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「がんばろう!岩手」意見交換会(平成26年5月29日 釜石地区)

ID番号 N26158 更新日 平成27年1月23日

日時
平成26年5月29日(木曜日)10時30分から11時45分

場所
釜石地区合同庁舎

出席者(敬称略)

 ・参加者(敬称略)
     阿部 和子(大槌町地域農業復興組合)
  大瀧 粂夫(鉄のふるさと釜石創造事業実行委員会 会長)
  加藤 静香(釜石ひまわり基金法律事務所 所長)
  菊地 広隆(有限会社 小島製菓 代表取締役)
  津田 保之(株式会社 津田商店 代表取締役社長)
  宮崎 洋之(三陸いりや水産株式会社 代表取締役)

 ・県側
  達増知事、佐々木沿岸広域振興局長、東大野秘書広報室長
 

開会

東大野室長

 おはようございます。ただいまから県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を開催させていただきます。
 本日ご出席いただきました皆様には、ご多忙中のところ大変ありがとうございます。心から感謝申し上げます。
 私、本日の進行役を務めさせていただきます秘書広報室の東大野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 

知事あいさつ

懇談会の様子1

東大野室長

 では、開会に当たりまして、知事からご挨拶申し上げます。

達増知事

 皆さん、おはようございます。県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会、これは東日本大震災発災後、沿岸、また内陸のほうでも復興関係のさまざまな地域ごと、あるいは分野ごとに取り組んでいる皆さんの意見を伺って、それを県の復興施策に取り入れていこうということでやっています。
 今日は釜石、大槌で活躍の皆さんにお集まりいただきまして、県の計画では最初の3年間を基盤復興期間、そして今年度からの3年間を本格復興期間と位置づけているのですけれども、さまざまな壊れたものを直したり、新しいものをつくったりする、そうした事業規模、予算規模などやはり今年度からの3年間ピークとなっておりまして、そういう中で産業の再生ということについてもこの3年間が非常に大事な本格復興期間だと思っております。今日は、さまざまな分野の中でも特になりわいの再生、産業再生関係の分野で活躍の皆さんにおいでいただきましたので、ぜひ現地の声を県の復興施策に生かしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 岩崎県議と、それから釜石市からも来ていただいてありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

東大野室長

 それでは、本日の懇談会ですけれども、お手元の次第にありますとおり、この後、私のほうから出席者の方々を紹介させていただき、その後、茶菓、お菓子準備、用意してございますので、それを一旦お召し上がりいただいた後、それぞれ自己紹介していただき、その後で意見交換ということで意見、提言をそれぞれの方からいただいて、その後、自由発言の時間も若干設けたいと思います。おおよそそのような進め方で進めさせていただきます。
 では、本日のご出席の皆様を紹介させていただきます。
 まず最初に、大槌町で農業をやっていただいています阿部和子様です。

阿部和子

 よろしくお願いします。

東大野室長

 次に鉄のふるさと釜石創造事業実行委員会の会長さんであります大瀧粂夫様です。

大瀧粂夫

 大瀧粂夫です。よろしくお願いいたします。

東大野室長

 そして、釜石ひまわり基金法律事務所の所長様です。加藤静香様です。

加藤静香

 加藤です。よろしくお願いいたします。

東大野室長

 次に、有限会社小島製菓代表取締役の菊地広隆様です。

菊地広隆

 よろしくお願いします。

東大野室長

 次に、株式会社津田商店の代表取締役社長でいらっしゃいます津田保之様です。

津田保之

 よろしくお願いいたします。

東大野室長

 そして、三陸いりや水産株式会社の代表取締役でいらっしゃいます宮崎洋之様です。

宮崎洋之

 よろしくお願いします。

東大野室長

 県からは達増知事、そして私の隣に佐々木沿岸広域振興局長が出席させていただいております。

佐々木局長

 よろしくお願いいたします。

東大野室長

 また、先ほど知事からお話ありましたけれども、本日は釜石選挙区選出の県議会議員の岩崎議員にもご出席いただいています。

岩崎県議

 よろしくお願いいたします。

東大野室長

 最初に申し上げたとおり、皆様のお手元に飲み物とお菓子を準備させていただいております。最初に、そちらのほうを召し上がっていただきたいと思います。

佐々木局長

 では、私のほうから、まずリラックスする意味でちょっとご紹介を申し上げたいと思います。
 まず、皆さんのお手元にございますのが、菊地広隆さんが代表取締役を務める有限会社小島製菓のしあわせの酒まんじゅうです。こちらは、浜千鳥の酒かすを使ったまんじゅうということで、震災後に発売されております。
 それから、今お配りしておりますのが先ほどの酒まんじゅうと同じく小島製菓さんのバター餅と、本日いらしている阿部和子さんが育てました大槌産のイチゴ、紅ほっぺとのコラボレーション商品でございます。皆さんに召し上がっていただきまして、感想などもお話しいただければと思います。
 阿部さん、イチゴの特徴などは。

阿部和子

 紅ほっぺといいまして、今ぐらいですともう色が黒くなっているのですけれども、甘みと酸味がバランスよくて、味が乗ったときはすごいおいしいですね。

達増知事

 おいしいですよ。ミルクっぽい甘みと合いますね。

阿部和子

 今ちょっと気温が高いからなのか、酸味が強いような気がするのですけれども、そうするとこういう甘いお菓子にあうと思います。

達増知事

 酸味がまた合いますよね。ミルクっぽいのがバターなのですか。

菊地広隆

 この生地がバター餅という今人気の生地なのですけれども、味がすごくミルキーな味で、この間に入っているあんこも練乳とミルクを入れたミルクあんで、要はイチゴに練乳をかけているような、あとはもちの食感も入ってというイメージでつくりました。

達増知事

 いいんじゃないですか、おいしいです。

菊地広隆

 ええ、沿岸広域振興局の方々のアイデアをそのまま形にして、やはり灯台もと暗しというか、おいしいアイテムはあったのですけれども、これをくっつけるというのは発想がなかったので、すごくいい機会に恵まれたなと思って、今後商品化に向けて阿部さんと一緒にね。

佐々木局長

 正式にはいつごろから発売になるのですか。

菊地広隆

 10月に直営の小島カフェという和カフェをイオンの前に釜石市さんとのフロントプロジェクト1の中でテナントで出しますので、そこで10月から販売できればと思っていますが、イチゴの旬もありますので、実際には来年の春、1月、2月ですか、スタートは。そのぐらいから。ほかにも地のフルーツだったりとか、地場のものを使って1次産業の方々と協力して商品化していくと、そういうイメージです。

