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岩手フロンティア産業人座談会(平成19年12月11日)

ID番号 N11690 更新日 平成26年1月17日

対象地域:県南広域振興圏
開催場所:奥州市

県政懇談会「岩手フロンティア産業人座談会」懇談記録(県南広域振興圏)

  • 日時 平成19年12月11日(火曜日)15時10分から16時30分
  • 場所 奥州地区合同庁舎 1階 第1会議室B

開会

酒井局長
それでは、ただいまから県政懇談会「岩手フロンティア産業人座談会」を始めさせていただきたいと思います。
皆様には大変お忙しいところをおいでいただきまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。私は、きょうの進行役を務めさせていただきます県南広域振興局長の酒井と申します。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

知事あいさつ

酒井局長
それでは、開会に当たりまして知事からごあいさつを申し上げます。

達増知事
皆様、こんにちは。お忙しいところを本日はようこそお集まりをいただきました。県政懇談会「岩手フロンティア産業人座談会」ということで、岩手の県民所得の向上や雇用の充実、人口流出の歯止め、そして医療体制の充実など、そうした課題の解決に役立つための作戦会議という趣旨で開かせていただいております。
岩手と申しましても、特にこの県南、北は花巻から南は一関、そして東は遠野、西は西和賀までの、この県南という地域の特に持てる力を最大限発揮して、この県南の暮らしや仕事をよくする、そしてそれが岩手全体の前進につながっていくというようなことを目指して、いろいろご意見を伺ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

酒井局長
それでは、本日ご出席の皆様をご紹介させていただきます。名簿によりこちらからご紹介申し上げたいと思います。
まず、株式会社黒船、国土交通省のアドバイザーもなさっています綾野輝也様でございます。
次に、北都交通株式会社の石川豊様でございます。
三彩館ふじせいの伊藤篤子様でございます。
次は、厳美渓レストハウスの岩井厚子様でございます。
衣川グリーン・ツーリズム協議会の佐々木信雄様でございます。
古都ひらいずみガイドの会の関宮治良様でございます。
プラザイン水沢の堀内恵樹様でございます。
それから、県の達増知事でございます。
それから、お隣が総合政策室長の勝部でございます。
それから、あと後ろのほうにこの県南広域振興局、それから各総合支局、この経営企画部の職員等でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。

懇談

酒井局長
それでは、懇談に入らせていただきますけれども、その前に、お配りしました資料がございます。新しい地域計画の地域編ということで、県南広域振興圏、計画のほんのさわりの部分をお配りいたしておりますし、また産業振興戦略というものを前にお配りいたしてございます。それにつきまして簡単に、ごくごく簡単でございますけれども説明をさせていただいて、それから懇談というふうにいたしたいと思います。
なお、この懇談会にはお二人の県議会議員の先生方がおいでいただいております。亀卦川先生でございます。それから、郷右近先生でございます。
それでは、計画等の説明につきまして、簡単にやらせていただきたいと思います。よろしゅうございますか。座ってやらせていただきます。よろしくお願いします。お配りいたしました資料、新しい地域計画の地域経営の計画、アプローチ編というようなことでございます。ここで表紙をめくっていただきまして、圏域の目指す将来像というのが幾つか掲げてございます。このうち幾つかお話ししたいと思います。まず、一番上でございますけれども、県南広域振興圏、御案内のとおり岩手県の中では一番工業集積が進んでいるところでございまして、岩手県の製造品出荷額の約65%がこの圏域でございます。それから、農業のほうも県内の約42%ぐらいの農業生産額がこの地域で占めるというところでございまして、やはりこの圏域の振興を考える場合は、こうした農業と工業の振興策を図っていくことが必要だろうというふうに考えております。こうした農業の振興を図ることが、やはりそれが例えば観光面で言えばグリーン・ツーリズムとか、そういったものにつながってまいりますし、それから工業であれば、いろんなビジネス客がこの圏域を訪れているわけでございますが、その関係で今日もおいでいただいておりますホテル、旅館とか、そういった観光産業も、工業が盛んになることによって発展的にそういった向上になっていくということでございまして、したがって農業、工業というものを基幹産業ととらえつつ、いろんな観光産業を含めた波及効果がこの地域の中に及ぶと、そして世界に誇れる岩手を牽引する重要な役割を果たす地域にしたいというところが、大きな目指しているところの一つでございます。
それから、2つ目でございますけれども、やはりここは北上川もございますし、早池峰もございます。北上高地、焼石連峰、栗駒、奥羽山脈、温泉資源、多様なものがございます。それから、ご案内のとおり平泉の文化遺産というのがございますので、こうした資源を誇りとし、守り、そして観光を初めとした地域振興に生かしていくという、そういったことを目指したいというのが2つ目でございます。
それから、1つ飛びますけれども、要するにこういった地域の振興について、行政と民間との垣根を越え、いわゆる官と民とが連帯をし、あるいは地域の民と民とが連携、つながってネットワークをつくりながらこの地域社会をつくっていくという、そういったことを目指したいというふうに考えております。
そうしたことで、一番下に大きな字で囲んでございますが、連携と協働により地域の資源を生かしながら、世界に誇れる岩手をリードする地域ということを目指したいというふうに掲げているわけでございます。この意味は、連携はつながり、ネットワークでございます。つながって、協力し合って物事を行い、次に進んでいこう。そういったことで世界に誇れる岩手をリードする地域をつくっていくということを県南圏域の計画では目指していこうというところでございます。
隣のほうをごらんいただきますと、圏域振興施策の基本方向ということで大きく2つ掲げております。1つは、1番と書いてございますけれども、やはり地域の資源を生かしながら世界に通じる技術、これはものづくりと考えておりますが、個性ある地域デザインを目指す、強い地域産業が躍動する社会をつくりたい。それから、2つ目が、助け合う郷土や豊かな自然を活用した安全で安心して暮らせる住みよい地域社会をつくろうということでございまして、それぞれ重点施策として、地域産業の関係につきましては、世界に通用するものづくり基盤の構築、以下7つの重点施策というものを掲げまして、それぞれ具体的な取り組み等を計画の中に入れているところであります。それから、2番目のほうの安全で安心して暮らせる住みよい地域社会の形成のことにつきましては、これについても重点施策、8番から14番までございますけれども、勤労者が健康で安心して働ける環境づくりから、以下、最後のまちづくりの推進まで7本の重点施策を掲げて、具体的に取り組むことを年次目標とし、そういったものを計画の中に盛り込んでいるというところでございます。
それで、今日お集まりいただきました皆さんには、特に観光面といいますか、そういったところを意識し、しかも平泉の文化遺産の活用をするというような観点の中でメンバーを選ばせていただきましたこともございますので、平泉の文化遺産の活用に関してどういった取り組みをしているかという、また、しようとしているかというところを簡単にお話し申し上げたいと思います。この産業振興戦略、ここの8ページの上のほうに、平泉文化遺産観光活用推進アクションプランの推進というふうに書いておりまして、実はこの観光活用推進アクションプランというのは昨年の10月につくっておりまして、このアクションプランに基づいて以下に書いているような取り組みを進めております。このアクションプラン自体は18年度から21年度までの取り組みをするものを書いてございますが、さらに今年度これの発展形といたしまして、観光だけではなくて、地域振興というものも一緒に入れようということで、今はこれのほうに転換をしてございますけれども、平泉の文化遺産活用推進アクションプランというのを今年の11月に、いわばバージョンアップした格好でつくっております。これに基づいていろんなことを取り組んでおります。
具体的には、中身はこの8ページに書いているとおりでございまして、それを若干説明させていただきますと、大きく5つに分かれております。まず観光客の受け入れ態勢の整備ということで、特に観光関係の方については経営者、従業員の意識の啓発ということで、もてなしの心といいますか、そういったものを醸成していく。あるいは導くというふうに書いてございますが、観光サイン、案内板、道路標識、こういったものの整備に取り組んでございます。それから、迎えるということで、駐車場、トイレの整備、ユニバーサルデザインに対応した設計、こういったことに取り組んでいるわけでございます。それから、案内をするということで、いわゆるガイド、今日もおいでいただいております関宮様は事務局長で、こういうようなガイドの会もございますが、いわゆるガイドさんの育成確保、それから資質の向上、そういったことに努めているということでございます。それから、動くと書いておりますのは、やはり2次交通の獲得には観光客の方の足を確保し、円滑に回り見られることが必要だというようなことで、関係機関との協議、そういったことを進めることにしてございます。それから、魅力ある観光地づくりということで、ITを活用した情報提供あるいは散策をしていただくルートづくり、こういったことですね。それから、イメージ形成ということで、いわゆるいろんなロゴ、それからロゴマーク、キャッチコピー、こういったものを今作成に取り組んでいるところでございます。それから、観光ルートの設定がございます。やはり世界遺産にふさわしい景観づくりを進めるということで、ガードレールなど道路管理施設を、これをより景観にマッチしたものに改修する。こういったこと。あるいは違反広告物の撤去、こういったところを進めております。また、情報発信の関係ではホームページの開設、あるいは北東北DCが今年行われましたけれども、それのいわゆるポスト北東北DC、ミニ版になりますけれども、そういったものとか、あるいは来年仙台・宮城DCなどがございますけれども、こういったものを活用した誘客対策を行うということでございます。それから、食の開発ということで、岩手の伝統的な地域の食を活用したことに取り組もうというようなことで、例えば、もち弁当などで、地域の食資源を活用した食産業振興を図ることを通じて、いわゆる観光客等のもてなし、あるいはお土産の開発、そういったことへ取り組もうというふうに考えておるところでございます。
以上、大変雑駁でございますが、説明を終わらせていただきます。以下、今私が申し上げましたこと等、あるいは全くそれと離れてで結構でございますけれども、あとは知事のほうにお任せをして懇談を進めさせていただきたいと思います。
では、知事、よろしくお願いいたします。

