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岩手フロンティア産業人座談会(平成21年2月17日)

ID番号 N11683 更新日 平成26年1月17日

対象地域:県央広域振興圏
開催場所:盛岡市

県政懇談会「岩手フロンティア産業人座談会」懇談記録(県央広域振興圏)

  • 日時 平成21年2月17日(火曜日)10時00分から11時30分
  • 場所 盛岡地区合同庁舎 8階 大会議室

開会

望月局長
おはようございます。皆さん、お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。ただいまから県政懇談会「岩手フロンティア産業人座談会」を開催いたします。
私、本日の進行役務めます盛岡地方振興局の望月です。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

望月局長
それでは、開会に当たりまして達増知事からごあいさつを申し上げます。

達増知事
皆さん、おはようございます。県政懇談会「岩手フロンティア産業人座談会」、これは一種の作戦会議でございます。この岩手のさまざまな地域、またさまざまな分野で活躍していらっしゃる皆さんに近況報告のような形でお話を伺いながら県政に役立てていくとともに、また皆様方それぞれが自分の会社、あるいは地域の活動に戻って、役に立てられるようにということを目的としております。
それから、県は現行の長期計画が来年度で終了しまして、その後新しい10年くらいの長期計画を今年のうちに立てておかなければなりません。その作業に着手しているところでありますが、10年後の岩手というのは今を生きる岩手県民が10年後に何をしていたいか、10年後どのようになっていたいか、それを束ねてできてくるものではないかと考えておりまして、そういうところにも参考になるご意見を伺うことができればというふうに思います。
ちなみに、この県政懇談会「岩手フロンティア産業人座談会」、この「フロンティア」という言葉は広域振興圏のことであります。岩手を4つに分け、県北、県央、県南、そして沿岸、4つの広域振興圏ごとにこの座談会を行っておりまして、今ある市町村の枠を超えた企業、団体、または個人、そういうさまざまな主体が自由に仕事や、また生活を高めていくような、そういう活動が展開していく、そういう新しい「フロンティア」としてこの広域振興圏を位置づけて展開しているものでもあります。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

望月局長
それでは、本日出席の皆さんをご紹介させていただきます。
株式会社高橋農園の代表取締役の高橋淳さんです。
株式会社岩手CSK執行役員の菅原敏一さんです。
株式会社ミクニ盛岡事業所長の小松洋さんです。
株式会社ホップス代表取締役の工藤昌代さんです。
財団法人盛岡観光コンベンション協会観光コンベンション部長の畑山茂さんです。
なお、本日は県議会の高橋比奈子先生、三浦陽子先生もおいでいただいております。
今日はよろしくお願いします。

懇談

望月局長
それでは、早速懇談に入らせていただきます。本日の懇談は、知事からも話がありましたが、新しい長期計画の策定につきまして皆さんが日ごろお考えになっていること、あるいはこんなことをしたいとか、そういったさまざまな意見、提言をちょうだいできればということで考えております。
まず最初に、お一人ずつ順番に自己紹介を兼ねまして、日ごろの活動でありますとか、そういったことにつきまして意見、提言、まず一回りお願いしたいと思います。
まず最初に、高橋さんからお願いいたします。

高橋淳
紫波町で農業経営をしている高橋淳と申します。私の会社は、いわてアグリフロンティアスクールを受講しまして、その後に株式会社高橋農園というものを発足しまして、間もなく1年です。まだ1歳にならないよちよち歩きの会社であります。その経営をしながらあぐり志和産直組合を18年に立ち上げまして、その後19、20年と今まで経過してきております。近年安全、安心の農産物ということで非常に需要が高まりまして、昨年のギョーザ問題、それから事故米の問題等がありまして、消費者の関心も高くて、スーパーへ行くと裏のラベルを見てもわからない、産直さんだと安心ですということで非常に購入するお客さんが多くなっております。
その中で、私産直を立ち上げる時点で、ずっと前から自分の中で考えていたのが交流という問題をずっと持ってきております。特に当初ブドウを栽培していまして、大粒種のブドウをもう二十数年やっているのですけれども、直接県内のデパートに販売いたしまして、10年間やってきておりました。その中で、やはりこういうふうにつくっていますよ、農薬を使っていない、こういうふうにつくっていますよという説明をしなければ、お客さんはなかなかぴんと感じてくれなかったということがありまして、地元に呼びまして農村の風景を見ながらだと非常に納得してくれるのではないかということで、朝市をやりながら、夕市をやりながら、そして今の産直になったところでございます。
そういう関係もありまして、農薬を使わない野菜づくりというのもブドウと、それから米も、米は若干今特別栽培米という部分でしか承っておりませんけれども、実際これから消費者を交えて、一緒になって田畑を耕せたらというふうに思っております。何分にも今の場合は非常に人手不足ということでありまして、特に感じるのは今後5年から10年の間にかなり激減するのではないかというふうに考えています。高齢化社会という中で、本当にもう世界一の高齢化社会の分野だというふうに考えておりますので、それを克服しながら、そしてなおかつ担い手を育成するという方法を考えた上で、やはりアグリフロンティアスクールに学び、アグリ管理士を取得して、そして次の担い手を会社として育てていきたいなというふうに考えております。どうぞきょうはよろしくお願いいたします。