佐々木局長

 何か苦労された点はありますか。

菊地広隆

 苦労したのは、この商品、きょうのこれ自体も多分40点ぐらいだと思うのですけれども、生地のバランスとあんこの甘さと全体的な一つ丸ごと食べた後の気持ちのところをもう少し調整しないとなというのがあります。かなり大味な仕上がりです。

佐々木局長

 いかがですか、加藤さん、好みそうなお菓子ですけれども。

加藤静香

 すごくおいしいです。男性もそうだと思うのですけれども、女性はこれ発売されたら絶対に買いに行かれるのではないかなと思います。

菊地広隆

 ありがとうございます。

佐々木局長

 岩手弁護士会で普及させてください。

加藤静香

 こちらの酒まんじゅうのほうを以前に日弁連の若手の弁護士の研修のときに実は送らせていただいたのですけれども、そのとき大変好評でして、皆さんおいしいということでした。

佐々木局長

 このお菓子は報道の皆さんにも終わった後に用意していますので、ぜひ広く宣伝をよろしくお願いしたいと思います。
 

懇談

懇談会の様子2

東大野室長

 では、懇談に入らせていただきます。自己紹介ですが、最初に自己紹介していただきますが、お一人3分ぐらいをめどに、短くても結構です。今まで皆さん、復興とか、その支援のために取り組まれていると思います。そういったことも含めてお願いいたします。
 順番ですが、また阿部さんからよろしくお願いします。

阿部和子

 大槌町地域農業復興組合の阿部和子といいます。自分としては、ちっちゃい農家、和ちゃん農園でやりだしたのですけれども、震災の年の12月ぐらいに農地のほうのごみ拾いをしていち早く農地を復興させようということで、大槌町地域農業復興組合を立ち上げました。
 そのごみ拾いが終わりまして、それと同時ぐらいに以前農業の初心者チャレンジセミナーに行ったのですけれども、普及所を通して何か農業をやらないかということで、そのときの交流会がありました。12月に釜石のイチゴ農家さんを見て、手づくりでベンチをつくっていたので、私もやってみたいなと、その言葉を拾ってくれる方がいて、高田のほうに行かないかということで見に行きまして、そこで食べたイチゴがすごくおいしくて、こういうイチゴをつくりたいということで、その次の4月末あたりからイチゴの苗からつくり始めました。今年が2シーズン目で、もう少しで終わるかとは思うのですけれども。
 それと同時に、今度は去年からトマトの試験栽培の圃場に提供しまして、そちらのほうのトマトづくりのほうはよかったのですが、田んぼのほとんどが瓦れき置き場になりまして。それが今年の3月にやっと返していただいたのですけれども、さあ、これから始まるかなとなったら、27年度には復旧の補助が切れるとか、27年度までということであったのですけれども、それで今急いで農地整備や何かをして、やりやすいようにして、そこで農地を復興させようということで考えています。津波の前に下野地区という瓦れき置き場になった場所でソバや何かを遊休地をお借りしてつくったり、それに加えてその辺に産直があればいいなとか6次化を考え、組合「結ゆい」を立ち上げたのですが、その2ヵ月後津波によって産直はそがれたので、農業の人たちのはけ口ということで、農協の近くの保冷庫で仲間と産直を始めました。
 今度は来年ですかね、産直が農協のほうが大きくなって、産直もできるということなので、それにインターが、三陸道のインターもそこにできますので、農業で観光客というか、お客さんが呼べないかなと思いまして、下野地区をもうちょっと活気ある農業の場として盛り上げていきたいということです。

東大野室長

 ありがとうございます。
 では、次に大瀧様お願いいたします。

大瀧粂夫

 鉄のふるさと釜石創造事業実行委員会、固い名前なのですけれども、鉄が固いということがあるのですけれども、人間はやわらかいと思いますが、私は出身が北上なのですけれども、製鉄所に入ってからずっと釜石ということで、大体鉄づくりと新規事業とあわせて半分ずつぐらいなのですけれども、高炉休止のあたりからほとんど新規事業の開発とか、事業運営ということが多かったのですけれども、後半から地域ともかかわって鉄の歴史ですか、この価値をもっと生かせないかということで取り組むことから入りまして、新規事業のときは随分県の方々にお世話になりまして、今日はこういう場を設けていただいてありがとうございます。
 鉄のふるさとのほうは、釜石にしかない地域資源だということで、新規事業が一段落したころから歴史文化をまちづくりに生かせないかというような少し関心のある人と話し合ってきましたが、発端は釜石商工会議所で純民間で六、七人で研究会をつくって、まず鉄のふるさと、鉄の歴史といってもそれがわかるものがないねということで、手元にちょっとご紹介させていただいた、これも10年ぐらいたつのですが、まず、鉄だけの歴史をまとめたものをつくりました。それで、3年後ぐらいに知事にもご出席いただいた近代製鉄150周年の記念事業がございました。そこで、鉄づくりの歴史文化のまちづくり委員ということで官、民合わせたふるさと事業実行委員会なのですが、この組織がようやく回り始めて、何とか地域に少しずつ浸透してきているかなと思っていますけれども、今、この組織の中には、県の振興局さんにも入っていただいていますし、市内の企業とか、団体とか、いろんな組織に入ってもらって、一番うれしいのは学校が入っていただいているのです。小中学校の校長会さんがメンバーになっていまして、私どもは歴史と文化なので、どうしても子供たちに伝えていきたいということも大きな一つだったので、それが少しずつ進み始めているということで、大震災でもうほとんど活動がとまってしまって、今は3年、4年たってほぼその前ぐらいまで復活してきたなと思っていますので、もう少しきちんと続けていかなければならないなと思っています。
 もう一つは、話題の世界遺産の登録に向けた取組みがはじまりましたので、やはり外へ発信していくということは非常にありがたい状況をつくっていただいていますので、それも含めて釜石の交流人口を増やすとか、活性化するようなものに生かしていければいいなと思っているところです。

