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岩手フロンティア懇談会(平成21年10月29日)懇談記録

ID番号 N5380 更新日 平成26年1月17日

懇談会の様子1

  • 対象地域:沿岸広域振興圏
  • 日時:平成21年10月29日(木曜日)
  • 場所:大船渡地区合同庁舎
  • 出席者
    参集者
    及川 廣●(及川冷蔵株式会社 専務取締役)
    村上 芳郎(酔仙酒造株式会社 常務取締役)
    川端 学(株式会社川喜 取締役、新規就農者)
    伊藤 徳蔵(株式会社伊藤商店 専務取締役)
    下窪 廣輝(ミニ産直農家の会 会長)
    梅木 達也(しいたけ生産者)
    県側
    達増知事
    高橋大船渡地方振興局長
    若林釜石地方振興局長
    田山宮古地方振興局長

「地産地消や販路開拓などによる一次産業の振興」をテーマに、沿岸地域で農業や農林水産物の加工・販売などをされている方々と知事が懇談しました。

開会

高橋局長
皆様、おはようございます。ただいまから県政懇談会「岩手フロンティア懇談会」を開催いたします。
本日ご出席いただきました沿岸広域振興圏管内の皆様には、ご多忙のところご出席くださいまして、本当にありがとうございます。私は本日の進行役を務めさせていただきます大船渡地方振興局長の高橋と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

高橋局長
それでは、開催に当たりまして、知事からごあいさつ申し上げます。

達増知事
皆様、おはようございます。それぞれ地域、またそれぞれ分野でお忙しいところ、今日はこの「岩手フロンティア懇談会」においでいただきましてありがとうございます。県政懇談会「岩手フロンティア懇談会」と銘打ちまして、このフロンティアというのは新しい開拓地という意味なのですけれども、なぜフロンティアという名前をつけているかと申しますと、岩手の広域圏ごとにその広域をという、新しい開拓地、フロンティアと位置づけて、そういう大きな広がりの中で地域振興、産業振興を考えていきましょうということでありまして、岩手を4つに分けるのは、まず沿岸、そして県北、県央、県南と。この広域振興体制の条例もさきの県議会で可決をいただきまして、いよいよ本格的にこの沿岸を一つの広域として産業振興、地域振興に県としても取り組んでいくというところでございます。ぜひ皆様の日頃の近況報告をいただきながら、また将来こういう活動ということ、こういう商売をやっていきたいという、そういうお話もいただいて、皆様自身のそれぞれの参考にもしていただきながら、県としても施策の参考にしていく、そういう作戦会議のような場にしたいというふうに思っております。
なお、県では今年度中に今から10年間の新しい長期計画を策定しているところでもありまして、そういう長期的な見通しも見えてくるような話ができればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

高橋局長
ありがとうございました。それでは、出席者の皆様をご紹介いたします。
はじめは、及川冷蔵株式会社専務取締役の及川廣●様です。
 

及川廣●
よろしくお願いします。

高橋局長
その隣が酔仙酒造株式会社常務取締役の村上芳郎様です。

村上芳郎
よろしくお願いします。

高橋局長
それから、その隣側ですけれども、株式会社川喜取締役の川端学様です。

川端学
よろしくお願いします。

高橋局長
それから、株式会社伊藤商店専務取締役の伊藤徳蔵様です。

伊藤徳蔵
伊藤です。よろしくお願いします。

高橋局長
それから、ミニ産直農家の会会長の下窪廣輝様です。

下窪廣輝
下窪です。よろしくお願いします。

高橋局長
それから、シイタケ生産者でおられます梅木達也様です。

梅木達也
梅木です。よろしくお願いします。

高橋局長
それから、本日は県議会の先生にもご出席いただいております。釜石からおいでいただきました小野寺有一先生においでいただいております。
 

小野寺有一
おはようございます。よろしくお願いいたします。

高橋局長
それから、県側の出席者ですけれども、ただいまごあいさついたしました達増知事と、それから向こう端ですけれども、宮古地方振興局の田山局長です。

田山清
田山でございます。よろしくお願いします。

高橋局長
それから、その隣が釜石地方振興局の若林局長です。

若林治男
若林でございます。よろしくお願いします。

高橋局長
先ほども申し上げましたけれども、私大船渡地方振興局の高橋と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

懇談

懇談会の様子2

高橋局長
早速懇談に入らせていただきたいと思います。本日の懇談のテーマですけれども、「地産地消や販路開拓などによる1次産業の振興」ということで皆様にはお集まりいただいたところです。
それでは、自己紹介兼ねながら、そういうテーマに沿ってどういうことに取り組んでおられるのかというところを、お一人5分ぐらいでお話ししていただければと思います。まず、1回目は名簿順ということで及川廣●様からお願いしたいので、よろしくお願いします。
 

及川廣●
:よろしくお願いします。大船渡で及川冷蔵という魚屋をやっております及川と申します。当社は、今の時期ですとサンマを冷凍して固めて、今日も大船渡に600トンぐらい揚がっていますけれども、大体うちで70トンから80トンぐらい仕入れをさせていただいて、大きいものは東京の築地市場などに生のままお出しする、あるいは中間のものは開き業者さんなどの加工原料として冷凍してそれを出荷する、小さいものはハマチなどの養殖のえさに固めて出荷するというような仕事をしております。冬になりますとサケとかイカとか、春はイサダ、それからサバ、イワシ、イカ、大船渡の市場に揚がるものは全部一通り買い付けをして、加工して出荷するという仕事をしております。主に原魚のまま冷凍してお送りするというのが本業なのです。3年ぐらい前までかなりサンマ、サバ等を輸出していたのですけれども、最近は為替の状態が不安定なのでなかなかそれもないということで、自社で製造する加工食品なども手がけております。イクラとかサンマの加工品、サバの加工品、イカの加工品などをやっております。
それとは別に、10年ほど前からインターネット通販で直接魚を販売するという仕事をしておりまして、自社のホームページと、それから楽天市場というところに出店をして販売をさせていただいているのですけれども、最初10年前はあまりインターネットが普及してなかったですが、最近はどんどん日常のお買い物を普通の主婦の方々がされるような時代になりましたので、今現在で大体9万人ぐらいのお客様、会員さんがいらして、その方々に季節、季節の、主に魚介類を中心に販売させていただいております。夏はウニとか、冬はカキやら、アワビやら、あるいは今の時期はサンマなどを、春先は毛ガニなんかを売っております。
長年やってきて、今回県の6次産業の助成金を少しいただいて、魚だけでなくて岩手県にある農産物やら、お菓子やら、産品全部まとめて販売するお店をつくろうということで今作成をしていまして、この間の26日に一応仮オープンをいたしました。本格的には12月の初めぐらいにグランドオープンというか、本格的に始めるつもりですが、とりあえず今まで魚しか売ったことがなかったので、今は農家の方々とか、あるいはお菓子をつくっていらっしゃる方々のところに出向いていろいろ勉強させていただいて、岩手のものを丸ごと1個の荷物の中にお詰めしてお送りするというふうなお店にしたいと考えて今やっております。
今まで魚だけだったのですが、魚というのは、養殖は別にしても大体海に行ってこう、言葉は悪いですが、ただとってくるだけのものをお送りしていたのですけれども、農家の方々とお話ししていろいろなことを、やっぱり計画的に土づくりから始めて、いろんな手間をかけてその産物を生産なさっている姿というのを見て、魚屋ももうちょっといろいろ勉強して供給をきちんとできるような、いつまでも天気頼みの商売をやっていてはだめだなということを痛感しております。地元の漁協さんなんかとも共同して、通年販売できるもの、養殖物に限らず半養殖のような形でいろいろな製品を今開発しようということで話もしています。いずれ例えば大船渡でも定年退職されてから農業を始めた方とか、夫婦2人でやっていられる方とか結構いらっしゃるのですが、自分で食べるには余るほどいっぱいとれると、ただ普通に売るほどの量でもないというような方で、こだわって有機栽培やら無農薬でつくっている方いっぱいいるのですが、その販路をどうしたらいいかわからないという方が結構いらっしゃるので、その方たちのすごく素晴らしい産物をまとめてうちで販売させていただければ、その方々の少しでもお役に立てるのではないかなと思っています。消費者の方々の反応も、やっぱり岩手のものを全部欲しいと、魚だけではなくていろんなものが食べたいとおっしゃる方が結構いらっしゃるので、その方々に向けてこれからもいいものをどんどん販売していくような形にしていきたいと思います。よろしくお願いします。

