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水質汚濁防止法の規定に基づき実施した、公共用水域の水質測定結果をとりまとめたのでお知らせします。
| 県内の河川、海域等公共用水域の水質は昨年同様おおむね良好な状況にあるといえる。
人の健康の保護に関する項目については、すべての測定地点で環境基準を達成した。 生活環境の保全に関する項目については、水質汚濁の代表的指標であるBOD(又はCOD)の環境基準達成率が93%であり、前年度(89.5%)に対し、3.5ポイント上昇した。 |
1 測定地点数
水質環境基準を当てはめている117水域(河川93、湖沼9及び海域15)と都市内中小河川など32水域、計149の公共用水域において、国土交通省実施35地点、岩手県実施200地点、盛岡市実施13地点の計248地点で測定した。
2 結果の概要
(1) 健康項目
カドミウム等26項目について、「人の健康の保護に関する環境基準」として全水域一律に基準が適用されており、基準達成・未達成の評価は全シアンに関しては最高値、その他の項目については年間平均値で行うこととされている。
平成16年度は、すべての測定地点で環境基準を達成した。
これまでの県内での健康項目の達成情況を見ると、平成8年度に、赤川の富士見橋において、また平成15年度に小鬼ヶ瀬川の天子森において、それぞれ砒素が環境基準を超過したが(地質由来と推定)、平成16年度は環境基準の達成率は100%となった。
表1 健康項目の調査結果
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平成16年度 | 平成15年度 | |||
| 調査地点数 | 基準超過地点数 | 調査地点数 | 基準超過地点数 | ||
| カドミウム | 工場の下流、鉱床地帯等で測定 | 38 | 0 | 49 | 0 |
| 全シアン | 工場の下流等で測定 | 24 | 0 | 29 | 0 |
| 鉛 | 工場の下流、鉱床地帯等で測定 | 47 | 0 | 52 | 0 |
| 六価クロム | 工場の下流等で測定 | 25 | 0 | 33 | 0 |
| 砒素 | 工場の下流、鉱床地帯等で測定 | 51 | 0 | 57 | 1 |
| 総水銀 | 同上 | 34 | 0 | 42 | 0 |
| アルキル水銀 | 工場の下流等で測定 | 21 | 0 | 29 | 0 |
| PCB | 同上 | 11 | 0 | 16 | 0 |
| ジクロロメタン | 有機塩素化合物、工場の下流等で測定 | 57 | 0 | 56 | 0 |
| 四塩化炭素 | 同上 | 57 | 0 | 56 | 0 |
| 1,2-ジクロロエタン | 同上 | 57 | 0 | 56 | 0 |
| 1,1-ジクロロエチレン | 同上 | 57 | 0 | 56 | 0 |
| シス-1,2-ジクロロエチレン | 同上 | 57 | 0 | 56 | 0 |
| 1,1,1-トリクロロエタン | 同上 | 57 | 0 | 56 | 0 |
| 1,1,2-トリクロロエタン | 同上 | 57 | 0 | 56 | 0 |
| トリクロロエチレン | 同上 | 63 | 0 | 62 | 0 |
| テトラクロロエチレン | 同上 | 63 | 0 | 62 | 0 |
| 1,3-ジクロロプロペン | 農薬、農業地帯、ゴルフ場の下流で測定 | 31 | 0 | 34 | 0 |
| チウラム | 同上 | 30 | 0 | 34 | 0 |
| シマジン | 同上 | 30 | 0 | 34 | 0 |
| チオベンカルブ | 同上 | 30 | 0 | 34 | 0 |
| ベンゼン | 工場の下流等で測定 | 29 | 0 | 30 | 0 |
| セレン | 主要河川で測定 | 22 | 0 | 24 | 0 |
| 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 | 主要河川で測定 | 30 | 0 | 34 | 0 |
| ふっ素 | 工場の下流等で測定 | 31 | 0 | 33 | 0 |
| ほう素 | 主要河川で測定 | 43 | 0 | 45 | 0 |
| 計 | 実数 101 | 0 | 実数 100 | 1 | |
備考)複数項目の調査を行う地点があるため調査地点数の計は各項目の地点数の合計とはならない。
(2) 生活環境項目
pH、BODなど10項目について、「生活環境の保全に関する環境基準」として、各水域ごとに環境基準類型を当てはめている。
平成16年度は、水質汚濁の代表的指標であるBOD(河川)又はCOD(湖沼及び海域)の環境基準の達成率が93%で、平成15年度の89.5%に対し3.5ポイント上昇した。
これまでの推移を見ると、BOD又はCODの環境基準の達成率は90%前後で推移しており、おおむね良好な水質を維持している。
表2 BOD(COD)の環境基準の達成状況
| 類型 | 河川 | 湖沼 | 海域 | 全水域 | ||||
| 当てはめ 水域数 |
達成 水域数 |
当てはめ 水域数 |
達成 水域数 |
当てはめ 水域数 |
達成 水域数 |
当てはめ 水域数 |
達成 水域数 |
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| AA | 26 | 24 | 1 | 0 | − | − | 27 | 24 |
| A | 59 | 58 | 8 | 8 | 15 | 11 | 82 | 77 |
| B | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 |
| C | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 |
| 計 | 90 | 87 | 9 | 8 | 15 | 11 | 114 | 106 |
| 達成率 | 96.7% | 88.9% | 73.3% |
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備考)平成15年度までに類型を当てはめた水域を対象としている。