望月局長
ありがとうございました。
では、菅原さん、お願いします。

菅原敏一
紹介いただきました菅原と申します。よろしくお願いします。本日は、当懇談会の出席の機会を賜り、まことにありがとうございます。
それでは、自己紹介させていただきます。私は、北上で生まれ、その後東京に出まして、約30年間ほど東京のCSKグループに在籍しておりました。入社当時のCSKは中小企業でしたが、オーナーの上場という夢に全社一丸となって頑張った結果、情報サービス産業界で一番早く上場させて頂いた会社でございます。私の業務履歴としては、主に新規の開拓に従事しておりました。オーナーは人材育成(経営者育成)を早める為、子会社をつくり、それを上場させるという目標があったものですから、私はその上場という目標を達成する為に3ヶ所の子会社に出向し、結果的には、その中でサービスウェアという会社が二部上場致しました。営業は、実績が全ての中、不振、難題があった時には私は岩手出身ですので、粘り強いというところを私の強みとして、一生懸命頑張って参りました。
30年間の東京生活では、ふるさと岩手は非常に思いが強く情報には飢えておりまして、当時の情報入手先と言えば新聞しかないのですが、唯一、東京の日比谷図書館には一日遅れの岩手日報があり、中央省庁に営業で伺った際によく立ち寄って岩手の情報を収集しておりました。 私は、モットーはチャレンジ、『挑戦』です。ちょっと話が変わりますけれども、岩手は面積が広いと県民の誰もが知っております。南北に189キロ、東西に122キロですか。地図上では非常に大きくて、北海道に次ぐ面積といいますその実際の広さを体感する為、実は私は4年前に盛岡のオフィスから実家の北上まで歩いたらどんなに時間が掛かるかということで歩いてみましたところ9時間かかりました。途中で1時間ほど休憩をとりました。その後、2年ほど前に自転車で北上まで途中30分休みまして2時間半かかりました。あってはならないことですけれども、もし災害が起きて、交通機関が遮断されて足しかない場合は、自宅に帰るにも9時間かかり改めて、岩手という所は非常に広いところだなと体感を通じてわかったというのが実情でございます。本日のテーマであります、このふるさとを今後どうしたいかということですが何とか岩手県内の中小企業がメジャーな舞台で活躍できないかというような事を考えております。そうするにはどうしたら良いかと言うことですけれど地方の方が首都圏で商売するには当然ながら経営のリソースが多く必要となりますので、ITという武器を利用することで可能になると考えます。そのITの道具を使いながら全国区のマーケットをターゲットに果敢に攻めることがメジャーな舞台で営業ができるものと確信致します。 首都圏の市場をねらう場合首都中心に事務所を抱えながら営業するというのは資金、人材面での調達が難しいですけれども、現在インターネットという武器がありますので、インターネットを通じた形で営業の強化を図るということが大企業とマーケティング力において勝負できる方法と考える訳です。では、どのようにして、IT・インターネットを利用していくかですが、必ず企業が所属する団体に協会とか組合というのがあるでしょう。そこが中心となって組織的に組合員の方から少ない投資のお金を徴収して、運用する訳です。ランニングコストを加盟企業で分割する事で負担を少なくするのです。私どものコールセンターは主に皆さんご存知の問い合わせという、インバウンド業務と入ってくるものだけでなくて、今アウトバウンド業務を行っています。そのアウトバウンドというものはまさしくセールスです。今行っております某ワールドワイドの外資系、PCメーカーや他の会社のセールスというのもやっております。アウトバウンドのセールスとして攻撃かけるというのは可能ということです。インターネットを使うことで岩手の物産品、または岩手を代表するようなものを全国区に発信してはいかがでしょうか。
そのほか、システム開発につきましては首都圏からCSKが受注した開発案件を岩手に持ち帰り、岩手で開発をさせていただいています。なぜ首都圏かと申しますと、岩手県で発生するシステム開発の受注活動をしますと地場の会社とコンペになるのです。ですから、そういうことを避けて、コンペにならないように、東京にある仕事を持ってくるというようなことでやっております。少しずつですけれども、昨年からは、某金融会社の開発も始めてきております。その他、県立大学さんとの連携では、学生さんが非常にIT知識も高いので、某S会社のカーナビの検証業務というのを学生さんにやってもらっています。先生も学生さんの中には、アルバイトである程度学費も稼がなければいけないというような人もいまして、そのときのアルバイト先といえばほとんどが飲食業だと。ITに関するようなアルバイト先は余りないということで、そのS社のカーナビの仕事は限りなくITに関連した仕事なので、飲食業と比べた場合、同じ時給や多少時給が高い場合でもこちらのほうがベストだというようなことを伺っております。作業は順調に推移してきており今後も拡大して行くものと考えております。 以上で簡単ですけれども、ご紹介させていただきました。ありがとうございました。

望月局長
ありがとうございました。
それでは、小松さん。

小松洋
株式会社ミクニの小松でございます。よろしくお願いします。パンフレットのほう、お手元にお渡ししておりますので、ミクニの会社概況をご説明しながら現状、置かれている状況等についてご説明したいと思います。
ミクニの盛岡事業所、これは現在盛岡近郊に3工場を有しておりまして、盛岡市玉山区、それから滝沢村に2カ所、この3つの工場を総称して盛岡事業所というふうに言っています。もともと1972年に東北三國工業という名前でスタートしました。これは、当時はガス機器の安全装置の生産を開始しましたけれども、その後オートバイ、それから自動車関係の機能部品、それから車載用のヒーター、こういったものを現在生産しております。本社は東京の神田にございまして、国内には6つの生産工場、それから海外にも12カ所の生産工場がございます。
盛岡事業所ですが、先ほど申し上げたとおり1972年にスタートしたと言いましたが、いわゆる誘致企業という形でのスタートです。もともと三國工業そのものは東京の蒲田にございまして、こちら岩手のほうに誘致いただいて生産を開始しました。当時蒲田から盛岡に移り住んだ人間は、その多くがもう既に定年退職をしておりまして、現在はこちらで採用した人間がほとんどになっております。そういう意味では誘致企業という感覚よりはやはり地場の企業という感じのほうが強く、根づいているというふうに考えております。
昨今経済状況が非常に悪化しておりまして、皆さんご存じのとおり自動車産業を初め大不況に陥っているわけでございますけれども、私どもの関係しているオートバイ、これも同じような大きな環境が変化をしております。特に私どもが生産している部品は、国内の主要オートバイメーカーに納めさせていただいておりますが、どちらかというと中型から大型のオートバイに装着されるものが多くて、これらはオートバイメーカーのほうで車体にした後、北米でありますとか欧州のほうに輸出するものが中心であります。特に大型のオートバイといいますのは、いわゆる趣味に使われる趣向性の高い製品でございますので、こういった状況になりますと真っ先にまずは販売が落ちるというような状況で、私どものほうの工場も昨年に比べるとかなり生産数も落ちているという状況です。
ただ、そういう中でも全世界のオートバイが売れていないかというと、必ずしもそうではなくて、ASEANでありますとか、それから中国ですね。その地域では小型のオートバイ、50ccから125cc度の小型のオートバイが売れておりまして、これは趣向性ではなくて実際の生活の足として使われる製品です。確かに影響は受けておりますけれども、そういったところのオートバイは今までどおり製造を続け、販売されているという状況にあります。市場がそういう状況ですので、各オートバイメーカーはそういったところに当然工場を設けて、市場のそばで生産を続けると、部品メーカーも同じようにオートバイメーカーに依存して、そちらでの生産を続けるということで、弊社でもタイ、それからインドネシアに部品工場を持って供給しているという状況です。先ほど誘致企業ということで岩手に参りましたというお話をしていたのですが、そういう意味では今はグローバル的にそういう誘致ではありませんけれども、生産工場が存在しているという状況です。
誘致企業ということになりますと、かつて岩手県内にも何社か誘致企業がございまして、もろもろの事情で撤退でありますとか、生産拠点を移されたという状況がありますが、やはり私どもの製造業としてもコストの問題、それから市場性の問題含めて生産拠点を考える必要が出てきております。これは、そういう意味ではどこで物をつくるのが一番最適なのかという考え方になりますが、岩手で物をつくるという上で、やはりここでやるべき必要性、これを今考える必要があるのではないかなと。岩手で何ができるのか、我々が企業として何ができるのか、こういったものを考えた上で結論を導きたいと思っています。 今日の、テーマですけれども、岩手でしたいこと、期待することということになっておりますので、この後ディスカッションの中でそういったお話もさせていただきたいと思っております。
以上です。

