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「第3回いわて復興未来塾」を開催しました

ID番号 N39245 更新日 平成27年10月16日

第3回いわて復興未来塾を開催しました
 
平成27年9月20日(日)、陸前高田市コミュニティホールにおいて、「第3回いわて復興未来塾」を開催し、NPO等支援団体、学生、行政機関、一般県民の方々など約110名の方々に参加いただきました。
 
最初に、達増知事より「東日本大震災津波からの復興の取組について」と題した基調報告が行われ、岩手県の復興計画や復興の進捗状況、復興に向けた課題やその対応、未来へ向けた岩手県の可能性等について報告を行いました。
 
次に、東洋大学国際地域学部国際観光学科准教授の島川 崇(しまかわ たかし)氏より「被災地における持続的な観光振興について」と題してご報告いただき、各種統計情報も交えた被災地の観光の特色、またそれらを活かす今後の持続的な観光振興について、お話をいただきました。
 
また、有限会社 三陸とれたて市場 代表取締役の八木 健一郎(やぎ けんいちろう)氏より「水産振興における新たな取組について」と題してご報告をいただき、震災前後における水産振興の取組について、事例もふまえながらお話しいただきました。
 
最後に一般社団法人RCF 代表理事の藤沢 烈(ふじさわ れつ)氏をコーディネーターに「三陸地域における産業振興の新たな可能性について」というテーマで、島川准教授、八木代表取締役、達増知事によるパネルディスカッションが行われました。藤沢代表理事より「産業・観光・コミュニティの課題と、“あたらしい岩手”」と題した講演を聞いた後、各報告者間、報告者と会場の間での意見交換が行われ、復興に対する率直な意見が議論されました。
 
次回は11月28日(土)の開催予定です。今後も本塾の開催を通じて、より多くの方々の繋がりが生まれるよう取り組んでまいります。
 

開催概要

日時

平成27年9月20日(日曜日) 13時から16時30分

場所

陸前高田市コミュニティホール 大会議室(陸前高田市高田町字栃ヶ沢210−3) 

開催形態

主催 いわて未来づくり機構(事務局:岩手県復興局)

 

基調報告(テーマ「東日本大震災津波からの復興の取組について」)


達増 拓也(たっそ たくや)       (岩手県知事)

 
 

報告1(テーマ「被災地における持続的な観光振興について」)


島川 崇(しまかわ たかし) 氏   (東洋大学国際地域学部国際観光学科准教授)


 

報告2(テーマ「水産振興における新たな取組について」)


八木 健一郎(やぎ けんいちろう) 氏   (有限会社 三陸とれたて市場 代表取締役)
 

 

パネルディスカッション(テーマ「三陸地域における産業振興の新たな可能性について」)

○コーディネーター
 藤沢 烈(ふじさわ れつ)       氏 (一般社団法人RCF 代表理事)

○パネリスト
 島川 崇(しまかわ たかし)     氏 (東洋大学国際地域学部国際観光学科准教授)
 八木 健一郎(やぎ けんいちろう) 氏 (有限会社 三陸とれたて市場 代表取締役)
 達増 拓也(たっそ たくや)        (岩手県知事)

 

講演録

達増知事基調報告


・あらためて振り返ると、東日本大震災津波は、日本全体で死者・行方不明者合わせて1万8千人を超える大きな被害をもたらした。岩手県としては震災から5か月後に「復興計画」を策定し、目指すべき姿として「いのちを守り 海と大地と共に生きる ふるさと岩手・三陸の創造」を掲げた。
・第2期復興実施計画では「安全の確保」「暮らしの再建」「なりわいの再生」を3つの原則に基づき10の分野で343事業を強力に推進し、同時に、長期的な視点に立って、「三陸創造プロジェクト」も進めている。また、重視する視点として「参画」「つながり」「持続性」を掲げている。
・復興に向けた取組状況として、災害廃棄物の処理は平成26年3月末に完了、まちづくり面整備事業の進捗は17%、復興道路の供用率は31%、鉄路は昨年4月に全線運行再開、災害公営住宅の完成率は32%、教育環境の整備は今年3月に県立高田高校新校舎が完成、産地魚市場水揚量は過去3年平均比81.6%まで回復、といった状況となっている。
・また、復興に向けた課題として、人材の確保、復興財源の確保、事業用地の確保と移転跡地の利活用、被災者に寄り添った生活の再建、及び産業再生・振興があげられる。
・未来に向けた岩手県の可能性としては、ILC(国際リニアコライダー)の誘致のほか、平泉や橋野鉄鉱山の世界遺産登録、三陸ジオパークの認定、いわて国体の開催などを通じて、岩手の活性化を加速させたい。

