
bP 1994年7月
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| 今年4月オープンした岩手県水産技術センター | 水産技術センター開所式のテープカット |
| 岩手県水産技術センターは今年4月に水産試験場から生まれ変わってスタートしました。センターには渋井所長をはじめとする68名のスタッフがいます。 水産技術センターは漁業関係者の技術的な頼りどころとして、気軽に相談できるような県民のみなさんに開かれた試験研究機関をめざしています。 5月20日、晴れ渡る青空の下で約200人の方々が開所式に参加し、テープカットに続き、オオヤマザクラとハナミズキの記念樹が植えられました。 |
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| 発刊にあたって (所長 渋井 正) | |
| 特集1 | 水産技術センターの特徴 開かれたセンターをめざして |
| 特集2 | 水産情報システムの概要 水産情報ネットワークって何? |
| ズームアップ | 利用加工部 消費者ニーズにあった新食品素材の開発 |
| トピックス | |
| 情報アンテナ | 水産技術センターからの情報、刊行物 |
| 案内板 | 水産技術センターからのお知らせ |
| 編集後記 | |
| 発刊にあたって (所長 渋井正) |
このたび、岩手県水産技術センターの広報誌「シーガルボイス」を発刊するにあたって一言ごあいさつを申し上げます。当センターは、従来の水産試験場と南部及び北部栽培漁業センターの試験研究部門を統合整備のうえ、釜石市平田の埋立地に水産の統合的な試験研究機関として、平成6年4月1日に開所いたしました。 近代的な施設整備はもとより、研究体制も従来の3部門から7部門に充実強化されたのを機に、当センターとしては、つくり育てる漁業を推進するため、新魚種の種苗生産技術をはじめ、水産加工技術の開発等を基本目標として職員一同、鋭意研究に取り組んで参ります。 また、開かれた研究機関であることをめざしており、一般の方々にも、岩手の水産について広く理解していただくための展示や、野外には本県の沿岸線を型どった人工潮流によるミニ太平洋をもうけてみなさんのおいでをおまちしておりますので、気軽に訪ねていただきたいと思います。 一方、当センターからも積極的に水産情報を提供していきたいと考えて、「シーガルボイス」創刊の運びとなりました。今後は随時、研究の状況などを幅広く紹介しますので、ご活用いただければ幸に思います。 |
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| 特集1 水産技術センターの特徴 〜 開けれたセンターをめざして | ||||||||||||||||||||||
| 岩手県水産技術センターは水産試験場と北部・南部栽培漁業センターの研究部門が今年から一緒になって新しく生まれ変わりました。今までは庶務部、漁業部、環境保全部、加工部の4部でしたが、センターでは総務部、企画指導部、利用加工部、増養殖部、種苗開発部、漁場保全部、さけます研究室の8部となり、研究部門の充実が図られています。スタッフも41名から68名に増員されました。 | ||||||||||||||||||||||
| 水産技術センターの位置 | ||||||||||||||||||||||
| 水産技術センターは釜石市の平田地区にあります。ここは、おととし、「三陸海の博覧会」のメイン海上でもあったところです。近くには冷水性高級魚養殖技術研究所や海洋バイオテクノロジー研究所もあります。 |
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| 水産技術センターの組織について | ||||||||||||||||||||||
| 組織は次のようになっています。 | ||||||||||||||||||||||
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| 開かれた試験研究施設としての特徴 | ||||||||||||||||||||||
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センターは県民のみなさんに開かれた試験研究施設として次のような特徴があります。 ☆水産情報システムを利用して漁業者や養殖業者のみなさんに水産情報を積極的に提供します。 ☆水産加工業のみなさんに水産加工開放実験室を提供します。 ☆漁業関係者や水産加工業者が気軽に相談できる経営相談室、加工相談室をつくりました。 ☆一般の見学者用にエントランスホール(展示ホール)を開放しています。1階にある大型水槽、円形水槽には岩手県沿岸で漁獲される魚介類が約50種類、500尾が泳いでいます。1階から2階にかけては、貝類標本や養殖施設の模型などが展示されています。また、センターの敷地内には岩手県の海岸線の約4千500分の1の形の人工潮流があります。 |
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| 一般見学者用に開放しているエントランスホール | ||||||||||||||||||||||
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| 特集2 水産情報システムの概要 〜 水産情報ネットワークって何? |
| 岩手県の沖は三陸漁場として漁業を行う上で、非常に重要な海域です。岩手県のごく沿岸には津軽暖流、その沖には北から親潮、南からは黒潮系の暖流が流れ、複雑に入り組んでいます。そこには、潮境ができ、とても良い漁場ができます。また、沿岸ではリアス式海岸の特徴を生かし、ワカメ、カキ、ホタテガイなどの養殖が盛んに行われています。 水産技術センターの目玉の一つとして整備された水産情報システムは県内の六つの湾にテレメーターブイという海洋観測機器からの海況情報と7つの魚市場からの市況情報を水産技術センターにあるホストコンピューターに自動的に集めて、コンピューター処理した水産情報を早く、正確に漁業者や養殖業者のみなさんに伝えるために作られました。 今までそれぞれが持っていた情報は水産技術センターのコンピューターと、各湾のブイ(海上局)、魚市場、漁協とのコンピューターとによって結ばれ、岩手県沿岸の水産情報のネットワークが作られました。 |
