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平成24年2月県議会定例会知事演述

ID番号 N5902 更新日 平成26年1月17日

平成24年2月県議会定例会 知事演述要旨

はじめに

本日、ここに第4回県議会定例会が開会されるに当たり、今後の県政運営について、私の所信の一端を申し上げます。

冒頭、あらためて、東日本大震災津波によって亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りいたしますとともに、被災されました皆様に対し、心からお見舞いを申し上げます。
また、発災以降、国内外から多大な御支援や励ましをいただいておりますことに対し、厚く御礼を申し上げます。

この大震災津波により、沿岸地域を中心に死者、行方不明者が5,900人を超え、家屋の倒壊が24,700棟を超えるなど、昨年は本県にとって未曽有の大災害に見舞われた年となりました。

一方で、かつてない大災害の中で、かつてない県民の底力の発揮と、かつてない連携、協働の輪の広がりによって、復旧・復興に向け力強く第一歩を踏み出した年となりました。
さらに、「平泉」が世界遺産に登録され、復興の象徴、希望の光となった年でもありました。
今後、市町村、県、国が復興計画等をもとに一体となって、復興を進めていくこととなりますが、その際、被災者一人ひとりが復興の主役として、自分自身の安全と健康を守りながら、相互に助け合い、様々な主体の協力を得て、生活再建や地域の社会経済活動の充実に向けて力強く前進できるよう、積極的に支援していくことが重要であります。

このため、今後においても、県民が共に痛みを分かち合い、心を一つにして、被災以前よりも安全、被災以前よりも安心、そして被災以前よりもゆたかな岩手の実現に向けて、まい進することができるよう、私も力を尽くして参ります。

復興に向けた取組の推進

(復興特区制度等を活用した復興の推進)

大震災津波からの復興の円滑かつ迅速な推進を図るため、規制、手続や税制、財政、金融上の特例を総合的に適用する仕組みを盛り込んだ、東日本大震災復興特別区域法が昨年施行されました。

復興特別区域制度の活用については、復興特区プロジェクト・チームを設置し、国に提案した10の岩手復興特区の具体化を基本としつつ、被災市町村の意向を踏まえ、市町村と共同での計画作成や市町村計画の作成支援を通じて、本県の復興特区の早急な実現を図ります。
また、同じ法律に位置付けられた復興交付金事業についても、被災市町村と密接に連携し、速やかな計画作成を支援して、復興へ向けた取組を加速していきます。
こうした制度の運用に当たっては、今般、国に創設された復興庁と、その地方機関として本県に設置された復興局や支所との緊密な連携を図り、本県の実情に応じた提言や要望を適切に行って参ります。

さらに、先の議会で承認いただいた東日本大震災津波復興基金も活用し、被災地における幅広い分野にわたる様々なニーズに対し、きめ細かな対応を図っていきます。

(復興計画に基づく着実な復興の推進)

被災者が希望を持って、ふるさとに住み続けることができるよう、復興計画で掲げた「いのちを守り 海と大地と共に生きる ふるさと岩手・三陸の創造」の実現のため、「安全の確保」、「暮らしの再建」、「なりわいの再生」の3つの原則に基づき、復興に取り組んで参ります。

その際、人間本位の復興の考え方からも、被災者一人ひとりに寄り添いながら、ソーシャル・インクルージョンすなわち社会的包摂の観点に立ち、高齢者や女性、障がい者、子どもなど、誰もが社会の中でつながりをもつような形で、復興計画に掲げる取組を着実に推進します。
被災者一人ひとりの復興のために、まずは、早期に被災者の生活再建を図り、被災市町村と連携しながら、安全で良質な災害復興公営住宅を整備し、住宅再建を支援します。

加えて、多様化する被災者からの相談に一元的に対応するため、被災者相談支援センターにおける相談、支援の充実を図り、被災者の状況に応じた効果的な支援を行うため、被災者台帳システムを整備し、被災市町村による運用を進めます。

また、復興計画の進捗状況や被災者の意識を的確に把握し、効果的な施策の展開を図るため、全県的な県民意識調査や被災した事業所を対象とした調査を定期的に実施し、被災者の視点に立った施策の検証を行います。
さらに、思いを形にし、善意を支援につなげる開かれた復興を推進するため、復興に関する提案を公募するいわて未来づくり機構の取組をはじめ、県民、NPO、企業などの「新しい公共」を担う多様な主体による復興支援を進めます。

