なすでつながる仲間とともに

ページ番号2005399  更新日 令和5年3月20日

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一関市厳美でなすを栽培している菅原慎也さんをご紹介します。

菅原さんは、水稲農家に生まれ、工業高等専門学校を卒業後、3年ほど岩手を離れて他産業に勤めていましたが、新聞広告で見つけた岩手県立農業大学校の研修を受けたことで、農業や野菜づくりへの興味が高まり、就農を決意しました。農協が主催する新規栽培者確保のための説明会で、管内には東北有数のなす産地があること、また部会人数が100名を超えて多く、活動も活発であること、そして仲間を大事にする部会であることから、なすを栽培することとしました。

初期投資が比較的少ない露地トンネル栽培を20aでスタートし、近隣のなす農家から圃場準備や管理作業など栽培技術を積極的に教わり、技術習得に励みました。

5年ほど経過し、活発な部会活動に参加する中で、「歳が近いのに会ったことがない、お互いを知らない」という各若手生産者の声をきっかけに、農協担当者が相互圃場巡回を企画、平成27年からは菅原さんを含む4名で若手グループ活動がスタートしました。グループ員相互の交流と技術研鑽を目的に、施肥や育苗などの勉強会やベテラン生産者を訪問し栽培管理技術を教わるなどの活動を活発に行いました。菅原さんにとっては、露地トンネル栽培からハウス栽培へ移行した頃であり、ハウスの管理技術も他地区の優良生産者から様々学ぶことができる貴重な機会となりました。

若手グループ活動のスタートと同時に、部会運営委員にも就任し、若手と部会をつなぐ役割を果たしてきました。また、LINEグループを開設し、場所や時間を問わず幅広く情報交換を行っています。

この若手グループは、自由な活動が展開できるよう組織化はしていませんが、新メンバーが増え、勉強会だけでなく「なすフェス」といった産地PR活動など様々取り組んでいます。

令和4年、菅原さんは栽培13年目となります。平成27年から作型をハウス栽培に切り替え、ハウスの増棟や技術向上により収量も向上しています。なす仲間や産地の将来を考え、自身が出来ることを実践しています。その一つが、なすで就農を希望する新規就農研修生の受け入れです。

 先輩なす農家が年々減り、産地の活気がなくなってきたと危惧する菅原さん。

情勢が厳しい中、自分達の世代だけでなく、次の若手世代もなすづくりが続けられるよう、自身の経験や教えられた技術を伝えていきたいと考えています。

「40年なすづくりをしてきた先輩もいる中で、自身はまだ半分以下。経験して得てきたものを言葉にして教えるのは難しいですね。」と笑顔で話してくれました。

菅原さんの経験や技術が次やその次の世代につながり、なす産地が継続していくことを願っています。

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菅原慎也さん
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なすの圃場

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このページに関するお問い合わせ

一関農業改良普及センター
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