県内耕地土壌の今を知る ~ 土壌機能実態モニタリング調査を実施

ページ番号2004551  更新日 令和4年1月28日

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 土壌肥料研究室では、施肥管理対策の基礎資料とするため、「土壌機能実態モニタリング調査」を実施しています。この調査は、5年間で県内耕地を一巡して土壌調査と施肥管理アンケートを行うもので、対象農家のご協力により、昭和54年からほぼ同一地点(全142地点)を継続調査しています。令和元年度からは9巡目を調査中で、本年度は9月下旬から約1か月かけて県中北部39地点の調査を行いました。

 土壌分析試料採取等の土壌調査、肥料、土壌改良資材、堆肥等の施用量などを聞き取るアンケート調査で得られた結果は、5年毎に研究成果として公表(最新は平成30年度)しています。本成果によると、水田では肥料、土壌改良資材、堆肥施用量の減少に伴いカリやケイ酸が減少し、畑では野菜、デントコーンなどでリン酸やカリが多い状態が続いています。作付品目や施肥管理により、各耕地で土壌養分の過不足の状況が異なっており、コスト削減や安定生産に向けて土壌診断に基づいた適正施肥が必要になっています。

 これに対応して当研究室では、土壌養分の簡易な評価法の開発に取り組んでおり、この調査で採取した県内各地の土壌を分析手法の検討にも役立てています。

  • 検土杖で土層を確認中の写真

    検土杖で土層を確認

  • 土壌サンプルを採取中の写真

    土壌サンプルを採取

(生産環境研究部土壌肥料研究室 専門研究員 小野寺 真由)

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