岩手県地域医療再生計画・岩手県医療の復興計画

「岩手県地域医療再生計画」及び「岩手県医療の復興計画」は、国の経済対策等により確保された地域医療再生臨時特例交付金を基に造成した基金（地域医療再生等臨時特例基金）を活用して、地域の医療課題の解決や東日本大震災津波において甚大な被害を受けた地域における医療提供体制の再構築に向けた取組方策を盛り込んだ計画です。
国の補正予算等に応じて計画を定めており、各計画の主な取組と策定時期等については、次のとおりです。

なお、当該計画の構成事業の実施については、国及び県内関係団体と協議し、必要に応じて見直すこともあり、最終的には、予算編成及び議会の審議を経て決定されることとなります。事業費については、あくまで概算額であり、詳細な設計等を踏まえて確定していくこととなります。

岩手県地域医療再生計画（盛岡保健医療圏）

1. 策定時期
   平成22年1月
2. 国の予算
   平成21年度補正予算
3. 計画の概要
   周産期医療・小児医療における連携強化と広域救命救急等

主な施策

周産期医療対策

• 周産期電子カルテの導入
• 周産期超音波画像伝送システムの導入
• 新生児の救急搬送体制の充実　等

救急医療対策

• ドクターヘリの運航体制の確立
• ドクターヘリの運航と連動した救急搬送体制の充実
• 臨床技術トレーニングセンター（仮称）の整備　等

岩手県地域医療再生計画（釜石保健医療圏）

1. 策定時期
   平成22年1月
2. 国の予算
   平成21年度補正予算
3. 計画の概要
   地域がん診療連携拠点病院の整備、在宅医療の推進、医療従事者の確保等

主な施策

地域がん診療連携等

• 県立釜石病院における放射線治療機能の整備
• 県立釜石病院の耐震化等施設設備の改修　等

在宅医療の推進

• かまいし・おおつち医療情報ネットワーク整備支援　等

医療従事者の確保

• 医師修学資金、看護師修学資金の拡充
• 地域病院担い手医師の育成
• 認定看護師養成支援　等

岩手県地域医療再生計画

1. 策定時期
   平成24年2月策定
2. 国の予算
   平成22年度補正予算（平成23年度に繰越）
3. 計画の概要
   被災地における医療提供体制の再建、災害時医療提供体制の強化等

主な施策

1. 被災地における医療提供体制の再建
   • 仮設診療所等の整備
   • 被災地医療提供施設（高田診療所）の運営支援
   • 被災地医療提供施設の診療機能回復、早期の移転整備等の支援
   • 人工腎臓装置、自家発電装置整備支援
   • 市町村が行う保健医療施設の整備に係る支援　等
2. 被災地における医療従事者の養成・確保（薬剤師、看護職員の確保、応急仮設公舎整備等）
3. 全県的な災害時医療提供体制の強化等
   • DMAT活動に係る体制の整備（装備品、データ通信対応衛星携帯電話、DMAT移動車両等）
   • 統合医療センター（周産期・小児・高度救命救急）（仮称）の整備
   • 県立療育センターの整備　等

岩手県医療の復興計画

1. 策定時期
   平成24年3月策定、平成25年3月改訂、平成27年6月改訂
2. 国の予算
   平成23年度第三次補正予算、平成24年度予算予備費、平成27年度予算
3. 計画の概要
   被災した医療提供体制の再建、医療連携の推進、ICTを活用した医療機関の診療連携の強化、災害時支援体制の強化等

主な施策

1. 被災した医療提供体制の再建・医療連携の推進等
   • 公的医療機関等（被災3県立病院含む。）の再建支援
   • 民間医療提供施設等の再建支援、改修・耐震補強支援
   • 市町村が行う民間医療機関の誘致等　等
2. ICTを活用した診療連携
   • 地域における医療・健康情報共有の基盤整備
   • 全県的な医療情報共有等システムの強化　等
3. 被災地における医療人材の確保・育成（医師・看護師修学資金等）
4. 圏域を超えた災害時医療支援体制の強化（災害拠点病院における非常用設備の充実等）

岩手県地域医療再生計画

1. 策定時期
   平成25年8月
2. 国の予算
   平成24年度補正予算（平成25年度に繰越）
3. 計画の概要
   医療従事者の確保、在宅医療の推進、救急医療提供体制の強化、災害時支援体制の強化等

主な施策

1. 医療従事者の確保
   • 認定看護師養成支援
   • 医療メディエーター養成研修
   • 地域担い手医師の育成　等
2. 在宅医療の推進（連携体制構築、在宅医療に係る機器整備支援等）
3. 救急医療提供体制の強化（ドクターヘリ運航体制の確立）
4. 災害時支援体制の強化（航空搬送拠点臨時医療施設への医療資機材整備）