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希望郷いわてキャンパストーク(平成25年5月18日)

ID番号 N16697 更新日 平成26年1月17日

訪問校:岩手大学・岩手県立大学
場所:岩手大学教育学部北桐ホール

希望郷いわてキャンパストーク「いわての現状と未来・若者への期待」

キャンパストークの様子1

司会
おはようございます。本日は休みであるにも関わらず、これだけたくさんの皆様にお集まりいただきまして、両大学を代表させていただきまして、厚く御礼を申し上げます。
今年で6年目を迎えます岩手大学並びに岩手県立大学が共催で行います2013年度産学官キャリア講座「地場産業・企業論、地場産業・企業研究」の第1回講義を達増拓也岩手県知事を講師としてお迎えいたしまして、「いわての現状と未来・若者への期待」をテーマにこれよりとり行わせていただきます。
本日の司会進行を務めさせていただきます岩手県立大学の山本と申します。よろしくお願い申し上げます。
まず、岩手大学学長藤井先生から開会の御挨拶をいただきます。よろしくお願いします。

キャンパストークの様子2

藤井岩手大学学長
皆さん、おはようございます。本日は地場産業・企業論に多数、御参加いただきましてどうもありがとうございます。主催しております岩手大学、岩手県立大学を代表いたしまして、開会に当たりまして一言御挨拶申し上げます。
今、御紹介ありましたようにこの「地場産業・企業論」、開講して6年目を迎えるものでございます。授業の狙いといたしましては、関係団体、特に岩手県庁、それから岩手県内の企業の代表団体である岩手の経済同友会様の御協力を得て、岩手大学、岩手県立大学と連携しながら県内企業、地方自治体の現状と可能性、課題を探ろうとするかなり実証的な授業、研究でございます。震災もございましたが、欠かすことなく6年目を迎えているものでございまして、非常にユニークな授業科目として実績を上げてきたのではないかと思います。
今、申し上げました授業の狙いというのは、今、日本に課せられている課題で、グローバル化に対応する人材育成、地域のみならず全体のイノベーションを図るということから考えるとグローバル化に対して地域にかなりローカライズしたものというものは一体どうなのかという疑問をお持ちの方もおられるかもしれません。しかしながら、地域の実情を正しく認識して、強みとか特徴、これまでの経緯を探っていくということは、やはり今の世界の中での日本の、また岩手のこの実情を知る上で非常に大きなテーマになるのではないかと思います。加えて、特に学生の皆さんにとってはなじみのない職業ということで、なりわいということも含めてどういった産業というのが岩手の中にあるのか、第1次から第2次、第3次とあって、その第3次産業の中でも公務員のようなものもあれば情報産業もあるし、マスコミ産業といろいろあるわけですが、その実情に触れるということも大学の中での正規授業科目では得ることのできない大きなものになるのではないかと思います。
専ら皆さん1年生から4年生まで両大学いろんな学部の方が今日お越しいただいており、自由聴講の方もおられますけれども、授業の中で触れる知識を得るような、そういう学習にとどまらず、企業、自治体の方の生の声を聞き、また実際にそこに赴いて実証研究するというような、みずから課題を設定してきっかけをつくり、答えを見出していく、課題解決型のアクティブラーニングというものの一つの先駆けになっているものではないかと思います。
現在の大学の就職率もこの2年間改善の兆しがあると言われていますが、就職に関して言えば、日本で言うとこれまでの終身雇用であるとか年功序列、それから一括採用、こういった状況がやや崩れつつあるということが言われているわけです。学生諸君の就職というのを見ましても、就職というよりも職に就くというか、企業、団体に職を求めるということで、何か自分のキャリアアップということではなくて、そこに安住すればいいと、ポスト、椅子取りゲームのような様相を呈しているところも見受けられるのではないかと思いますが、そうなると椅子が幾つあるかということが気になる。どういう産業にどういう椅子があるのかという情報を得ようとすることだけでは、この授業の成果というのは達成できないのではないかと考えております。椅子がなければ、自分で椅子を作ろう、産業を立ち上げていこう、「地場産業・企業論」とありますが、「起業」でもう一つ立ち上げる、起こす業というのがあります。あるいは産業でなくてもNPOでもいいと思います。いろいろな取り組みを今回の集中講義の中で考えたことをまた自分の将来に向けて実践できるような、そういうきっかけになればありがたいと思っております。<
主催団体を代表いたしまして、開講に当たっての御挨拶といたします。本日は何とぞよろしくお願いいたします。

司会
藤井先生ありがとうございます。
それでは、早速ですが、達増拓也岩手県知事より「いわての現状と未来・若者への期待」というテーマで御講演をいただきたいと思います。

