多収で倒伏や病害虫に強いデントコーン品種はどれだ?!

ページ番号2005335  更新日 令和4年6月7日

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 飼料用トウモロコシは栄養収量が高く、飼料自給率を向上するうえで重要な作物です。県内には80品種以上の種子が流通していますが、実態としては、その多くが県内での生産特性が不明なまま利用されています。また、近年、台風等の気象災害による飼料用トウモロコシの倒伏被害は、畜産経営上の大きなリスクとなっており、危険分散のために収穫時期の幅を広げることが重要です。

 当研究所では、畜産農家やTMRセンターがより安定した飼料用トウモロコシの生産を行えるよう、市販品種特性比較試験により様々な品種を検討しています。

 令和4年度は、早生6品種、中晩生6品種の計12品種を検討する計画で、薫風そよぐ五月晴れの5月18日に早生の試験品種の播種を行いました。通常、専用機械で行う施肥や播種そして種子の転圧作業ですが、正確なデータを得るために、規定の畝間・株間にすべて手作業で作業を行なわなければなりません。今回1日で終わらせるため、研究室員総出で播種作業を行いましたが、その際は、当室ベテラン技能員が製作したオリジナルの2粒種押し棒が大活躍しました。

 今後、生育調査を重ね、秋の収穫時には各品種の収量性や耐倒伏性、耐病虫害性等を評価し、本県における優良品種を生産者の皆様へ提案していきます。

注:県畜産課調べ

  • デントコーンの播種作業の様子の写真

    播種板押し、播種、覆土・転圧全て人力で行います

  • 鉄筋棒で製作した2粒種押し棒の写真

    ベテラン技能員が鉄筋棒で製作した2粒種押し棒が重宝
    サイズピッタリの見事な加工技術です!

(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 室長 多田 和幸)

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