有機物施用は気候変動に対抗できるか?~様々な視点で解析中~

ページ番号2012213  更新日 令和7年10月28日

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  土壌肥料研究室では、水田・畑地への堆肥等の有機物施用が、農作物と土壌に与える影響を長期的に把握するため、有機物連用試験を実施しています。この試験は、当研究センター開所翌年の1998年から脈々と続けられており、本年で28年目を迎えました。
   このうち、水田への有機物連用試験は、毎年同じ条件で「ひとめぼれ」を栽培しています。一見すると地味な栽培試験ですが、視点を変えれば、高温年・低温年を含めた28年間の連続したデータが得られる貴重な試験とも言えます。
   令和6年度は、有機物(牛ふん堆肥、稲わら)の長期連用が、土壌化学性や水稲の生育・収量にどのように影響するかという視点で2つの研究成果を取りまとめました。
   今年度は、「気候変動が水稲生産に及ぼす影響」をテーマに、近年の気温上昇が本県の水稲生産にどのような影響を及ぼしているのか?また、有機物施用には白未熟粒の発生軽減といった気温上昇の影響を緩和する効果があるか?という視点で解析を進めています。今後、試験研究成果として取りまとめる予定ですので、期待してお待ちください。

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写真1 試験区内で均一にするのも一仕事
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写真2 稲わらの有無を比較する試験区が
完成!

* 場所:岩手県農業研究センター圃場(北上市成田) 日時:令和7年10月21日(火曜)

 

(生産環境研究部 土壌肥料研究室 専門研究員 佐々木 俊祐)

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