基幹種雄牛「百合花智」「星乃栄」を新たに選抜!!

ページ番号2005029  更新日 令和4年5月9日

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 岩手県は、畜産研究所種山畜産研究室などが主体となって実施した現場後代検定の成績などを基に、いわて和牛改良増殖対策事業推進協議会(県、農業団体等で構成)に諮った上で、「百合花智(ゆりはなとも)」、「星乃栄(ほしのさかえ)」の2頭を基幹種雄牛として新たに選抜しました。
 畜産研究所種山畜産研究室は、これら2頭の人工授精用凍結精液の本格供給を4月から開始しましたので、ぜひご利用ください。

【百合花智(ゆりはなとも)】

 現場後代検定成績は、去勢・雌ともにBMSNo.の平均値が9.1を記録し、本県でこれまでに実施した現場後代検定の中で過去最高の成績となりました。
 また、A5率注1は89.5%を記録し、過去の記録を大きく更新しました(これまでの最高記録は68.4%)。
 さらに、産肉能力育種価(令和4年3月評価)は、脂肪交雑及びバラの厚さについて、供用中の県有種雄牛の中で1位となり、エースとして相応しい実力を備えています。

【星乃栄(ほしのさかえ)】

 本牛は、本県のエースとして活躍してきた「菊福秀(父は「菊谷」)」の後継牛で、4代祖が県南地域の改良の基盤である「菊谷」です。
 現場後代検定の成績は、枝肉重量が去勢525kg、雌488kg、上物率注2100%と、質・量ともに良好な成績でした。
 また、現場後代検定材料牛が、第14回いわて牛後継者枝肉共励会において優秀賞を受賞し、一般出荷牛でも、第32回いわて牛枝肉共励会で優良賞を受賞しており、実力は折り紙付きです。

注1 全体の頭数に対するA5等級の頭数の割合
注2 全体の頭数に対する4・5等級の頭数の割合

  • 「ゆりはなとも」の横向きの写真と育種価のレーダーチャート

    百合花智(ゆりはなとも)

  • 「ほしのさかえ」の横向きの写真と育種価のレーダーチャート

    星乃栄(ほしのさかえ)

育種価は、令和4年3月の評価。

現場後代検定成績

 

性別

検定頭数

検定成績

CW

(kg)

REA

(cm2)

RT

(cm)

SFT

(cm)

YE

(%)

BMS

No.

上物率

A5率

百合花智

去勢

8

515.4

64.0

8.8

2.3

75.1

9.1

100.0

89.5

11

481.7

63.5

9.1

3.5

74.6

9.1

星乃栄

去勢

12

524.8

66.5

8.6

2.7

74.8

8.3

100.0

52.6

 

7

488.0

60.1

8.5

3.7

73.5

7.4

岩手県関連牛

平成28年4月

~令和3年3月

去勢

38,143

511.4

63.2

8.1

2.5

74.4

7.3

84.2

42.4

 

25,545

433.3

60.8

7.7

2.8

74.5

7.3

CW:枝肉重量、REA:ロース芯面積、RT:バラの厚さ、SFT:皮下脂肪の厚さ、YE:歩留基準値、BMS:脂肪交雑

(畜産研究所種山畜産研究室 専門研究員 篠﨑 創)

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