今年も取組継続中!牛肉の小ザシの数値化と公表 ~第69回岩手県畜産共進会(肉牛の部)~

ページ番号2012268  更新日 令和7年12月2日

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   脂肪交雑が細かい“小ザシ”の牛肉は、市場での評価が高く、嗜好性も良いという報告があります。畜産研究所では、ロース芯の画像からその小ザシの度合いを新細かさ指数*1として数値化し、肉用牛の改良指標に活用する研究をしています。
   しかし、小ザシの重要性や新細かさ指数は現場にあまり浸透していないため、少しでも生産者や関係者の皆さんに知ってもらえるよう、昨年に引き続き、今年の県共進会(11月8日開催)において出品牛の新細かさ指数を算出し公表しました。
   出品された50頭のうち、7頭が県有種雄牛の産子の枝肉であり、中でも「百合花智」の産子の枝肉は県平均*2の105を上回る126と素晴らしい仕上がりで、1等賞3席に入賞しました(写真)。また、新細かさ指数が高いほど枝肉単価が高くなる傾向を確認できたことから、新細かさ指数は県内の枝肉取引においても枝肉の評価に活用できる指標であると考えられます(図)。
   これからも“小ザシ”の重要性を広くPRしていきたいと思います。

*1 値が大きいほど脂肪交雑が細かいことを示す指数
*2 2022年1月~2025年4月までにと畜された肥育牛1,418頭の平均値

 

 

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写真「百合花智」産子の枝肉写真
*2025年11月8日撮影
(於:株式会社いわちく)
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図 新細かさ指数と枝肉単価の関係

 

 

(畜産研究所 家畜育種研究室 主査専門研究員 山形 広輔)

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