造岩鉱物[ぞうがんこうぶつ]と火成岩の分類


<カンラン石の内部構造>
 
 私達が生活している大地は、岩石や土からできています。岩石や土には多くの種類がありますが、すべて鉱物が集まったものです。鉱物は自然現象でできた成分を、化学式で表わせる多くは結晶質の固体です。
 鉱物の種類は3000種以上知られていますが、普通の岩石に入っている鉱物の種類は数十種に過ぎません。このような鉱物を造岩鉱物といいます。造岩鉱物の多くは、ケイ酸塩と呼ばれる物質です。これはケイ素(Si)原子と酸素(O)原子が結合して骨組みを作り、その骨組みを埋めるようにアルミニウム(Ai)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)などの原子が入り込んだ結晶構造をしています。
 
<造岩鉱物の分類>
( )内は鉱物の化学式。但しカンラン石からカリ長石までは複雑な化学式になるので、【 】内にSiとO以外の成分を示す。
 
 ケイ酸塩鉱物は成分のうえから、Fe、Mgを含み黒っぽい色を示す有色(苦鉄質)鉱物と、Fe、Mgを含まず白っぽい色を示す無色(珪長質)鉱物に分けられます。カンラン石、輝石、角閃石、黒雲母などは有色鉱物で、白雲母、斜長石、カリ長石、石英などは無色鉱物です。
 ケイ酸塩以外の造岩鉱物としては、方解石、磁鉄工、黄鉄鉱などがその代表です。(上表)
 
<火成岩の分類>
 
 岩石はこれらの造岩鉱物が、さまざまな割合で混じりあっている混合物です。岩石はその成分、構成している造岩鉱物の種類、組織(鉱物粒の大きさや形、鉱物の組み合い方)などによって分類されます。マグマが冷えてできる火成岩を例として、分類の仕方を説明します。
 火成岩は主成分である、二酸化ケイ素(SiO2)の含有量(重量%)によってまず分けます。このようにすると岩石を構成する、造岩鉱物の量比がだいたい決まってきます。SiO2の少ない火成岩にはカンラン石、輝石などの有色鉱物が多く、黒っぽい外観の岩石になり、逆にSiO2の多いい火成岩には石英、カリ長石などの無色鉱物が多くなり、白っぽい外観の岩石になります。(上表)
 
  花崗岩(左) と 玄武岩(右)
概観
顕微鏡写真
説明 左の花崗岩は鉱物がすきまなくがっちり組み合わさった等粒状組織で有色の部分は黒雲母、無色の部分は斜長石、正長石、石英からなる。
右の
玄武岩は大きな結晶の部分(班晶)とまわりの小さな結晶の部分とがはっきりと分かれている。班晶は輝石、斜長石、かんらん石からなる。
 
 次に組織によって分けます。火成岩の組織には、マグマが急に冷えてできた斑状組織と、ゆっくり冷えてできる等粒状組織があります。斑状組織はやや大きな結晶である斑晶と、その間を埋める細かい結晶やガラスからなる石基からできており、このような火成岩を火山岩といいます。一方等粒状組織は、大きさの揃った大きな結晶からできており、このような火成岩を深成岩といいます。
 SiO2の含有量と組織を組み合わせて、火成岩を分類します。SiO2の含有量が少なく、カンラン石、輝石、斜長石からできていて、斑状組織を示す黒っぽい火成岩を玄武岩といいます。またSiO2の含有量が多く、石英、カリ長石、斜長石、黒雲母からできていて、等粒状組織を示す白っぽい火成岩が花崗岩です。
 ただし火成岩の化学組成や鉱物組成はもっと複雑ですので、実際にはさらに細かな分類がなされています。



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