高橋局長
ありがとうございました。
一通り皆さんからお話ししていただいてから、知事から一言言っていただきたいと思います。それでは次に酔仙酒造の村上芳郎様、お願いいたします。

村上芳郎
酔仙酒造の村上と申します。よろしくお願いいたします。私ども会社名でわかるとおり酒屋なわけですが、日本酒と焼酎を主に造っております。原料としては米がほとんどなわけですが、一部の契約栽培を除いてほとんどが県産米ということで使っております。そうした中で、今私たちが取り組んでいるのが新しいお酒といいますか、お客様のニーズに合った新しいお酒を模索しているというところでございます。そうした中で出会った農産物の中にアピオスという、日本名でいくとほど芋ですか、こちらの商品がございます。農産物ですね。これを見たときに、成分が非常に栄養価に富んでいて、もしかしたら発酵に向いているのではないかというところに気づいたわけですね。そうした中で、東北初の本格芋焼酎がつくれないかということで、今研究しているところでございます。調べてみたところ、青森の天間農協さんのほうで35トンという生産量で日本一をうたっているのですね。ということは、この地域の休耕田を活用しただけで35トンを超えて日本一という部分がつくれるのではないでしょうかというところからスタートしたわけです。生産者の方々においては、この休耕田の活用とか、そういったことで頑張ってもらって、私たちとしても東北初の本格芋焼酎という中で新たなブランドの創出というか、価値を上げていくと。そして、それを造る工程の中で、芋の選別とかそういった非常に人手のかかる、もしかしたら作業が入るかもしれないなと、そうしたときに障害者の方々に雇用の場ということで提供ができる可能性もあるな。そして、地域においては日本一という中で新たな特産品という創出ができるかもしれないということで、みんながよくなる仕組みができないかということで今立ち上げてというか、研究をしているところでございます。そうした中で、生産者の方々に集まっていただいて、今そのアピオスの研究会ということで取り組んでいるわけです。
課題としましては、やはりまだまだ非常に収穫のときに人手がかかるとか、機械が入らないというところで非常に今コスト面、サツマイモと比べると非常にコストの高い原料という問題もございます。それから、一番大きな課題は、焼酎の免許というところで、私のところにはその免許がございませんので、実はまずは地域の特産品として、やっぱり地域の方々にもっともっと認知してもらう仕掛けが必要だなというふうに考えているところです。ですから、お酒だけではなくて、このアピオスを使った例えばニョッキとか、それからお菓子、そういったものをどんどん、どんどん加工品としてつくっていただけるような連携といいますか、そういったものも必要になってくるというふうに思っています。こうした取り組みの中で、米を使ったお酒だけではなくて新たなその地域の特産品として育てていきたいというふうに今考えて取り組んでいるところでございます。
以上です。

高橋局長
ありがとうございました。
それでは次に、株式会社川喜の川端学様、お願いいたします。

川端学
よろしくお願いします。釜石で株式会社川喜、製麺会社をしております。ラーメン、うどん、冷麺、焼きそば等生麺中心で製造販売をしております。主に販売先はといいますと、関東中心の販売ということになります。私たちの会社は大きい会社ではございませんので、岩手県の原料を主原料にして付加価値をつけて、それを関東市場の高級デパート、高級スーパーなどに販売しているのが現状でございます。
今新しく取り組んでいるのが、お客様の声もありまして、岩手県は原料がすごく豊富だから、そばをつくるに当たっては何とか地元産のソバで原料をつくって、それを加工して販売してくれないかという強い要望もありまして、今年の春先から、私新規就農者という形になりまして、和山高原でのソバの栽培にチャレンジしました。和山高原は、耕作放棄地という土地面積がすごくたくさんありまして、今年の取り組みでは和山高原で約8ヘクタールの土地で、木や、草を伐採しながら1年目の収穫に当たりました。結果的に収穫全部終わってみたのですが、8ヘクタールで本来であれば岩手県の標準、ソバの収穫というと、土地面積に対して10ヘクタールあれば6トンとれればいいのかなという状況ではあったのですが、土が何せまだ1年目ということで全然できていないところもありまして、1トン弱という結果になりました。いろいろその中には6次チャレンジだとか、県の支援も受けながら雇用を1人採りながら、農業のノの字も知らずにチャレンジしたわけですが、農業はそんなにやっぱり甘いものではないと、いろいろな障害、弊害がありまして今に至っているわけですが、今後は、経費も思い切りすごくかかった部分もあるのですが、私は決してあきらめずに何とかこれを法人化していきたいなと考えております。
ゆくゆくは農業で雇用して、1年間給料が払えるように継続雇用ができるような形で、何とか岩手県のいいものを全国に発信したいと考えております。1年間農業だけではやっぱり仕事もありませんので、将来のことを考えますと産直レストランの経営を考えたり、ホームページをもっと吟味して販売を強化したり、もしくはグリーンツーリズム、地域密着型でグリーンツーリズムをもっと大々的にできないかとか、そういった部分で岩手県釜石というまちを何とかソバの里、ふるさとという部分で、耕作放棄地もまだまだたくさんありますし、あと一番私が悩んでいることがその担い手がいないという部分であります。釜石の第1次産業は、農業が39名しか人数が今いない状況です。続いて林業が46と、水産業が1,154名というような形で、釜石としては、昔は鉄のまち、鉄と魚のまちと言われておりますが、鉄も大分冷え込んでいる状況で皆さんご存じのとおりでございますが、何とかその釜石を農産物の豊かなるまちに変えることができたらと思っている一人でございます。そこで、やっぱり担い手育成という部分でどうしたらいいのだろうと。要は、私が一線に立って何とか農業でも生活できるのだという基盤をつくっていけたらなと、希望に満ちて頑張って取り組んでいきたいと思っておりますので、皆さんどうぞよろしくお願いいたします。