東大野室長

 ありがとうございます。
 では、続いて加藤さんよろしくお願いいたします。

加藤静香

 私は、釜石ひまわり基金法律事務所の3代目の所長を務めております加藤静香と申します。よろしくお願いいたします。
 こちらのひまわり基金法律事務所なのですけれども、もともと日本弁護士連合会が弁護士が少ない地域に弁護士過疎の問題解消のために設立した弁護士の事務所です。岩手県内には現在釜石ひまわりを含めて6カ所のひまわり基金法律事務所があります。釜石ひまわり基金法律事務所は、平成18年ごろに開設されまして、私が3代目として今は引き継いでおります。
 私は、昨年の10月に東京の事務所からこちらの釜石に赴任してきたのですけれども、もともと東京で弁護士事務所をしていたときからこういった岩手県とかの地方で弁護士が少ない地域に働きに出ることを目的として、養成するためのそういった専門の弁護士事務所で2年間ずっと養成を受けておりました。
 震災の当時は、私は被災地にいませんでしたので、震災のときの状況というのはタイムリーにはきちんと把握できていなかったのですけれども、昨年の10月にこちらのほうに赴任してまいりまして、地元の方から法律相談を受けたりですとか、また当時の資料なんかもずっと自分で本とか新聞を取り寄せて見てはいたのですけれども、自分の足で釜石港の近くですとかを歩いてみますと1階部分とか2階部分の浸水地域の鉄骨の部分がむき出しになっているのは、3階以上はそのまま壁紙とかもきちんとあるような、そういった建物なんかが残っていまして、そういったものを見ると震災の、特に津波の残した爪跡の大きさといいますか、そういったものをまざまざと自分の目で見て感じることができました。
 私は昨年の10月からこちらにいるのですけれども、相談件数として多いと思われますのは、やはり遺産分割ですとか、相続が関連した法律相談が多いなという印象を受けております。あとは、最近は不動産の問題、特に土地の問題がふえてきたのですけれども、一見震災と全く関係がないような事件に思われたのですけれども、背景に震災ですとか、あと居住地の不足ですとか、また復興事業の関係、買い上げの話が来たけれども、どうしようですとか、そういった形で何かしら震災というのが、震災から3年間たった今も市民の方の生活にこうして影響してきているのだなということをしみじみ感じております。
 一件一件のこちらにいらっしゃる方々の法律相談、話したりですとか、受任した件数をこなすので精いっぱいで、なかなか目立った公益活動にまだまだ貢献できていないと思うのですけれども、今後きちんと市民の方のお役にたてるようにますます頑張っていこうと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

東大野室長

 どうもありがとうございました。
 では、続いて菊地様よろしくお願いいたします。

菊地広隆

 有限会社小島製菓代表取締役の菊地です。よろしくお願いします。
 私は、釜石生まれ、釜石育ちで、すぐそこの双葉小学校の中妻小学校時代の生徒で野球で育ったようなもので、高校は盛岡で盛岡大学附属で野球部で、一つ伝説といえば空白の3年間というのを盛岡大学附属でつくったと。3年間のうち一回も甲子園に行かなかったのは僕の代だけであって、その空白の3年間をつくったという高歴なのですけれども。
 僕は何が言いたいかというと野球が好きで、みんなで勝ちに行くというのが好きで、それを表現したのが今召し上がってもらっている浜千鳥の酒まんじゅう、地元の業者団体とか仲間でみんなでチームになって市を出て、県を出て、また国を出て勝負しに行って、みんなで勝ちたい。そういった意味で、6次化だったりとかというのはこれからますます大切というよりも、もうそうやっていきたいと思っていますし、そのほうがおもしろいですし、望まれていることも、望んでいることも理にかなうのであればやるべきだと今僕は思っています。それをたまたま和菓子屋なので和菓子で表現していくというイメージです。
 そして今回、県の企業立地課の方々だったり、釜石の企業立地課の方々にご協力いただきまして、今新工場の建設を進めています。その新工場の目玉の一つに釜石ミセス層のフル活用というのがあって、ゼロ歳から5歳ぐらいまでのお子様をお持ちの、いわゆる今回はミセス層と読みますけれども、ミセスの方々が働きやすい環境をその工場でつくりたい。その一つに簡易託児所、それからミセス層の方々の分割されたシフト制をしっかり構築したい。働きやすい環境で、お子様も連れてきてもらって、簡易託児所ではありますけれども、安心して3時間から4時間ぐらい働いて、月に4万円ほど稼いでもらう。そして、それを釜石で使ってもらう。その考えで託児所をやっています。おやつに関しては、もう売るほどありますから。小さいころに和菓子を食べさせていると、大人になっても和菓子を食べさせるという統計もありますので、これを30年のスパンで見たときには必ず返ってくるかなと。それまで頑張らないといけないのですけれども。
 そういう狙いで今、日々いろんな方々にお話を聞きながら試行錯誤であの手、この手で今やっています。それが結果的に地域の連帯が復興になればと信じてやっています。これからも頑張ります。よろしくお願いします。

東大野室長

 どうもありがとうございました。
 では、次に津田様お願いします。

津田保之

 津田と申します。よろしくお願いします。
 私は、市内で水産加工場を営んでおります。主に缶詰と冷凍食品の二本柱でやっておりますが、震災前までは工場が大槌町にありました。それから、本社は釜石市内でしたけれども、いずれも全壊いたしまして、今の場所に引っ越すことになりました。ちょうど1年後に本社兼工場を皆様のご協力を頂戴しながら一昨年の4月から再開いたしまして現在に至っています。
 震災から3年以上になりますが、その時々で悩みや問題点が刻々と変わっていくのを肌で感じていまして、1年目はまだ工場も何も再開していないので、主に個人の問題、人の問題、従業員の問題でしたけれども、いざ再開して、最初の年はやはり売り上げ不調に悩んだ1年でした。一番大きかったのは風評の影響だと思っております。1年たって、まるっきり環境が変わって、風評のほうはもう実績で示していくしかないので、毎日、毎日とにかくつくったものを、製品も原料も全て検査して、お客様に提出していく。それを繰り返すことで相当回復できたと思います。
 現在は人の問題に尽きまして、人が集まらないという問題が最大の現状の問題です。これは長引くテーマだと思っていまして、一朝一夕ではいかないと思います。当然のことというか、今から思えば我々の食品業界というのは安全安心を、先ほどの話ではないですけれども、ここ数年急速に求められるように、いろんな事件があって、それなりの環境を自らつくらないとけない。それが従業員のほうにも求められて、やはりそれなりの技術なり知見を従業員には求めるのだけれども、なかなか従業員に対する条件面で応えてこれなかったので、それのしっぺ返しが来ているのだなというふうに思っています。ですから、長年我々の業界というのは、いわゆる女工さんたちに、女性型で支えられてきた業界ですけれども、やはり賃金の面だとか、待遇の面で大きな差があったことは認めなくてはいけない。今さらではあるけれども、その辺を抜本的に変えていかないと業界そのものがこういう経験は多分初めてこの地域はしているのではないかと思いますので、その辺が今後の大きなテーマかなというふうに思っております。
 以上です。