発災1年目となる3月11日には、大震災津波で犠牲になられた方々を追悼し、犠牲者のふるさとへの思いをしっかりと受け継ぎ、県民が心を一つにして、復興に向けた決意を新たにするため、被災地において追悼式典を挙行することとしております。

これからも、哀悼の思いを復興の起点とし、復興計画に掲げる3つの原則に基づく取組を進め、様々な「つながり」を力としながら、復興を進めて参ります。

被災以前よりも安全・安心、ゆたかな岩手を目指して

(原子力発電所事故に伴う放射性物質の影響対策)

現在、原子力発電所の事故によって放出された放射性物質の影響が懸念されております。
放射性物質の影響については、まずは原因者である東京電力と国の責任において万全の対策を講じるべきものでありますが、県としても県民の不安を払拭するため、学校、公共施設など県民が日常生活で利用する施設の除染を進めるほか、全県における環境放射能モニタリング体制を充実させ、測定結果を迅速に公表します。

特に、県南地域における重点的な除染等の措置が円滑に進むよう、関係市町を支援します。
また、農林水産物や牧草の放射性物質濃度の計画的な検査、学校給食に使用されている食材の検査を実施し、県産食材の安全・安心の確保に取り組み、検査結果の速やかな公表を通じて、風評被害の防止を図ります。

さらに、観光面においては、国内外に本県観光地の正確な情報を発信し、旅行需要の回復に努めます。

災害廃棄物の広域処理については、東京都の受入れをはじめ、全国の自治体から受入れに関する申出をいただいており、心から感謝申し上げます。今後も、国に対して更なる広域的な調整、支援の強化を要請し、広域処理の必要性と放射性物質の影響に関する安全性について、国が責任を持って住民理解を得るよう求めて参ります。

(地域に根差した産業振興、地域振興そして復興)

発災以降、我が国の経済情勢は、依然として厳しい状況にあります。緩やかな持ち直しの傾向が続いている一方で、欧州各国の財政金融危機を背景とした株価の低迷、円高の進行による企業の業績悪化や海外移転の加速に伴う国内産業の空洞化、雇用の減少など、景気後退への懸念が広がりつつあります。

また、原子力発電所の事故に伴う電力供給の制約が企業活動や県民生活に大きな影響を及ぼしています。
このような発災を契機とする社会経済情勢の変化の中においても、発災以前から本県において取り組んできたような、地域資源を発掘し、磨き上げ、高付加価値を生み出すという地域に根差した振興策を積み上げていくことが、地域経済を盛んにし、真のゆたかさを得るための基本であると考えます。

地域資源を基にした地域振興の流れを復活させることこそ、復興の基本ではないでしょうか。
世界全体が先を見通しにくい状況にある中で、このような地域に根差した取組を通じて、あるべき社会の姿やあるべき経済政策を、復興の現場から世界に示し、発信していこうではありませんか。

第2期アクションプランの策定

(オール岩手による復興に向けた取組)

今回の大震災津波からの復興の取組と併せ、いわて県民計画に掲げる「希望郷いわて」を実現するため、これからの4年間に重点的、優先的に取り組む施策や目標を盛り込んだ、いわて県民計画第2期アクションプランを策定しました。

このプランは、復興計画に掲げる具体的取組を含めて、県行政の全般にわたる施策を盛り込んだ計画であります。
特に、大震災津波からの復興は、岩手全体の復興でなければならないとの認識のもと、内陸地域と沿岸地域が一体となって、各種施策を推進していくこととしております。

全力を傾注すべき政策推進目標としては、これまでも喫緊の課題と位置付けてきた、人口、県民所得、雇用環境、地域医療の各分野の取組に加え、発災を踏まえ、新たに再生可能エネルギーと防災の分野における取組を掲げました。

各広域振興圏の主体性や創意を十分に発揮させながら、目指す将来像の実現に向けた取組を推進します。
県民の底力を引き出し、つながりをつくり、ゆたかな岩手を創造しながら、大震災津波からの復興と、その先にある「希望郷いわて」の実現を目指して参ります。

(今後の行財政運営)

大震災津波からの復興に集中的に取り組み、県民本位の行政サービスを提供していくためには、限られた人的資源や財源の効果的な活用を図りながら、岩手県職員憲章を基本理念とし、全職員が一丸となって行動していく必要があります。