 

 島川准教授ご報告


・観光地化することのメリットとして(1)直接的経済効果(2)雇用創出効果(3)起業家精神の高揚(4)間接的利益(5)アイデンティティのアピールがあげられるが、その裏返しのデメリットとして(1)利益が地元に還元されない(2)季節労働・単純労働(3)大企業に競合負け(4)犯罪の増加(5)イメージと現実のギャップとメリットと対応していない環境負荷があげられる。
・具体的には、「直接的経済効果」としては、観光客が来ることで食事もするので「農業」が栄えるし、お土産も買うので「工業」も栄える。いろんな分野に波及効果があるので、これを「観光のリンケージ効果」と呼んでいる。しかし、利益がきちんと地元におちていなければ意味がないので、その点はよく確認しておく必要がある。
・「雇用創出効果」としては、一つのホテルでも時に100名くらいの雇用を創出できるし、老若男女全てに雇用チャンスある点があげられる。また、特に若者が故郷に帰ってくる大きな吸引力になりうる。だが、それが季節労働・単純労働だけに終わっていないか、気をつけるべきである。
・「起業家精神の高揚」としては、自分の力で起業スタートを切れるということがあげられる。また、それは小さな資本でも可能である。ところが、一方で、大企業が資本力にまかせて参入していないかを見ておかなければならない。
・「間接的利益」としては、例えば観光地から電柱の地中化が始まるなど、インフラ整備が進むことがあげられる。一方で、訪問客が増えることで犯罪が増す可能性があることも頭にいれておくべきである。
・「アイデンティティのアピール」としては、観光振興によって、自らの地域に誇りがもてることがあげられる。しかし、地元がしっかりしたアイデンティティをもたないといけない。
・観光による地域発展を持続可能にするためには、(1)商業的に成立すること(2)観光客・地域住民・観光事業者の三方一両得(3)ブームに頼らない、の3点があげられる。
・また、被災地観光について、再訪したいと考えている人は非常に多く、かつ消費金額も大きく、観光のポテンシャルが高い。一回観光にくると、無関心になる度合いを減らすことができると証明されている。
・被災地観光のパッケージツアーは満足度が高いが、これは震災ガイドの存在が大きいためだと考えられる。
・ファンを作っていくには遺構だけではなく、「ストーリー」が必要であり、「ストーリー」を語り続けることにより、最後には「レジェンド」が作られていく。

  