達増知事
では、綾野さんから順番に、今説明があったことへのコメントでもいいですし、あるいは自分がふだんから手がけていることに関連しての提言、提案したいことでもいいですし、まず順番に一巡したいと思いますので、綾野さんから、この出席者名簿順でいきたいと思いますので、よろしくお願いします。

綾野輝也
検討中なので、私ここの出席者名簿では国交省のアドバイザーということになっていますけれども、全くそんなことできるような人間ではないですが、黒船というまちづくり会社をつくったときは、本当に夢に向いて、夢があふれるように出てきていました。その当時の江刺市とは話をしてもらちが明かないということでさっぱり進まないし、そのうちに蔵は壊されていくしで、もう待ったなしという世界がそこにあったものですから、これもう後先考えないでとにかくスタートしたのが黒船。それで、そこでちょっと味をしめてしまったわけですね。全くの民間の、100%民間のまちづくり会社なのですが、まず結果的に資本金が1億近く集まって、それは市民が出しているわけです。そして、自分たちが考えたことがすぐ形になってくるということですごい自信も持ったのですが、10年たってみて振り返ってみると、本当に心配な面が出てくる。自分たちがちょっといい気になって何かイニシアチブをとったような気持ちになって、結果として隣にいる人と話し合いやそんなの持ってこなかった。今現実的にそれがうんと問題になっているのですね。たまたま先週江刺の商工会議所のほうで自立するまちづくりの何かありましたのですけれども、結局以前のTMOに変わる、要するに話し合いですね。そのときに感じて、その晩もみんなで飲んだのですが、大切なのはもちろんスピードもだしお金も必要だけれども、仲間が一緒にいるという、同じ思いの仲間がそばにいるというのすごく大切なのだと思ったのです。
だから、今度の平泉に関してでも、いろんなこういう、今酒井局長さんからお話があったのだけれども、おれらちゃんとこういうのもできているから、そこのところをやって自分たちがやっていけるかということをいつも考えるのですが、なぜ平泉が文化遺産登録、認定されるとすれば、何がほかのものと世界的に違うのだというと、浄土思想というのが出てくるのですが、では浄土思想って何だと聞かれたら、答えられないでしょう。世界的には、歴史とかそういう景勝地と、景勝地というか史跡みたいにやっぱり戦の戦いの歴史だった。それは日本でもそうなのだけれども、そんな中で戦いのない世界をつくり出そうとしたのが藤原氏だとすれば、その浄土思想が認められて世界遺産になったときに、では自分たちが真っ先にそれを知らなければいけないのではないか。だから、それなしでいろんなものに手つけても、求めてきた人とは見当違いのものを提供してしまうということが実は頭の中にあって、それを一番気にしているところです。