今後、復興事業が本格化する中で、専門的知識を有する人材の不足が懸念されることから、任期付職員の採用や退職職員の再雇用を進めるほか、国による一層の職員派遣や、県内外の自治体間の連携強化による更なる人的支援など、引き続き外部の協力も求めながら、多様な方策によるマンパワーの確保を図ります。

さらに、復興を最優先としつつ、歳入確保の強化や徹底した歳出の見直しにより、財政の健全化にも配慮した財政運営を行って参ります。

平成24年度の主要施策の概要

(予算編成方針)

平成24年度の当初予算は、被災者一人ひとりの復興を支援し、地域の復興の流れを加速させることに意を用いながら、「いわて復興元年予算」として、大震災津波からの復興を着実に推進する予算として編成を行いました。

一方で、本県財政は、公債費の増大に加え、復旧・復興に向けた経費に多額の財源が必要となるなど、非常に厳しい状況が見込まれます。引き続き、国に対して既存の枠組みを超える強力な支援や、復興費用の地方負担分に対する更なる財源措置の充実、確保を要請して参ります。

(いわて県民計画に基づく7つの政策の推進)

平成24年度における主要施策についてでありますが、いわて県民計画と第2期アクションプランに掲げる「岩手の未来をつくる7つの政策」に沿って、以下、具体的な施策の内容を申し上げます。

(『産業創造県いわて』の実現)

まず、政策の第1は、「『産業創造県いわて』の実現」であります。
ものづくり産業の振興については、自動車、半導体、医療機器関連の中核産業を中心に、地場企業の技術力や競争力の強化と企業誘致の両面から、強固なものづくり基盤の形成や一層の産業集積を促進するとともに、被災地の早期復興に引き続き取り組みます。

また、被災した中小企業の事業再開を積極的に支援するため、国が今年度内に設立する東日本大震災事業者再生支援機構と連携しながら、本県の産業復興機構による二重債務の解消に向けた取組を推進するほか、設備等の導入による事業基盤の再構築を図ります。

こうした中小企業への早期再建に向けた支援と並行して、安定した雇用の維持、確保を図るため、産業振興施策と一体となった雇用対策の実施や雇用対策基金を活用した雇用の場の創出のほか、企業と求職者とのマッチング支援や、就業に向けた必要な知識、技術を習得するための職業訓練に取り組みます。

県北・沿岸地域においては、製造品出荷額に占める割合が最も高いのが食料品です。そこで、地域経済の復興に向けて、水産加工業をはじめとした食産業に対し、その早期の生産回復に加え、高い付加価値や生産性を有する産業の高度化に向けた取組を進め、総合的な支援を行います。

観光産業の振興については、本年4月からの「いわてデスティネーションキャンペーン」において、本県の魅力あふれる観光資源を国内外に情報発信し、全県を挙げたおもてなしの取組を進め、旅行需要の喚起と誘客の拡大、定着を図ります。
その際、世界遺産「平泉」を中心として沿岸地域を含めた県内全域への誘客を促進し、被災地の観光振興にも結び付くよう取り組みます。

また、国際的な会議、学会や教育旅行を積極的に誘致するほか、県北・沿岸地域におけるエコツーリズムやジオツーリズムなど、地域資源を生かした着地型旅行商品の企画、造成を促進します。
国際観光の振興については、東北観光推進機構と連携しながら、主に東アジア圏を重点市場として、情報発信や旅行業者の招へいを実施し、旅行需要の回復に努めます。

さらに、世界に誇る新しい三陸地域の創造を目指し、国際的な海洋研究拠点の形成や、国際リニアコライダーの誘致に向けた条件整備、普及啓発活動に取り組みます。

(『食と緑の創造県いわて』の実現)

政策の第2は、「『食と緑の創造県いわて』の実現」であります。
沿岸地域の基幹産業である水産業については、漁業、養殖業と流通・加工業の一体的な再生を推進するため、引き続き、漁船や養殖施設、共同利用施設、漁港・漁場施設の復旧・整備に取り組み、被災した漁業者の経営再建を進め、漁業の再生を担う経営体の確保、育成を図るとともに、産地魚市場、水産加工施設の復旧・整備を支援し、流通・加工体制の再構築を進めます。
また、被災地における防災対策や地域づくりの方向性を踏まえ、海岸保全施設、集落排水施設の復旧・整備を推進します。