高橋局長
ありがとうございました。
それでは次に、株式会社伊藤商店の伊藤徳蔵様、お願いいたします。

伊藤徳蔵
はじめまして。伊藤商店の伊藤です。弊社は、年間通して海藻を主体とした製品の販売、その旬になるとそういう素材、サンマ、スルメ、サケ、サバ、イサダ等も扱っており、先ほど及川冷蔵の専務さんもお話ししたとおりで、凍結・冷凍し、原料として販売するというのが主体です。その他、サンマのみりん干しやイカの塩辛なども加工して販売しております。年間を通した商品は海藻で特にワカメ、岩手のワカメは品質、生産量とも日本一です。昨今メカブや茎ワカメも漬物とか、つくだ煮とか、いろいろ需要はある食材です。次に、昆布です。昆布は北海道に次ぐ第2位の生産量で、主に岩手で収穫されるのは真昆布と細目昆布です。主に取り扱うのは塩蔵昆布、ボイルして、塩蔵加工して、我々加工屋さんが買い付けし、一部干し昆布も北三陸中心に、重茂とか、田老とか、大浦のほうでつくっております。
今回1次産業についての取り組みについては、振興局の水産部のかけ渡しで昆布をちょうど3年ぐらい前に、一緒に取り組めないか、というお話をいただきました。いわゆるロープごと全部買い取る契約栽培です。昆布養殖は種づくりから一緒に全量買い取りでやれないかというお話をいただいたときに、販売先のお客様に声をかけました。契約栽培のお客様と一緒に取り組まないと、これは末端にも流れません。その中でお客様が、一緒にやろうではないかということで、ちょうど今年で2年目になります。初年度は50トンぐらい生産する予定が実際25トンぐらいでした。30トンまで届かなかったのです。それで今年も同じように目標を持ってやったのですけれども、まだまだ未完成の部分もあり、漁師さんと話し合いの場を設けながら、漁協の担当者も交えて一緒にロープの張り方、ロープの種のつくり方、ピッチのサイズというか、その間隔などを決めました。その後、その株なのですけれども、その株の間引きの本数など、様々なことをこの2年間で検証しています。まだ模索中でありますけれども、ほぼ見え出してきているというか、外海と内海とでは、やっぱり栄養面も違いますし、要するにプランクトンとか水の流れ、水位の違いもあります。あと、養殖の仕方も、ワカメの下に昆布を吊るしているのですけれども、その仕方もそのピッチの高さとか、水位も違うものですから、下のほうは水温が低く、上げて日光の当たりぐあい、そのいろいろ検証をまだまだしております。漁師さんには非常に喜んで前向きに取り組んでいただき、若手が最初5人でスタートして、今は7人になりました。今年は非常に増える可能性があります。買ってくれるのははっきりしている。値段も協議の上で買っていただける、ということで安心して漁師さんも取り組んでいます。
昆布の話に戻しますと、今7人に増えて、今年テストして、でもこれは何とかなるのではないか。そういうことでやっていましたが、今年運が悪く虫が発生したのですね。スイクダムシという虫が発生しました。これはワカメの葉につくプランクトンなのですが、それがくっつくとワカメの葉がざらざらします。昆布に発生しても同じようになります。そのため、一部のワカメは廃棄することになるなど、様々な問題が発生しました。昆布もやはり一部に虫がついて販売に苦労しました。それで、僕も知らなかったのですけれども、やはりこういう取り組みですから、これを売らなくてはいけないということで、何とか売り切ることができました。そこで問題点が浮かび上がったのですが、我々の今までの買い方というのは見てから買ったのです、いいものを。そうではなく、でき上がった全部のものを買えということで、立ち会いからですから、その部分の問題点というのをこれからお互いにもっと勉強しながらもっといいものをつくっていきたい。そういうことで昆布に特化したお話で申しわけありません。ほかにもあるのですが、ちょっと時間もオーバーですからこれぐらいで失礼いたします。

高橋局長
ありがとうございました。ほかにもあるということですので、そのうち機会があったらまたお願いしたいと思います。
それでは次に、ミニ産直農家の会の下窪廣輝様、お願いいたします。

下窪廣輝
よろしくお願いします。ミニ産直2つつくったのですよね。田老道の駅「やませの丘」というところが最初なのです。田老町がここのところ9年かかってもできなかった産直が私に回ってきたったのです。多分私が田老の人間ではなく、よそから来た人のために9年かかって回ってきたのだと思います。それで、そこの産直のときは主目的、商品は海産物と地魚に主力を置いたのです。田老は、真崎ワカメ、真崎昆布が全国的に有名なものでして、それを漁家が安く値をつけてくれたもので、今だと毎年決まったお客さん、全国から注文が来ます。1回買っていった人たちが注文をよこすのです。そんなので、「やませの丘」のときは売り上げを伸ばすことだけ考えたのです。だから、組合員たちにも厳しいこと言ったのです。5年目に、余りおれがうるさいものだから、地元の人だけでやりたいと言い出して組合長を降りたのです。ただ、その降りる前から、まちの中の買い物難民というのが目についてきたのです。郊外型の店には若い人たちは行くのです。年寄りは置いていかれるのです。それで、宮古のまちの中に四、五人でアンテナ的に小さな産直を出したのです。おれが組合長を降りたというのを聞いた人が、店舗貸すからということで、その辺調べてみたらば、まあ結構いくのではないか、1日3万円くらい売れればいいなと思っていたのです。今2年目ですけれども、3万円超えていますので、組合員数が15人います、ミニ産直農家は。駐車場もありません。それでも、年寄りの人が多いですけれども、なくさないでほしいという要望が結構あります。
それで、その中で今度後継者という問題が出てきたのです。今会員になっている人たちはみんな年寄りなのです。自分たちの子供にも百姓させていないのです。それで、百姓のところには嫁さんにも婿にもやらないのです。それでも嫁さんも婿も欲しいのだっけ。だから、その矛盾して。それと、新規担い手はいるのだけれども、土地持って休ませている人たちは昔の考えで、貸せば土地取られるのではないかと言って貸してくれないのです。普及センターと組んでやっているのですけれども、なかなか貸してくれないのです。だから、昔相当そういうふうに騙して土地を取り上げた人がいたようです。
それで、産直はもう一つ、山間地の担い手後継者、系統出荷できるくらいつくれないのですよね。そうすると、産直で受けないと担い手後継者も現金収入がないのです。ならというので、今1人の後継者を産直で引き受けたけれども、あとのその今担い手で研修中の人もほかの産直で引き受け、そうしないからうちで引き受けるかなと、そういうのも普及センターとともに一緒にやっています。だから、産直も今宮古市内も数が結構ありますので、淘汰されないように何とかうまく細々とでも担い手後継者のためにも産直をなくさないようにしようかなと思っています。