また、富栄養化の指標である全燐の環境基準を当てはめている6湖沼(綱取ダム貯水池など)、同様に全窒素及び全燐の環境基準を当てはめている8海域(宮古湾など)の計14水域については、御所ダム貯水池、四十四田ダム貯水池、豊沢ダム貯水池の3地点において、全燐が環境基準を超過したため、環境基準の達成率は78.6%となった。
これまでの推移を見ると、全窒素及び全燐の測定値は、ほとんどの地点において環境基準に近い値で推移している。
表3 全窒素・全燐の環境基準の達成状況
| 類型 | 湖沼 | 海域 | 全水域 | |||
| 当てはめ水域数 | 達成水域数 | 当てはめ水域数 | 達成水域数 | 当てはめ水域数 | 達成水域数 | |
| T | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| U | 3 | 1 | 8 | 8 | 11 | 9 |
| V | 3 | 2 | 0 | 0 | 3 | 2 |
| W | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| X | 0 | 0 | − | − | 0 | 0 |
| 計 | 6 | 3 | 8 | 8 | 14 | 11 |
| 達成率 | 50.0% | 100% | 78.6% | |||
備考1)平成15年度までに類型を当てはめた水域を対象としている。
備考2)海域については、全窒素・全燐ともに環境基準を満足している場合に、達成水域とした。
(3) 要監視項目(表4 要監視項目の調査結果参照)
要監視項目は人の健康の保護に関連する物質で、現時点で環境基準は設定されていないが環境中の検出状況等から引き続き知見の集積に努めるべき物質とされているもので、クロロホルム等27項目あり、このうち25項目について指針値が定められている。
平成16年度は、前年同様に全ての測定地点で指針値を下回った。
これまでの推移を見ると、平成10年度におけるほう素が指針値を超過した地点(海水由来と推定)を除くと全測定地点で指針値を下回っている。
表4 要監視項目の調査結果
| 項 目 | 調 査 地 点 数 |
検 出 地 点 数 |
指針値超 過地点数 |
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| クロロホルム | 有機塩素化合物工場の下流等で測定 | 14 | 0 | 0 |
| トランス-1,2-ジクロロエチレン | 同上 | 14 | 0 | 0 |
| 1,2-ジクロロプロパン | 同上 | 14 | 0 | 0 |
| p-ジクロロベンゼン | 同上 | 14 | 0 | 0 |
| イソキサチオン | 農薬、農業地帯、ゴルフ場の下流で測定 | 8 | 0 | 0 |
| ダイアジノン | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| フェニトロチオン | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| イソプロチオラン | 同上 | 11 | 0 | 0 |
| オキシン銅 | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| クロロタロニル | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| プロピザミド | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| EPN | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| ジクロルボス | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| フェノブカルブ | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| イプロベンホス | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| クロルニトロフェン | 同上 | 8 | 0 | 0 |
| トルエン | 工場の下流等で測定 | 5 | 0 | 0 |
| キシレン | 同上 | 6 | 0 | 0 |
| フタル酸ジエチルヘキシル | 主要河川で測定 | 5 | 0 | 0 |
| ニッケル | 工場の下流等で測定 | 15 | 11 | 0 |
| モリブデン | 主要河川で測定 | 6 | 0 | 0 |
| アンチモン | 同上 | 10 | 2 | 0 |
3 今後の対応
(1)健康項目についてはほとんどの地点で環境基準を達成しているが、今後とも注意深く監視を継続していく。
(2)生活環境項目において環境基準を超過した地点は、その主な原因として生活排水や事業所排水等の点源排水と農地や市街地等の面源排水があげられることから、今後とも市町村と連携して、公共下水道や合併処理浄化槽の整備を促進、農地の適切な管理、生活排水対策に対する県民意識の普及・啓発を進める。
(3)要監視項目については指針値を下回っているが、県内の実態を把握するため引き続き調査を行う。
<参考>
BOD(生物化学的酸素要求量)
生活環境の保全に関する環境基準が定められている項目の一つ。河川について、1mg/l〜10mg/lの基準値が設定されている。有機物のおおよその目安として使われ、水の有機物汚染が進むほどその値は大きくなる。
COD(化学的酸素要求量)
生活環境の保全に関する環境基準が定められている項目の一つ。湖沼及び海域についてについて、1mg/l〜10mg/lの基準値が設定されている。こちらも、BOD同様有機物のおおよその目安として使われ、水の有機物汚染が進むほどその値は大きくなる。
類型の当てはめ
生活環境を保全する上で維持されることが望ましいと定められた基準のことで、利水目的に応じて、河川・湖沼及び海域のそれぞれに当てはめが行われる。