達増知事
御紹介をいただきました岩手県知事の達増拓也です。岩手大学の教育学部は、私は教育学部の附属の幼稚園、小学校、中学校に通っておりましたので、ふるさとに帰ってきたような気持ちがしております。教育実習に来ていた学生さんに誘われて学園祭に、中学生のころに来たことを思い出しますし、最近もたまに来たりとかもしております。
さて、今日は「いわての現状と未来・若者への期待」というテーマで、1つは「復興に向けた岩手県の取組」について、もう一つは「若者への期待」というこの2つのことについて話をします。
まず、東日本大震災津波からの「復興に向けた岩手県の取組」であります。4つの構成で話をします。
1、東日本大震災津波の被害概要でありますが、平成23年の3月11日にマグニチュード9.0という大きな地震、巨大地震が発生をしました。岩手県の最大震度は6弱でありまして、地震も大きかったわけでありますが、それに伴う巨大な津波がありまして、極めて甚大な被害が生じたわけであります。
岩手県は過去何度も津波の被害を受けています。明治、昭和の三陸大津波や昭和35年のチリ地震津波など、そうした経験に基づいて、岩手県においては津波対策として防潮堤の整備、地域防災の取り組みなど進められてきたわけでありますが、今回の大震災は過去の津波をしのぐ大規模なもので、多くの尊い命と財産が奪われたわけであります。
東日本大震災津波による被害、今年の4月30日現在4,672人の方が亡くなり、そしていまだ1,150人が行方不明となっています。今年4月30日現在ということで、この人数がいまだ流動的であるということが今回の災害の深刻さ、また異常性を示しています。家屋の倒壊は全半壊合わせて2万4,000を超えています。このほとんどが津波による被害です。浸水地域の人口は約8万8,000人、被災市町村の全人口の約3割を占め、避難者数は一時5万人を超えました。
これは、私が釜石市内の避難所を訪問した際の写真です。
一方、震災の発災直後から国内外の様々な機関、団体、個人からいろいろな形でのご支援をいただいています。左の写真は、ジョン・ルース駐日米国大使と一緒に撮った写真で、アメリカ政府に対して御礼の表敬訪問した際の写真です。アメリカからは、発災直後、トモダチ作戦というアメリカ軍が大々的に参加しての救援活動がありました。また、その後トモダチ構想という名前で被災地の子供たちをアメリカで学ぶ機会をつくってもらうプロジェクトが進んでいます。今も県内被災地の生徒がトモダチ構想のプログラムでアメリカに留学しています。子供たちにとっても大きな希望につながりますが、その地域にとっても大きな希望につながると思います。ルース大使には、岩手県が企画したポスターにも登場していただいて、この右側の写真ですけれども、引き続いてのアメリカ政府による支援をお願いしています。
2番目、復興の目指すべき方向でありますけれども、(1)人間本位の復興、(2)開かれた復興という、2つの目指すべき方向を掲げています。岩手県の復興というのは、津波によって再び人命が失われることがないようにする、また雇用と医療、福祉が充実して、産業が元気な社会の実現を目指すということであります。今、生活保障という言葉で福祉政策と産業雇用政策を組み合わせた政策を提唱する考え方が様々なところで議論されていますが、この生活保障の考え方を取り入れています。
そして、「開かれた復興」でありますが、政府や自治体だけではなく、企業、研究機関、NPO、ボランティアなど様々な主体が支援活動を展開しています。「開かれた復興」という考え方に基づいてこうした連携の輪をさらに広げていくことが重要であります。ちなみに、岩手県には「いわて県民計画」という10年の長期計画があるのですが、この岩手の長期計画、「いわて県民計画」で「ゆたかさ・つながり・ひと」という3つの視点を掲げています。これは、今回の復興にも当てはまる視点でありまして、県民という人の底力を引き出し、全国や世界とのつながりをつくり、岩手らしい豊かな復興を実現していきたいと思います。
この「開かれた復興」による岩手の復興の推進のイメージを図にしてみました。様々なつながりを大切にしながら、復興に向けた連携の輪をさらに広げていくということであります。また、被災地における様々な創造的な営みが行われているのですけれども、これを全国、また世界に広げていくということも重要です。そこで、いわて復興フォーラムというイベントを開催したり、また様々な情報媒体を通じて被災地の状況と復興の取り組みについて広く情報発信を行っています。また、企業、団体あるいは個人からの支援と被災市町村のニーズとのマッチングや事業の具体化を進めるということもしています。NPOや企業、団体など新しい公共の多様な担い手が主体となって取り組む復興活動の支援や連携も進めています。様々な主体による多様なつながりの芽を大切に育みながら被災者に寄り添い、手を携えた取り組みを進めていきます。
次に、3番目、岩手県の復興計画の概要と取り組み状況です。大震災が発生した3月11日の5カ月後になりますが、8月11日に岩手県東日本大震災津波復興委員会は専門的な審議やパブリックコメント、地域説明会等での意見を踏まえて、「岩手県東日本大震災津波復興計画」を策定しました。県議会での承認を経て、県としての正式な計画になりました。この計画は、被災地域が岩手の未来を担う力となるように地域社会のあらゆる主体が連携をして復興の主体となり、その総力を結集して地域社会に根差した復興を成し遂げるということを目指すものです。同時に、国内、世界各国から寄せられている様々な支援や参画の広がりを契機として、これらつながりの力を「開かれた復興」の実現につなげていくというものであります。
