乳用牛群検定データから見えてくる地域の実態、課題、対応策とは

ページ番号2010605  更新日 令和6年3月26日

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 畜産研究所は県の乳用牛改良総合推進事業において、令和3年度から県乳用牛群検定情報分析センターの役割を担っており、「乳用牛群検定データの解析による酪農の生産性向上要因の分析と活用」の研究課題に取り組んでいます。

 本年度は過去5年分の検定データを分析し、県内において暑熱期に分娩が集中している実態や、そのことが産乳性へ与える影響等を明らかにし、研究成果(区分:行政)として県の現地機関へ示しています。

 令和6年1月23日、磐井地方乳牛改良検定組合全体研修会において、担当の齋藤上席専門研究員が地域のデータ分析結果をもとに、実態や課題、今後の飼養管理改善に向けた内容で講演を行いました。

 当日は、組合員酪農家、関係機関担当者等20名が参加しました。具体的なデータを素材とした研修会はこれまでほとんど行われていなかったため、地域の実態や、そこから見える課題の説明に対して、「うん、うん」と頷く酪農家も多く、自己の振り返りやこれからの生産性向上に向けて有意義な意識付けになった様子でした。

 畜産研究所では、当分野に限らず、生産現場で活用できる成果の発信に努めるとともに、JA生産部会等における成果に関連した技術講習等にも対応しておりますので、気軽にお声がけください。

講演する齋藤上席専門研究員の写真
牛群検定の分析データを基に講演する齋藤上席専門研究員
(写真提供:磐井地方乳牛改良検定組合)
分娩月の違いによる分娩後日数別乳量推移のグラフ
分娩月の違いによる分娩後日数別乳量推移

8月分娩の産乳量は2月分娩と比べて泌乳最盛期に約2kg/頭・日下回り、泌乳期を通して少ない。

(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 室長 多田 和幸)

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