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| ズームアップ 利用加工部 〜 消費者ニーズにあった新食品素材の開発 | |
| 利用各部では岩手県内の水産加工業の振興のため、水産試験場時代よりも研究スタッフを増やし、最先端の水産加工機械類を整備するなど研究体制の充実を図っています。 岩手県で大量に水揚げされる秋サケ、サンマ、ワカメなどを鮮度よく、手軽に食べられる刺身や、子供にも喜ばれる魚のハンバーグ、健康によい海藻の加工品など、消費者ニーズにあった水産加工製品を作る技術の開発を研究目標にしています。 また、県民に開かれた試験研究施設として、最先端の水産加工機会などを整備した水産加工開放実験室を水産加工業者のみなさんに提供しています。 それでは、利用加工部について紹介します。 |
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| 利用加工部の試験研究テーマ | |
| 新技術を利用した加工技術の開発 | |
| 2軸エクストルーダーや高圧処理装置などの先端機器を使い、秋サケから新しい食感の加工品を作ったり、これまであまり利用されていなかった原料からウニ養殖用飼料を作るなど、水産物の付化価値を高めるとともに、資源を有効に利用します。 | |
| アメリカオオアカイカ等新しい水産加工原料の開発 | |
| イカはフライなどの加工品として食卓に上がる回数が多く、今までは肉が厚く柔らかいアカイカという種類のイカが使われていました。ところが、このアカイカが国際的な規制によりこれまでの方法で獲ることができなくなり、これに代わる原料としてアメイカオオアカイカというイカが使われるようになりましたが、アカイカに比べて劣る点があり、それを解決するための技術について研究します。 | |
| 県産水産物の利用加工技術の開発 | |
| 生ウニをそのまま冷凍すると品質が悪くなるので、品質を変えないで冷凍する方法について研究します。 春先にたくさん漁獲されるイサダは、ほとんどが養殖魚の餌として使われています。これを食品として利用する研究をします。 秋サケを刺身として手軽に、安全に食べられる製品を作る技術について研究します。 |
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| 利用加工部の主要設備の紹介 | |
| 2軸エクストルーダー | |
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この機械1台で加熱、混合など数種類の加工処理を一度に行うことができます。魚を原料として畜肉のような歯ごたえの食品を作ることもできます。 |
| 新しい食感を作る2軸エクストルーダー | |
| 食品用高圧処理装置 | |
| 「熱」の代わりに「圧力」(大気圧の7千倍の圧力)を使って調理を行うことにより、原料のもつ風味を保ったまま加工品を作ることができます。 | |
| サンマ、イワシ用高速魚体処理装置 | |
| サンマ等小型魚の頭、内臓、骨、皮を全自動で取り除きます。(処理速度1分あたり最大160尾) | |
| サケ用魚体処理装置 | |
| 一連の機械により、サケ等大型魚の頭、内臓、骨、皮を取り除く。(処理速度1分あたり最大10尾) | |
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| トピックス |
| マツカワの稚魚・・元気です! |
| 4月上旬に採卵したマツカワ稚魚8千尾は現在、約2cmの大きさになり、元気に育っています。 |
| ワカメの病虫害・・タレストリス |
| ワカメの病虫害を起こすタレストリスの発生が知られています。このタレストリスを防ぐには、淡水と高塩分海水を用いた方法が効果的。 |
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| 情報アンテナ | ||||||||||||||||||||||||||||
| 当誌のほかに各部からいろいろな情報が出されています。入手方法については直接各部に相談願います。 | ||||||||||||||||||||||||||||
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| 案内板 |
| ★4月〜6月の主な行事、研修会、研究会 @5月20日(金)午前11時〜 「水産技術センター開所式」 場所:センター、かまいしマリンホテル A6月16日(木)午後2時半〜 「岩手生物工学県有センター・岩手県水産技術センター合同セミナー」 場所:センター2階大会議室 このセミナーは水産技術センターと(財)岩手生物工学研究センターの研究交流を目的として開かれました。セミナーでは京都大学の古沢巌教授から「栽培漁業のウイルス病対策について」、東海大学の嵯峨直恒教授から「培養を通してみた海藻研究のあれこれ」の講和をいただきました。 B6月28日(火)午後1時〜 「水産加工勉強会」 場所:水産加工開放実験室 この研修会では2軸エクストルーダーとサケ処理ラインの加工機器のデモンストレーションを行いました。また、研修会後は大会議室において東北区水産研究所の北川大ニ室長による「東北海域における魚種交代」の講演が行われました。 ★7月〜8月の主な行事、研修会、研究会 @7月25日(月)午後1時〜 「岩手県沖底シンポジウム」 場所:センター2階大会議室 参集範囲:底曳網関係業者、その他漁業者、漁業関係者 このシンポジウムは「東北海域における沖合底びき網漁業資源」というテーマで水産研究所、水産技術センター、漁業関係者のみなさんが集まって開かれます。 |
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| 編集後記 |
| 水産技術センターが4がつにスタートして3カ月が過ぎようとしています。建物も研究の体制も新しくなりました。私たち研究員ももう一度気を引き締めてみなさんの期待に沿うようにがんばりたいと思います。 当誌は水産技術センターの出来事を紹介するための広報誌です。隔月発行予定ですが、これからの水産技術センターの最新のニュース、情報を掲載したいと思いますので、当誌や当センターに対する意見、要望をどんどんお寄せ下さい。 あて先 釜石市大字平田3−75−3 岩手県水産技術センター 企画指導部 電話(0193)26−7914 FAX(0193)26−7920 お待ちしております。 |
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