復興計画の前提として、この基本方針というものを平成23年4月11日、発災1カ月後に明らかにしています。この復興の基本方針では、(1)被災者の人間らしい「暮らし」、「学び」、「仕事」を確保し、一人ひとりの幸福追求権を保障する。(2)犠牲者の故郷への思いを継承するという2つの原則を掲げました。復興計画の策定に当たっては、未曾有の被害を乗り越えて岩手県沿岸のポテンシャルを生かした復興を目指し、科学的・技術的な分析によって導かれる必然性と社会・経済上の要請に基づく必要性を重視しました。ちなみに、科学的・技術的な必然性と社会・経済的な必要性を重視というのは、岩手の先人、後藤新平さんが関東大震災のときに帝都復興院の総裁になって、関東大震災からの復興をリードしたのですが、その後藤新平さんのやり方に倣ったものであります。後藤新平さんは大風呂敷と呼ばれて、巨大な道路を東京に新しく造るとか、大きい橋を隅田川に架けるとかという復興計画を出して、当時の人たちを驚かせたのですが、ただそれはむやみに大きいことを考えたわけではなく、あくまで科学的・技術的な必然性と社会・経済的な必要性に基づいてそういう計画を立てていたのです。後藤新平という人は、満州鉄道総裁をやったことがあって、そのときに満州鉄道調査部という戦前の日本最大、最強のシンクタンクを作った人でもあります。
もう一つは、戦前、東京市長をやっていたときに東京市政調査会という、やはりこれも地方自治関係のシンクタンクを作っていて、科学的・技術的な必然性と社会・経済的な必要性に基づく計画の策定、この計画に基づいた経営とか、行政とかを戦前やっていた人でありまして、いろんな分野でそれは役に立つ考え方なのですが、今回の大震災からの復興のように、もう失敗が許されない、絶対成功させなければならない、かつ大規模な事業を進めて行くに当たっては、非常に本質的に大事な考え方だと思っております。
復興計画の構成と期間なのですけれども、全体で8年間、そしてこの8年間を第1期「基盤復興期間」3年、第2期「本格復興期間」3年、第3期「更なる転換への連結期間」2年の3つに区分しています。できるだけ最初の6年間でやりたいという思いで作られておりまして、10年あるいはそれ以上かかるということになってきますと子供たちはもう大人になってしまうし、またお年寄りの皆さんについては将来10年以上先どうなっているかということになりますので、自分たちが見通しを持って参画できる年として6年というのを目安にして、まず必要なことは6年以内にという、そういう趣旨でこのような構成、そして期間にしてあります。
復興の目指す姿、「いのちを守り 海と大地と共に生きる ふるさと岩手・三陸の創造」、これが復興の目標であり、スローガンであります。いのちを守る、まず安全第一。そして、同時に海にせよ、大地にせよ、豊かな地域資源に恵まれた三陸であり、岩手であります。それを活用しながら、そこで働いて暮らすことができる。共生する、共に生きる。そういう岩手・三陸の創造、それはふるさとの創造であるということであります。
復興に向けた3つの原則というのがありまして、「安全」の確保、「暮らし」の再建、「なりわい」の再生。「安全」の確保はそのとおり、防潮堤の整備でありますとか、そういった防災施設を中心とした「安全」の確保、「暮らし」の再建というのは生活面の再建であり、「なりわい」の再生というのは経済、産業面の再生になります。
それぞれの内容について説明をします。まず、「安全」の確保、これは大きく(1)防災のまちづくり、(2)交通ネットワークの2つに分かれます。重要な要素として、災害廃棄物、瓦礫の処理という取り組みがこの「安全」の確保の中に分類されます。災害廃棄物、岩手県で525万トンと推計されています。これは、岩手県が年間に出す一般廃棄物量の約12年分という膨大な量です。これを内陸市町村も協力して、まず県内で処理しようということなのですが、しかし量が多いということ、また一日でも早く処理を進めたいということで、全国各地の多くの自治体にも協力をいただき、広域処理という形でやっています。約4割まで処理が進んでいます。来年3月、今年度末までに瓦礫の処理を完了させるという目標です。
「安全」の確保の中にある大事な取り組みとして、災害に強い交通ネットワークの構築というのがあります。三陸沿岸を縦に貫く高速道路、また高規格道路、そして内陸と三陸沿岸を結ぶ高規格道路あるいは高速道路、これを復興道路と名づけ、それを補完する復興支援道路や復興関連道路とともに災害に強い道路ネットワークを構築するというものです。これは、かなり岩手県の地理的条件を大きく変える事業になります。沿岸地方の縦の移動というのが今まで非常に困難でしたし、また沿岸と内陸の移動というのにも時間がかかり、また危険な峠道などを通らなければならないということで大変だったわけでありますが、いざというときの避難、また逆に人や物の支援が入っていく、そのために必要な道路ということで、これが出来ますと北上山地を越えて岩手の中を自由自在に移動可能になり、産業の振興や、また生活、ちょっと離れた病院に行くとか、そういう生活関係にも非常に大きく役立つ、そういう道路ネットワークです。
2つ目は、「暮らし」の再建で、(1)から(2)までにさらに分かれます。住環境の整備というのがこの中に入っている取り組みなのですが、今、応急仮設住宅に入居されている方々はおよそ3万8,000人、応急仮設住宅等は一時的な住まいという位置づけでありますので、できるだけ早くその次のきちんとした住宅に移っていただかなければなりません。県と市町村は、災害公営住宅というものを合わせて5,600戸建設する予定にしています。これは県営アパートとか市営アパートでありまして、自分で新しい家を建てる余力がない、あるいは生活設計上、そういう県営アパート、市営アパート等に入りたいという人たち向けの住宅です。このほかに高台移転とか、あとは浸水地域のかさ上げ等により、そこに新しい持ち家を建てる場所を造っていくということがあります。
3つ目は、「なりわい」の再生で、岩手沿岸で重要なのは水産業であります。漁協による漁船の一括購入、共同利用施設の整備などによって、漁船、養殖施設の達成率は第1期実施計画の整備目標に対し8割強進んでいます。県内に13ある産地魚市場は全て再開し、水揚げ量は平年の約6割まで回復、冷蔵能力も被災前の約7割まで回復しています。
次に、復興計画の進行管理ですけれども、計画のマネジメントサイクルに基づきながら、計画の進捗状況、実施状況をきちんとチェックし、必要に応じて計画を修正し、本当に必要な復興がきちんと進んでいくように進めています。
