国産ホップを下支えする最後の砦として
ビールの原料となるホップは、ビールメーカーとの契約栽培であることから安定した所得が見込まれる一方、登録農薬数が少ないマイナー作物であるため、病害虫防除には昔から苦慮してきました。
近年は、温暖化の影響によりハダニ類の多発事例が多くみられるうえ、以前から使われてきた殺ダニ剤の防除効果が劣る事例も増えており、ハダニ防除には特に苦慮していました。
そのため、令和4年度はビール酒造組合(5大ビールメーカーで構成)や全国ホップ連合会(岩手県北ホップ農協、遠野ホップ農協、江刺ホップ組合他、全国のホップ組合で構成)と協力し、新規殺ダニ剤の登録拡大を図るための薬効・薬害試験、および作物残留試験を、病理昆虫研究室および県北農業研究所で実施中です。
全国一のホップ主産県である岩手県の研究機関として、県内生産者をはじめ国内のホップ生産者のために少しでもお役に立ちたいと考えています。
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ホップ試験ほ場の一例(奥州市)
他、遠野市と軽米町でも試験中 -
「毬花(まりばな、きゅうか)」と呼ばれるホップの収穫部位
江刺ホップ農協品種見本園にて、令和4年7月20日撮影。
(生産環境研究部病理昆虫研究室 首席専門研究員兼室長 藤沢 巧)
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