達増知事
石川さん、お願いいたします。

石川豊
平泉さんの絡みで世界遺産に登録になった後の2次交通というかかわりなのですが、今年の6月でしたか、平泉観光アクションプラン青春ワーキングという、事務ワーキングというのがありまして、私どももそのタクシーという交通をやっている会社ということで案内を受けていろいろ話したりしたのですが、皆さんもご存じのとおり、毛越寺とか中尊寺ははっきり目に見える観光資源としてあるわけですけれども、私もまだ行ったことはないのですけれども、骨寺とかさまざまな、遺跡とは言いますものの場所があるというだけで、これをタクシー、語り部タクシーとそのとき表現されましたけれども、いわばその浄土思想を形、目で確認できる平泉、毛越寺、それらを歴史の流れをあわせて骨寺とかそういった、言ってみれば場所しかない部分ですね。そういったものをいかに観光客に納得させるというのですか、来てよかった、見てよかった、これを言葉で補うというような発想のもとに語り部タクシーと言われているのですけれども、ただ現実的に売りたいという気持ちはわかるのですけれども、発想はやっぱり見る側の、何を見たいと思っているのかをまず調べないとうまくいかないような気がするのです。私どもで観光タクシー、観光バスをやっていますけれども、最近の観光客の特徴は、観光地を見る、歴史を見るという部分がどちらかというと少ないですね。どうしても慰安的な要素の旅行が、特に県外から来るお客さんはそういった傾向が多い中で、そういった部分を加味してどうやって呼び寄せるかが重要なことで、この県内にいる人たちの知恵を出し合うことも大事なのですけれども、むしろ県外に住んでいるプロといいますか、旅行業ですかね、トラベル、そういった方々の意見を入れることが必要なのではないかなという感じはしています。
大分前、10年ほど前でしたかね、当時の振興局さんの助成金をもらって私どもで、タクシー協会でこの地区の観光プランをと、ただ当時は広域になっていませんから胆江地区ということを前提の中でパンフレットをつくろうということになったのですけれども、ただあの頃ちょうど藤原の郷なんかももう既にできていまして、いろいろ話したところ、どういうところからの層を誘客、客を呼び込むかということによっては、必ずしもその地域限定だけでは難しいと、そういった発想を持てるのはむしろ、その地域も大事なのですけれども、地域外の意見も呼び込めるような話し合いの場が必要なのではないかなという感じは受けています。

達増知事
では、伊藤さん、お願いします。

伊藤篤子
先ほど食文化のお話がありましたけれども、この県南地域での食文化の活用について少しご説明させていただきたいと思います。食は旅の大きな楽しみの一つですから、観光には欠かせない、切っても切れないものでございます。ただ、やっぱりお客様が求めているのは単なる食べ物ではなくて、食べ物の裏にある歴史や文化やそういうものでもある。そういう付加価値を求めて観光地を訪れるのだなと接客していて感じます。やっとこのたび岩手県南地域と言いますと、もち料理だなと言っていただけるようになりました。私どもは平成3年から地元ならではのものとして、伊達藩時代から伝わるもち料理を提供してまいりました。全国からいらっしゃるお客様に、感動したとか、おもしろい、楽しいと言っていただくので、何とかもっと多くの方にと思いまして、小さい店ながら3年前には冷凍もちの全国発送にも取り組みました。しかし、やはり小さい店がどんなに頑張っても集客増加にはつながらないで限界を感じておりました。ところが、今年の春でございますか、大きなスーパーさんがこの一口もちに注目し、一関もち弁当として全国169店舗で売り出したいのだがというお話を持ってこられました。これがきっかけで一関もちプロジェクトというものが結成されました。これはこの地域の食文化、もち文化を地域の経済の活性化にもつなげようという、初めての官民一体となった取り組みです。私は思いがけなくこういう活動の輪が広がったことがとてもうれしくて、今後の励みともなるかなと。さっき一番最初にお話がありましたお客様を呼び込むためのまさに連携プレーですね、それが今度県南地域では第一歩が踏み出せたということで、とても喜んでおります。民間では昨年もち文化を地域の特色としてブランド化し、農作業を初め、食育とかグリーン・ツーリズム、あらゆるものに活用しようともち文化研究会を立ち上げたのですけれども、やはり民間だけの力では限界がございますので、行政のお力もお借りして、本当に縦横のつながりを持ってどんどん進めていけば、来る平泉の世界遺産に向けて観光の面でまず非常におもしろいことができるのではないかなと思っております。
それから、実際観光客の皆様に接していて思うことは、やっぱり大型バスでの団体客様というのは本当に少なくなりました。それで、団塊の世代とお見受けするような小グループの方たちとか、ご夫婦とか、それからいわゆるリュックを背負ったお一人様というのですか、その方たちが本当にふえました。その方たちは自分で情報を収集して、自分で旅を組み立てて旅を楽しむという形でございますので、この方たちに対する地域からの情報発信というものは本当に急務だと思いますね。情報発信をしてこちらに来ていただくような情報提供をするということは非常に急いで進めなければいけないことだと思います。また、そのまちを歩いて楽しみたいという方がふえたように感じます。ところが、県南だけではないのですけれども、本当に商店街の寂れ方は驚くばかりで、とても歩いて楽しめるまちではないのですね。ただ、観光客の皆様を受け入れるこの体制づくりというのは、私は基本的には自分たちが住みよいまちづくり、これと連動しなくてはいけないものと思います。誇れる文化を共有するというみんなの意識がまちにない限り、観光レベルの向上はないのではないかという気がしているのです。ですから、地域の活性化と、それから観光の両面からもこの歩いて楽しめるまちづくりというのは今後のキーワードにもなり得るもので、みんなで取り組まなくてはいけないのではないかなと感じております。具体的にパンフレットなどについて申し上げれば、もう少し広域での目線に切りかえていただいて、広域のパンフレットが欲しいところですね。一関から藤原の郷までどのくらいかかりますかとか、花巻まで何分ですかという質問があるものですから、やはり行政区域を越えた、広域を意識したパンフレットはお客様に必要ではないかなと、これも課題かなと感じております。
さらに申し上げれば、文学、食、歴史といったいろんな切り口からの情報提供、例えば平泉では芭蕉に触れて、花巻に行ったら賢治と光太郎の風に触れ、今度は盛岡に行ったら啄木のふるさとの山を眺めて、遠野に行ったら遠野物語の里山を歩きたい。そういう旅の組み立てを個人でなさるわけですから、そういうものに十分こたえられるような情報網の構築というのですか、本当に縦横だけではなく斜目、点から線、線から面と広がるような情報をリンクさせて情報発信しなくてはいけないかなという気もいたしております。お客様は岩手という意識ではなく、東北に旅するのだという意識で来ているように感じます。ですから、今回観光を主で考えてくださいというお電話をいただいたときに、非常に抽象的なのですけれども、ふるさと岩手の数々の有形無形の財産に私たち住んでいる者が気づいて、ここはとってもいいところだよとみんなが言えるような地域になること、それが結局すべての基盤となり、訪れた観光客の皆様への最高のおもてなしへとつながるのではないかなと思いました。私今日電車で来て、キャッチコピーを私なりに頭に描いてきたのですけれども、「また来たいな岩手、住みたいな岩手」、私の目指す岩手像というのはそんなところかなと思ってまいりました。
最後になりますけれども、観光地のオフシーズンは大変つらいものでございますので、この観光戦略を考えるに当たりましては、オフシーズンの対策も含めて取り組んでいくべきかと思います。ありがとうございました。失礼いたしました。