さて、復興に向けた課題、(1)復興まちづくり事業を担う技術者等の人材不足、(2)復興財源の確保、自由度の高い財源措置、(3)事業用地の円滑かつ迅速な確保、これは新聞、テレビ等でも最近盛んに報道されているので、目にしている人たちもいるかと思いますが、どうも復興が遅れている、なかなか進んでいないのではないかという指摘があるのですが、大きくこの3つが復興の加速を妨げている要因であります。この3つの課題について、(1)人材不足を補う、(2)財源の確保の仕方をさらに工夫する、(3)用地の取引の手続についてもっとスムーズに早くできるような、これは現場の工夫もいろいろあるのですが、制度を変える、必要であれば法律を変えるくらいの制度改正というのを、これはある部分は県の自助努力で対応すべきところですし、またある部分は国の政策の実行を求めていかなければならないところですので、ある面は県が努力と工夫を重ね、ある面については国に対して強く要望、提案をしているというところです。
次に、未来を掴んで引き寄せる復興の加速。今年、岩手県は復興加速年と位置づけて、まず壊れたものを直すとか、早く造らなければならないものを造るといったような、そういう加速があるわけですが、それに加えて未来を掴んで引っ張り寄せるような形で復興全体を加速していくことも必要と考えて、この国際リニアコライダーILCの誘致、再生可能エネルギーの推進、三陸ジオパークの認定といったような、この大震災前の岩手に無かったような、元に戻すという復興ではなく、未来に追いついていくような復興をしようということです。そもそも復興というのは8年計画、これは8年かけて2011年3月11日の時点に戻すという、8年かけて過去に戻るような復興ではだめでありまして、8年後にはその2019年3月11日、2019年という未来にきちんと追いついていなければならない。2019年の岩手のあるべき姿というのをきちんとビジョンを持ってそこに復興を向けていくというやり方を私たちはしているところであります。
国際リニアコライダーなのですが、電子と陽電子を加速衝突させてヒッグス粒子、質量の起源、それから宇宙誕生の謎、余剰次元とか、そういう時空構造の解明など、そうしたことをするための大規模研究施設です。全長30キロから50キロの長い直線のトンネルを掘って、そこに据え付ける必要があるのですが、岩手の北上山地の強固な花崗岩盤が世界的に見ても非常に向いているということで、日本ではあと九州にも向いていると言われている土地があり、この夏7月末までに日本の中での建設候補地を一本化しようという作業を専門家、研究者の皆さんがしているところでありまして、そういう意味では、そういう段取りからしますとこの夏にも岩手にこれを造るということが決まるかもしれません。
2つ目、再生可能エネルギーの推進。太陽光でありますとか、風力でありますとか、風力については洋上、海の風を生かした風力発電ということがあり、まさに被災地の復興の取り組みの中でこういう新しい再生可能エネルギーの導入を図っていくという試みであります。
3つ目、三陸ジオパークの認定。ジオパークというのがありまして、地理的・地学的に非常に特徴があり、さまざま観光や地域振興にも役立つようなところをジオパークと認定し、文化、自然で世界遺産というのがありますが、これは地理、地学版の世界遺産といいますか、そういう同じような試み、ジオパークというものにこの三陸の海、それからその背後にある山も含めて認定してもらおうということで、今年の秋、日本ジオパークで認定の作業があり、順調にいけばそこで認定が得られるかもしれないということでやっています。
海女の写真が出ていますが、今、NHKで「あまちゃん」というドラマをやっています。「あまちゃん」、さすがに皆さん、忙しいでしょうから毎回見ているという人は少ないかもしれませんが、「あまちゃん」を一回でも見たことある人はいますか。一回でも見たことある人は、手を挙げてください。一回でもということになるとかなり多いですね。この「あまちゃん」は、岩手を舞台にしたドラマ、ご当地ドラマということで大変ありがたいのですが、普通のご当地ドラマ以上に深いテーマを扱っているなと思っております。地域振興ということがテーマになっていて、中央と地方の関係とか、そういったことをシリアスに描いているところもありますし、またこの地域振興の中で、今、6次産業化というような議論が現実の政策の場で真剣に議論されているのですが、農林水産業として、採ったものをそのまま売るのではなくて、加工して、また流通の部分も地元でやって、関わる人たちが所得を確保できるようにする、付加価値を高めて所得を確保できるようにする。この「あまちゃん」でやっているウニを採って、それをウニ弁当に加工して三陸鉄道の中で売るというようなことがまさにそういう1次産業、2次産業、3次産業まで包括する、それを全部地元でやっていく6次産業化という方向性であり、あるべき地域振興の方向性、ひいては日本の地方がそういう取り組みを行って、それで日本全体の経済、社会の力を強くしていこうという日本の真のあるべき構造改革のモデルを提示しているというようなところもあります。喜劇ではあるのですが、人の心に本当に届くようなおもしろい作品をつくろうとするとかなり本格的に人の世の真実に迫るような作品にしないと人を本当におもしろがらせたり、楽しませたりすることはできないということで、作っている皆さんはあくまで娯楽作品を作るということで作っているのかもしれないのですが、できた作品は結構、政策当事者あるいは地方自治のリーダーにとっても非常に参考になる、学ぶことができるものであります。アベノミクスという言葉がありますが、今、県庁の中ではむしろ「アマノミクス」だと、つまり「あまちゃん」経済学、「あまちゃん」的な経済、地域振興のやり方こそ岩手では進めていくべきだというようなことを議論して、また実行に移しています。