東大野室長

 どうもありがとうございます。
 では、最後に宮崎様からお願いします。

宮崎洋之

 三陸いりや水産の宮崎と申します。よろしくお願いします。
 私は、岩手県出身ではないです。北海道札幌出身で、私の妻の実家が釜石で、震災後こちらに移りました。震災前までは別の会社で海外にいたのですが、震災がきっかけで、私の義理の家族が被災して、そんなことがきっかけでこちらに来て、起業しました。
 今つくっているものは塩辛とか、めかぶを使った伝統的なものから、去年、活用途上にある雑魚類を使ったブイヤベーススープというのをつくったのですが、技術的な面もあるのですが、工場のハードだとかは古いものを使っているものですから、そのスペック、あと機材の種類にも影響するのですけれども、それからのブラッシュアップ製品がなかなかできないのと、今既にアンチョビだとか、アワビの肝を使ったバーニャカウダソースですとか、あとは海のまんじゅう、今力入れているのは中華まんじゅうなのですけれども、海まんという商標で申請中なのですが、これも活用途上にある水産資源を利用して、中華まんじゅうをつくろうと。ハンバーガー屋さんに行くとフィッシュバーガーありますけれども、コンビニエンスストアに行っても中華まんじゅうは肉がほとんどで、なかなかないので、ちょっと今釜石には「はまゆり酵母」という北里大学とのプロジェクトで新しい酵母もありますので、そういった酵母を使って小麦を発酵させた生地を使い、中身は例えば雑魚類だけではなくて海草の茎ワカメの端っこだとか、あとは規格外のホタテだとか、ちょっと高級バージョンで傷のついたアワビを入れたりとか、いろんなバージョンで海のまんじゅうを地域の中でやりたいと。私はいつもテーマになっているのは、活用途上にある資源を使って地域一体型でチームでやりたいと思っていまして、これは食品会社とか、どこでもそうだと思うのですけれども、何か開発したり、新しいアイデアがあるとなるべく内部で出さないようにするのが基本だと思うのですが、今はそうでなくて地域で全体でやっているということのほうが宣伝力があるというか、あと物流もそうですし、原料の供給もそうですし、協力し合ったほうが当然いいものができると思うのです。今回の海まんじゅうに関していえば、それこそ伊勢丹さんですとか、盛岡だったら川徳さんとか、大手のバイヤーの方々にもうリサーチ、企画書だけでリサーチしてみたのですけれども、ヒアリングしたら、やっぱり一番注目していただいたのは地域のブランドをつくろうとしている、地域で一体型でやろうとしている考え方というのはすばらしくて宣伝力ありますよと、やっぱり同じことをおっしゃっていたのと、例えば仙台の笹かまぼこ、あれ1社でやっているわけではなく、もともと笹かまぼこが生まれた背景には岩手県の沿岸の漁場と宮城県の沿岸の漁場を比べると海洋学的にはやっぱりこちらのほうがすばらしい漁場で、とれたものをうまく活用しなければならないということで宮城県のほうで雑魚類をすり身にしてかまぼこが生まれたのだと思うのです。今はもうたくさん売れていますから、輸入したすり身を使ってつくっているみたいですけれども、ああいった笹かまぼこのようなスピリッツというか、考え方で1社でブランドをつくるというよりもその地域でブランドをつくるということをやりたいと考えていて、私も小島製菓さんと同様、新しい工場を早くつくって、たくさんあるアイデアというか、商品開発の案件、試作だけで終わっているのを具体化していきたいと考えてやっております。
 以上です。

東大野室長

 ありがとうございます。

達増知事

 やはり復旧で壊れたのを直すとか、工場を立ち上げるという段階から、本格復興というような段階に皆さんも入っているのかなと思いました。そういうプロセスの中で、地域としての意向とか、あとは労働構造改革とか、そういうところまでやっていくところが非常に本質的ですばらしいなというふうに思いました。
 最近人口減少問題で自治体が消滅してしまうのではないかという話が話題になっているのですけれども、復興というのはふるさとを消滅させないようにすることでありますので、まさに復興ということにきちっと取り組んでいくことが自治体消滅を起こさないような、そういうふるさとづくりということにもつながると思っているのですけれども、まさにそういう広がりのある復興を皆さんされているという思いを心強く感じております。

東大野室長

 それでは、先ほど最初に申し上げたとおり、今自己紹介の中で随分取り組みとか、これをやりたいというお話も伺いましたけれども、さらに日常活動の中で感じていることとか、困り事も先ほどありましたけれども、先ほどの自己紹介につけ足してお伺いしたいと思います。
 今自己紹介全員一気にやりましたけれども、今度はお二人くらいずつで一旦区切って知事のほうからここを聞きたいとか、あと何らかのコメントをするような形で進めてまいります。県の取り組み状況、具体のことについては局長なり私のほうからお話することもありますので、それはあらかじめご了承ください。
 それでは、阿部様と大瀧様、最初にお願いしたいのですけれども、阿部様からお願いいたします。先ほどのやつにぽこんと困り事とかつけ足したいということ。

阿部和子

 お願いしたいのは、先ほどの津田さんも言っていましたけれども、やることはいいのですが、人、働き手が集まらないのではないか。特に農業というのは好んで入ってくる人がいなかったので。まずイチゴというのだと、若い人たちでもつくりたい、食べたいというのがあるので、それを見てやりたいと思う人があればなと思って1年やって、2年やっているのですけれども、まだ誰も何でもないので、みんなに言うのですけれども、私が外車になればもうかるとわかって、誰か入ってくるのではないかと思っているのですけれども、その前に軽トラが欲しいという状況になっているのです。
 私の夢を語ると地域の人たちが、私たちも忙しくなったら手伝うというのがあるのです。よく役場さんとかには若い人を入れろとは言われるのですけれども、その若い人が集まらないのだったら、おばちゃんたちでいいかな。農業というのは時期があるので。必要な時期と、そんなに必要ない時期があるので、普通に就職していただいても常に雇用というわけにはいかないと思うので、おばちゃんたちの言葉というのが元気なおばちゃんになりそうなのです。地域でも沢山地区というところの前にある田んぼなのです。そこにイチゴ摘み取りができるハウスだったり、トマトだったり。トマトもミニトマトなので、そういう摘み取りができるような感じで、全体的にはソバをやろうか、そこの浜千鳥さんの酒米というのもやっていますので、そういったのにあわせながらという中で、若者が集まらないのだったら、おばちゃんの元気なパワーでその地域を活性化して、私は復興といって、きれいな都市になりたいとは思わない。みんな農業というのは緑を見るとほっとするというのがあるので、田舎でいい。その田舎が活気づいていれば人口は、大槌はもう1万ちょっとしかいなくなっているので、それで懐かしくなって戻ってきてくれるというのを私はいいと思います。そこで働いているおばちゃんたちが元気であればその子たちも元気で、それで元気だというのは農業が元気だと、もしかして入ってくれる人たちがいて、今までは避けていた職業かもしれないですけれども、それが活気づいてくれば入ってくるのではないかと、そういう望みを持って今始めているところなのですけれども。
 困ったことというのは、圃場整備の期間というのは27年度で終了するというのを聞いて、農業人は人がいいというのですか、瓦れき置き場にして、どうせ農業できないのだから、瓦れき置き場にさせてくれと言われ、1年延び、2年延びという感じで今年の春にやっと終わったのですけれども、そういうふうな親切心というか、優しい気持ち中を踏みにじるように、農業ではない、もう別なものにしてしまえみたいな、その場所を。という声が出てきているのをちらほら、農地を守りたいというのが推進委員会というのは6月に立ち上がるのですけれども、27年度で終わりだという、そういうことを聞くと何か惜しいなと、やろうと思っているという気持ちだけはあるのです。

