2024年11月9日撮影(於:株式会社いわちく) -
「飛良智」産子の枝肉写真
(新細かさ指数:141)
(畜産研究所家畜育種研究室 主査専門研究員 山形 広輔)
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