高橋局長
ありがとうございました。
それでは次に、シイタケ生産者でおられます梅木達也様、お願いいたします。

梅木達也
梅木です。よろしくお願いします。基本的にといいますか、私ただの百姓なものですから何も特別なことをしているわけでもないし、日々シイタケ生産にいそしんでいるだけでございます。ですから、その辺間引いてお聞きいただければと思います。
私シイタケ、本当の専業として始めて34年になりますか、全くのシイタケ専業です。それ以外一銭もどこからも入ってこない、そういう生活をずっとやってきましたけれども、やはりその栽培を進める、してきた中でやっぱり一番の問題点が、ご承知のように量的な、要するに生産量の不安定なことと、それから単価が全く不安定であるという、この2つの面を何とかしなければ続かないだろうということがいつも頭にありました。それだけそういう場での暮らしが長かったということになりますけれども、これは今も抱えている問題です。今その辺から何とか自分で直接消費者に売る手だてというものを真剣に考えるようになってきました。できるものであれば自分の生産量のうち半分は直売りをしていきたいと、でないととても、要するに栽培農家として成り立つものではないという結論といいますか、そういうふうに主体になってきました。
その流れの中で、今宮古の振興局さんといいますか、行政のほうから、やはり宮古地方のシイタケに関して、実は宮古地方、山田が主体なのですけれども、平成5年から農林水産大臣賞を連続何年になりますか、16年になりますか、今年はね。ずっといただいております。特にも、平成7年からでしたか、8年からでしたか、山田町がずっと連続していただいておるものですから、これ全国的にそういう地域というのは非常に珍しい、皆無と言っていいほど特異な地域なものですから、何とかこれを地域ブランド化に結びつけたいということで、その辺に宮古の行政、振興局さんも力を注ぎ込まれまして、それで我々生産者も当然そのことに力を入れるようになりまして立ち上げたのが、最初は平成8年ですか、森の恵み販路拡大運営事業というもの、これも地方振興局さんの多分地域活性化事業調整費から予算を頂戴しての活動かと思いますが、当時からいろんな販売戦略を宣伝という形で取り組んでまいりました。まだまだその当時はブランド化というところまではいっていませんでしたけれども、ここ何年、平成18年ですかに具体化しまして、実はその具体例が一つのこのパッケージなのですれども、大と小と二通りありますが、これ、いわて宮古地方産乾しいたけというものでございますが、これをやはりその事業費を活用させていただいてつくらしていただいて、各宮古、下閉伊管内の産直施設あるいは希望する生産者等に配付、並びに特にも、当時いろいろな経過はあるのですけれども、山田町の道の駅を運営している山田町特産品販売協同組合というものがございますが、そこを窓口としまして東京等中央への販路を目指すということに取り組ましていただきまして、平成18年に県のアンテナショップである銀座の銀河プラザ、これへの導入を足がかりにしまして東京都内の自然食品のお店であるとか、もちろん東急デパートさんであるとか、イトーヨーカドーさんであるとか、いろんなそういうところへの販路拡大が今形としてでき上がっております。
これ、量的にはまだまだ足りないところでございまして、いろんな問題点もありますけれども、我々生産者、今取り組んでいるのはそのような町の協同組合、道の駅の組合員の中の4名のシイタケ生産者、この4名と言いましても大変な全国的な、要するに先ほど言った大臣賞受賞歴のもう何十回という、10回以上という人たちも当然含まれていますし、4名で大体年間生産量10トンという、そういう生産者、全国的にも大規模な人たちなのですが、それで対応するということでやっていますが、願わくばというか、もともとこの宮古地方の活性化事業、そういう目的からして宮古地域広域の取り組みというふうにとらえまして、何とかこれを広域として、山田町に限定されない、そういう形で今後もっともっと販路拡大をしていって、シイタケ生産者の力を尽くしていきたいということで今取り組んでいる最中でございます。
今年その一環として、宮古振興局に、あれ局長、何と言いましたっけね、うまいものおすすめ機構と言いましたっけね、宮古地方のうまいものおすすめ機構とかって、正式名称はちょっと忘れましたけれども、そういうのがございまして、そこを窓口にして東京の岩手県東京事務所、そこでお世話したのだと思うのですけれども、銀座の飲食料組合連合会の皆さんが岩手の食材をいろいろ勉強するというそのツアーを組んでいただいて、実はそれにプレゼンテーションで梅木、おまえ行ってやってくれないかということがありまして、下手な山田弁でバスの中でやらしていただきましたけれども、おかげさまでそのうち3店舗からオファーがまいりまして、これは業務用でございます。業務用と言いましても、いわゆる数物というか、現物ではなくて本当の上物、岩手を代表するどんこのそういう上物をお使いいただくということで、今買い注文も来ておりまして、徐々にではありますけれども、販路を拡大しつつあると、そういうところでございます。
とりあえずはそういうことで、私も若くはないのですけれども、何とか山田のシイタケ、宮古地方のシイタケに関してできるだけ力をつけていきたいなと思っていますので、よろしくお願いします。
以上です。

高橋局長
ありがとうございました。
それでは、ここで知事から感想をお願いしたいと思います。

達増知事
経済、雇用の危機という厳しい情勢の中ではあるのですけれども、それぞれ岩手の地域資源、すぐれた海の幸、山の幸を発掘し、また育成して全国に勝負できるようなそういう希望を持ってやられていること、大変素晴らしいと思います。
そして、それぞれその売り方ですよね。この販路の工夫をそれぞれされておられて、岩手はいいものはたくさんあるのですけれども、それを所得につなげていくにはやはり売り方でありますから、そこを人と人とのつながりからインターネットまで、いろいろそれぞれ工夫されているところが頼もしいなと思いました。
あと、3番目のポイントとしては、担い手の問題ですね。あるいは働いてもらう仕方というところでもあるのでしょうけれども、これもいい資源があってうまくやれば所得につながる、しかし担い手がなかなかうまく、またそれもいないことはないのだけれども、その仕事に結びついてこないという中、いかにその担い手を引っ張ってくるか、あるいは育てていくかというところでそれぞれ苦労されたり、また可能性を開いていただいているところが大変素晴らしいなと思いました。

高橋局長
ありがとうございました。それで、今知事のほうからも販路を皆さんそれぞれに工夫されているというお話があったわけですけれども、やはり皆さん、岩手県の1次産品のすばらしさというものを背景にしているのかなというふうに思いますけれども、その販路の拡大で工夫されるときに、岩手の1次産品の素晴らしさ、あるいは自分たちの加工の工夫の素晴らしさ、こういうものをどういうふうにPRしていったらいいのかというところで、皆さんのほうから何らかの提案なり、あるいは自分はこういうふうに工夫しているというようなお話がいただければありがたいと思いますが、その辺のところで川端さんからお願いできますでしょうか。

