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2.新エネルギー


目 次

岩手県新エネルギービジョンの概要

新エネルギーの導入促進

本県の新エネルギー

新エネルギー導入目標と導入実績

新エネルギー導入の効果

県内で導入されている新エネルギー

県営施設への導入事例等

市町村や民間の導入事例


岩手県新エネルギービジョンの概要

 「環境とエネルギーとの調和に関する岩手宣言」

○岩手を包む地球は今いかに

 森林の減少、砂漠化の進行、海洋汚染など、今日、地球の環境が悪化しており、20世紀の高度の文明を支えた石油エネルギーは、40数年で枯渇するとも言われています。
 そのような状況の中で、21世紀を迎えようとする今、私たちは、「環境とエネルギーとの調和」に向け、その取り組みを進めていきたいと考えます。

○地球市民としての環境問題への取組み

 私たちのエネルギー使用の増大によって二酸化炭素などが増加し、それらが原因で地球の温暖化が進み、生態系への影響が懸念されています。
 私たちは、地球市民の一人として、身近なことから、地球の環境を守る行動に積極的に取り組み、次の世代に美しい地球を残していきたいと考えます。  

○豊かな自然を次世代に引き継ぐ

 本県は、全国有数の森林資源を有しており、その森林は二酸化炭素を吸収し、また、地球上の生物にとってなくてはならない酸素の供給源でもあり、さらに、恵まれた水資源の浄化にも寄与しています。
 このような豊かな森林資源にも恵まれた岩手の自然はただ単に与えられたものではなく、先人たちが努力して築き上げてきたものであり、これをすばらしい姿で次の世代に引き継いでいくことが私たちの責務です。  

○ゼロ・エミッション社会の構築を目指す

 私たちは、岩手の恵まれた環境の中で資源を有効に生かし、大切にすることで自然の摂理を守るとともに、資源の再利用を徹底しながら、快適な地球環境の形成に寄与していきたいと考えます。
 この理念を実現することは、社会の隅々にわたって、排出物の出てこない社会(ゼロ・エミッション社会)の構築により、自然の循環が良好に保たれ、天然資源、人工の生産物や廃棄物が必ず循環利用される社会の実現につながります。

○その一翼を担うために、私たち県民一人ひとりが取り組んでいかなければならないことは、新エネルギー導入と省エネルギー推進を両輪で行うことです

 一つは、新エネルギーを積極的に導入することです。新エネルギーの導入は、例えば太陽光発電や風力発電など、環境負荷の小さいエネルギーを取り入れることです。
 もう一つは、省エネルギーを推進することです。省エネルギーの推進は、快適な生活を積極的に創出しながら、日常生活の中で、エネルギーの効率的・合理的な使い方を徹底することです。  

○地域特性を生かした新エネルギーの導入を進めます

 これまでも、本県は地域特性を生かしながら地熱や水力エネルギーなどの資源開発に取り組んできました。これからも、より一層の積極的な導入を図ってまいります。
 さらに、太陽エネルギーと風力エネルギーの活用や農林水産資源を生かしたバイオマスエネルギーの活用など、地域の特性を生かしながら新エネルギーの積極的な導入を図ってまいります。  

○行政と県民とのパートナーシップのもとに進めていきます

 県は進んで先導役となります。
 そして、環境とエネルギーとの調和に向けて地域の目指すべき方向を明らかにし、自ら積極的に新エネルギーの導入に努めてまいります。
 県民一人ひとりが、快適な環境を形成するために、家庭においても、職場中でも、まず、足もとから新エネルギーの導入や省エネルギーの実践に取り組んでいくことを期待します。
 県は1998(平成10年度)を「環境創造元年」と位置付けて、行政と県民とのしっかりとしたパートナーシップを築きながら、今後さまざまな取り組みを行ってまいります。

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新エネルギーの導入促進

 地域の特性に応じた新エネルギーの積極的な導入をこれまで以上に促進するため、県としての率先導入に加え、市町村等や県民への導入拡大に結びつくような施策や検討を行うとともに、効率的、広域的な利活用を含めた調査研究などを進めます。

@県営施設等への率先導入

 県営施設のほか、県立病院や駐在所・派出所等への太陽光発電システム等の導入を積極的に進めます。→(これまでの取組み状況はこちら)

A市町村等や県民への導入普及

 市町村等や県民に対しては、新エネルギー導入の普及啓発を積極的に行います。
 また、市町村等の導入に対する支援を引き続き進めるとともに、県民に対しては導入費用に対する支援なども含め、今後の普及拡大につながる効果的な施策を検討します。

