農作物技術情報 第6号 要約(令和2年8月27日発行)

ページ番号2000302  更新日 令和2年8月27日

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水稲

生育状況:刈取り始めの目安となる登熟積算気温が950℃に達する日は、平年より早まると予想される。刈取適期の判断は、積算温度のみに頼らず、登熟の状況をよく観察しておこなうこと。

  • 刈取適期の判定は、黄化籾割合で80~90%を目安に、適期に収穫すること。不稔発生割合などで異なるので、稲穂をよく見て判定する。
  • コンバインや乾燥調製施設の点検、整備を早めに行う。
  • 籾の乾燥は二段乾燥を心がけ、玄米水分15%以下に仕上げる。
  • 次年度、品種の切り替えを予定している場合は、今秋からの異品種混入(コンタミ)対策を徹底する。

畑作物

生育状況:大豆の開花期は平年並~やや遅かった。子実肥大は順調である。
技術対策
大豆:マメシンクイガと紫斑病の防除適期を迎えているので、莢に薬剤がよく付着するように散布を行う。
小麦:越冬前に十分な生育量が確保できるよう、排水対策を早めに実施し、適期播種を行う。圃場条件が整わない場合は、無理に播種せず、条件が整い次第播種量を増やして対応する。

野菜

生育状況:果菜類の生育は高温や7月の日照不足の影響で草勢の低下や果実品質の低下が見られる。雨よけほうれんそうも日照不足から株重が軽く、大雨時の立枯症状が見られた。キャベツでは長雨による定植の遅れ、レタスでは日照不足による生育遅れが見られた。ねぎの生育は概ね順調。
技術対策
施設果菜類:気象条件に応じたハウスの適切な温度・かん水管理で草勢維持をはかり、障害果の発生防止対策を行う。
露地果菜類:摘葉と病害虫防除を徹底し、生育に応じた追肥や葉面散布を行い草勢維持に努める。萎れが見られる場合は原因究明をしっかり行う。
雨よけほうれんそう:天候急変に対するハウス内の温度や圃場水分管理を適切に行う。べと病やアザミウマ類等病害虫の防除対策を徹底する。
露地葉菜類:コナガ、ヨトウガ、アザミウマ類等害虫の適期防除を行う。腐敗性病害等の対策を徹底する。

花き

生育状況:りんどう中生以降品種、小ぎく9月咲品種ともに生育は平年並~やや前進。病害虫については、りんどうで葉枯病とオオタバコガ、小ぎくで白さび病がそれぞれ全域で増加傾向。
技術対策
りんどう:花腐菌核病などの病害虫防除を適期に行う。
小ぎく:収穫後管理を徹底し、健全な伏せ込み苗・株を確保する。
共通:強風に備えネットと支柱を点検、補強する。

果樹

生育状況:りんごの果実生育(横径)は、県平均で平年比98~103%と平年並み。早生品種の果実品質は糖度、硬度が低いものの熟度はほぼ平年並の見込み。ぶどうの収穫期は概ね平年並みの見込み。
技術対策
りんご:早生品種の収穫時期となるので、硬度を重視した適期収穫に努める。病害虫では、予察と適期防除を徹底す
る。なお、収穫期となっているので、農薬のドリフトや使用基準は十分に注意する。
ぶどう:食味を重視し、品種毎の適期収穫を励行する。

畜産

生育状況:2番草の収穫が遅れている地域が多く、収量はやや良~不良となっている。飼料用とうもろこしは雌穂、雄穂の出穂が平年よりもやや遅れている。
技術情報
飼料用とうもろこし:収穫が始まる前に収穫機械やサイロの点検、資材の準備をする。サイレージの調製は十分な踏圧と速やかな密封がポイント。ツマジロクサヨトウが県内で初確認されたので、圃場見回りにより早期発見に努める。
牧草:オーチャードグラスは秋の最終刈り取り後に施肥を行う。
暑熱対策(牛):残暑による影響を緩和する対策を継続。暑さの後遺症による繁殖成績の低下の緩和に努める。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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