大船渡地方振興局土木部 津付ダム 建設事務所
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河川・ダムミニ知識

河川用語・ダム用語解説

津付ダム建設事業における各種計画説明等で用いられる主な河川用語・ダム用語について解説致します。

【あ】行 / 【か】行 / 【さ】行 / 【た】行 / 【は】行 / 【や】行 / 【ら】行 / 【その他の用語】

 【い】

維持流量 (いじりゅうりょう)

河川には一定限度の流量がなければ河川環境、河川利用、河川管理などに支障が生じます。そこで、漁業、動植物の保護、地下水位の維持、塩害の防止、観光、舟運、河口閉塞の防止、河川管理施設の保護、流水の清潔の維持のため、渇水時においても維持すべき流量が定められており、これを維持流量といいます。

 【う】

右岸(うがん)

川の上流から下流側に向いて右側の河岸をいいます。

雨量(うりょう)

ある一定の時間に降った雨が、浸透、流出、蒸発をしないで貯まっているとした場合、そこに貯まった雨水の量(深さ)をいい、o単位で表します。

 【か】

河床(かしょう)

河川の水が流れている部分の底面のことです。

確率規模(かくりつきぼ)

洪水を引き起こす降雨が発生する確率をいいます。例えば、「確率規模1/30」とは30年に一度の確率で発生すると考えられる規模の降雨のことで、1/50、1/70と分母が大きくなれば、発生する確率がより小さくなります。

河川の種類(かせんのしゅるい)

 

水系(すいけい)

同じ流域内にある本川、支川、派川およびこれらに関連する湖沼を総称して「水系」といいます。 水系の名称は、本川名をとって北上川水系,気仙川水系などという呼び方が用いられています。日本では109の一級水系と2722の二級水系とその他に分類されます。

一級水系(いっきゅうすいけい)

国土保全上または国民経済上特に重要な水系は、国土交通大臣が直接管理します。岩手県には北上川水系、馬淵川水系、米代川水系の3つの一級水系があります。(平成13年4月現在)

二級水系(にきゅうすいけい)

一級水系以外の水系は、二級水系として都道府県知事が管理します。岩手県の二級水系は気仙川水系をはじめ45水系があります。(平成13年4月現在)

単独水系(たんどくすいけい)

一級水系二級水系以外の水系です。

一級河川(いっきゅうかせん)

一級水系に係わる河川で、国土交通大臣が指定した河川です。全国で13,979河川が一級河川に指定されています。(平成13年4月現在)

二級河川(にきゅうかせん)

二級水系に係わる河川で、都道府県知事が指定した河川です。全国で7,071河川、岩手県では106河川が二級河川に指定されております。(平成13年4月現在)ちなみに、一級水系の中に二級河川はあり得ません。

準用河川(じゅんようかせん)


河川法の規定の一部を準用し、市町村長が管理する河川です。一級水系,二級水系,単独水系にかかわらず設定されます。全国で14,113河川、岩手県では49河川が準用河川に指定されております。(平成7年4月現在)

普通河川(ふつうかせん)

一級河川,二級河川,準用河川以外の小河川を普通河川と呼びます。実際の管理は、市町村などが行っています。


河川管理者(かせんかんりしゃ)

河川は公共に利用されるものであって、その管理は、洪水や高潮などによる災害の発生を防止し、公共の安全を保持するよう適正に行われなければなりません。この管理について権限をもち、その義務を負う者が河川管理者です。具体的には、一級河川については、建設大臣(河川法第9条第1項),二級河川については都道府県知事(同法第10条),準用河川については市町村長(同法第100条第1項による河川法の規定の準用)と河川法に定められています。


河川整備方針・河川整備計画(かせんせいびほうしん・かせんせいびけいかく)

平成9年の河川法改正により、これまで河川管理者により水系ごとに定めた「工事実施基本計画」の内容を、河川整備の基本となるべき方針に関する事項(河川整備基本方針)と具体的な河川整備に関する事項(河川整備計画)に区分し、後者については、具体的な川づくりが明らかになるように工事実施基本計画よりもさらに具体化するとともに、地域の意向を反映する手続きを導入することとしました。具体的な手続き及び内容は次のとおりです。

 

【河川整備方針】

河川整備基本方針は、河川管理者(一級水系は国土交通大臣、二級水系は都道府県知事)が定めるものです。

<手続き>


・社会資本整備審議会の意見を聴く。
(二級水系の場合、都道府県河川審議会がある場合)
・策定後、公表する。

<内容>


・長期的な視点に立った河川整備の基本的な方針を記述する。
・個別事業など具体の河川整備の内容を定めず、整備の考え方を記述する。
・新たな河川の整備計画制度に関する法令文を巻末資料に付ける。