川端学
販売先ですね、販路工夫ですよね。当初私たち釜石沿岸地区中心でトラックを8台ぐらい持ってルートセールスしていたのですね。その当時まだ東京だとか、そういう関東とかというシェアは全くございませんでした。強いて言えば県産さんのほうからデパートで1週間催事に行きませんかという声をかけられて、それにちょこちょこ行っていたぐらいで、全くもって販路というのは本当に釜石沿岸地区中心の販売でした。時代の流れもあって、釜石の新日鐵さんも、どんどん東海市に行ったり、君津に行ったりと人口が減っていく中で、そこだけで商売していた商店、何とか商店さん、いろいろありましたけれども、どんどんしりすぼみになってシャッターをおろすような現象が出てきたわけです。
そんなときに我々が、ではどうしたかといいますと、実は沿岸地区に株式会社アマタケという、大船渡ではブロイラー会社さんですごく大きく手広くやっている会社さんがあったのですが、そこの社長さんのほうで東京のお店を紹介してあげるからということで、東京の個人スーパーさんにまず行って、そこで話をして、最初は月1回の試食販売だとか、実演販売とか、手打ちうどんとか、手打ちそばをやって見せて販売をしていたわけです。ところが、経費はかさむし、とてもではないけれども、行き帰りの交通費だけでもばかにならないし、これはすごく大変なもので、月の売り上げの中で東京の売り上げと言えば二、三十万という、二、三十万のうち新幹線代だ、宿泊代だとやったらとてもではないけれども大変苦しい。そんなときというのは私どもの会社というのは、明日にはどうやって生活していこうと、社員をどうやって守っていこうという状況の中でそんなことをやっているものですから、そこからなのですけれども、ただとにかくやり続けました。ここまでするのに10年かけました。
私がその当時サラリーマンやっていて、父の川端實が、ちょっと大変だから帰ってこいというところからスタートしまして、その当時私の給料もサラリーマン時代の給料の3分の1に減った状況の中で、社員の給料を減らさずに何とか頑張ってきたわけですけれども、そういう状況の中で常に私は、夜行バスの往復でとにかく経費を節減ということで、サラリーマン時代からうちのおやじは私のアパートに宿泊しながら販売をしていたわけですけれども、それが実ったのかどうなのか、それがあっての原点なのだとは思うのですけれども、とにかくこだわって岩手の資源にこだわり、しかも化学調味料を使わずに無添加で何とか商品化できないかということに取り組んで、それを信じてやってきました。やってきて、最初はやっぱり無添加ですから賞味期限も短いものですから廃棄、廃棄ですごく経費ばかりかかって、赤字をこうむるような状況だったわけです。でも、私はやり続けたという部分で今があるなと思います。そんな地道な泥くさい仕事をずっと、私もずっと東京のほうで試食販売、実演販売、とにかく「あんた、どこの会社」と言われようが何しようが、そでにされようが、とにかく頭下げてくらいついて東京のほうのお客様に認知してもらうために、最初は東京の個人の1店舗からのスタートです。それがどこからか見ているスーパーさんが、うちにもこの商品が欲しいということで、飛び込みとか全くせずにスーパーの社長さんが、もしくはバイヤーさんがそれを見て、どこどこに行ったらこの川喜という会社のこの商品は何だということで問い合わせが来まして、その都度商談に行きまして、まずは武器である手打ちうどんだとか手打ちそばを実演で振る舞って、その場で打ちたてを詰めて販売、ほかには私どもはラーメンもあるのですよ、焼きそばもあるのですよというふうに、どんどん商品を増やして紹介していったわけですね。そういう中で今、東京の最高峰と言われている紀伊国屋さんだとか、明治屋さんだとか、クイーンズ伊勢丹さんだとか、小田急OXさんだとか、アオキさんだとか、そういった形に進んでいった状況です。最初からそこにつてがあったわけでも何でもなくて、無名のこの小さい会社が何で東京の市場、構成費で言うともう7割、8割方売り上げが伸びたかというと、その地道の活動があったからという部分であります。
あとは、要は我々が常にずっと戦略で守っていたことは、近隣のスーパーさんには販売しませんよと。要はこの地区でこのスーパーマーケットさんに卸す、販売するようなことが決まった時点で、近隣のスーパーさんには卸しませんと。要はエリアマーケットをしながら、そういう、義理人情ではないですが、させていただいたという思いもあって、どこにでもやらないために、まず問屋さんを使わず個人で口座を設けていただきまして、間を通さずに販売をしたということですごく信頼も深まりまして、今日に当たって東京のシェアのほう、まだまだなのではございますけれども、ちょうど端境期で釜石が安売り、逆に岩手県内、大手スーパーがどんどん出店してきて、メーカーさん、安売りに走ったわけですね。量販する工場はいいですけれども、我々量販できるような工場ではありませんので、それに例えばうどん3個100円だよというところに入っていけないものですから、そういうのにはもうやめていこうと。やめていって、もしそれとあともう一つは返品交換してのルートセールスはやめましょうと。最初はすごく大変でしたけれども、売り上げもどんと落ちましたけれども、そのおかげで利益も上がりまして、逆にその苦労で東京のほうのシェアを一方ではやっていきながら、以前は釜石、沿岸地区の売り上げが8割あったのが逆転して、今は地元釜石の売り上げが3割で、東京が7割というような逆転した経過であります。要はお客様にとにかくその方向性をしっかりとあきらめずにチャレンジした結果、今があったのかなという部分が言えるのかなと。これは本からの勉強でも何でもなくて、実体験からの部分ですので参考になるかどうかはわかりませんけれども、何か事をなすときに経費倒れだ何だって、やっぱり信念がないと途中で挫折してやめていかれる企業さんが多いかと思いますが、何とか自分で信念を持ってやれるかどうかの部分なのかなと私は思います。

高橋局長
ありがとうございました。

達増知事
アマタケさんも売り場のところまでもう任せないで、きちっとそこにコミットして、ちゃんと消費者に買ってもらう、消費者が手にとるところまでちゃんと責任を持つというスタイルをやっているということで、それがすごい信頼につながるのだと思いますね。あとは、都会のほうでの安心、安全への消費者のこだわりというのはどんどん高くなっているみたいですよね。だから、無添加というのはものすごいそこは売りになるのだと思いますね。

川端学
今後もこういう形で進めていきたいなとは思っています。

高橋局長
ありがとうございました。
次に、及川冷蔵の及川さん、いかがでしょうか。この地域のものをPRしていくのに何か提案というか、自分はこういうふうに工夫しているとか、そういうお話いただければ伺いたいですが。
 