 東大野室長

 ありがとうございます。
 大瀧さんお願いいたします。

大瀧粂夫

 私のかかわっているところは、なりわいというふうなことではないものですから、いかに地域の関係するところの協力を得てやっていけるかということになろうかと思うのですけれども、かかわっているふるさと歴史遺産を地域に生かそうとかかわっているところは主なところ、先ほど申し上げましたような小中学校まで含めて、製鉄所から、鉱山から、会議所から、ユネスコとか、いろんな団体が20を超える団体が参加しているのです。だから、最初、こんなにたくさんいて果たして何ができるのかという思いはあったのですけれども、やっぱり皆さんに知っておいていただくのがいいなということで、とにかくその中で個々にやれるところがかかわってくれればいいなということで鉱山とか、製鉄所とか、それぞれ個々に独自の事業をやって続けてくれるようになったのが一つありがたいことなのですけれども、ただ団体が大きいので、ともすると足並みそろえるというのは難しいので、震災のときはほとんど全て自分のところの復興が最優先ですから、文化活動のようなことはほとんど停滞してしまったのですけれども、しかしその当時にたしか文化面で詳しい先生方が芸術とか文化というのは心の復興への光なのですよというようなことをおっしゃっていた先生がいまして、釜石も鉄の歴史と文化というのはやっぱり地域にとっては一つの光になるのではないかということで少し元気をもらって、またやり始めてほぼ震災前ぐらいに戻ってきたなというような感じをしていますけれども、ですから今は基本的な活動としての形とある程度の内容はでき上がってきたと思っております。ですから、これからはそれを続けていくことと、もう少し工夫してよくしていくかというふうになるのだなと思っています。
 ちなみに、1つだけ例を申し上げますと、鉄の歴史の中で一番重要視している12月1日の日本の鉄の記念日を挟んだ1週間を鉄の週間と位置づけ、もう今は釜石では市の広報も含めてやっていただいていますけれども、その中で鉄の歴史の検定のようなもの、「鉄検」ということでやっていて、直近の昨年の12月には市内の子供たち、今、小中14校あるのですけれども、そのうち8校ぐらい、600人ぐらいの子供たちが鉄検に参加してやってくれるというようなこともありますから、それをきちんと続けていくことだと思っています。
 ただ、地域のためには世界遺産の案件もありますから、これを追い風にして、釜石に入ってくる人が増えると思うのです。増えると思うのですけれども、よく地元を考えてみると、例えばこういうお土産のお菓子だとか、水産物もそうですけれども、釜石に来られる人が増えたときにどう案内したり、宿泊もそうですけれども、お土産もそうですけれども、そういうある意味のおもてなしなのでしょうけれども、そういうところを地域としてどういうふうにつくっていくかというようなことがこれからは問題になってくるのだろうなというふうに思っていますので、その辺をこれから力を入れて、地域の皆さんと体制をつくるなりやっていかなければいけないのではないかというふうに思っています。
 今の私の思いとしては、それを受け入れて、釜石を知ってもらうという受け入れのために鈴子地区に鉄の館のような総合センターみたいなものが地域にあったらいいなという思いはあるのですけれども、それもいろいろ具体化するには大変なのですが、そういうことを実現していきたいなというふうに思っています。
 あとは、県のほうにはいろいろお願いもしてきましたし、世界遺産の絡みもあって、今は随分県のほうでも釜石の鉄の歴史文化の発信をしていただいていますので、本当にありがたいなと思っているのです。それはぜひこれからもご支援をお願いしたいと思っていますし、一つPRのつもりで述べさせていただくと、岩手県には御所野の古代の遺産文化あり、それから平泉の中世の文化遺産あり、釜石は近代の文化遺産、産業遺産、これ3つ持っている県はほかにないのではないかと思ったりして、私自身はですね、世界遺産レベルの文化遺産を3つも持っている県は岩手しかないなということが一つのアピールになるなと思ったりしておりますけれども、何とか釜石を元気にしようというふうに続けていきたいなというふうに思っております。よろしくお願いします。

東大野室長

 知事、お願いします。

達増知事

 まず、圃場整備が平成27年度までだと困るという話は、もう事務的に調整しているのではないですか。報告してください。

折坂農林部長

 農林部の折坂と申します。今、和子さんがお話しされたのは、下野地区ですが、瓦れき置き場になっていて、この3月にようやく瓦れきが全部なくなって、そこは7ヘクタールぐらいなのですが、圃場整備しようということで計画を立てました。
 それで、結論からいうと年度内着工を目指して復興交付金の申請も決まったのです。それで、最初は和子さんが心配されたように4月からスタートしたもので、地域で40名の農家の方がおられるのですが、和子さんを初め大部分の方が農業をやりたいという意向が強かったのですけれども、そちらこちらでそうでない方もおられるので、そこの意見集約する時間がちょっとかかったということで、ひょっとしたら延びるのではないかというふうに危惧されたのですが、先ほど申しましたように26年度中に着工して、27年春の完成を目指して作業を進めたいと思っております。

達増知事

 まず、それはそういうことで。

阿部和子

 そうですか、今日も行くのですけれども、地権者の方々に聞きに。時間が延びるにつれて、地権者の人たちも何になるのと、ほかからもこういう別な農業以外の話とか入ってきたりとかすると、地権者自体も不安になってきて、農業、何しているのみたいな感じで、何だったら貸すよみたいな感じで、何かいいのが来たらそっちに貸してしまおうという、そういう言葉も出てくるという、これを機会に手放そうとか、そういう気持ちになってきている人たちも結構いらっしゃったのです。それを今一軒一軒私の夢を語りながら、ほぼ夢なのですという感じで言いながら、それで了解を得て、今徐々に、徐々に進んでいるので、ちょっとほっとしては来ているのですけれども、ただ土とかもいろいろ心配事はあるのではないかなと。もともと私のところへトマトをやったけれども、去年田んぼのところでやったのですけれども、水路とか、そういうのもまだしっかり片付いていない、先の海のほうの近く行って出ていくところがないので、去年の台風のときには水が逆流してきて全部田んぼに入ってしまいまして、トマトはほとんど研究できなかったという状態だったのです。土を探すにもそんなに簡単には探せないので、去年みたいなのでは何年研究していただくにしてもそういう不利な状態では無理だなというので、分別土がまだ瓦れき置き場のところにあったのですけれども、それを下のほうに入れていただきまして、私は簡単に考えてしまって、そういうのを検査してあるし、大丈夫だなというので、入れていただいて、高くしてもらったのですけれども、近所で見ていたあの分別土というのがちょっと出てきました。