望月局長
ありがとうございました。
では、工藤さん、お願いします。

工藤昌代
ホップスの工藤と申します。よろしくお願いいたします。現在私は、起業して13年になるのですけれども、ホームページを利用したシステムの開発とか制作を行う、いわゆるIT企業という位置づけで活動しております。経営しております。
また、あわせて厳選した地元の商品、いいものを県内外にPRするという目的のもと、ショッピングサイトを立ち上げておりまして、そちらのほうにも力を入れております。特にやはり東京より西といいますか、より元気なところから岩手のほうに外貨を稼ぐという形で、外からの資金を導入する位置づけになれればなと思いまして、日々活動しております。
先ほどCSKさんのほうでもおっしゃっていたのですけれども、共同体というのはこれから非常に注目していかなければいけないところではないかなと思っているのです。それにあわせて、プログラムというか、そのシステムの開発をするに当たって、共同体でやはり皆さんで少額で寄り添いながら、インターネットを活用した販売網を広げていくためのシステムというのを開発しまして、今それこそ県内外のほうにPRしようとしているところです。なので、ぜひまた協力よろしくお願いします。
やはり地元も企業も共同でやっていくというのは重要かと思います。いろいろな活動していくに当たって、岩手県、それから盛岡とか市町村がありますよね。市町村単位と県との連携というのを非常に強めていく必要もあるのかなと感じているのです。活動するに当たって、いろんな市町村に行くのですけれども、どうしても自分のところの市とか町とか村というところに市町村の担当者は目を向けてしまいますし、それで隣の市町村と連携していきましょうよと言っても、まず自分のところだよねというふうに思ってしまう。でも、それは地元というのは見方から見ると、ちっちゃいことは市町村であるかもしれないですけれども、もう少し大きく見ると岩手県であったり、北東北、また東北という形での目線を広げていくところが私たちには重要なのかなと思って日々活動しています。
私自身、東京に一時は身を置いた立場で岩手県を見ると、非常に魅力的なのです。東京まで行くのに2時間ちょっとぐらいという距離で考えると、首都圏の通勤時間からしても大して差がないぐらいの、そんなに近かったのですかと改めてお客様から言われるというところもあります。だから、この地の利を生かした東京での活動、または営業というものを強化しながらやっていきたいなと日々思って、私自身も営業活動をしております。そういう意味で、またいろいろとご意見等を交えながら話していければなと思っています。
10年構想ということで、今回は委員のほうに参加させていただきまして、やはりこの先岩手県がどういうふうになっていったらいいのかなというのを一緒に考えさせていただく機会もいただいていますので、いろいろ交流させていただきたいと思っております。よろしくお願いします。

望月局長
ありがとうございました。
では、畑山さん、お願いします。

畑山茂
盛岡観光コンベンション協会の畑山茂でございます。私の場合は第3次産業になるのですが、大手の旅行会社で国内と海外旅行の仕入れ、企画、それから商品造成、販売に携わった他、山形、仙台、東京等で支店長等も経験してまいりました。おかげさまで海外にも300回ほど行かせていただき渡航先も約60カ国余りとなりました。それからユネスコ世界遺産に登録されている地域は国内外含めて約100カ所ほど回らせていただいています。1994年に日本で初めてインダイレクト・キャリア、(航空機を持たないチャーター会社)という組織に入りまして、北海道、東北全域、新潟、中四国地区におきまして年間片道計算で300便以上のチャーター便を諸外国から誘致して運航していました。岩手県に於ては今をさかのぼること25年前、当時交通対策室というのがございまして、その室長さんが団長になり、私がチーフ添乗員として岩手県初のチャーター便第1便(大韓航空)花巻空港から韓国に向け飛び立ったと記憶しています。その後もハンガリー航空だとか、エア・カナダとか、目新しい航空会社もかなり岩手県に導いて、少しでも地方空港の国際化や活性化にお役立ていただいたのかなと思っています。
2000年に会社をやめ東京からUターンをして、盛岡に戻り現在の観光コンベンション協会勤務に至っております。本年2月6日には台湾の馬英九総統からチャーター便の運行や両国の観光振興に尽くしたということで評価されまして、観光貢献奨という賞を総統からいただきました。
盛岡観光コンベンションが何をしているかというお話をちょっとさせていただきますと、実は組織を大別しますと観光部門と管理部門があります。例えば委託管理を受けている青春館だとか、啄木新婚の家だとか、そういった施設の管理運営、その他に映画やテレビ、ドラマの取材誘致、ロケのサポート等をやっているフィルムコミッションも同じ組織にあります。皆さんもご承知の「どんど晴れ」という番組が大ヒットしましたけれども、こういったものを地元に大きな経済効果を残せるようにということで誘致協力をしたり、コンベンション誘致も行っています。このコンベンションの事例を申し上げますと、平成19年の取り扱いが119件、(観光コンベンションが直接取り扱ってコンベンションの支援のサポートをしたのが119件)で10万2,900人、今現在、冬場でもコンベンションが入ってきていますので、本年度は121件の見込みで10万3,292人となっております。コンベンション誘致は、3年から5年ぐらい前、長いものでは7年、8年ぐらい前から誘致をしていることから昨年の、風評被害が出たときの、歯どめ効果のはこのコンベンションの誘致に係るところが非常に大きかったのではないかと思っております。
そして、最後に観光振興ということで、いろんな施策をご提案したりして、地域にお役立ちいただくように頑張っているところであります。
ごく最近のお話ですが、今朝のニュースを拝見しておりましたところ、八幡平アスピーテラインの開通が本年4月17日に決定して、多くの旅行者等にも早くからPRできるようにというようなお話をしておりましたが、実はアスピーテラインの開通を早めていただいたのは盛岡地方振興局のご努力によるところが非常に大きく、昨年末にご提言したことを早速実行していただきました。それで、実は17日のオープン時期は、雪の回廊だけではなくて、今皆さんのお手元にA3のカラーの資料をお渡ししておりますが、ふもとの盛岡周辺では桜が咲いている時期なのです。日本広しといえども、桜と雪の回廊の同時観光をできる場所はそうざらにはございません。多分北緯40度という位置関係が味方しているのだと思いますけれども、雪の降らない東南アジアからのお客様を誘致する非常に心強い観光素材ができたというふうに考えております。私いろいろなところを見てきてはおりますが、岩手には世界でも有数のものがまだまだあります。たまたま八幡平の例を事例にとっていますが、観光素材のブラッシュアップが今後の岩手県の観光発展のキーワードと思っています。すそ野が広い分野ですので、日の当らない観光素材をブラッシュアップすることによって経済効果抜群の観光誘致ができるのではないかというふうに考えています。
以上でございます。

