日本短角種現場後代検定に用いる肥育素牛の選定を行いました

ページ番号2007286  更新日 令和5年9月21日

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 岩手県では、日本短角種の優良種雄牛を育て、各生産地域に貸付を行っています。今回は、種雄牛造成の一環で行われる、現場後代検定に用いる肥育素牛の選定についてご紹介します。

 肉用牛の種雄牛造成は、通常、候補牛の発育や飼料効率を調査する直接検定と、直接検定で選抜された候補牛の産子を肥育し、その枝肉成績から候補牛の産肉能力を推定する現場後代検定のふたつの検定が行われます。岩手県では、直接検定により毎年度4頭程度の種雄牛候補を選抜し、各候補牛を生産者の所有する繁殖雌牛と牧野で試験交配します。生まれた産子から、1候補牛あたり15頭程度を現場後代検定用の肥育素牛として選定します。

 現場後代検定における肥育は、農家の牛舎で行いますが、発育や飼料の採食量等、詳細なデータを把握するため、候補牛あたり5頭程度の肥育素牛を畜産研究所で購入し、肥育します。毎年度9月頃、試験交配地である岩泉町、久慈市、二戸市の放牧地に出向き、畜産研究所で購入する肥育素牛を選定します。

 選定された牛は、10月下旬に畜産研究所に搬入され、約1年半の期間、肥育されます。令和7年度には枝肉成績が判明し、種雄牛候補の産肉能力が明らかになります。優良な種雄牛は、計画的に交配し、次世代の種雄牛候補の生産に活用されます。

畜産研究所で購入する肥育素牛を選定する様子の写真
畜産研究所で購入する肥育素牛を選定する様子
令和5年9月1日 「二戸市大清水牧野」で撮影

(畜産研究所家畜育種研究室 上席専門研究員 安田 潤平)

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