作業効率改善のポイントはコレ! ~ 畜産の外部支援組織における圃場管理システム活用事例

ページ番号2004603  更新日 令和4年2月4日

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 畜産の外部支援組織は近年、人材確保が課題となっており、現状で受託面積を拡大するためには、より効率的に作業することが必要です。そのような中、圃場管理を端末で簡易に管理するシステムが販売され、圃場の位置や作業の進捗具合が一目でわかるようになってきました。

 畜産研究所では、圃場管理システムを使って飼料用トウモロコシの収穫作業時間を解析し、1圃場あたりの面積と自走式ハーベスタ稼働効率の関係を図1にまとめました。
 図1からは、次のことが読み取ることができます。

  1. 5ヘクタールの圃場は1時間あたり1.5ヘクタール作業できるので、収穫終了まで3時間20分程度の時間がかかると予測できます。
  2. 1ヘクタール圃場の稼働効率は時間当たり約1.1ヘクタールで、概ね5ヘクタールまでは圃場面積が大きくなるほど作業効率が高いことが分かります。

 緑の線は、各面積における平均的な稼働効率と見ることができますから、これより下の点(圃場)は作業効率を下げる要因が別にあると考えられます。

 このように、圃場管理システムで得られた作業データを詳細に解析することで、システム本来の機能に加え作業効率の改善につなげることが可能となります。岩泉地域では、既に圃場管理システムを導入している外部支援組織がありますし、また、盛岡地域では研修会が開催され、圃場管理システムに対する認知度が上がってきています。システムをより有効に活用して、それぞれの地域課題にあった作業データ解析を試してみてはいかがでしょうか。

1圃場あたりの面積と自走式ハーベスタの稼働効率のグラフ
図1 1圃場あたりの面積と自走式ハーベスタの稼働効率
自走式ハーベスタの稼働効率=圃場面積÷実稼働時間

(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 主査専門研究員 佐藤 真)

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