今春は4月中にライ麦収穫!?収穫・調製は慎重&大胆な判断で! ~ 飼料用トウモロコシとライ麦の二毛作実証栽培から

ページ番号2006915  更新日 令和5年5月8日

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 飼料価格の高騰が続く中、飼料増産技術として二毛作が改めて見直され、県内でも昨秋から二毛作の裏作としてライ麦栽培に取り組む農業者が増えています。

 ライ麦は、播種が済めば途中の管理作業はほとんど不要で、栽培が容易な飼料作物です。畜産研究所では、30アールほどの圃場で二毛作の実証を行っており、令和4年秋に、極早生品種の飼料用トウモロコシ(表作)の収穫直後に、極早生品種のライ麦(裏作)を作付けしています。

 今季は、早い消雪とその後の高い気温経過のため、収穫適期は平年より10日前後早い4月下旬から5月上旬と見込まれます。この時期は、気温が低くなる可能性が高く連続した晴天も期待しにくいため、刈取りや予乾を切り上げるタイミングなど難しい判断が求められます。

 また、機械作業面においても、新播草地と同様に地表面が柔らかく、反転や集草作業時に収穫草への土の巻き込みを避けるため、転草回数を最小限に抑える必要があります。

 これらのことを念頭に、慎重かつ大胆な判断と適切な収穫・調製により、農業者の二毛作がうまく進められるよう、引き続き実証を続けていきます。

 

  • ライ麦播種作業の様子の写真

    飼料用トウモロコシ収穫後のライ麦播種作業
    (令和4年9月)

  • 収穫間近のライ麦の写真

    収穫間近の穂ばらみ期のライ麦
    (畜産研究所、令和5年4月25日)

(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 室長 多田 和幸)

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