「昔」と「今」の土しらべ ~ 農業研究センター職員研修会を開催
令和3年2月17日、センター本部(北上市)にて「岩手県農業研究センター等 職員研修会」を開催し、センター職員や農業普及員、生産者等53名が参加しました。
前半は、本年度をもって退職される鈴木生産環境研究部長から「農業試験場でメタンを測定していたことについて」と題してご講演いただきました。環境問題として地球温暖化がクローズアップされるようになった平成4~6年にかけて、水田の土壌から発生する温室効果ガスの一種であるメタンの測定調査に携わった際のエピソードを中心に語っていただきました。
後半は、土壌肥料研究室の髙橋上席専門研究員による「現場でできる『簡易土壌養分評価法』」の研修を行いました。これは、薄い塩水と簡易水質検査キット等を用いた土壌蓄積養分の簡易な測定方法で、高価で入手が困難な専用の分析機器や試薬を必要とせず、リン酸とカリを減肥する必要があるか否かを短時間で判定することができる、というものです。
この評価手法は当センターが開発したもので、生産者等に現場で活用いただくことにより、迅速に施肥判断を行うことができ、生産コストの低減や持続可能な農業生産の推進につながることが期待されます。講師の説明も分かりやすく、簡易に抽出、評価ができることが参加者に理解していただけた研修会となりました。
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鈴木生産環境研究部長(左上)による講演
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真剣な面持ちで聴講する参加者の皆さん
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研修の講師を務める髙橋上席専門研究員(左上)
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試薬の発色程度からリン酸の濃度を判定
(企画管理部研究企画室 主任専門研究員 伊勢 智宏)
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