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「第2回いわて復興未来塾」を開催しました

ID番号 N37883 更新日 平成27年8月21日

第2回いわて復興未来塾を開催しました
 
平成27年7月18日(土)に岩手大学工学部 復興祈念銀河ホールにおいて、「第2回いわて復興未来塾」を開催し、NPO等支援団体、学生、行政機関、一般県民の方々など約100名の方々にご参加いただきました。
 
最初に、東京大学高齢社会総合研究機構長の大方 潤一郎(おおかた じゅんいちろう)氏より「復興まちづくりのコミュニティ戦略~大槌町での実践例から~」と題してご報告いただき、震災後の大槌町での実践例もふまえたまちづくりでのコミュニティ戦略について、貴重なお話をいただきました。
 
また、釜石市市民生活部長の大久保 孝信(おおくぼ たかのぶ)氏、NPO法人いわてNPO-NETサポート事務局長の菊池 広人(きくち ひろと)氏、NPO法人りくカフェ理事の吉田 和子(よしだ かずこ)氏の3名より「被災者支援活動について」と題してご報告をいただき、それぞれの立場・それぞれの視点からの各種取組について、事例もふまえながらお話しいただきました。
 
最後に各報告者間、報告者と会場の間での意見交換が行われ、復興に対する率直な意見が議論されました。
 
全体会終了後、交流会が行われ、達増知事をはじめ、多くの団体、民間企業、一般県民、学生団体等の方々の貴重な情報交換や交流の場となりました。
 
次回は9月20日(日)の開催予定です。今後も本塾の開催を通じて、より多くの方々の繋がりが生まれるよう取り組んでまいります。
 

開催概要

日時

平成27年7月18日(土曜日) 13時から15時45分

場所

岩手大学工学部 復興祈念銀河ホール(盛岡市上田4−3−5) 

開催形態

主催 いわて未来づくり機構(事務局:岩手県復興局)
 

報告1(テーマ「復興まちづくりのコミュニティ戦略~大槌町での実践例から~」)


大方 潤一郎(おおかた じゅんいちろう) 氏   (東京大学高齢社会総合研究機構長)


 

報告2(テーマ「被災者支援活動について」)


大久保 孝信(おおくぼ たかのぶ) 氏   (釜石市市民生活部長)
菊池 広人(きくち ひろと)      氏   (NPO法人いわてNPO-NETサポート事務局長)
吉田 和子(よしだ かずこ)     氏   (NPO法人りくカフェ理事)
 

 

講演録

大方教授ご報告


・大槌町では、2000戸強の応急仮設住宅が完成したが、(立地先は)地域が分散しており、地域のコミュニティ施設等はほぼ全滅状態で生活を始めなくてはならなかった。
・(応急仮設住宅にコミュニティをつくるにあたって、時間を置くと自治会をつくるのは難しくなる。)そこで、やや強引だが、まず仮代表を通じて班長を立ててもらい、その後正式な代表を選出。各団地の代表が集まり、団地内の情報の伝達等を行った。
・すると、応急仮設住宅の住環境への各種不満があがってきた。そこで住民に集会所に集まってもらい、皆で仮設団地の内外を歩いて問題点を点検し、問題点を整理し、役場に改善を要請し、住環境の向上に取り組んだ。
・役場も頑張ってくれて、徐々に団地の住環境は改善していった。この居住環境点検活動は居住環境改善のためにも、コミュニティの絆の再生のためにも、かなり有効であった。
・一方、「(応急仮設住宅の供給期間とされる)2年経つとバラバラになるのだから、今、しっかりしたコミュニティを作っても、虚しい。」という意見もあった。
・大槌町では地域支援員を各仮設団地につけたが、必ずしも効果的とはいえなかった。
・コミュニティ形成の一つのポイントである集会所の使われ方は自治会によってまちまちであったが、その使い方をコミュニティの自由に委ねると、交流が活性化する。
・一方、ソフトの面では、引きこもりの一人暮らしの方への支援について、LSA(ライフサポートアドバイザー)が巡回し、健康状態のケアなどを実施していたが、その活動にも限界があるという問題等が発生した。特に、行政・専門職・LSA・住民間の情報共有が問題であった。
・これらを解決するには、行政・公共部門だけではない、住民、民間、支援団体を統括してサポートしていく仕組みや作戦(コミュニティ戦略)が必要であり、これはイギリスでも事例がある。
・空間基盤・産業基盤・生活基盤・文化的基盤の4拍子を揃えなくてはならない。
・歩いて暮らせる生活圏域(半径800m)に最低限必要なコミュニティ機能を配置する必要がある。
・といっても、小規模集落では、商業施設の立地は難しいので、移動販売車により人が集まり、交流が生まれるといった工夫が必要。
・災害公営住宅の自治会づくりに力を入れるとともに、その周りの町内会との連携にも気を配る必要がある。
・居住環境点検活動を行い、問題点を発見するとともに、逆に、いいところを広く町民に伝えることが重要である。なお、早期に点検を行ったところでは、集会所での活動が活発化している。
・高校生など若者が「自分が住みたい大槌町にするにはどうすればいいか。」と考えることが重要だし、それが町の基本計画に反映されていくことが大切。
・内発的な条件と、外からの条件がうまくマッチングすると、コミュニティの活動が活発化する。
・大槌町での具体的取組としては、健康づくりという観点から、看護学の人によるぴんころ体操があげられる。また、情報共有という観点から、コミュニティに関するいろんな問題・情報を、毎月1枚ものの新聞(通信)で全住宅へ配布した。
・釜石市の応急仮設住宅では、屋根付きウッドデッキを挟んで住宅を対面させたところ、コミュニティ形成(人付き合い)のレベル向上に有効であった。玄関で履物を替えず、すぐに、外に出られるので、健康にもいいし、付き合いも高まる。また、使い易い物干をデッキに設定したので、洗濯物をデッキ側に干すことが出来、活動能力が衰えない。
・一方で、引きこもりの方々を外に引き出すような、BBQのようなイベントも実施したが、住民の力だけでそれが続けられるかという問題もある。
・仮設に住んで1年ほど時間が経つと気力と体力が失われていく。よって、仮設の暮らしをどうするかという話でなく、復興後どういう暮らしをしたいか、どういうまちづくりをするかという話を早期に始めないと光が見えなくなる。
 