望月局長
ありがとうございました。

達増知事
まず、今日本当にお忙しいところおいでいただいてありがとうございました。それぞれ今取り組んでいることについてお話をいただきまして、やはりどの分野においてもブラッシュアップが必要なのかなということを感じました。農産物も売ったときに説明ではまだ足りなくて、地元に呼んで見せて本当に納得してもらうというのはすごいことだと思います。やはり物をただ物として売っているだけではだめで、ほかのものでもいいというふうになるのではなく、それではなければだめというふうにいかに持っていくかということが、それが観光の分野でもやっぱり大事なのだと思いますし、それから物づくりの分野でもやはりなぜ岩手かということで、岩手でつくっているからこそこうだとか、やはりそういう独自性というものとしての性能プラス何かそういう物プラスアルファ的な付加価値をつけていくことが大事なのだなと思いました。そういう農林水産物であれ、工業製品であれ、あるいは観光などのサービスであれ、そういう情報的付加価値というか、文化的付加価値をつけていくにはITが非常に有効であると。そして、それを首都圏に発信していったり、そういうのにITが非常に有効なのだということも感じたところでありまして、ぜひそういう総合力でやっていけばいいのではないかなと思います。
クリエイティブシティーというのがあって、西暦2000年ごろから世界的にはやり始め、創造都市と訳されているのですけれども、この創造産業を中心に発展していく都市ということで、その創造産業というのはソフトウエアだったり、あとは漫画、アニメ、ゲームのようなコンテンツ産業、そこには映画とか芝居、音楽、そういう伝統的な文化も含めてですよね。そういうのは、科学技術と、あとは文化芸術と両方、そういう2種類あるのだということで、それぞれ都市でそういうのを発展させていくことがクリエイティブシティーなのですけれども、岩手県においては農林水産業や、あとは物づくり、特にも部品のような物づくりにおいてもそういうクリエイティブな付加価値をつけていくことが大事で、第3次産業にとどまらないコンセプトだと思うのです、創造産業とか創造都市とかというのは。岩手的にぜひ土着な文化とか土着な精神性を生かしながら安全、安心、信頼のそういう創造性ということで1次産業、2次産業をカバーできるような、そういうクリエイティブ岩手というのを今後目指していくといいのではないかということを県庁内でも議論したりしているのですけれども、今のお話を聞いていて、またそういう思いが一層深まったところです。

望月局長
それでは、今一通り自己紹介的にお願いしましたので、知事の言葉をかりるならクリエイティブな付加価値をつけるためというのですか、さっきの岩手でしたいこととか、あるいはそれを実現するためにはどんな課題があるのかとか、それに対してこんなことをやっていったらいいのではないかとか、そんなことをいろいろこれから自由にお伺いしていきたいと思うのですが、小松さんからお願いしていいですか。

小松洋
製造業なのですけれども、必ずしも岩手でつくる必要があるかという部分でちょっと考えてみたのですが、原材料が岩手でとれるわけではありませんので、そういう意味ではどこの土地でも可能であろうと。例えば南部鉄器のようなものは、岩手の良質な鉄と技術者が開発していったということはあるのですが、必ずしも私どもの製造に使用する物が岩手県からとれるものはございませんし、市場としても岩手県ではないということで、では何が我々にとってできるかというところをちょっと考えてみたところ、やっぱり資源というものを物だけではなくて、人間に求める必要があるのではないかと思っています。したいことというテーマの中に我々は大学と共同開発を進めたり、県のほうにもお願いをして連携をとってやっておりますので、やはり企業と大学が研究を続けることで岩手から新しい開発の製品を生み出す、こういったところがやっぱり必要なのかなというふうにまず考えております。そのためには、やはり人材の育成も当然必要ですし、大学からの企業への雇用の確保、こういったものも当然含まれてくると思います。ですから、いわゆる開発を含めた大学との連携、県との連携がやはり付加価値につながっていくのかなという考えは1つあります。
それから、先ほどちょっと海外生産という話をさせていただいたのですが、やはりグローバル化は避けられなくて、私どもの取引様の中でも移転ではありませんけれども、工場を海外に建てているところも何社もあります。そういったところで、岩手県の工場と海外の工場とどういったつながりを持っていくかというと、技能者であり技術者、それから管理者が日本から行っての物づくりであったり、品質の管理であったりを伝授する必要がありますので、人材を派遣する必要が出てくると、やはりここにも人材の育成が必要になってくると考えます。弊社のほうも現在中国含めて7名が赴任しておりますが、それが人材の県外への放出ではなくて、そういった人間が再び戻ってきて国際的な知識であるとか感覚を身につけるというようなところもやっぱり必要になってくると、そういう人材育成が重要と思います。大学では留学制度があったりして常に自由に行かれていますが、企業の中にいったん入ると、なかなかそういう留学制度みたいなものがなく費用もかかるという部分があって、やはり岩手から国際的感覚を持った人間を育てる意味では、例えば県のほうでそこの助成をしていただくとかがあるともっと国際的な人間のローテーションができる岩手県になっていくのではないかなというふうなこともちょっと考えております。先ほど申し上げた南部鉄器をつくった岩手の土壌がありますので、技術者は育っていると思いますので、今後は国際的な人材の育成、それから開発技術者の育成というところにやはり県と我々企業が一緒になってやるべきなのかなというところがプラスアルファ、いわゆる岩手である必要性だというふうに私のほうでは考えております。
以上です。

