「待ってたよ！」令和4年度畜産研究所参観デー開催

　去る8月25日から27日の3日間、滝沢市のツガワ未来館アピオにて畜産研究所参観デーを開催しました。

　畜産研究所参観デーは、全国農業機械実演展示会の併催行事として実施していますが、新型コロナ感染症の影響で令和元年以来実に3年ぶりの開催となりました。開催にあたり展示物の準備、コロナ感染防止の衛生対策、展示物の搬入出、ブース設営などは研究員、事務職員、各現場の職員も総員体制で行いました。

　畜産研究所ブースでは、近年の研究成果を紹介するパネルや飼料作物の実物展示、各種技術相談を行いました。相談コーナーでは、黒毛和種の県有種雄牛の交配相談に加えて、先ごろ県有種雄牛で脂肪交雑の歴代トップの成績を出した「百合花智」や「菊百合福」に関する情報を求める農業者も多く見られました。

　また、飼料用トウモロコシ優良品種の実物展示は、参観者の注目を集めたばかりでなく、飼料高騰の折もあって研究員に特性や栽培適地等を詳しく相談する方もいらっしゃいました。恒例の畜産研究所産堆肥の無料提供は人気があり、3kgに袋詰めした堆肥200袋は、期間中にすべて「完売」しました。

　期間中は天候に恵まれませんでしたが、日を増して参観者が増え、相談コーナーや成果展示では長時間滞在していく相談者が多かったのが本年の特徴でした。「2年も（中止で）無かったもんな」と嬉しそうにおっしゃる常連相談者の言葉が印象的でした。

　今後もこうした機会を大事に、農業者の声も直接聞きながら試験研究の推進に活かしていきたいと改めて思ったところです。

（畜産研究所家畜飼養・飼料研究室　室長　多田 和幸）