【河川整備計画】

河川整備計画は、河川整備基本方針に基づき河川管理者が定めるものです。

<手続き>


・関係地方公共団体の長の意見を聴く。
・学識経験者や関係住民の意見を聴く。
・策定後、公表する。

<内容>


・20〜30年後の河川整備の目標を明確にする。
・個別事業を含む具体的な河川の整備の内容を明らかにする。

活断層(かつだんそう)

断層のうち、比較的最近の地質時代ないし歴史時代に繰り返し活動し、将来も活動することが推定されるものをいいます。

 【き】

基本高水流量(きほんこうすいりゅうりょう・きほんたかみずりゅうりょう)

基本高水は、洪水を防ぐための計画で基準とする洪水のハイドログラフ(流量が時間的に変化する様子を表したグラフ)です。この基本高水は、人工的な施設で洪水調節が行われていない状態,いいかえるなら流域に降った計画規模の降雨がそのまま河川に流れ出た場合の河川流量を表現しています。基本高水流量は、このグラフに示される最大流量から決定された流量の値です。

基準地点(きじゅんちてん)

洪水を防ぐための計画を作成するときに、代表となる地点です。この地点で基本高水流量や計画高水流量を定め、その河川の改修計画が作成されます。大きな河川では、複数の基準地点が設定されています。

魚道(ぎょどう)

魚道とは、水生生物の上下流方向への移動を遮断するダム、取水堰、床止めなどの河川を横断する施設に、魚類等の通り道を確保するために造られる付帯構造物をいいます。魚道には階段式やデニール式、螺旋式など様々なタイプがあります。

 【け】

計画高水位(けいかくこうすいい)、計画高水流量(けいかくこうすいりゅうりょう)

 

計画高水流量は、河道を設計する場合に基本となる流量で、基本高水を河道と各種洪水調節施設に合理的に配分した結果として求められる河道を流れる流量です。いいかえればこれは、基本高水流量から各種洪水調節施設での洪水調節量を差し引いた流量です。 計画高水位は、計画高水流量が河川改修後の河道断面(計画断面)を流下するときの水位です。

基準地点におけるハイドログラフ

 【こ】

洪水(こうずい)

台風や前線によって流域に大雨が降った場合、その水は河道に集まり、川を流れる水の量が急激に増大します。このような現象を洪水といいます。一般には川から水があふれ、氾濫(はんらん)することを洪水と呼びますが、河川管理上は氾濫を伴わなくても洪水と呼びます

高水(こうずい・たかみず)

洪水(こうずい)と同義。混同をさけて「たかみず」とも言われる。

維持流量 (いじりゅうりょう)

河川には一定限度の流量がなければ河川環境

洪水調節容量(こうずいちょうせつようりょう)

人工的に建設した洪水調節用ダム、調節池、遊水地などに一時的に洪水流量の一部分を貯めることによって、下流の河道に流れる流量を減少させる(調節する)ことができます。洪水調節量は、この減少した(調節した)分の流量のことです。

洪水吐(こうずいばき)

ダムによって貯留しきれない水を下流へ安全に放流するための施設です。津付ダムでは通常時、水を貯留することなく常に洪水吐きから放流するため常用洪水吐きといいます。

護岸(ごがん)

川を流れる水の作用(浸食作用など)から河岸や堤防を守るために、それらの表法面(おもてのりめん:川を流れる水があたる堤防などの斜面)に設けられる施設で、コンクリートなどで覆うような構造のものです。

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 【さ】

左岸(さがん)

川の上流から下流に向いて左側の河岸を左岸といいます。

サーチャージ水位(さーちゃーじすいい)

ダム計画において、洪水時、一時的に貯水池に貯めることが出来る最高の水位。

 【し】

試験湛水(しけんたんすい)

ダムが完成した後に、実際に貯水池にサーチャージ水位まで貯水し、ダム本体や貯水池周辺の安全性などについて試験することをいいます。試験湛水は降雨の状況にもよりますが、通常半年から1年ほどの期間を要します

支川(しせん)

本川に合流する河川です。また、本川の右岸側に合流する支川を「右支川」,左岸側に合流する支川を「左支川」と呼びます。さらに、本川に直接合流する支川を「一次支川」,一次支川に合流する支川を「二次支川」と、次数を増やして区別する場合もあります。

自然調節方式(しぜんちょうせつほうしき)