望月局長
ありがとうございました。

望月局長
人材の関係では、菅原さんのほうもかなりいろいろご意見がおありだと思いますが。

菅原敏一
私、弊社では事業のドメインが3つあるのですけれども、大きくは2つ。1つは、コールセンターとシステム開発なのですけれども、まずコールセンターのほうから申し上げますと、採用面での特徴としますと、最終面接まできて、その学生さんに今迄の受験先などを質問しますと、今まで試験を受けて来た会社の業種がばらばらなのです。要は本命の業種をねらって何度か試験をして入ってくるということではなくて、最終的にどこでも合格すれば良いという目的に変わってしまって、どこでも入れるところがあったらというところが非常に目立ちます。CSKグループの首都圏でも採用していますけれども、首都圏では選ぶ会社が多うございますがまずは本命の会社受験前に30社くらい、多い人では100社ぐらい、とにかく受けて受けて、体感、経験を通してどういう質問が来るかとか、それからどういう対応すれば受けがいいかということを実践を通して学習しています。本命の会社受験に生かして行くという、学生さんの就職に対する環境と考え方が全く違います。したがいまして、私どもで選ぶ最終面談で注意していることは、本当にこの人は私どもの会社でやっていける気概があるかどうかというところです。実際、作業に就いてお客様と話すと話す相手の、中にはきつく話す方もいますし、どなる方もいます。そこでメンタル的に弱い方で対応し切れなくて退職をしていくというような者もちょっといます。したがいまして、結局入ってくるときのマインドセットというのがどこまでされているのかというのが非常に大きな問題になっています。
それから、開発については、お客さんと直接話をする者はリーダーやマネージャークラスなので、スムーズに進んでいます。一般向け教育も徹底していますので、ほとんど問題ありません。 開発場所のほうは先ほど小松さんのほうからもお話がありましたけれども、メーカー系は非常にオフショア指向が強く、国外で、コストの安いところにどんどん行っています。システム開発についても確かにそういう状況にもなっていますけれども、オフショアに対してニアショアということも最近目立ち始めてきました。大手開発会社は確かに海外に委託を行っています。中国やインドにも開発拠点を持っていますけれども、コミュニケーションというところで時間が掛かり過ぎてしまう、、例えば組み込みのような開発は、発注から生産過程を経てテスト、納品と、終了までもすごく短期間なのですが、そのときの開発に伴うコミュニケーションというのは大切で、言葉の弊害がありますと納期遅延の可能性が出てきます。やはり短納期とか仕様の変更が多いものについては国内でやるというようなことで、当社もニアショアでこれから地方展開を重視して、開発のウエートを高めていく計画がありますし、今後そのような形にもなってくるかなと。但し、オフショアそのもの自体がなくなるということではなくて、開発内容で分岐されて、国内でもやっていくという方向性に今後はなってくるのかなというふうに思っています。
最後には、やはり要員です。人材ということでありますと、やはり仕事観というのは学生のときからどう教えていけばいいのかというところもあるのですけれども……。

望月局長
仕事観。

菅原敏一
仕事観ですね。

望月局長
勤労観とか、そういう感じの。

菅原敏一
そうですね。自分の生涯を本当にこの仕事を通じてやれるかどうかという、実は私もそこまで考えていたかどうか……今の採用と言う立場においてはそういう求め方をするのですけれども、数年前までは転職するというのは一般的には違和感さえありましたが今ではトラバーユその言葉自体も何の変哲も感じない状況になっています。転職にあたっては他の業種を探してみるという話も多々ありますが、問題は仕事にかけるという気概を学生生活時代に植えつける必要から、学校と協力して、企業として求めるものと学校が果たすべき人材の職業感などマインドの部分をこれから詰めていく必要性があるのかなというふうに思っております。
以上です。

望月局長
同じようなことでしょうが、全く状況が違うかと思うのですけれども、工藤さんのほうは。

工藤昌代
当社の場合は、人数も限られているところでやっていますので、プログラマーもデザイナーもいる環境の中、開発が割と中心になったりはするのですけれども、いずれもコミュニケーション能力というのは非常に必要だと感じています。全然お客様とお話をしないわけにはいない環境なのです。やっぱり小さいところですので、電話口の対応であったりとか、それからお客様のところに直接行って、実際声を聞いて、それをシステムであったりデザインに適用させるという能力が必要になってきますので、開発がどれくらいできるのかとか、デザインがどれくらいできるのかというよりも一番最初に見るのがやっぱりコミュニケーション能力かなと思っています。と言いながらも、昨年やはり新卒者2人と1年ばかり経験した子を採用したのですけれども、それでも1年の差というのはやっぱり大きくて、企業での教育がどれだけ重要なのかというのをちょっと体感しているところです。当社もできる限り教育というところに力を入れていきたいと思いますし、教育は業務よりもまず最初に優先する、第一に優先するというふうに考えてはいますが、実際のところはどれぐらいできるかというと、業務に追われるというところもありますので、非常に難しいところというか、ジレンマを感じながら日々見ています。
昨今雇用関係で人材調整ということで派遣の問題とか、いろいろ出たりはしていますし、岩手県内でもいろいろ耳にすることはあるのですが、やっぱり人自体、人材自体、中小企業は特にその調整枠というのはなかなかとれないのです、現実的には。即戦力、または教育しながらも、より短時間で即戦になる人材を求めるというところが、まずは岩手県の中小企業の中では基盤になっているのではないかなというふうに思っています。なので、できれば岩手県としては、その大きいマスでの雇用に関するものだけではなくて、中小企業、それは岩手県で言うとほとんどが多分中小企業であると思うのですけれども、の雇用というところでもいろいろ施策を、企業も努力しますけれども、県でもいろいろな援助をしていただきたいなというふうに希望します。

望月局長
それは技術とか、スキルアップとか、そういうもののために。

工藤昌代
学校で教育するというのは非常に大事だし、コミュニケーションというのも大事ですけれども、実際のところしきれるのだろうかというのがちょっと体感的にあるのです。

望月局長
学校だけでは……

工藤昌代
学校だけではなくて、多分親たちとか地域の連携とか、全部関連しているのだろうなと思います。学校だけでコミュニケーション能力をつけなさいとか、同年代で話をしなさいというだけでは多分難しくて、やっぱり昔からのその上下関係も体感として持っていなければいけないしというところがあるのかなと思います。上の人と下の人とのコミュニケーションというのがすごく難しくなっているような気がしませんか。何か今どきの若い人だといつもいつも言われているのだと思うのですけれども、タイプが違うというのが非常に感じられるところで、だからやっぱり学校だけではなくて地域だったりとか、そういうところも必要なのかなというふうに感じます。

望月局長
人材育成の話が続いていましたが、後継者育成も含めて農業の関係なんか、産業としてこれからもっと頑張っていくために何が必要かとか、そのあたりのことをちょっと高橋さん、お願いします。

