搾乳牛の日内行動パターンを5分間隔で調査 ~ 繋ぎ飼い牛舎におけるTMR給与方法の確立に向けて
畜産研究所では、繋ぎ飼い牛舎における搾乳牛の効果的なTMR(完全混合飼料)給与方法の確立に向けた研究を行っています。
TMRは、その飽食・自由採食が、飼料給与の省力化と栄養水準の向上による産乳量の増加につながることが期待できる技術として、フリーストール(牛が自由に歩き回れる)牛舎では一般的となっています。しかし、繋ぎ飼い牛舎では、飼料の牛床への引き込みによるロスの発生や人力による少量頻回給与による労力増加などの課題が普及の妨げとなっています。
試験では、繋ぎ飼い条件でTMRを1日に2回又は6回給与した時の搾乳牛の採食や反芻(噛み返し)などの日内行動を、5分間隔で24時間カメラに録画しています(1回当たりの録画時間は20秒間)。採食量は2時間ごとに秤量調査し、TMRの給与回数と採食時間・量、反芻回数などとの関連性について分析を続けています。
なお、搾乳牛の日内行動は、気温や湿度などの自然条件にも影響されるので、調査は年間を通じて行い、夏は暑さと虫に、来る冬には寒さと格闘しながら取り組んでいきます。


右下:配合飼料、右上:コーンサイレージ
(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 専門幹研究員 伊藤 修)
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