達増知事
岩井さん、お願いします。

岩井厚子
私も言いたいことは伊藤さんが大分言っていただいたのですけれども、うちのほうはおだんごで有名な厳美渓なのですね。よく船下りとだんごというふうに、お客さんはとにかく、旅行会社さんの中でもまだ間違っていっぱいお電話が来るのです。お食事の予約にしても、交通の便にしても、やっぱりそこの発信するとき間違わないというか、やっぱり県南の地図というか、それはすごく必要だなと毎日お店に立っていて感じます。案内書がないものですから、私たちが案内というか、駐車場の者が、こう行ってこう行くのだとか、そういうふうなものが本当に毎日何件かあるのですね。だから、その辺も要望いたしますし、それからやっぱり今回骨寺村の話が出ましたけれども、それはやっぱり厳美町なのですね。うちのほうからちょっと15分ぐらい奥に行ったところなのですけれども、すごく景観がよくて、景観を見るところなのですね。今のところその駐車場の問題とかなんか出ているみたいで、厳美の道の駅からシャトルバスを出そうかとか、その交通問題も出ているみたいなのですね。その辺も考えなければいけないところですし、それから厳美のほうは道路ができたのですよ。厳美に入る昔の道路ではなくて、道の駅ができた、博物館とかがある、その大きい道路ができたために、厳美はどこに行ったらいいのだというお客さん、運転手さんからの話がしょっちゅう電話来るのです。おたくに行くにはどうしたらいいかとか、厳美渓を見るには、って。だから、やっぱりこの本で言うと導くという点でやっぱり案内板とか、そういうのが必要なのかなと思って見るのですけれども、厳美に入る道路がすごく細い道路から入ってこないと、厳美渓のその川の流れが見えないのですね。バイパスを走ってその景観を見ないでいきなり厳美に入ってきてしまうので、お客さんはここは厳美ではないのだなと思って、何というのですかね、誘導するというか、いや、厳美に来たなって、紅葉を見ながら、ああ、ここが厳美なのだ、中心のところなのだというところに来ないでいきなり来るから、あれって、紅葉の時期なんかも本当にもみじなんかきれいなのですけれども、そういうところも見ていただきながら来ていただきたいと思います。
それから、今すごく台湾の方とか香港の方が物すごく多いです。朝から晩まで、曜日によっても違うのですけれども、もう台湾のお客さんが添乗員さんを連れてきて、バスに乗ってきて、あの方たちはすごくマナーが悪いのですね。それから、お手洗いの問題とかありますし、言葉の問題もあります。うちのほうでは、うちの社長が紙に書いて、お手洗いはこういうふうにきれいに使ってくださいとかって台湾語で書いたりなんだりして張っておくのですけれども、なかなかきれいに使っていただけない面とか、あとは添乗員さんにも言うのですけれども、食べながらお土産コーナーを見てぼとぼとこぼしたりとか、そういうふうなマナーとか、そういうのも一応書いてあるのですけれども、まずは台湾、香港の方々というか、アジアの方々が多いので、そういうふうな所から来てくださる方にもいいようなパンフレットというか、前に県からハングル文字のとか何冊かいただいてそれは活用したのですね。英語のやつもいただきましたし、そういうのも活用したのですけれども、もうほとんどなくなったので、そういうのもあってもいいのかなと思って。まずは私たちも、合併はしなかったのですけれども、平泉さんの恩恵は十分こうむっているわけですから、平泉から来るそのルートの案内とか、あるいはうちのほうから気仙沼に行くとか、南三陸に行くとか、そういう人たちも結構多いので、導くという点でいろいろ考えていただけたらと思っております。
以上です。