達増知事

 分別土をさわったりしたことありますけれども、結構いい土になっていますよね。

阿部和子

 はい。ただ、2センチ角のふるいにかけたやつだということなので、沿岸の農地というのは結構ごろごろした石もまじった土なのですけれども、それよりはよく見えるのですが、やっぱりガラスのかけらとか、くぎだったりとかはちょっと入っていたりするのですけれども、でも草も生えてくるし、何のあれもないし、いいのではないかと。ちゃんと測ったやつもいただきましたし、私は何も心配はしてなかったのですが、周りが心配してくれました、そのうちに放射能が上がってくるのではないかとか。

達増知事

 データとか、いろんな事実関係は、県はそういう専門技術を持っていて的確にぴちっ、ぴちっと情報を明確にできますので、少なくとも間違った情報をもとに間違った判断にならないように県のほうできちっと情報を、そういう制度の仕組みについてもしっかりそこはいい判断をしていただくように情報を提供するよう……。
阿部和子
調査を入れていますよとは言っているのですけれども、そういうふうに心配する人もいるのだなというのがちょっと……。

東大野室長

 この地域でも農地復旧、この間まで農林水産部にいましたので、農地復旧やっていますけれども、あくまでも農家の方々にご納得いただいて、もちろん大丈夫だと思ったものしか提案しませんので、かつご納得いただいて、ではこういう形でやりましょうという形で農地復旧なりやらせていただいていますので、なかなか農家の方々はさまざな情報が入ってきて不安な面もたくさんあるとは思うのですけれども、県としてはそういうやり方をしていますし、疑問に思ったらどんどん部長に疑問をぶつけてもらうということで構いませんし、ここのところの使いあんばいが悪いと、直してと言われることもままありますので、そういったことも含めておっしゃっていただければと思います。

阿部和子

 土盛りをしたら、今度は用水路の部分が平らになりまして、ちょっと危ないというのが、あそこに水が欲しいなというのが出てきたり。分別土ですので、お金を拾った場合はどうしたらいいのでしょう。

達増知事

 ぱっと答えを出せるようにさせておきますので、何でも県のほうへ聞いてきてください。
 働き手としておばちゃんたちにやってもらうというのはグッドアイデアだと思いますね。イチゴなんかも摘むときに人がいるのだと思いますし、若い人にどんどん農業に入ってもらえばそれにこしたことはないのですけれども、一方では、いわゆるおばちゃんということで、ほかのこともやりながら農業が忙しいときには農業という形で、地域で人が活躍していけばまたいいと思うのです。地域にいる人たちが何か一つで生きがいとか、何か一つだけで稼いでいくというのはなかなか難しくても、いろんな稼ぎ口があったりして。

阿部和子

 そこは世間話をしながらできるだけ。
達増知事
ええ、そういう生きがい、やりがいとか、そういうのが複数あるところが田舎のよさだと思うので。また、農業というのは沿岸復興においては大事ですから、水産業も大事なのですけれども、農業がやっぱり軌道に乗っていかないとふるさとを消滅させないという観点から農業が非常に大事だと思うので、県としてもそこはしっかり応援していきたいと思います。

阿部和子

 震災直後に、自分のところもそうですけれども、ハウス内に野菜ができていた。それを供給することができた。山のほうに行って、つくっている人たちもどんどん運んでくれたというのもあるので、農業というのは自分たちのところでつくったのを食べれれば、やっぱりそういうときが来ても強いのではないかなというのがありまして、農業がますます好きになりました。

達増知事

 危機管理的にもすごい大事ですものね。
 そして、鉄のふるさとについては、ふるさとを消滅させない、人を引っ張るそういう魅力をふるさとが持つためにも歴史、文化は大変大事だと思います。平泉関係でも平泉授業なんていって、私も全県回って授業をしたりとか、小中学生、高校生もですけれども、そういう平泉授業なんてやっているのですけれども、やっぱり子供たちにふるさとの歴史、文化を知ってもらうというのはとても大事だと思います。
 そして、おもてなしの体制を釜石として充実させたほうがいいというのはそのとおりだと思います。釜石、大槌も含めてかもしれませんけれども、魅力がわかるような場所というのが外から来てもすぐ名物は何だとか、見どころはどこかとかというのが、三陸鉄道釜石駅もそれなりに発信を、頑張ってはいるのですけれども、いろんなところが相補い合ってというのもあるのかもしれませんけれども、いずれそういう発信力を持ちながら、交流人口を増やすということですよね。人口減少社会と言われるのですけれども、同時に交流拡大社会にもなっていて、特に復興道路とか交通関係が便利になればますます外から人が入りやすくなりますので、そういうところも工夫したいと思います。

佐々木局長

 私は、今朝も大船渡から三鉄で来たのですけれども、結構、観光客も入っているのです。三鉄の車両の中に鉄に関するような広告とか、あるいはそういうようなものがないので、ぜひ、よそから来た観光客にそういうものを知ってもらうために三鉄の車両をうまく活用していただければと、今ちょっと思ったのですけれども。そういう意味では、まだまだ三鉄を使って広告宣伝する余地はあるなと思っていました。それはお菓子でも、水産物でも何でもいいと思うのですけれども、営業する方には若干の広告料を払っていただければ、なお三鉄の収入にもなるので、非常にいいとは思うのですけれども。ちょっと感想です。

達増知事

 転んでもただでは起きない三陸鉄道。

東大野室長

 では、時間もだんだん少なくなってきましたので、次は加藤様と菊地様。
 加藤様からお願いします。

加藤静香

 先ほど人口流出の問題のお話があったかと思うのですけれども、今住民票上に反映されていないけれども、実際に復興事業の関係で釜石ですとか、大槌の地域に入っていらしている方というのはかなりのパーセンテージを占めていらっしゃると思うのです。その方たちが将来一斉に沿岸部から引き揚げてしまったときに、果たして今と同じだけの消費者側からの需要とかを一定水準保てるのか、その方たちが引き揚げてしまったときに沿岸部で事業をしていらっしゃる方たちというのはきちんと業績を保てるのかというのをすごく心配しているという声を聞きます。復興関係の方だけではなくて、Iターン、Uターンで戻ってきたいという希望を持っていらっしゃる方たちも住むところがないという話をよく聞いていまして、やっぱり山が多くて平らな土地が少ないというこの地域特有の問題かと思うのですけれども、土地の取得なんかもなかなか難しいとは思うのですけれども、やっぱり仮設住宅の中で死にたくないというお年寄りの声なんかもいろいろありますし、住宅の再建の問題というのは非常に人口流出の件とも関連してすごく大きな課題になっているのかなというのを感じております。
 以上です。