次に、大きな2つ目のテーマ、「若者への期待」であります。岩手県の推計人口、平成25年4月1日現在の推計人口なのですが、まず、現在の人口として130万人を割って129万6,085人になったということがトピックです。岩手県の人口は、昭和22年に126万2,000人だったのですが、昭和35年に144万8,000人、翌36年に144万9,000人という第1のピークを迎えました。その後、日本の高度経済成長期に重なり、年間2万人余りの人口流出が生じて、昭和45年には137万1,000人にまで減りました。昭和45年以降、人口流出が縮小して、昭和60年には143万3,000人と第2のピークを迎え、以降140万人台が維持されてきたのですが、平成16年4月、140万人を割りました。平成16年以降年間1万人以上のペースで人口減少が進んで、そして今年4月に130万人を割ったという経緯です。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2040年には岩手県の人口は93万8,104人と100万人を割るのではないかと推計されています。ということで、岩手県は全国平均を上回って人口減少や少子高齢化が進行すると予測されております。
次の表は総務省の住民基本台帳人口移動報告による岩手県の人口流出状況なのですが、昨年の岩手県からの人口流出は2,385人、これは平成23年の3,443人と比べると1,000人以上縮小しています。人口流出が3,000人を下回るのは、平成12年以来12年ぶりということで、近年の岩手県には人口流出の縮小傾向というのがあります。そもそも1990年代、平成5年から平成8年のころには、岩手県の人口流出は1,000人を切っていたことがあります。1990年代には人口流出が、数百人という程度だったことがあります。90年代から00年代になって数千人単位の人口流出になっていくのですが、背景には消費税率引き上げ、アジア金融危機など、また国の緊縮財政による様々な事業の縮小など、要は岩手の中の雇用がどんどん減ってしまったということがあります。つまり、岩手の中に雇用があれば人口流出はさほど起きないという統計的な事実があるわけで、それで私は知事就任以来、本当に県外に出てみたいとか、何か志すとか、個人的な事情とかあって出たいというのを無理に岩手に引き止めることはいかがなものかと思っているのですが、本当は岩手で働きたいのだけれども、岩手の中に仕事が無いから、仕方がなく県外に出ざるを得ないとか、あとは統計を見ますと20代の部分で人口流出が結構あるのですが、30代のところで戻ってきているというパターンが統計に見ることができたりしまして、ですから一度武者修行的に東京とかに進学あるいは就職してみる、でもある程度、力が付いてきたら岩手に戻ってくるという移動パターンというのが結構あるのです。でも、30代になっても岩手の中に仕事が無ければ戻りたくても戻れないということになるわけでありまして、そういう不本意な形で人口流出になってしまうことについては、これは止めていかなければならない。つまり、岩手の中に雇用の場を創っていかなければならないという政策を進めてきまして、それで人口流出に減少傾向が出てきているということがあります。
次に、学生を取り巻く雇用環境ということで、より身近な話に進んでいきますが、大学生の就職内定率、平成25年3月卒業生の3月末現在の数字で93.7%、前年同期を4.5ポイント上回っています。県内就職内定者数が724人で、これも前年同期を68人、10.4%上回るという数字です。そして、就職内定者全体に占める県内就職内定者の割合は42.4%で、前年同期37%を5.4ポイント上回っています。ということで、県内の雇用情勢は回復をしてきています。復興需要というのも要因としてあると見ています。また、県内企業の大学生への採用意欲が高まっているということがあります。そして、大学生の県内就職希望者もそれに合わせて増加しているということで、地域に貢献したいという意欲的な若者が増えてきているということを頼もしく思っています。
平成25年3月高等学校卒業者の県内への就職内定者数、これも2,123人と前年同期比246人、13.1%の増加、県内就職内定者の割合は63%で、平成20年3月以来5年ぶりに60%を超えました。地元企業が熱心になっているということと、学生、生徒たちがまた地元就職に熱心になっているという、いい相互作用でこういう数字になっていると思います。大震災は3月11日で高校受験とかの頃だったため、それで、高校の合格者発表が1週間遅れたりなどの混乱が生じたのですが、3月中には岩手県の県立高校の合格者発表をすることができて、そのとき沿岸の高田高校など、被災を受けた高校の合格者たちが高田高校で勉強して、将来、高田のために働ける、高田のために仕事が出来る、そういうふうになりたいですというような抱負を語る生徒たちがたくさんいました。そういう気持ちがこの生徒たち自身のみならず地域全体にも、大人たちの間にも広がっていて、こういう数字の改善につながっているというふうに思います。
さて、岩手の若者に期待することでありますが、東日本大震災、そしてその後の復旧、復興というのは、地震そのものは地質学的にはもう1,000年に1度というような超巨大地震、それに伴う津波でありましたし、受けた被害の甚大さからしても、これは100年に1度というような、我々が一生のうちに遭遇するかしないかというような大変なことが起きて、その後の様々なことが進行中なわけですので、何らかの形でやはりそこに関わってほしいと思います。心を寄せるというようなところからでもいいですし、実際、津波被害の深刻なところに行って、そこで何が起こったかを見る、人の話を聞く、そしてボランティアをやる、岩手の大学生の中には非常に積極的にボランティア活動をやってくれていて、また自分たちがボランティア活動をやるだけではなく、全国の学生ボランティアの案内係を務めたりとか、組織の手伝いをしたりとか、そういうことをしてくれている学生たちもいるので、大変心強く思っているのですが、みんながみんな、ある同じことをすればいいということではなく、それぞれの今、勉強している勉強の仕方との関連で、あるいは将来に向けての人生との関係で何らかの形で関わって、それが復興の加速にもつながりますし、また皆さん一人ひとりの将来の力にもなっていくと思います。自分たちの孫や子供たちに対して、あの時こういうことが起きた、そこで自分はこういうことをしていたというような話が出来るようになれば、そういう話が満ちる岩手県というふうに将来なっていけば、岩手も今回の大震災を乗り越えて復興を果たしたと言えるようになるのではないかと思います。
では、私からの話はここまでで終わります。ありがとうございました。