達増知事
では、佐々木さん、お願いします。

佐々木信雄
私、きょうは衣川グリーン・ツーリズム協議会ということで出席をさせていただきましたけれども、平成18年度の2月に新しく5市町村が合併をいたしまして奥州市になりました。それで、今は胆沢と前沢に各協議会があります。それを連携させまして奥州グリーン・ツーリズム推進協議会というようなものを、組織を平成18年の3月に立ち上げました。なぜかといいますと、大きい学校でありますと350名ぐらい一気にやってきます。そうしますと、衣川だけではもう対応できないというようなことで、やはり質の問題もあります。ただ泊めればいいということでございませんので、来ているのは、小学校は3年生ぐらい、あと中学生、高校生が主ですので、やっぱり多感な時期ですので、いかにして満足のいく対応ができるかというような面で質というのですか、喜んで帰っていただくというような面でそういう連携をさせまして、今年度は20校、約4,000人ぐらいの生徒を宿泊させまして農業体験、農村体験をしていただきました。主に横浜とか大阪、京都からやってきますけれども、私は衣川なのですけれども、衣川に温泉がありますので、そこへお連れして、帰ってくるときはもう暗やみがあるのですね。そうすると、真っ暗だね、夜って暗いね、夜というのは暗い、クマも出ますよというような冗談をしゃべりながら来るのですけれども、やはり平泉も含めてこの衣川、胆沢、この辺は何もないところです。何もないけれども、その何もないところにそのロマンがあるのかなという思いはします。ですから、長者ケ原なんかも何もないです。田んぼの中に眠ってあるのです。そこにやはり想像性を膨らますというのですか、そういう説明をして、こういうのがあったよというようなことで私は、必要かもしれませんけれども、余りこれから手を加えたりなんかはする必要はないのではないのかなと。あくまでもこのまま残して、この自然を大切にしながらこの北上川、束稲、いっぱいありますよね。それで、私は生徒の歓迎のあいさつの中でよくしゃべるのですけれども、ここは昔の自然がそのまま残っている。そういうところに私は生まれて育って誇りに思っている。そういうことを話しします。そこに来ていただいたと、大変うれしいというような話をするのですけれども、やはり平泉も、客を迎えるのにはまず自分が住んでいるというところに誇りを持つということが一番大切なのかなと、常々そんなことを感じながら生徒と会話しております。やはり何がないからだめだとかではないわけです。ないところに夢をはせればいいのだというようなことが、殊に今やっているのは中学生、高校生ですので、まだ想像力、豊かさというのですか、朝太陽のぼるところを見せて、きれいでしょうとか、夕日沈むのきれい、私それでいいのかなというような思いで今やっているのですけれども、みんな満足して帰っていただいております。
旧衣川村では、昭和63年からこのグリーン・ツーリズムの修学旅行生の受け入れをやって、19年を終わったところですけれども、来年もさらに3,000人ほどの生徒が入るというようなことで、実はきのう、夜ですけれども、平泉も隣だから一緒にやりましょうよということで、夕べ平泉町役場に行って農家の方、大体20軒ぐらい集まって一緒に来年の4月から行動をともにするというようなことでやっております。ただ、それは今話したのは、あくまでも修学旅行生に限っているのです。ですから、大人になって再びこの奥州市なりこの辺に訪れるようになってくれればいいなと思っておりますし、あとやはり世界遺産登録になった、もう誰かになりつつあるときに、農家民宿というのですか、民宿というような場合になったときは、また生徒に対するものと大人と受け入れ態勢は異なってくるのかなと、それから設備とかなんかもどのようにやったらいいのかなというような思いも抱いております。奥州市ではどぶろく特区を取ったよというようなことで、だったらそれを観光客にどのように民宿でもてなしていったらいいのか。そういう所はまるでわかっておりません。この間何か新聞を見ておりましたら、山形だかどこだかちょっと、今日切り抜きを忘れてきたのですけれども、そういうので、集団で民宿をやっているというような記事がありましたので、そういうのがやれるのであれば有志を募って、この世界遺産登録に向けて、その農村でゆっくり滞在して古都を楽しんでいただくようになればいいのかなと、そんな思いは持っております。
以上でございます。

達増知事
では、関宮さん、お願いします。

関宮治良
私どもガイド、こういう旗を持ちましてメンバー証つくりまして、基本的にネクタイをしないと、こういうことで対応しております。ガイドをしていて幾つか考えさせられるといいますか、例えば中尊寺でお客さんが何に喜ぶかといいますと、春先にウグイスの声に感動いたします。それから、礼状をたまにいただいたりなんかするわけですが、その内容を見ると、基本的に優しさなのかなと、仏様、仏像に感動しましたとかというのはどちらかというと少ないという、そんな感じもいたします。私ども今16名の人員でグループつくっているわけですが、今日現在で今年は751件というガイド、事前予約なものですから当日来られてもなかなか対応できないという、そういう体制でありますので、年度内には多分1,000件を超えるだろうと思っております。普通であればオフシーズンはお客さんないのですが、しかし現在は毎日入ってきております。これも一つの世界遺産という効果だろうというふうに思っております。
先ほど綾野先生から浄土思想とは何かということで、私どももいろいろと浄土思想をどう説明するかということでいろいろ研究をして、間もなくそういう方向でやろうということで考えようというふうにしているわけですが、浄土というのは字のごとく清められた土地、清らかな土地ということが言えるかもしれませんが、いずれにいたしましても、浄土というのはだれも行ったことがない、だれも見たことがない、そういうものだろうというふうに。私どもお寺のお和尚様なんかといろいろとお話を聞いたりなんかしておりまして、ご承知のように毛越寺は浄土庭園というふうに言うわけですが、浄土の主は阿弥陀様なはずであります。ところが、毛越寺の場合はお薬師様ですね。ご本尊はお薬師様、ということは、浄土というのはあの世ということなのですが、2代基衡公が開かれたという毛越寺に限って言えば、浄土というのはお薬師様ですから、つまり生きている人間の病をいやしてくれる仏様ということですから、そういう意味で言えば、浄土庭園とは言っても、生きている人間がそういう努力をしない限り浄土には行けない、こういうものだろうというふうに私どもは理解している。
幾つか言いたいわけですが、ところで歩いて回る観光地づくり、ルートづくりいろいろ、基本的に我々のグループは、できればまちの中を歩いていただくということを基本にして、そういうルート設定などもしているわけですが、例えば奥の細道、秀衡の跡は田野になりて金鶏山のみ形を残す、こういうくだりがございまして、秀衡の跡、伽羅御所ですね、それから金鶏山、単なるこの地名を並べただけかなというふうに見ていたのですが、実際に伽羅御所に行って、芭蕉がどのように平泉を歩いたかというルートは曾良によってわかりますので、その場所に行って、伽羅の御所に行って1カ所だけ金鶏山が見える場所がある。単なるその地名の名を入れただけかなというふうに思っていたのですが、ああ、こういうことかということで、例えばここが伽羅御所でございます。後ろを振り返ってください。あれが金鶏山、今あなたがお立ちになっているところに300年前実際に芭蕉が立ったところ、こういうガイドに、1つの例としてはそういうものだろうというふうに思います。
冒頭に申し上げましたように、ウグイスとか、実は10年ほど前までだったと思うのですが、中尊寺に行きますと、特に裏通りですね、大池の跡と言われます。そういうところに行くと春先はキジの親子連れがよく目についたものであります。10日前に、12月1日の日に、ある、自然保護を、ある作家の方が平泉まで来まして鳥の話をしていただきました。非常に鳥の数が少ない、こういう指摘を受けまして、結果として例えば松くい虫とか、あるいはナラなどの被害も、立ち枯れも出てきているようですが、これらの原因の基本となっているのはやはり鳥類が少ないからであろうということで、私どもあるグループ、平泉にもございましたし、そういうものを通じて、特に、行政と言っていいかどうかわかりませんが、ウグイスが、野鳥が住める環境づくり、こういうものを特に中尊寺、毛越寺などに提案していきたい。そういう関心のある方はお寺にいますので、それらを通じて、ぜひ県にもお願いしたいのは、そういう自然、特に野鳥を保護する、そういうシステムというのは1カ所だけではできないと思いますので、これはぜひお願いしたい部分かなと。私どもも一緒になって考えていきたいというか、そういう環境づくりはしていきたいと、こんなふうに考えております。
ところで、私ども優しさだというふうにも申し上げましたが、礼状などを分析したわけではございませんけれども、見る限り、岩手というのはやはり自然と人情、こういうものが受ける、仏像はその媒体にすぎないのではないか。お寺の人がおりませんので申し上げるわけではございませんけれども、そういう部分があるのかなということで、逆に言えば、観光資源があるから観光地ではなくて、どこでも観光地という、そういう環境整備をやっていけるのかなと。私は、よく湯布院に何回か行って、湯布院のまちが好きでさまざまなことを見たり聞いたりしてきているわけですが、あそこはまさに一農村と言ってはどうかわかりませんが、そういう農村に年間、10年前の話ですと380万という、特に若い人が行くと、こういう観光地。聞いてみて私なりに理解したのは、住んでいる人がいかにこの住みやすいその環境づくりをした、その結果が支持されているのであろう。湯布院には、私はまちづくりの哲学があるというふうに思っているわけですが、平泉もそういう意味では学ぶべき点がいっぱいありますので、こういうものを通じて来てくれるお客様にいかに安らぎを提供できるか、こんなまちづくり、観光地づくりをさらに進めてまいりたいと、こんなふうに思っているところであります。
まちづくりで先ほど綾野先生の話にもありましたが、私ども何回か黒船を勉強させていただきまして、皆さんに申し上げているのは、評論家的ポジションといいますか、スタンドにいてプレーを観戦するのではなくて、グラウンドに出てきて、おりてきて、たまにはけがをしたっていいではないかと、一緒にプレーをしようよと、これがまちづくりの基本だろうと、まちづくりはハードが主ではなくて、むしろソフト、人づくりに私は通じる、そういうものだろうというふうに見ておるところでございます。
以上でございます。