八木代表取締役ご報告


・三陸の海産物は、これまで単に消費されているだけで、消費者のマーケットニーズを十分汲み取っていなかった。そこで、水産業の地位を高めるためにインターネットなどを活用できないかと思い始めた。漁業とICT(情報通信技術)は相性がいいのではないかと考え、新しい物流・物語を作り上げたいと思った。
・そのために、浜の日常の様子や、漁の様子等をライブ中継したりして、海産物に付加価値をつけていった。
・マーケットはモノのない時代から、モノのあふれる時代に移行し、消費者も何が欲しいのかわからない状態になっていった。そこで、生産の現場が消費者にアクセスし、ニーズを引き上げられないかと考えるようになった。
・そんな中震災が起こり、陸は壊滅的な影響を受けたが、海そのものは壊滅したわけではなく、新しいステージに入るべく、生き続けていた。震災前はだんだんと生産性が落ちていた海が、生き返っていくような感じである。
・震災後、静岡県の由比港漁協へ仲間で訪問し、他の地域の取組をみて、あらためて三陸の海のポテンシャルが高いことがわかった。多種多様な魚が一つの港で取れるというのは世界的にも珍しい。三陸は寒流の南限、暖流の北限にあたり、そこで生きている魚は生命防衛本能が強く、あぶらを貯めこんでいる良好な魚である。
・この三陸の海のポテンシャルを産業に結び付けたいと考え、「浜の台所CASセンター」「観光対応型番屋」を設立。台所産業として、海産物の冷凍食品等を生産することとした。
・生産者・加工者・販売者・消費者みんなが価値創造に携われる環境を作り、その果実を全員で分かち合える体制を目指している。
・また、消費地の問題を共に解決できる「産地力」が必要な時代に入ってきた。台所産業として素材を飲食店に提供し、提供された側がその素材について語れるような商品が求められている。
・あらためて、この三陸は、世界的にも指折りの水産業の可能性をもつ地域であり、これを復旧・復興に是非結び付けていきたい。

 

パネルディスカッション

藤沢代表理事ご報告

・産業について、各種業種をおしなべてみると、事業者の60%は、売上が震災前の水準まで回復していない。一方、売上が回復しているのは、ブランディングに成功した野田村の荒海ホタテを例とするように、新しい商品開発・販路開拓を実現したところである。
・観光について、日本全国の観光が活況な中、東北の観光宿泊者数は落ち込んだままであるが、「食」と「人」こそ、岩手の優位性が発揮されているところであり、それを活かしていけないだろうか。
・コミュニティについて、復興感を高めていくには、人の繋がり・関わりを強めていくことが重要であり、それには所謂「よそ者」の力が大切である。
・震災を奇貨として、「新しい岩手」が生まれつつある。


【沿岸地域の産業振興に向けて取り組んでいること及び課題】

(「震災」×「観光」の側面から取り組んでおられる活動及び課題とは)
島川准教授
・震災ガイドを地元の方に担ってもらう為に、お手伝い(講演の実施等)を行ってきた。
・また、ゼミ生をインターンシップで沿岸部に送り込み、交流を図った。
・課題としては、観光に関する理解がまだ確立していないことがあげられる。

達増知事
・震災観光の効果も含め、具体的事例が出てくると、理解が深まっていくのではないかと考える。


(三陸における水産業の現状及び課題とは)
八木代表取締役
・現状及び課題として、消費の現場と産地の現場でアンマッチが発生していることがあげられる。言い換えると、消費地のニーズに生産現場が追い付けていない。

島川准教授
・食として、マーケットが何を求めているのかをわかってくるといいのではないか。とてもおいしいものがあるにも関わらず、それが表に出ないのは、出し惜しみしているのではなく、もてなしという観点から、海産物以外のものを提供していることによるのではないか。


(沿岸地域の産業振興に向けてどう考えておられるか。)
達増知事
・販路は新しく開拓していくものだと考える。
・また、県も商談会や物産フェアはやっているが、ブランディングなど、求められているニーズを把握していくことも、更に必要だと感じている。つまり、マーケットを認識することが大切。

八木代表取締役
・消費の現場は遊びを求めている部分もあり、ある意味柔軟な予算があるとマーケットが伸びていけるのでは。


【今後、沿岸地域の産業振興を加速化させるための方策】

(三陸地域の観光戦略のポイントとは)
島川准教授
・三陸への移動時間がかかりすぎる。新幹線を降りてから2時間程かかっており、都心部と直接つながることができるモルディブで就航しているような水上飛行機が飛ばせないか。
・また、新幹線を降りてからの時間を有効活用するためにガイドが必要では。ガイドをつけずコスト削減しても、安かろう悪かろうに陥る。