農業については、認定農業者や集落営農組織の経営規模の拡大、経営の多角化、新規就農者の確保を進め、新たに年間3,000万円以上の販売額の実現を目指す先導的な経営体の育成に取り組みます。

また、葉たばこ廃作地への収益性の高い園芸品目の導入や、発災に伴い減少した生乳生産量の回復に向け、酪農家の乳用牛導入を支援します。
被災した沿岸地域においては、早期の営農再開を目指し、農地の復旧を進めるほか、農地の利用集積に向けて、農地の復旧と一体となったほ場整備を推進します。加えて、野菜のハウス団地の形成を支援し、生産性、収益性の高い産地づくりを進めます。

林業については、住宅再建など今後の木材需要において県産材の利用を拡大するため、木材生産の低コスト化の促進や、建築業者と木材供給業者との連携促進を図りながら、県産材の安定供給体制の強化に取り組みます。

地域資源を活用した農林漁業者等による6次産業化の推進については、いわて6次産業支援センターを中心として、農業法人をはじめ、被災した事業者を対象に、起業や新規ビジネスの展開、事業者と食品企業とのマッチングを支援します。

農林水産業を基点とした再生可能エネルギーの利活用の促進に向けては、産業分野における木質バイオマスエネルギーの新規需要の開拓や、農業水利施設を活用した小水力発電の導入可能性の調査を実施します。

(『共に生きるいわて』の実現)

政策の第3は、「『共に生きるいわて』の実現」であります。
医療を担うひとづくりを進めるため、岩手県医師確保対策アクションプランに基づき、病院勤務医の勤務環境の改善や医学生に対する奨学金の貸与、臨床研修医の受入体制の充実に取り組むほか、被災地を重点に県外の即戦力医師の招へいを推進し、医師の確保と県内への定着を図ります。

加えて、いわて看護職員確保定着アクションプランに基づき、新卒者の県内就業率の向上や離職防止、Uターン対策の取組を進め、看護職員の確保、定着を図ります。

また、被災地における医療提供体制の整備については、まちづくりと連動した医療機関の診療機能の回復支援、情報通信機器を活用した遠隔地からの診療支援、災害拠点病院の機能強化を進めます。
さらに、来年度のドクターヘリの本格運航に向けて、安全かつ円滑な運航体制の確立を推進します。

本県の地域医療を守っていくためには、県民も医療の担い手であるという意識を共有し、症状や医療機関の役割に応じた受診行動を喚起していく必要があります。このため、県民一人ひとりが支える県民総参加型の地域医療体制づくりを進めます。
今回の大震災津波によりひとり親家庭となった世帯や、被災した子どもたち及び関係者に対しては、各種制度の周知を図り、生活の安定に向けた自立支援を進め、心理面のケアを担う「子どものこころのケアセンター」において、子どもの健全育成と心の健康回復に向けた支援を行います。

大震災津波により親を失った子どもたちに対しては、安定した養育環境の確保や成長に応じた相談支援に取り組み、「いわての学び希望基金」を活用した給付金や奨学金の給付を行います。
また、県内の障がい児療育の拠点となる県立療育センターについて、来年度整備に着手します。
被災地をはじめ、地域コミュニティにおける新たな支え合いの仕組みづくりに向けては、新たに設置する福祉コミュニティサポートセンターを中心とした支援や、地域福祉活動コーディネーターの育成と実践力の強化を進めます。

今後、被災によるストレスに起因する精神疾患の発症や自殺リスクの増大が懸念されることから、「岩手県こころのケアセンター」や「地域こころのケアセンター」において、被災者に対するきめ細かなこころのケアを行うとともに、自殺対策アクションプランに基づき、ハイリスク者への支援体制づくりや相談窓口のネットワーク化、相談、見守りを行う人材の養成に取り組み、総合的な自殺対策を推進します。

(『安心して、心豊かに暮らせるいわて』の実現)

政策の第4は、「『安心して、心豊かに暮らせるいわて』の実現」であります。
今回の大震災津波では、これまでの防災教育や防災訓練の取組が一定程度実を結んだことが注目され、正しい防災知識の普及啓発や防災意識の高揚を図ることの重要性が再認識されたところであります。