高橋淳
その前に現状をちょっと伝えないと、多分その後にいけないと思います。とにかくまず初めに高齢化ということが第一。集落を見たところ、もう後継者として残っているのが2人。約50戸あるうち2人です。それも40代、私が最年少です。この間ある東北の会議で話をしたら、「私65ですけれども、最年少です」というお話もありました。そのくらいかなり高齢化している。ということは、もうその後に続く者がないということがまず第一です。ですから、本当に急がれる分野だというふうに感じます。
アグリフロンティアスクールで学んで、経営というのはよくわかりましたけれども、その前にまず会社にして人を集めて、それから動き始めないと間に合わないのではないかという危機感が非常にあって、とりあえず自分はそれでやっていこうというふうに思って会社にしたわけですけれども、ただそれこそ今農業分野での雇用の要求が非常に高いわけですけれども、果たしてこの雇用が一時的なのか、先ほどお話にありましたように、ぐるっと回ってきてあっちに行く、こっちに行くと勉強している、面接の勉強しているというのはおかしいですけれども、そういうふうな感じなのか、本当のものかというのが非常に疑われてならないというところです。
ただ、もうちょっと先ほどの教育というお話の中であったのですけれども、私、小学校、中学校といろいろと関係してきまして、子供たちに農業の楽しさという分野を教えてきたのですけれども、その中で小学校あたりの子供の半数以上が、アンケートの答えを見ますと、私農業やってみたいとか、うちに帰って農業したいという答えが返ってくるのですけれども、中学校行きますとはたとこれが消えてしまうという。結局つながっていないのですよね。非常に土地、面積、それからその地域という場があるのにもかかわらず、それに目を向けさせないような今の教育体制があるというふうに感じるのです。それが地域離れなり、いつかそのうちに戻ってくる方もあると思いますけれども、やはり農業の分野は気象も、それこそ自分で会得しなければならないし、土の状況もわからなければいけない。そして、地域の人たちともなじまなければいけない。そして、ありとあらゆる分野を自分のもとに会得しないと、面積の拡大もできないし、それからいいものをつくっていけないです。それを克服した上で、初めて有機農業なり、そして無農薬が可能になっていくというふうに感じるのですけれども、なかなかそこまでいくのに果たしてどうなのかなと。ですから、もっと若いうちにどんどんとそういうものを会得して、体感として自分が持っていないと前に行けないのではないかなという不安が非常にあって、今後やはり今の集落営農、集落組織が今出てきているのですけれども、その方々はやはり構成しているメンバーは60から70代なのですよね。若い人たちを入れないのです。なかなか入れてこないというか、排除している。結局今までどおりであってほしいと、変えてもらいたくない。変えると自分たちの居場所がなくなってしまうという不安感がそこにある。その不安感を解消するために、いろんなことをやって、自分たちもなじもうとして入るのですけれども、自分たちの要求、そしてこういうふうにしたほうがいいのではないかと言うと、やはりはねつけられてしまう。初めは入っていたのですけれども、出ざるを得ないという状況になってくる、そういう閉鎖的な部分が非常に高い。ただ、その発想をちょっと変えただけで、例えばその人たちを頼りにするというわけではなくて、自分たちも一緒になってその人たちとともに、では引っ張ってもらおうと、こういう分野は引っ張ってもらおうと。こういう分野は自分たちが年を経た分だけカバーできるよというふうな、お互いのやりとりがあって初めてうまくいくのですけれども、集落組織、集落組織と言ったことによって、排除し合うという、個人の担い手は個人の担い手だろうと、集落は集落だろうと、お前たちはお前たちだというふうな形で、お互い敵対関係をそこでつくってしまったという状況の中で、今後それを解消していけるのだろうかというすごく不安がある。ですから、面積の拡大というのは、けんかしてまでもやりたくないというのが現状であります。ですから、できるならばそういうふうなことなしに、お互いにお互いさまだという形でやれればなというふうに感じています。
あと1点だけ。実は海外のお話が出たので、私アグリフロンティアスクールに行きまして海外に行かせていただきまして、オーストラリアで本来は2泊するべきホームステイを1泊だけで、知事のように英語が堪能ではないものですから、全然言葉も通じないまま行ったのですけれども、やはり農家であるという部分で言葉は要らなかったです。やっていることさえ見れば、何を言いたいのか、何を話したいのかというのは大体よくわかる。今後どうすべきかという自分の前に行く展望も開けた。100町歩、1,000町歩あっても、うちよりも厳しい経営をしているとなると、もう面積では今後はやっていけないのではないかというふうに感じました。それでは、どうすればいいか。ホームステイした部分が、英語も話せないのに1泊してきたということになれば、日本にもこういうふうに英語が話せなくても海外の方が来てホームステイしてもいいのではないかなと。例えばそこが通じなかったらば、通訳の方を逆に、そういうふうな人いっぱいいると思うのです、堪能な人は。そういう人たちを何人か呼んで、それで一緒に農家とか、そういういろんな産業とか組み合わせて、岩手へひとつ海外からも入れるような観光県にしていったら、農村が変わるのではないかと思うのです。今の発想は、その内々の分野でいろいろけんかし合うのではなくて、外から入れることによってもっと柔軟的な、今まで髪の赤い人なんか入れたことなかったのですけれども、来て、おもしろいよねということと、それから話せなくてもやることをやっただけで、何かこれからこういうことも自分たちでやらなければいけないのだねというようなことを知っただけでもまた年配の方々も。とにかく女の方はすごいです、年配の方は。私、ITも教えているのですが、80になろうと必ずパソコンを触って。ところが、70代のおじさんというか、おじいさん来れば、「わかった、わかった」と言って、そこで終わってあとはやらないのです。その前向きな姿勢というのは、やっぱりおばちゃんたちその力があるので、そういう部分で海外の人を入れたときに何とかなるのではないかなというふうに感じますので。