達増知事
ありがとうございました。堀内さん、お願いします。

堀内恵樹
私どもは奥州市に2つのホテルをグループとして持っております。水沢に1カ所と江刺に1カ所です。今いろいろと観光のことで皆さんからお話を伺って思うことは、率直に言うと観光のお客さんがうちのホテルをご利用いただいているかというと現状は非常に少なく、平泉から通過されて花巻とかに行かれるのではないのかな。江刺のホテルの話でも、イベントがある5月のゴールデンウイークあたりとかはお客さんは入りますが、平日の大部分は観光のお客さんが来ているわけではない。前には大型の観光バスとかが昼食をとりに寄られて、また観光を回るという事もあったのですが、正直なところ、今は減っている状況です。奥州のここら辺は通過型で、ほとんど観光という部分では、お客さんが寄られてご利用されているのは少なくなっているというのが、ホテルを実際営業させていただいての感じるところでございます。ただ、実際外国のお客様が今後増えてくるだろうという事では、社内で英語や韓国語を勉強したりしています。幸い社員の中に若干語学を得意としている者がおりますので、そういった社員で勉強会をやりながら、いつでも平泉が世界遺産になったときには対応できるようにと準備はさせてはいただいています。地元の観光として、平泉との連携を考えていきながらホテルとしてもやっていかなければいけないと思うし、あとは来ていただいたお客様をできるだけ岩手県はいいな、奥州もすばらしいところだなと思っていただけるような、接客も考えていかなければいけないかなと思います。
あとは、私どものレストランでお料理を提供させていただいておりますが、お客様から地元のおいしいものは何というふうにご質問いただいたときに、非常にお答えしづらい、一関のほうは、おもちでアピールする事ができるようなのですが、私どものところで言えば地産地消ということで食材を使わせていただいているのですが、ブランドになるものがない、おいしい食材を使って提供させていただくと観光のお客様方は喜んでいただけるとは思うのですが、前沢牛のように全国ブランドというのが非常に少ないという、何か名物、何かおいしいものはと聞かれたときに地元の食材を使ったお料理でというご説明はさせていただくのですが、お客様に対してのアピールする部分が弱いなという、そこが、私どもでも何かここでしか食べられないもの、地元のものを使ったブランドを自分のホテルからも発信をしていこうという事で、いろいろ調理長を含め話しをしているのですが、そこら辺で生産者ですとか、それから売る側、あと地元の皆さんからご協力していただいてつくっていかないと、実際に来ていただいたときにお客様にお勧めできる商品が弱いのかなというふうな感じがあります。やはりそういう意味ではブランドをどうやって築いていくかというところが課題なのかなと考えています。
宿泊について言えば、ビジネスホテルとしての、私どもは温泉がありませんから、温泉にも入っていただきながらお客さんがゆっくりしていただく滞在型ではないので、観光の拠点で泊まっていただき、ホテルを中心に観光をされる事で連携していかないと、旅行に来られるお客様のところにアピールしていくにはちょっと難しいというふうに思います。
以上です。

達増知事
本当にいろんな切り口があるのだなというふうに思っています。また、観光客も修学旅行のそういうグリーン・ツーリズムから、いろいろ食べ物が目的とか、あるいは文学散歩的な目的とか、また最近は外国人が増えてきているとか、そういった中でそれぞれ地域の方からでも得意分野で対応するとか、あとはまたそういった多様な観光客に対していろいろのサービスを拡大してそういう全体に対応するとか、いろんなことが求められているのだなというふうに思いました。
あとは、平泉の価値というのをちゃんと地元で理解することが大事だというのは、本当にそのとおりだと思います。これは、140万県民がみんなが理解して、みんなが対外的にも説明できるようにというのを1つ目標にしたいと思っていまして、県南振興局でもそういう工夫をしますし、また教育委員会の方でも岩手の子供たち向けにやっぱりきちっとわかってもらうような工夫をしようということを考えていますし、私もいろいろあいさつを求められたり対外的に発言する機会があるものですから、そういう中でどうわかりやすく説明していくかというのを工夫していきたいと思っております。
鳥が少ないというのは気がつかなかったのですけれども、なるほどと、他のそういう場所に比べて少ないですか。