及川廣●
:先ほど申し上げたとおり、インターネット通販をやっていまして、ほとんど普通の一般の消費者の方々なのですね。ただ、最近小売向けのホームページを見て業務筋の方々からの注文が増えてきました。もちろん値段は小売価格での取引ではないのですが、扱っているものをうちの消費者向けのホームページでご覧になって、それを業務筋で卸せないかというような問い合わせがかなりあって、その売り上げが増えています。ただ、個人の場合は決済がすぐ現金取引なので何ということもないのですが、顔の見えない業務筋の取引というのは結構怖いので、それらを慎重にしながらやっていますけれども、どこかその市場を間に入ってもらうとか、あるいは大手の問屋さんを仲介してもらうというような形で、あるいはそういうものがない場合は直接出向いて、あとは、そのきっかけはインターネットなのですが、実際の取引は普通のアナログのレベルで取引をするということで、今は小売向けのホームページだけをやっていますが、今度先ほどお話ししたとおり魚以外の岩手の産物も取り扱うということになりまして、それを今、魚をお買い上げいただいている業務筋の方々にもお話をしましたところ、ぜひ魚だけではなくてトータルで岩手のものを欲しいというようなことをおっしゃる方も増えてきまして、今は手が回らないので小売のものをとりあえず仕上げていこうと思っていますが、これが一段落しましたら来年は業務用で岩手のものを全部お売りできるようなBtoBのサイトをつくろうということで今計画をしています。もちろんさっき言ったように決済が一番問題なのですけれども、その辺は何とか決済代行会社というようなところもあるので、その辺を介しながら、どうしても小売だと量が限られてきますけれども、数のメリットが共有できるような業務用のサイトをこれから運営していこう。手ごたえは結構あって、何か魚だけではないほうが受けがいいので、野菜を見せながらうちの魚も売っていこうというような感じにいければなというふうに今考えています。

達増知事
岩手県は、その商社機能が弱いなと、弱点だなと思っていたので、そういうところで成功されているってすごく頼もしいなと思いますね。
あと、最初の話の中で、為替レートで輸出がきついという話、幾らぐらいまでなら輸出オーケーなのです、九十何円とか、百何円とか。
 

及川廣●
:それは、例えば商社を介して大体物は売るのですけれども、彼らに言わせると高くても安くても安定していればいい。それが契約してから納める段階に高くなったり安くなったり、それが非常に困ると。だれが責任をとるのだという話が、例えば外国ですと出てきてそれが困る。だから、安定するまでなかなか商売ができないというふうにおっしゃる方が多いですね。ですから、高くても安くてもある程度数カ月間安定するような見込みが立たないとするとなかなか物は売れないです。

達増知事
中国はちょっとまた、政府が決めて上げ下げするみたいだから、中国はちょっとあれかもしれない。
 

及川廣●
:でも、僕も昔のようにどんどん輸出で物が動くということは、多分これからはそんなに期待できないのでないかなとは思っていますね。

高橋局長
それでは、伊藤商店の伊藤さん、いかがでしょうか、岩手のものをどうやってPRしていったらいいかという提案とか、あるいは自分はこういうふうな工夫をしているとかというお話がありましたらお聞かせ願いたいのですけれども。

伊藤徳蔵
わかりました。まだまだ販売先の面では不足であります。売り方は、原料売りと製品売りとなっていると思います。原料売りは、コスト、歩留まり、鮮度、あとロットもありますけれども、産地という面において、岩手はイニシアティブを握りやすいということですね。あとは漁場での競争も、大船渡地区、釜石地区、宮古地区、そこの中でどこと組んで、メーカーさんときっちり手を組み合っていって、確実な商売に結び付けていけると思います。
製品について話しますと、加工には付加価値とよく言いますけれども、付加価値をつければつけるほどどうなのかなという疑問を持っています。というのは、例えば味覚、非常にこれは地域差があります。パッケージもあります。末端の売価、もうあと100円下がれば売れるのだとか、あと200円上げれば売れるとか、様々な要因があります。あと値入れの問題もあります。やはり末端に近ければ近い商品をつくるとロスが発生します。これは売れて勢いよく売れているときはいいのですけれども、包材等資材を発注してデザインをしたのはいいですけれども、突然売れなくなりますから、どこかでロスがばたっと発生します。 要はメニュー化となっています。そのころにはもう、生産地にはもっと前生産でいきますので、容器がないというか、ラベルがないというか、箱がないとか、結局全部のリスクをこちらが背負うという形となります。あとお客さんが商品に飽きてくる。私もそうですし、皆様方もそうだと思うのですけれども、やっぱりだんだん飽きるのです。そうするとリニューアル、容器を変えたり、味を夏場向けにちょっとさっぱり目にするとか、そういったことをいろいろ工夫するのですけれども、そこまで弊社ができるかというと、そこまでの感じではなかったのです。ボリュームアップの増量キャンペーンとか、各社大手メーカー、事業を特別にそういうことをやっているわけですけれども、そこまで中小企業では対応できないと。それは、営業面では難しい。1人でやるような形になってしまって、そこまではちょっと対応できません。最近ではそういう大手量販店というよりはちょっと小規模な店舗とか、首都圏でもありますけれども、バイヤーさんの顔の見えるところとの取引の部分に力を入れています。これは10店舗、20店舗でも10件あれば200店舗です。今まで買うと言って約束して買わなかったと、よく皆さんのところでもあると思うのですけれども、バイヤーさんでも引き継ぎなかったとか、聞いていないとか、そういうこともあり、そうすると資材が残るからそのリスクを負うというのを照らし合いながら、小店舗のその直にこだわった、今、川喜さんがお話ししました紀伊国屋さんもそうだと思うのですけれども、弊社も紀伊国屋さんではありませんけれども、そういう顔の見えるお客様で、例えばちょっとつくり過ぎたとか、ちょっと物がいっぱい入り過ぎたとか、たやすく頼めるという部分が非常にやりやすい、その他値段のこともいろいろ親身になってやっていただけるので、そういうお客様との強化の連携ということを今進めています。あと、原料部分は先ほど言ったように、ある程度イニシアティブは握りやすい部分もありますので、あとは相場と照らし合いながら判断していくということを工夫しております。

達増知事
取れ高が変わるという、そういう水産業ならではのそういうのが、そこをどうマネジメントするかなのですね。

高橋局長
ありがとうございました。
それでは、酔仙の村上さん、いかがでしょうか、この地域のものを何かPRしていくその魅力のポイントというのをどういうふうに売っていったらいいのかというようなお話がもしあればお聞かせ願いたいですけれども。