B地域特性に応じた新エネルギーの導入

 木質ペレットストーブやチップボイラーなど、木質バイオマスエネルギーの利用を促進するほか、地域に賦存する分散型エネルギーの利用を総合的に推進するため、太陽光、風力、バイオマス、地中熱などの各種エネルギーを組み合わせ、効率的かつ広域的に利活用するシステムについての調査研究を行います。

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○本県の新エネルギー

 本県は、国が定めた新エネルギーに加え、CO2排出量が少なく地域特性を生かした水力エネルギーと地熱エネルギーを「新エネルギー」として位置付け、導入促進を図ることとしています。

本県の新エネルギーの図

注) 国では、天然ガスコージェネレーションのみを新エネルギーとして定義していますが、本県では、全てのコージェネレーションを新エネルギーとしています。

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○新エネルギー導入目標と導入実績

 新エネルギーの導入を積極的に推進するため、「岩手県新エネルギービジョン」の中では導入目標を設定しています。平成22年度(2010年度)における現在の導入目標と、平成14年度(2002年度)末の導入実績及び達成率は、次のとおりです。

新エネルギー導入目標と導入実績
分野 種類 導入目標(H22) 導入実績(H14) 達成率(H14末)
電力利用 太陽光発電 87,000 kW 5,097 kW 5.8%
風力発電 50,000 kW 3,680 kW 7.4%
廃棄物発電 10,000 kW 4,690 kW 46.9%
バイオマス発電 1,000 kW 424 kW 42.4%
地熱発電 120,000 kW 103,500 kW 86.3%
水力発電 285,000 kW 272,600 kW 95.6%
小 計 553,000 kW 389,991 kW 70.5%
熱利用 太陽熱利用 61,000 kl 約6,000 kl 約9.8%
未利用エネルギー等 20,000 kl 約16,500 kl 約82.6%
小 計 81,000 kl 約22,500 kl 約27.8%
高効率利用等 コージェネレーション 90,000 kW 53,619 kW 59.5%
クリーンエネルギー自動車 12,000 台 843 台 7.0%

注1 一部推計を含みます。なお、熱利用は実績の詳細な把握が困難なことから概数としています。
注2 電力利用の達成率は設備容量の目標値に対するものです。(原油換算にした場合は、合計の達成率が異なります。)
注3 未利用エネルギーの内訳は、P7をご覧下さい。

 平成14年度末の導入実績を原油換算した場合、合計では250.9千klで達成率は62.8%となります。
 また、平成7年度(1995年度)実績と比較した場合、原油換算で48.0千kl、達成率で12.0ポイント増加しています。
 しかし、導入目標を達成するためには、原油換算でさらに148.3千klの導入が必要です。 

分野別の新エネルギー導入目標と導入実績
分 野 H22年度(2010年度) H14年度(2002年度)末 達成率
(%)
H7年度(1995年度)末
導入目標 原油換算 導入実績 原油換算 導入実績 原油換算
電力利用 553,000kW 227.2千kl 389,991kW 180.6千kl 79.5 366,825kW 157.7千kl
熱利用   81.0千kl   22.5千kl 27.8   21.0千kl
高効率利用   91.0千kl   47.9千kl 52.6   24.2千kl
合 計   (注1)
(188.7千kl)
399.2千kl
  (注1)
(48.0千kl)
250.9千kl
(12.0)
62.8
  202.9千kl

注1 導入目標の( )内は導入目標と1995年度実績との差(増加分)、導入実績の( )内は1995年度実績からの増加分です。
注2 電力利用の原油換算は実績及び設備容量に設備利用率を想定し算出しています。なお四捨五入の関係で、数値が合わない場合があります。

新エネルギー導入目標と導入実績

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○新エネルギー導入の効果

■二酸化炭素削減効果
 2010年度に新エネルギーの導入目標が達成された場合、28万8千トンの二酸化炭素(炭素換算)を削減できます。
 これは、1999年の県民一人当たり0.2トンの二酸化炭素削減効果となり、これは、一人当りの二酸化炭素排出量2.53トンの約8.0%に相当します。
県民一人当りの二酸化炭素排出量(1999年)、県内に供給された電力量(2002年度)
資料提供:東北電力(株)岩手支店
(但し、自家用発電機による自家消費分を考慮していない)
■電力自給率の向上
 2002年度(平成14年度)に電力会社が取り扱った県内の電力量で、県内に供給した(県内で消費された)全電力量に占める県内で発電された電力量の割合(これを「※簡易電力自給率」と呼ぶことにします)は約27.7%です。
 2010年度に新エネルギーの導入目標が達成された場合、県内の発電電力量は、2002年度よりも約500,000kWh増加する見込みですが、これは、2002年度の県内消費電力量の約5.8%に相当します。
 2010年度は、県内の消費電力量も増加すると予想されますが、消費電力量の増加分を考慮しても、簡易電力自給率は数%程度向上するものと期待されます。
(※実際の「電力自給率」を算出するには、自家用発電機による自家消費電力量などを考慮する必要があります。)