関宮治良
という評価でありまして、特にケラ類ですね、アカゲラとかそういうものを含めて、鳥が1日何匹虫を食べるかという、そういうデータもあるようですので、こういうものを回復しない限り、薬に頼ってはだめだと、こういうことをご指摘とかございまして、やはりキジの親子がその辺でついばんで遊んでいるという風景がやはり特に都会の皆さんには非常に好評といいますか、むしろ仏像より有効であるという、そういうことだというふうに思いますね。

佐々木信雄
今の鳥の話なのですけれども、私は衣川のその出身地の古戸という所に住んでおります。衣川の川沿いにいるのですけれども、禁猟区にしておりますもので、今おっしゃられた鳥のキジの親子も無数にいます。鳥は、ですから平泉まで4キロぐらいかな、距離的に私の家からは4キロぐらいですけれども、自然といったらキジの親子もいますし、蛇もいますし、あと鴨もいますし、カエルもいます。いっぱいいます。ですから、生徒には自然の中に生きるというのはこういうことですよと。全部都合のいいことだけではない、蛇だって生きているのだよ、キジも親子もいたでしょう。キジの子が結果的に蛇にのまれるのですね、食われるのですね。それを親がこうやって、本当に人間では殺せないような殺し方をします、蛇を。ですから、私ら農業ですから草刈りもおっかないですけれども、草刈り機械に首がもがれるまで逃げないですね。ずっと卵抱いて、その場に、ここにいたよと教えてもらえばそんなことにならないですけれども、そういう状態でキジはすごくいますし、鳥もいます。星も輝いております。まだそんなに違わないのになぜかなと思うのですけれども、実際にいらしていただければ、朝は本当に鳥のざわめきでうるさいくらいです。カエルも鳴きますし。

達増知事
ちょっと平泉のほうに出てくれれば平泉もそれだけ……

佐々木信雄
そういう面では長者ケ原辺もいると思いますよ。ただ、やっぱりお客さんがいっぱい来るから鳥は平泉から衣川に移り住んだかもしれない、びっくりして。そういう可能性もあるのかもしれませんけれども、そんなに少ないわけではないなと思っております。

達増知事
水沢江刺で地元のおいしいものがいま一つという、あるのですが、一関のおもちとか厳美のだんごとかを出せればいいのではないでしょうか。

堀内恵樹
そうですね。自社でも総料理長が一関出身なものですから、もち料理は結構出してはいるのですが、地域的にもっと狭まった部分のところで何かおいしいものがないのかなというお客さんを……

達増知事
もっとご当地という点で。

堀内恵樹
そうですね。ですから、例えば江刺ですとリンゴですとか、いろいろおいしいブランドがあるのですが、時期的なものですとちょっと限られてしまっている点もありますので、何か通年通してお客様が楽しんでいただけるものというところではちょっと弱いかなと。

達増知事
綾野さん、その辺何か、黒船的には観光地のうまいもの、どうなのでしょう。

綾野輝也
実は去年の春から梁川の人に頼んで地鶏を始めたったのです。

達増知事
柳川というのは九州……

綾野輝也
いやいや、江刺に梁川というところがあります。

達増知事
江刺の梁川ですか。

綾野輝也
あっちは白秋のほうですね。本当にもう放し飼いで、実はそこ卵をつくっていたところなのです。いい卵を産む鳥というのはいい肉になるのかなと思ったら全然そういうことなくて、だから全く鳥の種類も変えてひなから育てなければいけないと言われたのですが、まず5カ月から6カ月で出荷してもらってすごく評判よかったのですが、やっぱり鳥インフルエンザとかがどこかではやると、農家の人はもう自信なくしてしまうのですね。先々月だったか、最後にもう終わってしまったのです。あれを実は江刺の地鶏で奥州地鶏という格好で出したいなと思っていたところが今頓挫してしまったのですが、やっぱり経営が成り立つためにはある程度ロットというのですか、何かきちんとした数がそろわないと経営ができないのですね。そういうことで鳥を処理するところも近くにないものですから、相当大変だったらしかったですね。そういう条件をそろえて、例えばどこのプラザインのきくすいで出してもらえるとか、例えば江刺のどこかで出してもらえるとか、そういう数があってどうこう決まってくると可能にもなるかな。1回試したので、それは本当にできがよかったです。
あと、江刺のジョナゴールドを使ってエーデルワインでアップルワインをつくってもらったのですが、実は甘くなくて結構いいものにはできたのです。ただ、それを全部黒船で三百何十本、大変なのです。いつ売れるともわからないようなものを、でもそういう契約しないとつくってもらえないので、やっぱりそこが最初に言った、僕たちや自分たちだけで何かひとりよがりでやっていたというところ、だからもっといろんな仲間というのですか、そういうところに話しして、そういうことができれば可能な部分はあるのではないでしょうか。

堀内恵樹
平泉から前沢牛、地元というよりも中央ですごくブランドイメージが強いものだと、この間ちょっと花巻の白金豚味わったのですが、プラチナポークをつくられている方とちょっとお話をさせていただいたことがあったのですが、地元より中央でどんどん営業戦略をかけていって、そこが橋になって戻ってきている、その部分が大きいという話もあって、その戦略の仕方なのだろうなということも1つあります。やっぱり地元で出しておいしいものはおいしいのですが、皆さんがそれだけイメージを持ってきていただけるかどうかということになりますので、食べていただければその地元の食材という、非常においしいものがいっぱいあるのでお客さんには喜んでいただけるのですが、そのブランドというところがちょっと弱いかなというところがあります。

達増知事
前沢牛もそんな古いわけではないですね。いいものとしては昔からあって、ブランド化したのは最近ですし、今平泉ということでいろんなそういう新しい工夫もあることは聞いていますけれども、まずはこれからなのだと思いますね。

