農作物技術情報 第7号 水稲(令和2年9月24日発行)

ページ番号2000311  更新日 令和2年9月24日

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  • 県内の水稲は刈取り適期を迎えています。籾の黄化状況をみながら適期を確認し、遅れないよう刈取り作業を進めましょう。
  • 倒伏圃場では、作業速度をできるだけ遅くし、周囲と比べて品質が劣ることが見込まれる場合は刈分けにより品質確保に努めましょう。
  • 日没が早まる時期なので、作業は計画的に進め、安全な農作業を心掛けましょう。

1 適期刈取りの励行

(1)今年の出穂期は平年より1~2日程度遅くなりましたが、8月中旬~9月上旬まで気温が高く経過し、日照時間も多かったことから登熟は早く、刈取り適期は平年よりも早まっています。
(2)刈取り適期は、機械乾燥で黄化籾割合85~90%、自然乾燥で同80~90%です(図1)。
刈遅れは着色粒や胴割粒等の発生を増加させ、品質低下につながります。とくに本年は登熟期が高温で経過したことから、刈遅れにより胴割粒や乳白粒(図2、3)、の混入が多くなる恐れがあるためテスト籾すりを併用し、刈取適期の見極めを十分に行います。
(3)圃場がぬかるんでいる場合は、地表面の排水により地耐力の向上に努めてください。倒伏した圃場では、作業速度を遅くし、丁寧に刈取ります。水口付近などの周囲と比べて登熟が遅れている部分や倒伏している部分は、品質確保のため、できるかぎり刈り分けをしてください。

図1,2,3

2 乾燥・調製の留意点  仕上げ水分は15.0%以下を徹底しましょう!

(1)胴割れ粒の発生防止
1時間あたりの乾燥速度(水分低下)は0.8%以下とし、送風温度に十分に注意します。
急激な乾燥や過乾燥は避けてください。
自然乾燥の場合、乾燥期間は2週間以内とし、乾燥が不十分な時は乾燥機で仕上げます。
(2)籾すり時の肌ずれの防止
玄米水分15.0%以下の適正水分で籾すりを行います(肌ずれ米の防止)。
ロール間隔は、籾の厚さの約1/2(0.5~1.2mm)に調節します。
脱ぷ率は85%を基準(80~90%)とします。
(3)ライスグレーダー粒選別
出荷製品となる玄米は、LL(1.9mm)の篩い目を使用し、整粒歩合80%以上に仕上げます。

3 農作業安全

日没が早まる時期ですので、計画的に作業をすすめ、農作業安全を心掛けてください。
ア 圃場での移動、運搬の際の転倒事故や追突事故には十分注意します。
イ コンバインにワラ等が詰まった際は、必ずエンジンを止めてから作業を行います。
ウ 夕方に事故の発生が多いので、焦らず、慎重な作業を心がけてください。
エ 反射材や低速車マークを取り付け、路上走行中の追突事故を防止してください。

フッタ

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このページに関するお問い合わせ

農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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