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○県内で導入されている主な新エネルギー

 ■太陽光発電
 太陽光発電は、太陽電池を使って太陽光の持つエネルギーを電気に変換するものです。
 本県は、県央から県南にかけての海岸沿いなど、年間を通じて日照条件が良く太陽エネルギーに恵まれている地域が広く分布しています。
 また、太陽光発電は、身近なところに設置が可能で、住宅や建築物などへの導入のほか、災害時の独立した電源としての利用も行われています。
 これまでは、県営施設や個人住宅を中心に導入がされてきていますが、大量生産や屋根材との一体開発などにより、導入費用も徐々に低下傾向にあることから、今後、個人住宅や事務所ビルなどへの普及が一層期待されています。

県営屋内温水プール太陽光発電
県営屋内温水プール太陽光発電(雫石町)(20kW)
太陽光発電の導入状況(平成14年度末)

 ■太陽熱利用
 太陽熱利用は、屋根などに設置された集熱パネルで水などを高温にし、この熱を給湯や冷暖房に用いるもので、公共施設や事業所、住宅などに広く導入されています。
 太陽熱利用の代表的なものは、住宅用の太陽熱温水器ですが、従来の自然循環型に加え、近年は、強制循環型の給湯システム(ソーラーシステム:暖房などへの利用も可)が普及しています。
 なお、積雪寒冷地では、冬季でも集熱効果が高く、外気の影響を受けにくい真空式のソーラーシステムが適しています。

 ■風力発電
 本県は、北上高地を中心に風力エネルギーに恵まれた地域が数多くあることから、平成11年度に県内の風況マップを作成し普及に努めるなど、環境に配慮した開発を積極的に支援しています。
 近年、機器の技術開発や大型化に伴い建設単価が急速に低下したことに加え、平成10年度に電力会社が風力発電で生じた電力を買い取る制度を設けたことなどから、民間を中心に事業目的の開発導入が進み、平成16年度末の導入は約67,000kWが見込まれています。
 最近は、様々な種類の小型風力発電機が開発され、低価格化も図られたことから今後、住宅への導入や太陽光発電との組合せによる防災施設などの独立電源としての活用が進むものと期待されます。

グリーンパワーくずまき風力発電所
グリーンパワーくずまき風力発電所(葛巻町上外川地区)

県内の主な風力発電所 (一部予定を含む)
発電所名 場 所 設置年度 設備容量
束稲産業開発組合風力発電所 平泉町音羽山地区 H9 490kW(490×1)
袖山高原風力発電施設 葛巻町袖山地区 H11 1,200kW(400×3)
稲庭高原風力発電所 浄法寺町稲庭地区 H13 1,980kW(660×3)
グリーンパワーくずまき風力発電所 葛巻町上外川地区 H15 21,000kW(1,750×12)
(仮称)釜石広域ウィンドファーム 釜石市和山地区、
遠野市貞任地区、
大槌町新山地区等
(H16) 42,900kW(1,000×43)

 ■廃棄物エネルギー
 廃棄物エネルギーには、廃棄物の焼却熱を発電に利用する廃棄物発電と直接熱として利用する熱利用があります。
 熱利用については、従来から温水プール、浴用、集会施設の冷暖房等に利用されてきました。
 近年は、処理施設の規模拡大や焼却熱の有効利用の観点から、発電利用も行われています。

 ■バイオマスエネルギー
 バイオマスエネルギーは、生物体を構成する有機物を利用するエネルギーで、間伐材や加工端材などの林産資源、畜産業の家畜排泄物、水産加工物や食品加工物の残渣、或いは下水汚泥などを直接燃焼させたり、発酵させて発生させたメタンガス(消化ガス)などを燃料として利用するものです。
 我が国では、従来から薪や炭を暖房や調理などに利用していました。また、本県では、鶏糞をボイラー用の燃料として利用しているなどの事例があります。