関宮治良
1つ、さっき出てきたその平泉の話なのですが、どう考えてもやっぱりひっかかるのが、平泉を登録してあげるよという決める人が日本人でないということなのですね。それがやっぱり絶対そこから忘れてはいけないと思って、それを取り違えると、頑張ったのにせっかく観光で来た人が本当に、ああ、こんなものだと思って終わってしまうような気がして怖いのですよ。それで、実は何年か前に藤原の郷で「義経」という大河ドラマのロケをしたときに、市のほうが鞍馬のお寺の部分と、あと関所の部分をつくってそれを目玉にすると言ったのですが、それ聞いたときにどうもぴんとこなかったのです。それで、そのとき市と話しして、義経が遮那王のときに鞍馬から始まって、結果的に平泉に来て、それが藤原氏滅亡の1つの理由になってしまった。聞いてみると、鞍馬はもともとは天台宗だったのですね。それが天台宗から分かれて、鞍馬弘教という独自の宗教になって、天台宗から見ると異端児なわけですね。ただ、その当時は天台宗だった、その後ですね。ただ、そういう中で鞍馬と中尊寺がちょっと仲が悪いようなことを聞いたったのです。それで、鞍馬に行ってお願いして、市長さんにも行ってもらって、こういうことするから、江刺でこういうことがあるから何とか魂を入れてくれとお願いしたのです。そのときに女の貫主さんで、信楽貫主さんという鞍馬の貫主さんが来て、そのとき中尊寺の千田貫主さんが来てくれて、そこで今まで話もしたこともなかった2人が意気投合してしまったわけですね。すっかり意気投合してしまった。人間と人間のそういう何か生まれたときというのは非常に大きな力が出てくる。だから、その後2人はとうとう、千田貫主さんも帰りましたけれども、そういう行き来しているということだし、江刺を舞台にしてそういう力が、何というか、本当にみなぎってきた。だから、今回の平泉もまず平泉を知ることだと思うのですね。みんなして同じことを勉強して、その後にいろんなポイントのところが出てくると思うので、それはそれで個性や特色を生かしていく、まさに両方同時に考えていかなければならない。それで、物語がというか、あると強くなると思うのです。

達増知事
そうですね。こういう今日の座談会もある意味そういう平泉のルーツを研究される出会いの場でございまして、そういうことをどんどんやっていきたいと思います。そういういろんな出会いの中からいろんなパワーが生まれたり、新しい可能性が日々開かれていくと思いますので、今日はそういう作戦会議の第1弾ということで、またそれぞれの分野で、また地域の中で県としてもいろいろよろしくお願いしたいと思いますので、大体時間となりまして、そろそろまとめかなというところでありますが。

石川豊
1つだけよろしいでしょうか。この平泉の関係でよく言われる、浄土思想云々というふうに言うのですけれども、タクシーが語り部タクシーとして期待されても、では地理とか歴史に興味を持った人にはいいのですけれども、一般の観光客に簡単にわかる説明が必要なのです。私もその会議に出た後会社に帰ってみんなでいろいろ話したのです。浄土思想というのを一般の観光客に、余り歴史に興味持っていない、世界遺産登録になった、では行って見ようかという観光客の方がむしろ多いと思うのです。そういう誰にでも一言で説明できる浄土思想をどうするのだって職場で言ったら、なかなかいい案が出なかったのです。先ほどおっしゃったように、それを何とかもう少し簡潔明瞭に、いわば宗教的な説明というのは幾らでも難しく言えばできると思うのですけれども、一般にはなかなか受け入れられないと思うのです。その辺がきちっと誰にでもわかるようなものを考えるというのですか、私には考えられないから期待するのですけれども、それがあればこそやっぱり全員が一致して、誰にでも迎えたときに簡単に説明してやる。それが必要なふうな感じを私はしています。

勝部修
少し研究してみまして、これでいいかどうかというのを広く、特に地元でその辺の見解を固めていきたいという、そういうことを提案して内部で、まいりたいというふうに、もう少しお待ちください。

知事所感

達増知事
一言で言うと、1つは、争いがないというまず平和のイメージで、もう一つは、特に日本、平泉の場合は自然と一体、人と自然が一つになるということでしょうね。そこは同じ浄土思想でもインドや中国は、もうちょい浄土のイメージも人工庭園みたいな、池も四角いプールみたいな池のイメージなのだそうですが、日本に渡っていわば自然の池を浄土のイメージするということで、ただそういう争いがないとか、自然と一つになるとかということも人によって違うのだと思うのですよ。それで、松尾芭蕉には松尾芭蕉なりのそういうイメージがあって、そういうのを伽羅御所のところに立って金鶏山見て感じたのでしょうし、あと最近朝日新聞が西行法師を主人公にした新聞小説を連載していて、西行法師は西行法師なりにまた独自のイメージを持って平泉に来て、桜がきれいだとか言って帰ってみたいなのですけれども、だからそういう万人共通のものが1つある中で、来た人それぞれがまた自分なりに感じて帰るというところがみそかなという感じがいたします。ということで話は尽きないですけれども。

閉会

酒井局長
それでは、ちょうど時間となりました。きょうは大変時間が短い間でございましたが、それぞれの立場、立場での声、お話しいただいたと実は思っております。浄土思想の件につきまして今関宮さんのほうから、ご提案もございました。あと、県内の小中学校の方に授業の方で伺いますが、多分その際教材をつくると思うのですけれども、そういったものも参考に、言ってみれば小学生でもわかるというのが一番よいなというふうに思っております。よろしくお願いしたいと思います。いずれ今日お集まりの皆さんは今後具体的にこの考えの中で、我々行政の方として連携していかなければならない方々ばかりでございます。いろんな方に既にご接触いただいている方もいらっしゃると思います。例えば、食の方なんか多分チームの方で既に接触させていただいていると思いますし、ボランティアも可能でしょうし、グリーン・ツーリズムも既にかかわりがございます。それから、交通事業所の方につきましては、石川さんについても2次交通とかいろいろ今後あると思いますので、ぜひ今日のご提言もございますし、今後一緒に仕事をぜひ官民で受け入れてやらせていただきたいなというふうに思っておりますので、今後とも引き続きよろしくお願いを申し上げるということで閉めさせていただきたいと思います。今日はどうも本当にお忙しいところありがとうございました。

達増知事
どうもありがとうございました。

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