東大野室長

 菊地さんも続けてお願いします。

菊地広隆

 1つ会社を経営する中での悩みとしたら、人材ですね、さっきのミセス層の方々というのは、あくまでもその方たちにハンドルを握ってもらうというのも向こうは望んでいませんし、そうでなくてハンドルを握れる右腕なり、左腕になる方々の確保というのがすごく難しいです。それに対してIターンだったりUターンの方々をいかに取り込んでいくかというのが課題なのですけれども、僕もどんどん、どんどん外に、外に出ていって、震災のときにはカナダに4年間いてずっと外から見ていたのですけれども、僕はたまたま家業があったので、帰ってこれたと、ラッキーなだけで、同級生だったり、同年代の釜石から出て行った東京に今住んでいるみんなから聞くと戻りたいと。戻りたいけれども、仕事がない。仕事はある、こっちで。僕ら欲しがっている。ただ、彼らが言う仕事というのをこちらがいかに理解するかですね。そこをしっかり経営者が理解をして、若い方、僕ら世代が戻ってきて、田舎に戻るのではなくて、田舎に戻って世界と勝負する、そういう大きいイメージを持たせることがまず1つ、その中で賃金だったりとか、そういったところは、さっき津田さんがおっしゃいましたけれども、やはり今大手スーパーが釜石に来て賃金の格差がかなり生まれています。ただ、それに僕らが今まで700円から800円前後でやっていたものを900円にしろといっても、これは無理な話で、そこに対して僕らは働くことの意義と、それと付加価値というところでこれから対応していかないといけないのかなと。付加価値をつくるためには一事業者だけでは賄い切れないところがあるので、そこは県の方々と市の方々と協力を少しでもできればなと。また、頼るだけではなくて、事業者の僕たちは事業者同士に新たな組織なり、既存の組織で改革を生んで、対応していきたいなと思っています。

達増知事

 まず、加藤静香さんには復興のかなりの部分は法律マターでもあるので、そこをサポートしていただいているのは本当にありがとうございます。復興というのは、要は一人一人の復興ですからね、一人一人の生活再建や事業再建なので、そこは要所、要所、法律事項になってくるので、よろしくお願いします。
 やはり人の問題が大事で、それは人材の問題もそのとおりで、人が出たり入ったりする、そういう人の流動性をある程度前提にしながら考えていかなければならないということだと思います。今住民票がある人だけを相手にして行政をするのではなくて、行ったり来たりしてくれている人とか、一時的に来てくれている人、あるいはこれから来ようと思っている人とか、復旧・復興の中でふるさとを一時的に離れて内陸のほうに避難している人たちへの連絡の方法とか、あるいは県は県でそういう皆さん向けにいろいろ情報発信するノウハウとか発達させていますし、あと東京を初め県外にいる人たちに復興状況を伝えたりとか、それでまた来てもらおうとするような情報発信も復旧・復興の中でどんどん発達しているので、それをさらに伸ばしてこの釜石、大槌のために何かしなければ、何かしたいという人がちゃんと自分の活躍の場をうまくマッチングしてできるようにしていくということが必要だと思います。
 一つ鍵になるのが住む場所問題で、これはやっぱり引き続き雇用促進住宅の活用とか、あとは仮設住宅の別用途使用とか、いろいろ現場のやりくり的なことはさまざまあるのですけれども、非常に大事な問題なので、これ結構県の復興会議とか、経済対策会議でも住む場所問題は常に議論されていて、その都度これができる、これを国に認めてもらおうとかという会議でやっているのですけれども、引き続き住む場所確保ということはしっかりやっていきたいと思います。

佐々木局長

 つけ加えて言わせてもらいますと、釜石は復興新聞で結構災害公営住宅の絵図面を載せていますよね、市内もそうですし、箱崎とか鵜住居とか。結構あれは被災者の皆さんは希望を持っていると思うのです。27年、28年とか、ちゃんとここまで完成しますよというのを新聞に載せて、具体の情報を出していますので、これは非常にいい取り組みだなと思います。むしろ大船渡や宮古にもこういうふうなことがあるので、何かいい伝達の方法ないかというふうに私が指示しているくらいですから、結構ここ二、三年でかなりがらりと状況も変わりますし、私も実際に仮設住宅を回って歩いたのですが、相当住民の方も賢くて、あそこの人は早くと思って土地提供しているし、隣の地権者はまだ地価が上がると思ってなかなか離さないとか、そういう状況をわかっていまして、思いのほか冷静に受けとめてもらっているという状況があります。やはり住むところが一番ですので、もう少しだけ我慢していただいて、できる限り市も県もベストを尽くしてそこは取り組んでいますので、よろしくお願いしたいと思います。
 あと私は釜石で感心したのは、きのう藤原弁護士が私のところにおいでになったのですが、協議会と地権者会を一緒にやっているのです。地域の人たちでおおむねの方向性を決めつつ、かつそこの地権者が了としない限り、それはものにならない。だから、合わせ技でやっているのだと。こういうのは大槌も参考にしていただければと思って、きのうのきょうの話なので、これから取り組みたいと思うのですが、やっぱりそういうふうにセットで地権者の理解も得る、それから地域住民の意向も得るという形で手続を尽くしていけば、これは結構早道になるなというふうなことも現地に来て私自身が学びました。これはいい例として紹介させていただきます。

東大野室長

 菊地さんがおっしゃっていた格差とか、あとそうではなくて、ここで働くことの意義とか付加価値とか、そういった観点での物の考え方というのは、県としてもさまざま教えていただきながら進めていかなければならないことだと思いますので、局長とか振興局メンバーにさまざま教えていただきながら、お互いに何ができるかというようなところで取り組みさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、津田様と宮崎様よろしくお願いします。

津田保之

 ちょっとまるっきり違う話ですが、釜石で古くから鉄と魚の町と言われてきました。一見何の関係もない二つのものが最近相当関係あるというメカニズムがわかってきたようで、皆さんご存じの森は海の恋人の畠山さんが盛んに唱えられていますけれども、三陸沖の漁場と、これ釜石ではないのですけれども、アムール川から来るフルボ酸鉄が相当関係あるというようなこととか、鉄によって魚が相当わくというメカニズムが最近かなりわかってきたようなので、この釜石の鉄と魚というものも、何かこじつける必要はないですが、何か。