望月局長
女性の力ですね。

高橋淳
そうですね。

望月局長
海外の専門家の畑山さん、ブラッシュアップの話も含めてお願いできれば。

畑山茂
地域をこうしていきたいということで、私は今こそ岩手県に必要なのは、実は先ほど知事おっしゃっていましたが、クリエイティブ、(創造)を高めるために感性を高める教育が必要なのかなと思っています。盛岡市に限らず、多くの地方都市に言えることなのですが、広告看板や空を覆う電線、それからマンションの乱立によって無秩序な町並み景観を形成しているというふうに私は思っているのです。また、その周辺の農村においても田んぼの真ん中にでんと自動販売機が設置してあったり、およそ日本の農村風景にそぐわないと思われるものをたびたび見かけます。この種の問題では、国や地方公共団体等はいつも都市開発という名のもとに「民活を期待するところ」とか、そのような対応が災いしているのではないかと思っていまして、その社会性や公共性の観点をどう定着させていくのかという根底が、根源がいつもなおざりにされているのではないかというふうに思っているのです。
では、どうするか。それは、その景観が市民生活、県民生活の営みの一環という観点に立った基本教育の必要性が重要ではないかというふうに私は思います。今なお盛岡市でも賛否両論があるのですが、私は盛岡市の花と緑の町並みづくり事業は観光客を花でお迎えするおもてなしの心ばかりではなくて、身の回りから社会性の成熟を図る事業というふうにとらえているのです。身の回りの美化を進めることによって、例えば周りのごみの処理の問題をどうするかとか、突き詰めると社会性や感性の育成、それから環境教育につながっていくのではないかというふうに考えているのです。この種の市民運動は、古くからヨーロッパなどで盛んに行われておりまして、観光客をたくさん迎えている観光都市の市長さんだとか、町長さんなどに、「観光振興のキーポイントは何ぞや」というふうに問いただすと、こぞって言う言葉は1つ。「住民にとって快適な環境、空間をつくるのが基本」ということを口にします。すなわち、住民にとって快適なものは、観光客にも同時に恩恵を与えるということで、それを磨くことによって観光客は自然と集まってくるのだという考え方なのです。やはりそこに住む住民が自分の住んでいる環境が周りの環境を構築していくという考え方を持つようになると、社会性や美的感性も働いて、我々の生活空間をいかに快適につくり、環境を守っていくかが導き出されてくると思います。。したがって、危機に瀕している感性教育、例えば音楽だとか、美術だとか、芸術だとか、そういったものの重要性が今こそ大切ではないか。ひいては、それが環境教育につながるというふうに私は考えて、岩手県の将来、ぜひこういったものを進めていっていただきたいと思っているわけです。
それから、その問題とはちょっと別なのですが、現実問題として余り取りざたされていないアクセス交通問題について、知事にご提言申し上げたいのですが、東北新幹線の2010年末に開業が予定されている八戸~青森間延伸後の問題なのですが、時速300キロ以上、320キロというふうなことも話されていますが、運行されると東京~新青森間の所要時間が、2時間52分というふうに言われています。そうすると、将来的にこの新幹線が函館、そして札幌に延びていったときに、航空会社とのシェア争いがまず間違いなく想定されると思うのです。またスピード化が図られるということは、途中駅のカットが予想されます。例えば盛岡もその中に含まれてくるのではないかなというふうに、想定の範囲内に入れておく必要があるのではないかと思うのです。そのために、途中駅としての利便性の増幅だとか、停車するための理由づけを今から考えて、積極的な戦略活動が必要ではないか。例えば新幹線の利益を共有する秋田県と連携した運動を進めるとか、それから先ほど話題にしました八幡平や、十和田八幡平国立公園をもっとブラッシュアップする必要があると思います。ブラッシュアップの必要性は、例えば盛岡~八幡平頂上間に現在バス会社が1日3往復バス運行しています。一方八幡平から十和田湖まで、やはり民間のバス会社が1日1本。それで、十和田湖から焼山経由で青森まで、13本運行しているのです。そうすると、延伸したときにどうなるかというと、当然遠距離低減の運賃制度を導入しているJRは収入の多いほうを優先させなければならないですから、青森を起点にした十和田湖へのルートのスライドが予想されるのではないかなというふうに私は懸念しているのです。したがいまして、この路線をブラッシュアップし十和田八幡平国立公園の回遊が個人客でも簡単に行なえるよう、路線整備をぜひ青森の知事さんと共同で、行なっていただきたいというふうに思っているのです。
それともう一つ、今度4月に新しいターミナルビルがオープンになる花巻空港についてちょっと申し上げたいと思うのですが、先ほどの自己紹介の中にチャーター便の会社にいたということもあってご進言申し上げるのですが、今来ている短距離(韓国、香港、台湾)のチャーター便に関しては、年間100便近いものが訪れるようになってきて、これが大きく地域経済に恩恵を与えているのですが、次にねらわなければならないのは中長距離だと思います。それは、タイ、シンガポール、マレーシアや中国内陸部等からのチャーター誘致です。そういった飛行機を誘致するときに、中長距離であるからこそ発生する問題、例えばし尿処理の問題等予想されるわけです。そのときは、し尿処理設備をつくるためには莫大なお金がかかります。簡単にできるものではない。そこで出てくるのが、例えば専門用語になるのですが、テクニカルランディングといって、もう既に開港している空港、例えば具体的に言うのであればセントレア等に着陸して、し尿処理をしながら、CIQ手続をして、お客様を待たせないようにしながら花巻に飛んでくるというテクニックです。当然ルート途中の空港に着陸するわけですから、そこには着陸料だとかビル使用料だとか発生します。そういった費用を海外からのチャーター便の航空会社にサポートできるような体制をぜひとっていただければ、まだまだ空の玄関の花巻空港の利用性が増すのではないかと思っています。ぜひよろしくお願いいたします。

望月局長
ありがとうございました。
一通り今、人材とか、そっちのほうの話が中心だったのですけれども、これ以外でもいろいろお考えのことあるかと思うので、では菅原さん、どうぞ。

菅原敏一
1つ知事にお伺いしたいのですけれども、ブランド力というのは非常に大きいと思います。岩手ブランドということで、県としての目安とか基準というものがあるのでしょうか。岩手CSKでは、岩手ならではというところがブランド表現に近いと思って実践しています。実は私どもの会社は日本全国のお客様の問い合わせを岩手と、大分、宮崎、それから島根、福井、沖縄などのサイトで同じ仕事をやっています。同じ仕事をやりながらでも岩手ならではということを追求したのです。それで、顧客満足の基準があるのですが、その基準をクリアするのはなかなか大変なのですけれども、その基準において1番になろうと。同じ仕事をやりながらでも1番になろうという目標を掲げたことでここ2カ月ほどでやっと1番になりました。これはもう大変なことでした。日本で1番になったのですけれども、そこまで行きつくまでには問題があると何がそうさせているのか、原因は何か、社員との面談を通しながらやっておりました。岩手県にはいろんな業種もありますし、いろんなサービスもありますけれども、その業種、それぞれの顧客満足基準で常に1番というような目標を掲げ、その目標と方向性が一貫として表われ、活力がそこに向ったときに初めて岩手ブランドが確立されるのではないでしょうか。全国の他県から見たときの岩手というイメージといいますか、ブランドが生まれると確信致しますが、岩手のブランドマーケティングとしてどれだけの力とどういう方策があるのか常日頃から聞きたいことだったのですけれども。

達増知事
岩手では、個別の商品とか、個別の会社とかを認定するというようなブランディングはやっていないのです。それで、岩手全体のイメージアップに資するような県外広報というのと、あとは県内の皆さんには岩手を代表するようなヒット商品をどんどん出してください。いいものがあったり、うまくやっているところもあれば、それを県がいろんなところにつないだり、県がそれを広報したりというようなことです。
あとは、やっぱり岩手のすべての人が岩手の代表で、岩手から出荷した農産物の質が悪かったりすれば、岩手全体のイメージダウンにつながるから、およそ衛生管理とかから、そういうのはもうすべての生産者がちゃんと徹底してもらわなければ困るというような働きかけをするというような感じで、岩手が一つの会社であるかのごとく扱って、それで分社化して、いろんな開発とか営業はそれぞれに任せつつ、うまくいっているのを会社全体で宣伝することと、あとは会社全体のイメージダウンにつながらないような、そういう危機対策的なことをやるということを今しています。