村上芳郎
まず、私たちが今取り組んでいる仕事の仕方というか、そういったことからお話しさせていただきたいと思うのですが、やっぱり日本酒というものが今少し元気がないのですね。やはりお酒を飲む方が少しずつ少なくなってきているという現状がございます。そういう中で、どうしてだろうと、どうしてこんなにおいしいお酒なのに飲んでくれないのだろうと、いろいろ自問自答しながら考えてきたわけですが、ふと思ったのは、例えば私が子供のころの食生活と今で随分違いますよね。子供のころこんなに脂っこい料理食べただろうか、子供のころ乳製品ってあっただろうかとか、そうするとそれが今の食卓にはふんだんに並ぶわけですけれども、そういう中で伝統的な日本酒というのは基本的にはあまり変わらないので、もしかしたら現在の食生活に合わなくなってきているのではないかとか、もしかしたらお客さんのニーズに合わなくなってきているかもしれないということで、いろいろ市場調査をしながら、お客様の気づいていないニーズを見つけようということでいろいろ市場調査をかけながら取り組んでいるところです。そうした中ででき上がったコンセプト、それをもとにつくったお酒、そういったものが出てきたときにお客さん自身が、ああ、待っていたのはこれだよと言っていただけるような商品をつくりたいというふうに考えております。なかなか難しいことではあると思うのですが、そういったものをぜひ実現していくことによって需要というか、そういうのを喚起していければなというふうに考えております。
1次産品というか、そういったもののちょっと、そういう意味では私素人なのですが、ちょっと考えていることあるのですが、例えば岩手県という県の特徴を考えると、1つは非常に南北に長い、県土が広いという特徴があると思うのですね。考えてみると、春は南のほうからやってくるわけですが、そうした中で一つの農産物を売る際に、全国展開しているような大きなレストランとか市場があるわけですね。そういったところへ地域間でおのおの競争していくということではなくて、売り先さえも共有して南から順繰りに旬に合ったその農産物を例えば販売していく、連携してつくっていく、連携して販売していくということがこれからできないだろうか。そうすると、岩手県の県土が広いという特徴、多様性を生かした生産、販売というのがもしかしたらできるようにならないかなと、それこそその食料供給という部分で岩手県をもっともっと全国にPRしていける、やっぱりある程度の量というのが必要になると思うので、そういったものを実現していければいいなと、ちょっと素人ながらに最近感じているところでございます。

達増知事
この間、北海道・東北知事サミットというのがあって、毎年1回ずつやっているのですけれども、そういうところでももう県を越えてそういう食の、北海道・北東北ということで、共同で売り込もうなどという話が出ていますよね。11月には、これも毎年やっているのですけれども、北海道・東北知事会議、今度はオール東北と北海道の知事会議、これは新潟県まで入っているのですけれども、そこがやっぱり毎年食に関してやっぱり連携を工夫していかなければならないという話が出ているのですね。そういう全国に売り込んだり、あるいは外国にまで見えるようにというときにはそのくらいの会議でなければ、そのくらいの単位が有効なのではないかとかいう話も出ていますので、そういう意味ではまさに岩手という単位と、これはやっぱり有効なのだと思うので、いろいろ工夫していかなければならないと思います。

高橋局長
それでは次に、下窪さんも産直のほうで全国から注文が来るようになったというお話先ほどされていましたけれども、そういうところで岩手の産物を外に売っていくときに、自分のそういう体験を踏まえて何か提言といいますか、提案といいますか、そういうのがもしあればお願いしたいですけれども。

下窪廣輝
産直の場合はコマーシャルしたわけでもないし、買っていったお客さんが口コミで教えたり、お土産に持っていったやつがうまかったというふうにしてきたり、そしてあとは安かろう、悪かろうではなくて、いい品物をちょうどよい値段で提供するように。普通産直だと引かれるパーセントを上乗せして出すのだよね。お客さんのほうもそれをわかっているわけだ。そうすると、では高いから買わないと。そうすると、お客さんは離れていってしまうのですよ。それを道の駅のときは相当言いました。ただ、今度のミニ産直、まちの中で出したときは安心、安全、これ宮古でも一番最初に看板に入れました。それで、今年の春から低肥料、そして何もかけない、このごろやっと継続してやって虫食いの葉物が、キャベツが売れるようになりました。やっぱり継続して出したおかげで、途中で売れないからとぶん投げなかったのが良かったと思います。

達増知事
まだまだ年配の人だと、キャベツ切ってミミズが飛び出したりしても平気なのでしょうからね。

下窪廣輝
いやいや、若い人たちもそういうふうに変わってきています。だから、ポップに自分の名前書いて、下窪廣輝の大根は堆肥だけでつくりました、あと何もかけていませんとか。結局口で組合員に言ってもわからないために、自分でやってみせておかないとついてこないのです。だから、結構いろいろと大変ですね。でも、お客様の健康を考えればやっぱりそういう方向、昔の野菜に戻っていったほうがいいですよね。今の野菜、ホウレンソウなんかでも昔の3分の1の栄養価しかないという、除草剤、農薬、高濃度の肥料、逆に体を悪くする物質が野菜の中にできるのです。それを産直に来るお客さんたちがわかりやすい表に、商品分析表とか何かも張り出しているのです。そんなことをやって、産直みんなして盛り上げていくようにしたいと頑張っています。

達増知事
やっぱり安全、安心というのは、そういうやっぱりいいのですね。

下窪廣輝
そうですね。やっぱり野菜の味がいいです。ホウレンソウなんかも高濃度の肥料というより、窒素分を多くすると苦くなってしまうのです。高濃度の肥料を使うと葉の色がものすごいグリーンになってしまう。黒っぽいグリーンに。お客さん、それ買っていって色がいいからいい野菜だろうというので、苦かったと文句言ってくるのです。だから、見栄えのいい野菜をつくるのだったらば高濃度の肥料使えばいい。見栄えで買うお客さんはそれで体を悪くしてしまうのです。

達増知事
ええ、ええ、そうなのですね。わかりました。

下窪廣輝
これも普及センターと一緒に勉強しているおかげです。

高橋局長
ありがとうございました。
それでは、梅木さん、どうでしょうか、今までの販路を拡大してきた経験踏まえて、これからどういうふうな提案といいますか、シイタケに限らずこういうふうにしたらもっといいのではないかというようなお話がもし、PRできるのではないかというようなお話がもしありましたらお願いしたいのですけれども。