 ○木質バイオマス
 本県は、県土の約8割が森林であり、北海道に次ぐ森林県ですが、近年、林業資源を活用する試みとして、産学官連携のもと、木質ペレットを利用するペレットストーブの開発を進めているほか、チップ利用に向けたチップボイラーの調査研究なども実施しています。
 その結果、業務用ストーブとして樹皮ペレットの燃焼を可能とした「いわて型ペレットストーブ」が誕生し、平成15年度から販売されるとともに、新たなペレット製造施設が稼動したことなどにより、ペレットボイラーやペレットストーブが、県や市町村等の施設に数多く導入されるようになりました。
 今後も、家庭用小型ストーブの販売が予定されているほか、市町村による木質バイオマスガス化発電の実証も行われるなど利活用につながる動きが活発化しており、非常に期待される分野です。

いわて型ペレットストーブ チップボイラー
「いわて型ペレットストーブ」 チップボイラー
(県林業技術センター)

木質バイオマスエネルギーの利活用状況
(ペレットボイラー・チップボイラー等)
矢巾町 チップボイラー等研究(県林業技術センター)
紫波町 ペレットボイラー導入(上平沢小他)
葛巻町 ペレット製造施設(民間事業者)
ペレットボイラー導入(介護老人保健施設)
松尾村 チップボイラー導入(森林ふれあい学習館)
安代町 ペレットボイラー導入(安代林業センター他)
花巻市 ペレットボイラー導入(民間の屋内温水プール)
沢内村 チップボイラー導入(雪国文化研究所)
衣川村 木質バイオマスガス化発電(実証導入)
陸前高田市 チップボイラー導入(市給食センター)
住田町 ペレットボイラー導入(世田米保育園他)
ペレット製造施設
二戸市 ペレットボイラー導入(民間の屋内温水プール他)
九戸村 ペレットボイラー導入(民間の水耕栽培)

 ○畜産バイオマス
 また、本県は、「岩手前沢牛」に代表される肉用牛のほか、豚、鶏など家畜の飼養頭数、粗生産額とも全国トップクラスに位置する畜産県でもあります。
 牛や豚の糞尿は、これまで主に堆肥として利用していましたが、近年、効率的利活用を目指したバイオマスプラントが設置され、発酵メタンを利用したコージェネレーションシステムによる発電と熱供給が行われています。

畜産バイオガスシステムの一部(葛巻町)
畜産バイオガスシステムの一部(葛巻町)
(葛巻高原牧場)

 ■未利用エネルギー
 熱利用部門の未利用エネルギー等には、廃棄物やバイオマスなどの他、温度差を利用したエネルギーが含まれています。
 温度差エネルギーの中では、近年、地中熱利用や雪氷(冷)熱利用などが注目され、導入されてきています。

県内で利用されている主な未利用エネルギー
廃棄物系 バイオマス系 温度差利用
・一般廃棄物
・産業廃棄物
・木質バイオマス
・畜産バイオマス
・下水汚泥
・地中熱・地下水
・地熱熱水
・下水・排熱・河川
・雪氷冷熱
注)生ゴミや食品加工物などの廃棄物はバイオマスにも含まれます。

 ○地中熱(地下水)利用
 深さ10mより深い地中の温度は、日本中どこでも年中10〜15℃でほぼ一定です。夏涼しく、冬暖かい、これが地中熱です。
 この地中熱(地下水)を利用した効率の良い冷暖房・給湯システムに地中熱利用ヒートポンプシステムがあります。ヒートポンプというのは、熱を温度の低いところから高いところに汲み上げる装置です。これは電気などで動かしますが、使ったエネルギーよりも多くの熱エネルギーを最終的に得ることができます。
 一般に普及しているエアコンもヒートポンプの一つですが、エアコンは、空気を熱源として冷房時には部屋の熱を大気中に捨て、暖房時には部屋の中に大気中の熱を取り込みます。
 これに対し、地中熱利用ヒートポンプシステムは、温度がほぼ一定である地中を熱源とするため、季節にかかわらず年間のエネルギー消費効率(注)がほぼ一定で、エアコンよりも効率が良くなります。
 県内の導入事例としては、建築物や住宅への冷暖房、給湯、また、道路融雪などに利用されており、近年導入実績が徐々に増えています。
 しかし、現在の導入費用は、やや割高であることから、導入費用の低減に向けた取り組みが期待されています。

注)エネルギー消費効率(COP:Coefficient of Perfomance)とは、消費電力1kW当たりの冷房・暖房能力(kW)をあらわしたものです。

地中熱ヒートポンプイメージ図

 ○雪氷(冷)熱利用
 これまで、雪は、除雪などに莫大な費用とエネルギーを消費する、どちらかというとやっかい者的な存在として扱われてきましたが、近年では、雪自体の持つ冷熱エネルギーを熱交換や強制循環などにより温度制御することで、効率的・効果的に利用する農作物の貯蔵施設や建物の冷房施設が現れています。