八木代表取締役
・観光と水産業がばらばらに考えられている。情報宣伝活動もしかり、これらを結びつけるちょっとした工夫があれば、双方が伸びていけるのでは。


(水産業と観光の連携を深めていく為のポイントとは)
八木代表取締役
・シンジケートをつくることとコンシェルジュ機能を高めることが大切である。また、情報を集約化して、ここに聞けば何か糸口がつかめるかもしれないという公的な窓口があるといいのではないか。

達増知事
・生産の場と消費の場の連動が必要である。消費の目で見ていくことで、観光の活性化にもつながる。


(沿岸地域の産業振興を加速化させるための方策)
達増知事
・鉄路・道路で三陸が結ばれてきており、三陸復興博覧会のようなものをやってみたい。
・また、県では、中長期的な三陸地域の産業振興・地域振興のあり方を検討する調査を進めるとともに、この4月に三陸総合振興準備室を設置しており、市町村・企業・団体との連携を深めていきたい。

島川准教授
・復旧ではなく、復興では、新しいものを作っていくことが必要である。どこも出来ていないことを、先にやると、憧れる地域になれる。

 

感想・質疑応答

【会場からの質疑・感想(1)】
・交流人口を増やすには、観光に教育を加えてほしい。例えば、観光客が簡単に学べるような場をこちらから提供してはどうか。また、何度も訪問してくれた人にバッチを進呈してもいいではないか。岩手県に行って、元気づけられたといわれるぐらいがいい。

 達増知事回答

 ・観光に教育が必要であるという事に共感。
 ・沿岸地域での空港の建設は、ILC(国際リニアコライダー)の建設に密接に関わってくると思われる。
 

【会場からの質疑・感想(2)】
・観光事業者の方々に見てもらうと参考になる地域には、どういったところがあるか。

 島川准教授回答

 ・食で言うと、同じ海の幸で勝負するなら、金沢を参考にしていただきたい。普通に入った店が美味しいものをだしてくれる。
 

【会場からの質疑・感想(3)】
・観光の振興において、「三陸」という大きなくくりと、各地各地というくくりとで使い分ける場合、どのような戦略をとればよいと思われるか。

 島川准教授回答

 ・地域を大きく括るか否かについては、メリット・デメリットがある。ピンポイントで各地ごとに「おらが町は他とは違う」とやると、面としての競争力が保てなくなる。一方、大きく括るときに気をつけなければならないのは、「はずれがないようにする。」ということ。「三陸」というブランドを掲げる以上、はずれがあってはいけない。ルイヴィトンというブランドにはずれがない、それと同じこと。面でやる方が訴求力があるが、やる以上三陸全体として一枚岩で当たらないとブランド形成は望めない。一つになれるはず。一致団結して、やってほしい。
 


まとめ

藤沢代表理事

・今回のキーワードは「消費者」「ストーリー」「つながり」の3つではないかと思われる。
・「消費者」の目線からどういった価値があるかということを再設計しないといけない。
・沿岸部には大きな「ストーリー」があるので、それをどう作っていくかが課題である。
・消費者目線でやっていくにせよ、ストーリーを作っていくにせよ、外との「つながり」をどう形成していくかが重要である。
 

当日の塾の様子

陸前高田市の復興状況を見学する参加者の写真
陸前高田市の復興状況を見学する参加者(キャピタルホテル1000前)

川村執行役員による挨拶の写真
          川村執行役員による挨拶



戸羽市長による挨拶の写真
          戸羽市長による挨拶

知事の基調報告の写真
          達増知事の基調報告



島川准教授の報告の写真
        報告1・島川准教授の報告

八木代表取締役の報告の写真
       報告2・八木代表取締役の報告



藤沢代表理事の報告の写真
パネルディスカッション冒頭・藤沢代表理事の報告

パネルディスカッションの様子の写真
       パネルディスカッションの様子



参加者からの質疑応答の写真
         参加者からの質疑応答

事前配布チラシ

第3回いわて復興未来塾のチラシ画像

関連リンク

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