 

大久保部長ご報告


・釜石市の課題としての人口減少・少子高齢化を抱える中、平成19年4月に県立釜石病院と市民病院の統合が行われ、地域医療対策を考える契機となった。
・保健・医療・福祉サービスを総合的に調整し、縦割りではなく地域の状況にあわせた仕組みを持ち込み、また生涯学習に公民館を活用しようということから、生活応援センターを立ち上げた。
・現在生活応援センターは市内8か所に設置されており、復興公営住宅にも入る。
・社会福祉協議会の生活相談員と生活応援センターの保健師が一緒になって訪問を始める。
・復興公営住宅の自治会づくりの目的とは、(1)一人ひとりが自発的にすべきことや共同生活のルールが明らかにできること、(2)孤立や引きこもり防止につながる入居者間の交流が生まれることである。
・野田復興住宅にて、自治会づくりに失敗した経験もあり。ワークショップをやりながら、問題点を洗いだしている。
・サロンの開催、住民交流会、各階ごとの世話人選出について、行政・支援団体からしかけている。また、周辺町内会との交流なども重要である。
 

 

菊池事務局長ご報告


・大船渡市では、この2年3か月で約5000人が応急仮設住宅から転居。また、学校用地に立てられている応急仮設住宅は、平成28年度の2学期からは小中学校に戻す予定で、一気に人の動きが出てくる。
・私の所属するNPOは行政・社会福祉協議会・支援団体と連携し、仮設団地の住民・自治会の地域づくりのお手伝いや見守り活動、集会所の管理や各種相談に従事している。
・また、応急仮設団地の支援員の配置については、行政の資金も活用しながら、活動を進めた。状況に応じて運営のしくみを変えながら、取組をサポートをしている。
・今後は、災害公営住宅のコミュニティ支援も同様に行い、人と人との繋がり作りのお手伝いをしていく。その際、いきなり自治会形成という事ではなく、まずは集会所に集まりやすくすることからはじめていきたい。
・加えて、市民活動支援センターや地域サロンなどとの連携も行いたい。
 

 

吉田理事ご報告


・多くの支援物資の仕分けを行い、疲れてお茶を一服している時に、東京大学・小泉先生の「今、こういうコミュニティの場がないんだな。こういう場が必要だ。」との一言からカフェ設立が動き出した。
・「ほっとできる場・憩いの場が欲しい。」という地元の声を受け、また、地元・大学・企業が力を合わせて出来上がったのが、りくカフェである。
・「誰もが楽しく集える場」「市内外を結ぶかけ橋の場」「健康と生きがいづくりの場」を理念に掲げ活動している。
・平成26年10月本設に移ってからは、岩手県は脳卒中での死亡率が全国第一位であることから、減塩食メニュー作りにスタッフ一丸となり取組んでいる。
・また、「自分で自分の健康を守ろう」「ゆっくり(20分かけて)食べよう」と訴えている。ゆっくり食べると、量も十分と感じるし、美味しいと感じるからである。
・現在、介護予防事業(スマートクラブ)を立ち上げ、「健康」「介護予防」「生きがい作り」を目的にして活動している。
 