雪利用による建物冷房
雪利用による建物冷房 貯雪量 514t (水沢市)
(写真提供:工藤建設(株))

 ■水力発電
 県内で発電される電力の半分以上は、水力発電によるものです。
 県内には40を超える発電施設があり、平成15年度末の合計出力は、272,600kWとなっています。
 近年、国内では、これまで発電には適さないと考えられていた低流量、低落差でも発電できるマイクロ水力発電が開発されており、今後、中小河川や農業用水など多方面での導入が期待されます。

 ■地熱発電/地熱利用
 地熱発電は、地球の内部で発生した高温の蒸気を動力として取り出して発電に利用するものです。
 本県は、地熱発電については、我が国のパイオニア的な存在であり、国内初の地熱発電所である松川地熱発電所と葛根田地熱発電所の合計出力は、103,500kWとなっています。
 また、この蒸気や同時に湧出する地熱熱水を利用して河川水を暖め、周辺地域へ熱水を供給する熱水供給事業が行われています。

松川地熱発電所
松川地熱発電所(松尾村) (23,500kW)

 ■クリーンエネルギー自動車
 クリーンエネルギー自動車には、電気自動車、ハイブリッド自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車がありますが、県内でこれまで導入されているのは、そのほとんどがハイブリッド自動車です。
 2010年度の導入目標は12,000台ですが、平成14年度末の導入実績は843台です。
 運輸部門の二酸化炭素排出削減のため、より一層の導入が期待されます。

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県営施設への導入事例等

1 県営施設等への導入

新エネルギーの種類 施  設  名  称 出力規模
太陽光発電 二戸地区合同庁舎 50kW
県立沼宮内病院 50kW
県立美術館 30kW
企業局北上中部工業用水道事務所 30kW
県営屋内温水プール 20kW
県環境保健研究センター 20kW
県先端科学技術研究センター 20kW
県立工業高等学校(7校) 各20kW
県警交番・駐在所(18箇所) 各3kW
風力発電 企業局稲庭高原風力発電所 1,980kW
地中熱利用 県環境保健研究センター〔展示室の冷暖房〕  
バイオマス発電
(消化ガス)
北上川上流流域下水道都南浄化センター 135kW
バイオマス熱利用
(木質バイオマス)
林業技術センター チップボイラー 400kW
+200kW
県庁県民室岩手型ペレットストーブ
(モニター設置)
 

(平成15年6月)

<沼宮内病院に導入された太陽光発電装置及び表示板>
沼宮内病院の太陽光発電装置 沼宮内病院の太陽光発電表示板

<県先端科学技術研究センターに導入された太陽光発電装置>県先端科学技術研究センターの太陽光発電装置

<県企業局が導入した稲庭高原風力発電施設>稲庭高原風力発電施設

2 地熱熱水有効利用促進

 岩手県雫石町の葛根田地域の地中には、マグマで暖められた膨大な量の蒸気と地熱熱水が賦存しています。
 この蒸気を利用して、葛根田地熱発電所が認可出力合計で8万kW(1号機5万kW、2号機3万kW)の発電を行っています。
 地熱発電所では、発電用蒸気とともに1時間当たり約3,000tの地熱熱水が湧出していますが、従来は未利用のまま地下に還元していました。
 この地熱熱水の有効利用を図るためには、技術的・経済的に未解決な課題があることから、岩手県が経済産業省の委託を受けて、昭和55年から平成6年度までの期間において、雫石地域地熱熱水供給事業実証調査を実施してきました。
 平成7年度以降現在においても、これまでの実証調査の成果を生かしつつ、今後の新しい地域エネルギー政策の推進に役立てるために諸調査を行いながら、地熱熱水の利用普及に取り組み、地熱資源の有効利用を進めようとしています。

<熱水造成施設>熱水造成施設

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市町村や民間の導入事例

<太陽光発電利用(民間施設)、水沢市内>太陽光発電施設(民間施設)

<木質バイオマス熱利用(雪国文化研究所チップボイラー)、沢内村>雪国文化研究所チップボイラー

<雪氷熱利用(雪っ子トンネル)、沢内村>雪っ子トンネル

<太陽光・風力ハイブリッド発電システム(街路灯)、水沢市>太陽光、風力ハイブリッド発電システム(街路灯)

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