司会
引き続きまして、ただいま頂戴いたしましたお話の内容に関連しまして、フロアのほうから質疑がありましたらぜひお寄せください。この段階で、この場で意見交換、質疑応答を行いたいと思います。いかがでしょうか。

質問者
岩手県立大学のAと申します。お忙しいところ、いらっしゃってくださいましてありがとうございました。
復興に向けた課題のところで震災対応でいろんなことをされていると、特に第1次産業、漁業についてお話があったと思います。私自身は漁協に通って何が必要か検討しているところなのですけれども、非常に人が少なくなってしまっていてとてもこなせないのではないかという状況です。これについてどんなことが出来そうなのかということが1つと、それと中長期的に考えると今いろいろなところから人が来てくださっていて非常に助かっていると思うのですが、これから先、私たちの県の中でどういう人材づくりをすればいいのか、特に大学生に対してどんなことを望んでいくのか、この2点について教えてください。

達増知事
漁業の現場については、全体として大震災をきっかけに引退してしまう年配の漁師の方々がいたり、廃業してしまう経営体があって、担い手の数は減っているということがあります。ただ一方で、若い漁業者が引退した人たちの分の漁業権というのですか、そういうものを引き取って、より規模の大きな養殖とか、あるいは船を使った漁業をいろいろな近代的な手法も取り入れて積極的にやろうという人たちもいますので、まずは今、漁業に携わっている人たちが自分の人生設計の中で理不尽に漁業というなりわいが奪われないようにしなければということで、漁協を核として船や道具を確保してさまざま補助、支援しながら漁業を続けられるようにしてもらう策をとっているのですが、そういう中で自立して何か近代的な漁業のほうに発展できる人たちが出ればいいのではないかと思います。
それから、復興の公式というのを考えたのですけれども、「復興の力」=「地元の底力」+「様々なつながりの力」という復興の公式、今まさに様々なつながりの力という全国、さらには外国からも義援金に始まって、また人が入ってくれたり、また様々な支援があり、そういうつながりを生かしていくということが出来る人材が非常に大事だと思っています。8年間の復興計画が終わってしまったら、はい、さようならとなるのではなくて、復興した後でも、先ほど紹介したアメリカとのつながりとか、そういったつながりがもう孫子の代まで引き継いでいくことができるようなつながりをつくることができる人材というのが大事だと思います。
あとは地元の底力を引き出し、発掘し、高めていくような人材というのが必要で、これも象徴的には「あまちゃん」みたいに地域資源を発掘してウニを採る、琥珀を掘り出すみたいなところから始まり、とにかくあるものをちゃんと商品にしていくことができる、実際に物を発掘したり、物を潜って採ってくるだけではなくて、そこに文化の要素とか、世界遺産の平泉というのがただ美術的にきれいだというだけではなくて、900年前というはるか昔にも関わらず、敵も味方も関係なく魂に祈りを捧げるという、そういう人と人との共生の理念とか、あと自然と調和した浄土の景観づくりという、そういう新しいタイプの浄土庭園を実際つくったという、そういう人と自然との共生とか、そういう現代世界に通用するような共生の理念が平泉で実現していたということを県は積極的にアピールしているのですが、そういう歴史解釈みたいな形で地域資源を掘り出して、それがあるから観光客が増えるとか、また、本格的な調査、研究に来る人が出てくるとか、そうやって、歴史や文化を付加価値にしていく、そういう発掘、掘り出し方、潜って採ってくるというような仕方もあります。中沢新一という宗教学者さんが「アースダイバー」という本を出していて、地面に潜るということなのですが、東京とか大阪の知られざる地理的不思議、知られざる歴史的魅力を潜って取り出して、それを展示するというようなことを「アースダイバー」と称してやっているのですが、ダイバーの感覚が大事だと思っています。「あまちゃん」のダイバーみたいに実際に潜ってウニを採るみたいなところから始まって、さっきの「アースダイバー」みたいに歴史的・文化的な意味を掘り出す、そういう地元に深く潜り、いいものを採ってくる、発掘する、そういう人材が大事だと思います。