今後も、大震災津波における災害対応の検証を行いながら、更なる防災対策の構築を推進して参ります。
その際、県民が主体的に「避難力」と「備え」を身に付け、自らの身を自ら守る「自助」に加え、地域における自主防災組織の育成支援や消防団の強化による「共助」、広域的な防災体制の構築による「公助」を推進し、一層の地域防災力の強化に取り組みます。
さらに、大震災津波の教訓を踏まえた地域防災計画の大幅な見直しにより、市町村や防災関係機関と連携しながら、大規模災害時にも対応可能な防災体制の充実強化を図ります。

発災以降、「新しい公共」を担う多様な主体による様々な復旧・復興活動が活発に行われており、新しい公共支援基金も活用しながら、今後も多様な主体が協働する取組を積極的に推進します。

また、地域コミュニティの機能低下が危惧される中で、地域住民が主体となったコミュニティ活動や、被災地における新たなまちづくりと連動したコミュニティ再生を支援します。
被災地における安全の確保に向けては、被災した警察施設の復旧・整備や、警察官の緊急増員による治安基盤の強化、交通安全施設の整備を進めます。

青少年の健全育成については、「いわて希望塾」の開催やニート等の青少年の自立支援を行います。
また、対等なパートナーシップに向けた意識啓発やDV防止対策に取り組み、家庭、地域、職場において個性と能力を発揮できる男女共同参画社会の実現を目指します。

(『人材・文化芸術の宝庫いわて』の実現)

政策の第5は、「『人材・文化芸術の宝庫いわて』の実現」であります。
「知・徳・体」を備え調和のとれた人間形成を目指し、学校と家庭、地域との協働による目標達成型の学校経営を推進し、いわて型コミュニティ・スクールと教育振興運動との連携による取組を進めるとともに、私立学校における特色ある教育活動を支援します。

今回の大震災津波を乗り越え、将来の本県の復興を担う子どもたちを育むため、「いわての復興教育」プログラムを構築し、家庭、地域と連携しながら、県内全ての公立学校が主体性や特色を持って取り組むことができるよう、各学校の取組を支援します。

児童生徒一人ひとりが目指す進路を実現するための知識や技能の定着に向けては、教員の授業力の向上や家庭学習の充実を図り、学力の向上に取り組むほか、キャリア教育を通じ、社会人、職業人として自立するための能力を育成します。

また、豊かな心を育む教育や特別支援教育の充実、体力の向上、望ましい生活習慣の確立に向けた取組を進めます。
特に、被災により子どもたちが受けた心のダメージが大きいことから、県内全ての児童生徒を対象に毎年実施する健康観察調査を踏まえ、臨床心理士の派遣やこころのファイルの作成、活用を行い、中長期にわたって子どもたちの心のサポートの充実を図ります。

さらに、「いわての学び希望基金」を活用し、被災した児童生徒を対象として、教科書等の購入や文化活動、運動部活動に対する支援を行います。

今回の大震災津波により甚大な被害を受けた、県立高田高等学校の復旧については、主要施設の平成26年度末までの完成を目指し、施設を整備します。

郷土への誇りと愛着をもたらす世界遺産登録や伝統文化の保存継承については、世界遺産「平泉」の追加登録をはじめ、「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」などの登録に向けた取組を着実に推進するほか、被災地における民俗芸能団体の活動再開に向けた支援を行います。
また、被災地における復興事業の進捗を促進するため、埋蔵文化財調査体制を強化します。

平成28年の国民体育大会に向けては、復興の象徴として国体を位置付け、オール岩手の視点に立ち、県民、企業、団体との協働を基本とし、必要な業務についてゼロからのスタートという発想に基づき構築する、「新しい岩手型国体」の開催を目指して参ります。
さらに、国体終了後に開催される全国障害者スポーツ大会についても、県民や関係機関との協働により準備を進めます。

(『環境王国いわて』の実現)

政策の第6は、「『環境王国いわて』の実現」であります。
東日本大震災津波を契機として再生可能エネルギーの導入に対する社会的関心が高まっています。本県においては、エネルギー安定供給の確保や地球温暖化の防止、災害に強い自立・分散型のエネルギー供給体制の構築を図るため、今議会に提案しております岩手県地球温暖化対策実行計画に基づき、再生可能エネルギーの積極的な導入に向けて、様々な施策を展開して参ります。