治水目的ダムで洪水を調節する方法の一つで、ダムの堤体に放流用の常用洪水吐きがあり、上流からの流入量に対応してダムからの放流量が自然に調節されるダムのことです。穴あきダムと呼ばれることもあり、津付ダムはこの方式で計画しています。

 【す】

水位(すいい)

ある基準となる水準面と水面との高低差で表される数値のことで、m単位で表示します。基準面は川ごとに決められておりますが、北上川水系では気仙川水系では東京湾中等潮位(TP)を使います。

 【せ】

正常流量(せいじょうりゅうりょう)

河川において、流水の正常な機能を維持するために必要な流量のことで、河川の維持流量と水利流量(用水等の取水に必要な流量)との両方を同時に満足する流量のことです。

設計洪水流量(せっけいこうずいりゅうりょう)

ダム本体の設計に用いる洪水量で、その量以下の洪水については洪水吐から安全に流下されます。日本では当該地域での洪水履歴での最高値(もしくは雨量等から想定される数値)、及び200年確率の洪水のうち大きいほうと定めています。

 【そ】

総合治水(そうごうちすい)

洪水の処理を河川断面、堤防、遊水地やダムなどの工作物だけに頼らず、流域のもつ保水機能を積極的に活用しようという対策です。 

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 【た】

堆砂容量(たいしゃようりょう)

貯水池内に堆積する土砂容量で、通常100年間分の想定堆積量のこと。

ダム(だむ)

ダムとは、河川の流水を貯留し、または取水するために河川に横断的に設置する構造物。一般的には基礎地盤から堤頂までの高さが15m以上のものをいいます。

ダムの種類(ダムのしゅるい)

 

アーチダム(あーちだむ)

コンクリートダムの一種で、アーチ作用によって水圧のかなりの部分を両岸の岩盤に伝えて支える、上から見るとアーチ形状をしているダムの総称です。

重力式ダム(じゅうりょくしきだむ)

コンクリートダムの一種で、ダム本体の重量で貯水池の水圧を支えるもので、横から見ると直角三角形に近い形をしています。津付ダムはこの種類に分類されます。

中空重力ダム(ちゅうくうじゅうりょくだむ)

コンクリートダムの一種で、重力式ダムの内部を空洞にすることによって、コンクリート部分が少なくて済むダムです。

バットレスダム(ばっとれすだむ)

コンクリートダムの一種で、水をせき止めるためのコンクリートの壁と、これを支えるバットレスという擁壁からなるダムです。

フィルダム(ふぃるだむ)

土や岩石をゆるい勾配で盛り立てるダムの総称です。ダム基礎の面積が広く、水圧やダムの重さが分散され、地質の悪いところにも造れます。

複合ダム(ふくごうだむ)

コンクリートダムとフィルダムを組み合わせたダムです。ダム型式としては数少ないものですが、地質の条件から選定されます。

ダム軸(だむじく)

河川を横断して建設するダムの位置を示す基本線で、重力式ダム等ではダム天端の上流縁の鉛直面。アーチダムやフィルダムでは、ダム堤頂の中心線の鉛直面をいいます。

多目的ダム(たもくてきだむ)

洪水調節の他に利水目的(農業用水、発電、上水道、工業用水道など)もあるダムのことです。

 【ち】

治水安全度(ちすいあんぜんど)

対象となる地域の洪水に対する安全の度合いを表す指標。例えば、「治水安全度1/30」とは30年に一度の確率で発生する考えられる降雨による洪水を安全に流下させることが出来ることをいいます。

超過洪水(ちょうかこうずい)

あらかじめ決めた計画高水流量を上回る規模の洪水。

 【て】

提内地(ていないち)

堤防により洪水氾濫から守られている側の土地のことをいいます。古くは輪中堤という周囲を川に取り場所を守る堤防の内側(生活空間)を堤内地といったことからきています。

堤防(ていぼう)

河川では、計画高水位以下の水位の流水を安全に流下させることを目的として、山に接する場合などを除き、左右岸に築造されます。構造は、ほとんどの場合、盛土によりますが、特別な事情がある場合、コンクリートや鋼矢板(鉄を板状にしたもの)などで築造されることもあります。

堤防説明図

天端(てんば)

堤防またはダムの断面のうち最上面のことです。

 【と】

床止め・床固め(とこどめ・とこがため)

河床の洗掘を防いで河川の勾配(上流から下流に向かっての川底の勾配)を安定させるために、河川を横断して設けられる施設です。 床固めということもありますが、機能は同じです。床止めに落差がある場合、「落差工(らくさこう)」と呼び、落差がないかあるいは極めて小さい場合、「帯工(おびこう)」と呼びます。

