東北畜産学会で研究成果を発表しました

ページ番号2007275  更新日 令和5年9月12日

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 令和5年8月29・30日の両日、「第72回東北畜産学会岩手大会」が岩手大学にて開催されました。

 3年ぶりの通常開催となった本学会では「みどりの食料システム戦略-東北地域の畜産分野への展開と研究事例」をテーマにシンポジウムが行われ、外山畜産研究室の尾張上席専門研究員が「QZSS(準天頂衛生システム)を活用した日本短角種放牧牛の転牧適期判断指標の作成」について事例紹介しました。放牧は持続可能な畜産を進めるうえでの柱ですが、多くの牧野で放牧看視人の確保が難しい状況です。今後、ICT を活用することでその解決策の一助となることが期待されます。

 また、一般講演では、家畜育種研究室の山形主査専門研究員から「岩手県日本短角種集団におけるSNP遺伝子型情報を用いた遺伝構造の解析」と題し、日本短角種種雄牛の遺伝的多様性は大きく、雌牛集団についても種雄牛の多様性が反映され県内主産地の地域間での遺伝的な偏りがなかったことを報告しました。

 厳しい畜産情勢の中で、本学会の目的である畜産業の発展のための技術開発に向け、有意義で活発な討議が行われました。当研究所では、今後も血統情報を考慮した日本短角種の改良を進めるとともに、遺伝情報を活用した近交回避法の確立を目指して行きます。

  • シンポジウムで事例紹介中の尾張上席専研の写真

    シンポジウムでの事例紹介(尾張上席専研)

  • 一般講演で発表中の山形主査専研の写真

    一般講演での発表(山形主査専研)

(畜産研究所家畜育種研究室 室長 茂呂 勇悦)

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