ILCのことがよくわかるQ&A
ID番号 N11158 更新日 平成29年10月20日
なぜ岩手なの?
ILCの立地条件は人工振動がなく、活断層のない硬い安定した岩盤を有すること。その条件を満たすのが北上山地で、奥州市と一関市にまたがるエリアが建設候補地となっています。50キロメートルと広大な花崗岩で活断層もなく、安定した岩盤です。
また、東北の中核都市・仙台や、大船渡港などの重要港湾からのアクセスもよいことから、建設候補地となっています。
本当に岩手に来るの?
アメリカのシカゴ、スイスのジュネーブ、日本では北上山地と九州の脊振山地が候補になっています。現時点では、日本が有力視されています。
それはいつなの?
建設候補地の評価や日本政府の意思決定後、政府間協議が行われ、岩手に誘致が決定すると、建設が始まり、2020年代後半に稼働することが想定されます。
建設にどれくらいお金がかかるの?
約1兆1千億円になると見込まれています。もし、日本に建設されることになった場合、このうちの約半分の負担が予想されています。ただし、この金額には研究所の建物やそこに通じる道路、研究者が住む建物、その他関係施設の建設費用などは含まれていません。
完成までどれくらい年月がかかるの?
2010年代半ばに建設地が決定します。その後、建設作業に10年ぐらいかかるため、完成は2020年代後半だと予想されます。
ILCのトンネルは、どれくらいの深さの場所に掘るの?
現在の計画では「標高100メートルの山腹」を想定しています(「地下100メートル」ではありません)。なので、場所によって「地上からどれくらいの深さの場所にトンネルがあるのか」が異なります。例えば、標高500メートルの山では地面から400メートル掘り進んだ場所になりますが、川などが流れている標高150メートルぐらいの場所であれば、地面から50メートル下の位置になります。
奥州市や一関市の中心市街地がある北上川周辺の標高はおよそ30メートルから50メートル程度(奥州市役所は標高52.7メートル、一関市役所は標高30.9メートル)ですから、ILCのトンネルはそれよりも高い場所に掘られることになります。
自然への影響はないの?
ほとんどが地下施設ですが、貴重な動植物の生息地を避けるとともに、自然環境の調査を行い、影響は最小限にとどめます。
地震には耐えられるの?
固い岩盤の地下約100メートルにつくられるため、揺れの影響は小さくなると考えられています。また、地震が起きればすぐに運転がストップするようになっています。
ビッグバンなんて怖そう。大丈夫なの?
ビッグバンの状態を再現するといっても小さな場で、生じるエネルギーも小さなもので、すぐに消滅していまいます。
そんなおおきな施設で電力は大丈夫なの?
ILCの運転に必要な電力は16万キロワットとされますが、今の電力供給でも十分に間に合うと確認されています。また、電力消費が大きい時期には運転が停止されます。
素粒子の実験をする人たちしか来ないの?
ILCで行う研究や実験の成果を利用して、さまざまなものに応用しようとする研究所や会社が、周辺地域に進出することが、予想されます。また、ILCの施設をメンテナンスする会社、外国人の研究者家族のためのサービスを提供する会社など、いろいろな会社やそこで働く人たちが集まってくることも考えられます。
もちろん、外国人だけでなく岩手県や東北以外の日本各地から関係者が集まるでしょうし、地元に住んでいる人たちが関連する仕事に携わる可能性も十分にあります。
研究はいつまで行われるの?
セルン研究所は運用開始から約60年がたち現在も稼動しています。ILCは、第一期(31キロメートル)で20年間です。
しかし、現在見込まれる研究が終わったら、ILCの設備を壊したり、研究者がだれもいなくなったりする…ということは考えられません。
研究を進めていく上で、新しい実験の必要が出てくるかもしれませんし、新たな疑問にぶつかるかもしれません。
日本はもちろん、世界の国々から集められたお金で作る施設ですから、長年にわたって大事に使われていくことが考えられます。
研究が終わったら、高レベルの核廃棄物処理施設に使われるのでは?
ILCトンネルの深さや構造は、そもそも核廃棄物のようなものを処理する施設には適しません。
県では「仮にそのような話があっても絶対に転用させないし、使わせない」と明言しています。
専門家による解説(岩手県一関市役所)
- ILCは放射線が発生し、危険ではないか。
- ILCの運用期間(実験期間)が終わったら、ILCのトンネルは、核廃棄物の最終処分場に使われるのではないか。
- 地下水への影響はないのか。
- ILCは膨大な電力を使用するとのことだが、電力不足にはならないか。
- ILCの実験でビッグバンを再現するということだが、爆発し危険ではないのか。
- ILCの実験でブラックホールができ、地球が吸い込まれることはないのか。
- ILCのために市民は何をして行くべきか。
専門家による解説(岩手県奥州市役所)
現在作成中です。
先端加速器科学技術推進協議会(AAA)の『ILC PROJECT』の「よくある質問」
- ILCはどのような体制で研究開発を推進しているのですか?
- ILCの建設候補地はどこですか?
- ILCはどのくらい電力を使うのですか?
- 東海村の加速器施設で事故が発生しましたが、同様の事故がILCで起きる可能性はあるのですか?
- 陽子ビーム・金属標的の衝突と、電子・陽電子の衝突はどう違うのですか?
- ILCの運転中には放射線が発生するのですか?
- なぜ加速器の運転中には放射線が出るのですか?
- 発生した放射性物質が外に漏れ出すことは無いのですか?
- ILCで起こる可能性がある事故には、どのようなものがあるのですか?
- ILCのリスクにはどのようなものがあるのですか?
- もしも事故が起こったらどうするのですか?
- ILCでは「ビッグバンを再現」すると言っていますが、危険はないのですか?
- ILCでの研究でブラックホールが出来ることはありますか?もし出来てしまった場合はどうなるのでしょうか?
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政策地域部 科学ILC推進室 ILC推進担当
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