司会
ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

質問者
岩手県立大学総合政策学部2年のBと申します。本日は貴重な講演をありがとうございました。
先ほどの質問に少し関連してなのですが、復興に向けた課題の中で、復興まちづくり事業を担う技術者等の人材不足について、ニュースで、地方の名前等はちょっと把握しきれなかったのですが、商店街の再復興を図るために専門知識を持った方を応募するというニュースを見まして、審査等もするのですが、地方にとって交通費などかかる費用も含めて月給を90万円出すというニュースがありました。そちらの対策といいますか、再復興の対策について、その専門者を実際雇う側として、審査する側の人の判断や実際その人を雇ったことで本当に商店街が再復興できるかという問題も多々あるにはあって、いろいろ欠けている対策案とも感じたのですが、私みたいに、そのようなニュースを見て、話題性で興味を持った人などを集めて、商店街までいくかわからないですが、町や県が話題になることでたくさんの人に知られるといったような大胆な対策をとってみるということについて、意見をお聞かせ願います。

達増知事
あらゆる手段を使わなければならないと思っています。今、県や市町村が職員の採用の人数を増やすというようなところから始まって、また、新卒採用ではなくて、いろんな経験を積んだ人の採用、それも3年の任期付きで採用する、それを増やすとか、あとは、他の都道府県から応援職員を派遣してもらう、他の都道府県の市町村から応援職員を派遣してもらうということもかなりやっています。各地の自治体も人手不足なので、東京都などが任期付き職員を雇って、その任期付き職員を派遣するような、いろんな工夫が出てきています。民間の企業から出向のような形で派遣するというようなこともありますし、そういういろいろある中で、何か傑出した人材をある程度高い給料で雇うということもあろうかと思います。
鉄の町ピッツバーグ、アメリカの都市再開発の話でピッツバーグという製鉄業で栄えた町が産業構造の変化で、アメリカは製鉄で日本や韓国に追い越され、ピッツバーグがものすごく寂れたことがあるのですが、そこの再開発のためにインド人の都市計画の専門家をピッツバーグ市が雇って、市長さんより高い給料でインド人の専門家にピッツバーグの再開発を任せて成功したというケースがありますし、そういうやれることは何でもやる。ただし、成功させないとだめですからね。特にお金をかけたり、あるいは権限を委ねるに当たっては必ず成功するような形にしなければならないので、そう簡単ではないところもあると思いますが、いろいろなやり方をとにかくやっていくということが必要だと思います。

司会
もうお一方いかがでしょうか。

質問者
恐れ入ります。岩手大学農学研究科のCと申します。本日はお話をしてくださってどうもありがとうございました。
同じく復興に向けた課題というところに関しまして質問があるのですが、この中に復興財源の確保、また自由度の高い財源措置という項目がございます。それで、去年、私自身は森林組合の復興ということに関して卒業論文で研究を行っておりまして、その中で岩手県庁の職員の方にもお話を伺ったのですが、国の補正予算に関する助成措置がなかなか地元の要望を反映してくれなかったということがございまして、県のほうでも国と連携しながら財源を確保していく、国に対して力強く進言していくというお話が先ほど知事のほうからございましたが、やはりなかなか国が地方を向いてくれない。それこそ現状を見ましても国でTPPですとか、新しい消費増税ですとか、なかなか地方のことにちょっと関心が向いていないのではないかという現状になっているのではないかという気がしております。
それを変えるためには、やはり県のほうから国に対して進言をしていくということのほかに、世論を盛り上げていく、行政の方々だけではなく一般市民の方々の関心を盛り上げていくということも重要になってくると思うのです。
ただ、私自身は去年まで北海道の大学におりまして、そこで復興関連のボランティアを行っていたのですが、やっぱり県外に出ますと地元の一般市民の方々の関心も薄れていく、それで行政としても一般市民の方々の関心も薄れていくという中で、県としてもいろいろと情報発信を行っていらっしゃると思うのですが、それに関してまだ職についていない私たち、学生としての私たちはどのような御協力が出来るのでしょうか、知事のお考えを聞かせていただきたいと思います。

達増知事
まず、自分自身が関心を持って復興関係の情報に貪欲になって、そしてそれを仲間と共有していくということがまず出発点かと思います。そして、自分の学びやあるいは仕事の関係で発信をしていくとか、そういうところまで踏み込んでいければさらにいいと思いますし、まずは自分自身が関心を失わないようにするということがまず大事だと思います。
私自身も2週間に1回は沿岸のほうに入るように、知事、副知事合わせて毎週誰かは沿岸に入るというようにしているのですが、やはりちょっと間が空いたりすると勘が鈍るといいますか、ちょっと間が空いて沿岸に入ったときに、やっぱりまだまだこれだけ深刻なのだなとか、そういう気づくところがかなりあるわけです。ですから、そういう意味では多少間があいても、改めて情報に接すれば、そこでそういえばと気づくというところもあるので、日本全体、風化ということは言われているのですが、間が空いてもそこにまた新しく情報が入れば、そういえばと思い出すということは常にあると思うので、きちんと思い出してもらえるような情報発信を県からもやっていかなければならないと思っています。

司会
では、同時に手が挙がったあなた、簡潔にお願いします。

質問者
本日は貴重なお話をありがとうございます。岩手大学のDと申します。
先ほど復興による雇用の増加のお話とか、就職率が上がっているというお話があったのですが、私は去年ハローワークの方とお話しさせていただく機会がありまして、その中で確かに求人は増えているのですが、一時的なもの、期限付きであったりとか、長期の雇用ではないので、どうしてもそこに働きたくてもちょっとという人がたくさんいて、求人と求めているもののミスマッチがあって困っているというお話を聞かせていただきました。採用とか雇う側は企業なので、どうしても県としての関わりというか、対策というのは限られてしまうと思うのですが、岩手県としてと、あと知事のお考えとして、どのように関わっていけるか、あと考えていることをお聞かせいただければと思います。

達増知事
県も手分けをして、多くの企業を一つ一つに当たって歩いて雇用を増やしてください、同じ雇用でも正規職員、期間限定ではなくて正社員で就職するような形にしてくださいというようなことはかなりまめに働きかけているところです。まず、人数として多いほうがいいし、また同じ人数の中でも正規雇用が多いほうがいいと県も考えてますので、そういう働きかけは企業のほうにどんどんやっているところです。

司会
ありがとうございます。
それでは、お忙しい中、貴重なお話を、また、質問の一つ一つに大変ご丁寧にお答えいただきました達増県知事に感謝の意を込めまして、拍手をお送りください。どうもありがとうございました。(拍手)
それでは、閉会の御挨拶を岩手県立大学学長の中村先生よりいただきます。よろしくお願いいたします。