達増知事

 魚も鉄分豊か。

津田保之

 食物連鎖的な植物プランクトンがどうしてという例のカキの養殖の、あれは森から鉄分が来るからというところから始まっていろいろやっていったら、この三大漁場の一つの三陸沖はフルボ酸鉄というのがアムール川からぷかぷか浮いてきて、どうもそれが漁場を形成しているという、それが世界中でいろんなところで漁場と言われるところのメカニズムがわかってきたということで、生かさない手はないなと思うので、県がいいのか、市がいいのか、ちょっとかなり畠山さんが力を込められているので、おもしろいなと思っていました。

佐々木局長

 水産部長もいますので、煙山さん。

煙山水産部長

 水産部の煙山と申します。かつては水産技術センターで鉄、川と海の環境をかなり調べたのですが、そのころの技術では残念ながら川と海の関係というのが余りはっきりできませんでした、今の技術だともうちょっとわかるかもしれませんが。特に釜石は親潮の、アムール川のほうから由来の栄養塩は確認できるのですが、この川が鉄が特に多いというような今のところデータはございませんで、今後追々とそういうことも調べられるかとは思っております。
 以上です。

津田保之

 何か参考になればと思いました。

達増知事

 いい話を聞きました。

佐々木局長

 物語としてはいいですね。

津田保之

 物語、ええ。

東大野室長

 宮崎様。

宮崎洋之

 今のお話の物語の続きになるかもしれないのですけれども、鉄分もそうなのですけれども、北からの親潮と南からの黒潮の関係ですばらしい漁場がある。森からの栄養が海にしみ出して鉄分の多い水質があってというところもあると思うのです。その中で、昔からいい漁場だったので、ちょっと悪い言い方かもしれないですけれども、余り知恵が生まれなかったというか、どちらかというと、こちらに来たばかりのときに県の水産のデータを見せていただいたのですけれども、隣の宮城県とか、あとは水産で有名な静岡県と比べると水産資源ですね、水揚げされた水産資源の1次加工、または高次加工率が、要は下処理、1次加工だけしたものの構成比が静岡とか宮城の大体倍ぐらいあったのです。約倍あったのです、岩手県のほうが。それだけ付加価値商品をつくってないということですよね、ちょっと言い方悪いですけれども。逆に言うと、そのまま出荷してしまってもいいものがとれた。今は釜石もそうなのですけれども、水揚げされたもののほとんどが恐らく腹を開いて内臓をとって凍結したら輸出とかというものが全体の構成比では非常に大きく占めていると思うのですけれども、いいものをよりいいもの、要は浜で100円でとれたものを300円にして出荷するのか、例えばそういう津田商店さんがやっていらっしゃる缶詰というのは、ただ下処理して送っているわけではなく、非常に労力をかけて高次加工品をつくっているわけですから、そこに利幅があって、100円で前浜でとれたものが500円、1,000円で売れたほうが、当然そこに雇用も生まれますし、経済もよくなるわけですよね。なので、人口流出のいろんな理由はあると思うのですけれども、これもこちらに来たばかりのときに釜石市をウィキペディアで調べたのですが、そうしたらきれいな右肩下がりの人口減少があって、これは震災がなくてもあってもずっと右肩下がりだったようなグラフになっていて、やっぱりいろんな理由があると思うのですけれども、経済かなと思いまして、釜石出身者の方々が豊かな森があって、山があって、海があって、できればこっちに帰ってきたいのだと思っている人が大勢いて、でもやっぱり東京と同じような給料はもらえないですし、自然の食品をつくるための原料も含めてポテンシャルは非常に高いものがあると思うのですけれども、それをもっともっと高付加価値をつけて、利用して、外側と競合しないで、かつ外側から外貨を稼いでいくような商品をこれからどんどんつくっていかないと、結局は同じことの繰り返しになっていくのではないかなと。何かいろんな仕掛けはあると思うのですけれども、やっぱり簡単に言うともうけないと人が集まってこないというふうに思っていて、そこに少しでも取り組んでいきたいなと私は考えています。

達増知事

 寄ってたかって付加価値をつけるという、徹底的に付加価値をつける、少しでも付加価値がつくようにしていくということがポイントだと思いますね。加工がそうですし、そこに文化的な要素も入れてブランドイメージを高めるというようなことも含めて。ですから、地域における文化振興というのもそこで生産されるものの付加価値を高めるのに大いに役立つと思います。
 海まんというのはグッドアイデアで、なぜ今までなかったのかという感じもするくらいで、普通には生食での出荷の対象にならないようなアワビとかですか。でも、アワビはアワビなので、土地の人たちはそういうのをカレーに入れてアワビカレーにして食べているなんていう話も聞いたことがありますが、そういうグルメがつくれるわけですから、あと海草も入れてしゃきしゃきした感じの健康にもいいような感じで、いろんな工夫ができると思いますし、6次産業化ということで、それは農産物を使ったお菓子もそうなのですけれども、地域の力を結集して、付加価値を高めていくということがやっぱり復興の王道であり、自治体消滅というようなことを防ぐための地域振興の王道でもあるというのを改めて感じました。

菊地広隆

 チームでやるとさっき言いましたけれども、そこは例えば水産加工会社とか、食品会社でのチームだけではなくて、例えば漁業者とか、漁師さんも自分の養殖棚で実はこういうシュウリガイもたくさんとれてしまうのだと、これも商品にできないかと言われたときに受け皿がちゃんとあって、OEMでもいいのですが、漁師さんがOEMというのは余り聞いたことないですけれども、受け皿があって、商品化して、漁師さんが直接OEMで委託した商品を通販で売るとか、そういった6次化もこれから可能になっていくのかなと思うのです。恐らく震災前、そういう発想すらなかったと思うのですけれども、震災後はやっぱりいろんな考え方が変わってきていて、チームワークで地域は動いていかなければならないという考え方が生まれているように感じるので、そこはもう1次産業、2次産業関係なくみんなで一体型でやっていったらいいのかなと思っています。

達増知事

 行政も大いにそこはアイデアとか、宣伝とか、行政が果たす役割もありますので、資金の確保とか、いろんな制度的なところも含めて頑張りましょう。

東大野室長

 進行の仕方が悪くて、この後、自由な意見交換みたいな時間をとりたいと思っていたのですけれども、予定時間を過ぎてしまいました。意見交換の中でも十分やりとりできたと思いますし、宿題もたくさんいただきましたし、今あったお話についても、行政は正直1次産業は1次産業、2次産業は2次産業という縦割りの状態で仕事をしていた時代が随分続いていたのですけれども、被災後はお互いに、水産加工が典型だと思うのですけれども、乗り合いのような形で仕事をしていくという場面も随分ふえてきていたし、これからもそうやっていくのが、おっしゃるとおりあり方だろうというふうに思っていますので、引き続きよろしくお願いします。

 

閉会

東大野室長

 大変申しわけありません。予定時刻過ぎてしまいましたので、意見交換はこれまでといたします。

 

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