採草地におけるたい肥の表層施用技術の確立に向けて

ページ番号2011963  更新日 令和7年8月6日

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  近年の肥料価格の高騰は、粗飼料生産コストの増加を招いており、畜産経営を行う上で、大きな負担となっています。そこで、畜産研究所では、生産コスト低減のため、令和7年度から、家畜由来のたい肥を活用した採草地の低コスト肥培管理試験に取り組み始めました。
  当県は、毎年の耕起栽培を基本とする畑作のたい肥利用については技術マニュアル等を示してきましたが、経年草地のたい肥の表層施用では、施用効果が明らかとされていませんでした。
  7月11日に実施した2番草調査では、たい肥を活用した区は、たい肥を利用しない区に比べて牧草収量が向上するなど、たい肥利用の効果が認められました。
  今後は収量変化や土壌への養分蓄積などについて継続的に調査を行い、たい肥の表層施用技術の確立を目指します。
飼料価格が高止まりする昨今、自給粗飼料の低コストかつ安定的な生産・確保が求められています。当所では、今後も継続して良質自給粗飼料の確保に向けた研究に取り組んでまいります。

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図 たい肥の表層施用
(R7.4春施肥と同時に堆肥を試験区へ散布)
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図 2番草調査
(堆肥散布区は1、2番草ともに草勢良好
                です)

(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 主任専門研究員 飯村 太一)

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