中村岩手県立大学学長
どうも、皆さんこんにちは。岩手県立大学の中村でございます。今日は大変お忙しい中を日ごろテレビで拝見しても東奔西走いろいろ動き回っておられる知事にこのお忙しい中を本日ここにおいでいただきまして、この「地場産業・企業論」、「地場産業・企業研究」、岩手大学と県立大学とちょっと名前が違いますけれども、ここにおいでいただきまして、第1回目の授業に講演をいただき、大変ありがとうございました。
震災被害の現状、それから県が関わっておられるような復興事業について、あるいはそれにかける知事の思い等々いろいろお聞かせいただきまして、大変貴重な考えを伺えたと思いますし、それから何よりもこの復興には若者の力が必要だということを言っていただいたということは、私は大変これは大事なことであろうと、本日、御参加、ここに講義に来ておられる学生さんたちにはぜひ心の中に留めておいていただきたいと思っております。
先ほど人口の話がございましたが、やはり沿岸部では仕事がなくて出ていった方がたくさんいらっしゃり、県内の内陸に移ったり、県外にいらっしゃるのだろうと思いますが、内陸のほうは、先週、北上で自動車関係の方々がお集まりになった集会、会合がございましたが、自動車産業を中心として、非常にこれをもっともっと県内で盛んにしていこうという、非常に意気盛んな会合がございました。しかし、沿岸部のほうは、やはり水産業、まだこれからの立ち上げでございますし、やはり130万の人口では、この広い国土にはばらばらとしかいないという、もっと岩手を豊かにするには、もっとたくさんの人に岩手に来てほしいし、戻った方も帰ってきてほしい。そのためには、なりわいの場をどう創るのかというのが非常に重要なテーマであろうと思っております。これは、我々、今回不幸にしてこういう大震災に巡り会ったわけでございますが、ある意味では新しい岩手をこれから創るのだという思いでここに取り組んでいく必要があるだろうと。これには、先ほど知事もお話をされましたけれども、若い皆さん方の力が絶対に必要でございます。県内にそのまま留まって復興に関わってくださる若者がたくさんいるということは非常に重要ですが、県外に一旦出たとしても、またそこでいろいろとたくさんの知識を、あるいは技術を得て地元に戻って、次の新しい岩手を創るために力を尽くしていただくということは非常に重要ではないかということを日ごろ思っております。
そういう意味で、この「地場産業・企業研究」、これは県立大学での講義名ですが、この講義があるということは、私は非常に大事であろうと。私も学長に就任して、初めてこの講義のところにお招きをいただいて話を聞いたときに、岩手の学生たちは何て幸せなのだろうと、県内の産業界の方々も一緒になって、こういういろんな体験をさせてくださるということは非常に貴重なことであろうと思っておりまして、大変すばらしいと。しかも、本日のように知事にまで来ていただいて、知事のお考えを直接伺えるという、こういう機会は、私は他県にいたときは全くございませんでしたので、大変、本県の学生たちは岩手大学、県立大学の学生たちは非常に幸せであると。本来であればもっとこの会場にたくさん学生が来て、そういう知事のお考えを伺うというようなことになればいいのではないかと思っておりましたが、もっとこれからそういうふうにしていくことが、そうなっていくことがこれからの岩手県をもっと豊かにしていく一番大事なことであろうと、そういう意味ではぜひこういう機会を捉えて聞きたいと、そういう話を聞きたいと思う学生たちをたくさんつくり出していくということも、これはまた私たち教員の仕事ではないかということを痛感したわけでございます。
そういうことを通じながら、これから岩手県の復興を目指して、先ほどから申し上げておりますが、新しい岩手をつくるという思いで、より豊かな岩手。岩手というのは、もともと非常に豊かな資源が私はたくさんあると思っています。私も「あまちゃん」というのは毎朝見ております。7時半からBSでまず始まるのですが、チャンネルがあそこに来たらテレビが映るように設定しておりまして、必ず見ておりまして、なかなか出来のいい番組だなと。大抵ああいうのは方言を聞くと創りものだとがっかりするのですが、今回は比較的方言も余り違和感なく、しかも我々、昔ここで「じゃじゃじゃ」と言ったのが、あそこでは「じぇじぇじぇ」というふうに、県内でも違うということを改めて教えていただいたり、琥珀というのがありますが、あそこに小久慈焼というのも確かあったはずなのですが、あれが取り上げられていないのがちょっと残念という思いを抱きながら、番組が全国に放映されて、今、たくさんの観光客の方が集まりつつある。こういう非常に豊かな、いろんなものを持っている岩手県ですから、まだまだ若者がこれから岩手のために何かをやっていって新しい岩手を創ろうということはたくさんあると思っておりますので、今後とも大いに岩手の復興のためにいろいろな意味で思いを寄せていただければありがたいと思います。
実は、ちょっと長くなりますが、忘れつつあるのではないかという心配が一部ありますが、今年の10月には県立大学で全国の公立大学の学生たちで復興支援、それから防災、特に愛知とか、それから四国の高知とかは、防災ということに非常に関心を持っている学生がたくさんおりまして、そういう学生たちが県立大学に集まって全国の学生大会を開こうということも計画しておりまして、そういう思いを持っている若者たちも全国にまだまだたくさんいるわけです。ですから、そういうことが今後も継続して行われていくということができるだけ忘れてもらわないようにするための我々の努力ではないかと思っておりますので、そういう意味での御努力を皆さんにもお願いしたいという思いを知事のお話を伺いながら感じた次第でございます。
本日は大変貴重な時間、改めて申し上げますが、御講演いただいた達増知事に改めて感謝の意を込めて拍手をさせていただきまして、私の閉会の言葉とさせていただきます。よろしく御唱和お願いいたします。どうもありがとうございました。

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