集団で隠密行動! ~ ネギハモグリバエとは?

ページ番号1033765  更新日 令和2年9月28日

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 「ハモグリバエ」ってご存じですか?漢字で書くと「葉潜り蝿」。トマトやなす、キャベツ、だいこん、りんどう、きくなど、いろいろな農作物の葉に、くねくねした白い筋がついているのを見たことがあると思います。この白い筋はハモグリバエの幼虫が葉に潜り込んで食べ進んだ痕跡で、これらを「潜葉痕」といいます。

 さて、ねぎに寄生するハモグリバエには数種類ありますが、今回は「ネギハモグリバエ」について紹介します。ねぎに寄生するからネギハモグリバエ? では、たまねぎに寄生したらタマネギハモグリバエ? いえいえ、そんなことはありません。どちらもネギハモグリバエです(名前が長いので、次から「ネギハモ」と省略します)。

 これまで知られているネギハモの潜葉痕は、1匹が食害した不規則な線でした(図1a)。ところが、令和元年あたりから、幅が広く、あるいは網目状に食害する被害がみられ始めました(図1b)。ひどい場合は、ねぎの葉が白化し、乾燥害や病気のようにもみえます。被害葉をよく観察すると、複数の幼虫が集団で食害していることがわかります。被害圃場で捕まえた成虫を専門機関で調べていただいたところ、関東以西で発生が確認されている「ネギハモグリバエ別系統」であることが明らかとなりました。北海道・東北地域における別系統の発生確認は、本県が最初となりました(令和2年8月18日現在)。

 このネギハモ別系統の成虫や幼虫は、従来系統とほぼ同じ外見をしており、見分けがつきませんが、発育速度に違いがあるという報告もあります。岩手県内では複数の地点で発生を確認しています。防除対策は、従来のネギハモと同じと考えていますが、ネギハモはもともと、ある程度発生してからでは手遅れとなり、防除が難しいため、早期発見と早期防除が重要なポイントとなります。防除情報は、今後も「いわてアグリベンチャーネット」で発信していきます。

 ネギハモは、これからは気温が下がり、被害が減ってくると思いますが、これから収穫する作型のねぎ栽培では、出荷部位に病斑が残る葉枯病菌による「黄色斑紋病斑」(図2)対策が重要ですので、『あぐりべんちゃー 検索』でご確認をお願いします。

(岩手県病害虫防除所(病害虫防除部 病害虫防除課) 技師 福田 拓斗)

ネギハモグリバエの被害の様子の写真
図1 ネギハモグリバエの被害の様子
ネギ葉枯病の被害の様子の写真
図2 ネギ葉枯病の被害の様子

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