梅木達也
本当下窪さんみたいに野菜一般すべてご存じであればいろんな提案できると思うのですけれども、私最初にお話ししたとおりシイタケしか知りませんので、本当、事シイタケに限らせて話題に乏しいところあると思うのですけれども、私いつも思うのですけれども、本当に安心、安全って何だろうと思うのですよ。これは本当に安心なのは、やっぱり自給自足なのですよね。自分でつくったものを自分が食べる、これが最大の安心、安全だと思うのです。その次の安心、安全何かなと考えると、やはりつくった人が直接消費者に売るという、これはもう本当ある意味で遠大の究極的なトレーサビリティーかなと思うのですね。そういう観点から私本当に思うのですけれども、この直売りしているやり方というのは非常に引き合いが強いです。いろんな意味で業者であれ、消費者であれ何であれ。これはやはり自給自足を除いた一番の安心な点がそこにあるのだろうと思うのですけれども、かといって先ほども下窪さんから話ありましたけれども、悪かろうというものを提供していたのではだめだということで、私らがいろんな販路拡大をいろいろ企画する中で一番注意し、また敏感に感じているのが、不特定多数のところに流れるであろうという、そういう業者には一切出しません。これは自分の商品が、あるいは自分たちの商品がどこをどう流れて、どう行っているかということが全然つかめなくなるし、それから生産、その品物を安心してお届けできる生産の量の確保の意味からも、どこにどう行っているかわからぬというと需要量をつかめないというところあるものですから、僕は安心なものを責任持ってお届けするということから、本当に顔の見える、そういう売り方にこだわっています。ご承知のように、我々のやっている原木シイタケというものは全く本当の自然食品なものですから、何でも栄養素は水だけ、天然の水だけということで、ですから安心とか、安全とか、それ以前の問題なものですから、私ら言っているのは。ですから、より消費者の方に安心していただけるのは何かというところについつい考えがいって、そこでの販売戦略になっているのです。ですから、そういう意味で本当に顔の見える、そして間違いないものをお届けする、そこにこだわった中でその販売先を選別というとおかしいですけれども、目が見える範囲内で何とか我々は元気でやっていけるように、そういう考え方、立場で今後も進めていきたいなと。
ただ、この進めるについても一百姓がこうやれ、ああやれったって実際は無理なのですよね。皆さんある程度会社を経営されていますと、そういう資金力なりあるいは費用効果、いろいろ考えて商売なされていると思うのですけれども、私らが本当にもう日々生産にいそしむ、そういう人間なものですから、やっぱりある程度行政のいろんなバックアップというものはどうしても必要です。ですから、そういう意味で今後の販売拡大、販路拡大、少なくとも今の倍以上、3倍ぐらいないととても継続性に疑問が正直あります。ですから、毎年毎年1件でも2件でも増えている状況なものですから、その点では希望は捨てていませんけれども、なお一層その行政上からの産官といいますかね、そういう連携というものがまだまだ必要だと、そういうふうに認識しております。我々がいろいろ取り組んできた中で、やはり県のほうのあれは何と言うのですか、コーディネーターという、東京のほうの何かそういうファンドに関してのいろんなアドバイスをなさる方がいらっしゃいまして、そこにもご協力、県のほうの紹介なんかでいただいていて、そこでの販路拡大が主な今までの流れになってきていますので、今後もそういう意味でもいろいろそういうご協力もお願いしたいし、いろいろご指導をお願いしたいというところでございます。

達増知事
やっぱりあれは役に立っていますね。

梅木達也
ええ、私らにしても、まず取っかかりが何もないものですから、ですからやっぱりそこからの、確かに銀河プラザに関しましては行政のほうからもということで、コーディネーターは介在しなくてもできたのですけれども、やっぱりそれ以外にワンステップ踏み出そうとなると、やはりそういう調整役が必要といいますかね、大変それで助かりましたけれども、今後ともそういうことに関してはお力をぜひお願いしたいと、そう思っているところです。

達増知事
その袋ちょっと見せていただいてよろしいですか。これつくるときどういうところを工夫されたのですか。

梅木達也
以前はこういうシールで最初は対応していたのです。それで、なかなかこのシールだけでは産地ブランド化ということが弱いものですから、いろいろ成分表も記載し、それからとにかく宮古地方、そういう16年も大臣賞をもらっている、そういう地域の名産ということを、この根底にはずっと昔、平成8年、9年あたりにこの事業が始まった当初アメ横に行ったのです。アメ横でいろいろ聞きましたら、「岩手でシイタケつくってんの、大分のシイタケしか売れねえよ」と、そういうのがガーンと来たのです。何とかこれ売り込まなければ、もう大分なんかに負けていられないということがそもそもの始まりでして、それで岩手で取り組むとやっぱり地域の力というのはそぐわれるのです、ある程度。少し狭いほうがやりがいがある、正直、私ら百姓も考えでしょうけれども。そういうことでこの宮古、下閉伊というエリアで取り組まさしていただいて、行政のほうでも一生懸命やってくれていたというところで結実した袋なのですけれども、この前にあった袋に関しましては成分表も載っていませんでしたし、いろんな意味でそういう買い手さんのほうからの要望を取り入れて、リニューアルしてこれでもって一応このサンプルをお届けすると、皆さんノーとは言わない、積極的にお扱いいただけるという、そこで自分らのその言っている、むやみに広げないで本当にここは大丈夫だという、大丈夫というかね、そういう形で進めていくことにしています。

達増知事
こういう肉が厚い、歯ごたえ抜群とか、うま味成分、グアニル酸が豊富だとか、こういうのはいいですよね。こういうのを見ながら食べるとまたよりおいしかったりして。

梅木達也
ですから、これは全く別な観点ですけれども、知事もあるいはご承知かもしれませんけれども、シイタケというのは30分でも15分でもいいから水に戻す前に天日に当てると非常にグアニル酸とか、ビタミンDとか、すぐ何十倍もわっと増えるのです。ですから、それを道の駅や何かでお客さんに聞かれたときにはいつも宣伝しているのですけれども、そういうことを知らないお客さん方は、天日干しというものが最初から最後までずっと天日で製品化しているというふうに考えるのですね。よくアメ横へ行ってもどこでもそうですけれども、天日干しって堂々と売っているのですよ。ところが、そういうのはあり得ないです。本当に最初から最後まで天日干しでつくったら、もうすぐ虫がわいてしまって。ですから、ああいう表示というのもどうかなと思うのですけれども、むしろやっぱり戻す前にそういう使い方してやってくださいというのが正直なところで、私今それに徹しているのですけれども、いろんな意味でとにかくこの袋をさらに活用して、だんだんにこの袋もなくなってきまして、恐らく来年春か夏前には私どもの道の駅のほうで、これ川井というのが入っていますけれども、川井は今度合併でなくなるものですから、そこらを多少変更して独自にというか、同じスタイルでつくって今後も続けてこういう形でブランド化を進めていきたいなと思っています。

知事所感

高橋局長
皆様、ありがとうございました。それでは、最後に知事から一言お願いしたいと思います。

達増知事
短い時間でしたけれども、それぞれの活躍、エッセンスがよくわかって大変参考になりました。また、皆さん方もそれぞれ、ああ、なるほどあっちはああやっているのかみたいな、参考になったのではないかなと思います。このメンバーでこういう形で第2回、第3回という予定はないのですけれども、でも、今日のこれはこれで終わりではありませんので、また引き続きそれぞれ個別に県の振興局あるいは県庁でもいいのですけれども、同じ方向に向かう同士でありますから、ぜひぜひさらなる発展、充実目指して頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。今日はありがとうございました。

閉会

高橋局長
皆様、本日は貴重なご意見をいただきまして本当にありがとうございました。
これをもちまして、県政懇談会「岩手フロンティア懇談会」を終了いたします。どうもありがとうございました。

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