望月局長
同じように、工藤さんも何か。

工藤昌代
実際岩手ブランドというところで知事賞であったりとか、そういうものは出されているかと思うのですけれども、いろんな企業の声を聞くと、実際知事賞をもらっても、例えば東京の銀河プラザに行って扱ってもらえないとか、そういうことが発生しているのです。現実にあるのです。だから、岩手県はブランドをつくって知事賞です、何ですというふうにやっていたとしても、そのPRの方向性というのが実は明確ではなかったり、方向違いだったりすることというのがないかどうかというのは、常に見きわめないといけないのではないかなと思います。よくわかるのですが、一企業に対して余り力を入れられないということもいろいろ言われたりはするのですけれども、結局岩手県のその企業が一つの会社だというふうに知事が考えていらっしゃるのだったら、なおさらのことその一企業がどんどん盛り上がっていくことが、それが1企業ではなく、2企業になり、10企業になり、100企業になると、岩手県全体の企業が盛り上がっていくという仕掛けづくりになるのではないかなと思いますので、企業自体もPRの努力はしなければいけないし、実際のところ岩手の企業自体がここでいいかなというハードルが実は他県に比べるとちょっと低いのではないかなと思うのです。ここでいいや、生活ができるくらいでいいのかなというふうに感じる人たちが多いと何となく思うのです。それは県民性なのかもしれないですけれども、でももっと欲があってもいいのではないかと私は思うのです。欲が多分県の盛り上がり、全体の盛り上がりにつながっていくと思いますので、だからそこをうまく岩手県盛り上げるために企業を盛り上げていくというか、気持ちも盛り上げるとか、それはそのとき商店レベルでも手をかけていく必要があるのかなと思います。

望月局長
高橋さんどうですか、実際いろいろやられていて。

高橋淳
私から何か1つ出したくても結局コラボでうたって出したいというときに、どうしても市町村が窓口になってしまうのです。となると、例えば今県内に点在しています、そういう同じような考え方、同じような気持ちを持った人が点在しているのです。では、それをやって商品化して出そうというときに窓口は市町村であったりすれば、あなたはどこでやるのという形になれば、こういうふうな方々と、それではだめですねという形で断られることがあるので、そういう一つのものを出すときに、やっぱり県単位の中で一つ窓口があれば、非常にいいものが出るのではないかなと感じます。

望月局長
なるほど。畑山さん、情報発信という意味ではいろいろ言い分があるかと思います。

畑山茂
今県産品の話に及んでいますけれども、実は観光と県産品も密接なつながりがありまして、私も2000年から台北の旅行博等で観光と県産品PRを実施しています。昨年の旅行博でも盛岡地方振興局さんと連携させていただいて、4日間で約21万5,000人の方々に観光と県産品のPRを行っています。PR品目は全国のトップクラスを行っているひとめぼれだったり、リンゴであったり様々です。実はこれは仕組みづくりの問題だと思うのですが、それらを売り込みの際、予算の問題であったり、いろんな流通経路の問題であったり、いろんな問題はあるにしろ、岩手県の民間の方々へのPR方法や民間側の意識不足が目立つ気がしています。例えば物産展、香港だとかシンガポールだとか、つい最近ではマレーシアで知事もご参加いただいた物産展があるのですが、そういうときに県が主導して実施した割に民間が余り参加して来ないように思います。同じように、例えば青森等の場合を見たときに、一番最初の仕掛けは県主導で実施し、あとは民間の方が積極的にリンゴを売ったり、ジュースを売ったり、そういったことがよく見受けられるのではないかなと思っているのです。ですから、私は間口をもっと下げて民間が入り易くし、いろんなものを外に向かって発信していく体制をつくらないことには、いつまでたっても同じではないかと思うのです。はっきり言って、岩手県にはいいものは本当にたくさんあります。しかも、それが外国から認められるものもたくさんあるということです。

望月局長
大体時間も押し迫ってまいりました。この後一人かお二人、お願いできればと。

小松洋
物産展に積極的に参加しないということではないのですけれども、岩手県の県民性が非常に自ら意見を言わないであるとか、イメージ的には暗いというようなことを我々よく言われます。やはり積極性を持つということが先ほどから上がっている、教育につながるのか、はたまた本来の県民性なのかというところはちょっと論議はしませんが、企業であっても農業経営であっても外に向けてのアピールをすることによって活性化につながるということがあると思いますし、我々企業もその一端を担っていると思いますので、今後とも私どももそれをちょっと肝に銘じてやっていきたいと思います。県のほうもご指導をよろしくお願いしたいと思います。

知事所感

望月局長
そろそろ時間なので、では知事のほうから所感を申し上げます。

達増知事
クリエイティブ岩手という考え方からすると、もうすべてを創造的にしていかなければならないと。1次産業から始まって2次産業も3次産業もということで、またクリエイティブという言葉は広告という意味もあるのですよね。ですから、すべてを創造的にするというのは、実はすべてを広告と化すことだと私は思っていて、農産物も一つ一つがコマーシャルになっているということです。すべてが広告媒体であって、そこにはメッセージが込められているということです。すべてが広告というのは、そこにメッセージが込められていると。だから、物づくりもそれはメッセージの発信なのだというふうに意識転換をし、まちづくりとかもすべてがメッセージだというふうに意識転換をしてやっていく。また、そういう人材を育成していかなければならないのだと思います。メッセージというのは、やっぱりコミュニケーションだから、出すところだけ鍛えようとしてもやっぱり受ける感性がないとだめだと思います。岩手の人たちの創造性を高めるにはどうすればいいのかのと、常々考えるのですけれども、実は創造性というのは探求心に裏打ちされているものであって、開発なんてまさにそうだと思うのですけれども、どうすればもっとよくなるかという探求をしていく結果が創造につながっていくと。実は探求ということについては、岩手県民はかなり得意なのではないかと思っていて、宮沢賢治のような生き方とか、あるいは原敬、新渡戸稲造とかもそうですし、そういう岩手の先人というのはすべてそれぞれの分野における偉大な探求者で、その探求の結果として、すごい創造をしていたと。だから、探求と創造というのをペアで人材育成のところに教育から始まってたたき込んでいけばいいのではないかなと思います。
あとは、県は特に教育は高校の教育を担当しているので、やはり専門性というのをもっと大事にしていかなければならないのではないかなと思っています。そして、その専門性の中で、農業高校であれば農家の皆さん、工業高校であれば物づくりの会社、そして先輩、後輩の関係なんかもそこにできてきて、最近の教育論の中ではそういう専門性の中に入ってくるのではなくて、豊かなコミュニケーションとか、何か人間関係一般、全般みたいなそういう訓練をすればいいみたいな風潮があるのですけれども、逆に専門性の中に深く入っていくことで本当に生きていくことに必要なコミュニケーションが身につくのではないかというふうに考えていまして、ですから分野ごとの専門性のほかに地域という専門性もあるから、やっぱり地域の中に深く入っていくことで地域の大人たちと一緒にいろんなこともやって、そしてどこに行っても使えるコミュニケーションの技が身についていくということを確立していくことが必要かなと考えております。
今日皆さんから伺った意見は、大変参考になりました。全く同じメンバー、同じ形での会議というのは今は想定してはいないのですが、この座談会、これで終わりということではございませんので、それぞれ引き続き県政にご助言、ご協力をお願いいたしまして、今日は終わりとしたいと思います。ありがとうございました。

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