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 【は】

ハイエトグラフ(はいえとぐらふ)

時間と雨量との関係をグラフに表したもので、時間と流量を表すハイドログラフとセットで使われます。

排水機場(はいすいきじょう)・排水ポンプ(はいすいぽんぷ)

洪水時に樋門などを閉じてしまうと堤内地側に降った雨水が川へ出ていかないので、この水を堤外地(川・海)へくみ出すポンプ等の施設です。

ハイドログラフ(はいどろぐらふ)

河川のある区間(地点)での時間変化に対する流量、水位、流速などの関係をグラフに表したものです。一般的には洪水時における時間と流量の関係を表し、グラフ上には逆向きに時間と雨量を表すハイエトグラフをつけることがあります。

破堤(はてい)

洪水により増水した河川の堤防で、洗掘、亀裂、漏水、越水などが生じ堤防が壊れ、洪水が堤内地に流れ出すことをいいます。

 【ひ】

樋門(ひもん)、樋管(ひかん)

堤内地の雨水や水田の水などが川や水路を流れ、より大きな川に合流する場合、合流する川の水位が洪水などで高くなった時に、その水が堤内地側に逆流しないように設ける施設です。

このような施設のなかで、堤防の中にコンクリートの水路を通し、そこにゲート設置する場合、樋門または樋管と呼びます。樋門と樋管の明確な区別はなく、機能は同じです。また堤防を分断してゲートを設置する場合、その施設を水門と呼びます。水門を堰と混同される場合がありますが、水門はゲートを閉めた時に堤防の役割を果たします。

 【ほ】

本川(ほんせん)

 

流量,長さ,流域の大きさなどが、もっとも重要と考えられる、あるいは最長の河川です。これに対して、本川に合流する河川のことを支川といいます。

本川説明図

 【ゆ】

遊水地/遊水池(ゆうすいち)

洪水の一部を一時的に貯めて洪水の最大流量(ピーク流量)を低下させるために設けた区域のことです。遊水地には、河道と遊水地の間に特別な施設を設けない自然遊水の場合と、河道に沿って調節池を設け、河道と調節池の間に設けた越流堤から一定規模以上の洪水を調節池に流し込む場合があります。

 【よ】

容量配分(ようりょうはいぶん)

ダムの貯水池の容量を、洪水調節、かんがい、上水道、発電、不特定など目的別に配分すること。

余裕高(よゆうだか)

堤防は一般に土砂で築造されており、越流(堤防を越えて流れる水)に非常に弱い。このため洪水時の風浪、うねり、跳水による越流を防ぐために必要な高さをいいます。 余裕高は、流量によって決められています。

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 【ら】

落差工(らくさこう)

河床の洗掘を防止または抑制し河床勾配(上流から下流に向かっての川底の勾配)を安定させるために、河川を横断して設けられる施設を床止め工といいますが、この中で落差がある場合、「落差工(らくさこう)」といい、落差がないかあるいは極めて小さい場合、「帯工(おびこう)」といいます。

 【り】

流域(りゅういき)

降雨や降雪がその河川に流入する全地域(範囲)のことです。集水区域ともいいます。

流下能力(りゅうかのうりょく)

河道で流下させうることが可能な流量をいい、河道の断面積(a)と流れる水の速さ流速(v)を掛け合わせた量になります。

流出解析(りゅうしゅつかいせき)

河川の流域に降った雨が、川の各地点にどのように流出してくるかを、その流域の降雨や流出の記録を用いて、降雨と流出の特性を明らかにした流出モデルを決定することを流出解析といいます。

流出係数(りゅうしゅつけいすう)

ある集水面積の一定期間における総降水量に対する総流出量の比であり、流域からの流水量の推定に用います。

流木止め(りゅぼくどめ)

ダム貯水池内に流れ込む流木やゴミなどを堰き止めるネットのことで、ゲートなどダムの設備を守ります。網場(あば)ともいいます。

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その他の用語、更に詳しい河川・ダム用語の解説は、以下のホームページをご覧下さい。

(財)日本ダム協会 ダム事典

【参考文献】

岩手河川国道ホームページ
(財)岩手県土木技術センター「土木設計マニュアル(河川編)」
国土交通省河川局ホームページ
(株)山海堂「図解 河川・ダム・砂防用語事典」
(株)山海堂「絵で見るダムのできるまで」
(よみがな50音順)




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