具体的には、再生可能エネルギー推進本部を設置し、防災拠点となる公共施設や住宅への太陽光発電設備の設置など、再生可能エネルギーの導入を支援します。
本県は多様で豊富な再生可能エネルギー資源を有しています。そこで、大規模太陽光・風力発電設備の設置に対する低利融資制度を創設するなど、地熱、水力を含めた発電施設の立地を促進し、また、地域資源を活用した自立・分散型のエネルギー供給体制の構築に向けた調査研究を推進します。

災害廃棄物については、今年度内を目途に被災現場からの移動を完了し、リサイクルを推進しながら、着実に処理を進めます。

青森・岩手県境の不法投棄産業廃棄物については、来年度末までに撤去し、汚染土壌の浄化と排出事業者への責任追及を進めます。
発災により損壊した自然公園施設については、その早期復旧・整備を国と連携して推進します。
(『いわてを支える基盤』の実現)

政策の第7は、「『いわてを支える基盤』の実現」であります。
大震災津波からの復興に向け、被災地における安全の確保を図るため、概ね5年以内の完成を目指す防潮堤の復旧・整備や、水門の遠隔操作化と共に、最大規模の津波の発生を想定した避難体制の構築に取り組み、「多重防災型まちづくり」を推進します。

また、被災市町村の復興まちづくりが計画的に進み、防災機能の向上に加え、生活の利便性や快適性を兼ね備えた都市基盤の再生、整備が実現されるよう、必要な支援を行って参ります。

沿岸地域の復興を力強くけん引する復興道路の整備については、引き続き、国や関係者と一丸となって、早期の全線開通に向けて取り組み、復興支援道路や復興関連道路を含め、災害に強く信頼性の高い道路ネットワークの構築を進めます。

さらに、港湾の物流機能の早期回復を図り、復興道路の整備を見据えたポートセールスを展開します。
また、地域産業の振興や、世界遺産「平泉」を中心とした観光振興を支援するため、いわて花巻空港の利便性の向上や、主要な観光地を結ぶ道路整備に取り組みます。

今後、いわてを支える基盤となる社会資本を整備し、維持していくためには、災害時にも迅速に対応できる地域の建設企業が、その担い手として役割を果たしていくことが求められることから、技術と経営に優れた建設企業を育成、確保して参ります。

沿岸地域における鉄道路線については、現在多くの区間が運行できない状況にありますので、鉄道の早期運行再開へ向けた取組や代替輸送確保の取組を支援します。

地上デジタル放送の完全移行への対応については、被災地における難視地区の対策を支援するほか、情報通信基盤の復旧や情報通信技術の利活用を促進します。

むすび

平成23年11月、野田村内において、三陸鉄道の復旧工事の起工式が行われ、平成26年4月の全線運転再開に向け、本格的な再建に着手いたしました。

三陸鉄道は、今回の大震災津波によって、線路、橋梁、駅舎が流失、損壊し、甚大な被害を受けましたが、発災からわずか5日後の3月16日に、一部の区間で復興支援列車として、運転を再開いたしました。
多くの住民が家や車を失い、燃料も不足する中、乗車運賃無料での運転再開は、地域の生活の足としての使命を果たすとともに、多くの住民に復興に向けた希望を与えました。

被災地においては、地域に根差した経営を続け、長年住民から親しまれてきた老舗の企業などが壊滅的な被害を受けました。

しかし、こうした倒産や廃業の危機に直面しながらも、地元や全国からの多くの励ましや支援を受け、人とのつながりや絆を力にして、復興を決意し、事業の再生に立ち上がる人々の姿がありました。

そして、発災により病院機能を喪失した県立病院においては、病院関係者の懸命な努力と、医療機関相互の連携や全国からの迅速な医療支援により、医療の復興に向けて、力強く第一歩を踏み出しました。

私は、県民がこの未曽有の大災害の中で、心に大きな傷を負いながらも、やさしさと志を共有し、新たな「つながり」を生み出しながら、大きな、大きな底力を発揮しているのを実感しております。
こうした復興に向けた希望の芽や支援の輪を大切に育み、被災者に寄り添い、一人ひとりの復興を着実に進めるとともに、「希望郷いわて」の実現に向け、県民と共に、オール岩手による復興を強力に推進していく決意であります。

本年が「復興元年」として、復興を軌道に乗せ、加速させる1年となるよう、議員の皆様並びに県民の皆様の深い御理解と更なる御協力を心からお願い申し上げ、私の所信表明を終わります。

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