 

感想・質疑応答

【大方教授から大久保部長ご報告への感想】
・応急仮設住宅もそうだが、特に復興公営住宅では公営賃貸住宅なので、自発的に自治会は出来にくい。大久保部長の言うとおり、行政や支援団体が設立を仕掛けていかないといけない。
・平時ではないので、なるべく早期に交流しないと生活の質もあがっていかない。これをどうしたらいいかは悩ましく、ノウハウや失敗談など情報を共有して、岩手方式というか、いい方法を固めていけたらいい。

【大方教授から菊池事務局長ご報告への感想】
・「見守り」、「コミュニティのサポート」を住民を交えた形の体制を組んで進めることが重要である。
・支援員の設置にはかなりコストがかかる。よって、持続的にやることは大変であり、また、支援員の育成も必要となってくる。それには県や国の力が重要であるが、一方で、支援員にどういった能力が必要かなどまだよく分かっていない部分もあり、現場でのノウハウの共有などが必要である。

【大方教授から吉田理事ご報告への感想】
・ご報告のとおり、住民が自由に使って、自由に集まって、いろんなことが出来る集会スペースが必要だとあらためて感じる。公民館はいろいろと縛りがあって、あまりよくないかもしれない。
・土地・建物をどう手当てするかが大きな問題である。
・大人の食育をしっかりやっていて、素晴らしいと感じた。これこそ、本当の高齢社会対応のまちづくりである。

【会場からの質疑・感想(1)】
前もって少子高齢化や人口減少など危機感持って動いていた自治体ほど、コミュニティづくりに対してスムーズに対応しているように思う。
また、ちょっと強引にでも動ける人が動かないと、誰も何も動かない。岩手県は土地柄か耐える人が多いように思うが、震災を機に積極的に活動している人がいるということがわかって良かった。いい話が聞けて嬉しかった。

(吉田理事)
・スタッフはそれぞれ役割をもって、分担しながら、一生懸命やっている。それはやりがいといきがいを持ってやってくれている証で、(コアメンバーである自分としては)心強い。
・また、スタッフが「(来てくれた方が)楽しんで、かつ、美味しいよって言ってくれることが本当に嬉しい。」と言っている。また、そういう言葉を聞ける自分たちコアメンバー自身も、幸せである。

(大久保部長)
・長野県茅野市を目標にやってきた。
・生活応援センターがあったことで震災支援がうまくいったところがあったので、生活応援センター設置の価値が上がったと思っている。

【会場からの質疑・感想(2)】
静岡から大槌町に応援にやってきている。釜石市の応急仮設住宅に入っているが、一人暮らしのおばあさんに毎週声をかけてもらえるなど経験し、いいことだなと思ったりしている。ここで聞いたことを持ち帰って、活かせることがないかと思っており、勉強になっている。一方、自治体によってやり方が違うというのがどうかという気がする。岩手県として持ち寄って、良いこととしてやったらいいのではないか。

(菊池事務局長)
・「自分が出来ることは自分で、出来ないことは公で。」と思っている。県でやることもいいが、地域の文化があるので、地域で出来ることは地域でやるのが効果的ではないかと思う。
・また、素直に「助けてほしい。」と言える関係を自治体間でつくることも大切では。

(大方教授)
・全国の自治体で「津波への備えをどうしようか。」など考え始めたところ。今回不幸な災害があったが、ある意味世界の先導的な地域であるので、今後の津波対策につき、岩手県が指導的モデルを作ってほしい。
・以前沿岸広域でやっていた勉強会や、この「いわて復興未来塾」など情報交換会が開かれるのはいいこと。岩手県だけでなく他県との情報交換もやった方がいいし、学会レベルでの情報交換もやっていった方がいいと思っている。
 

 

当日の塾の様子

大方教授による報告の写真
          大方教授による報告

大久保部長による報告の写真
         大久保部長による報告


菊池事務局長による報告の写真
        菊池事務局長による報告

吉田理事による報告の写真
           吉田理事による報告



報告者らによる意見交換会の写真
        報告者らによる意見交換会

会場からの質問の様子の写真
         会場からの質問の様子

会場の様子の写真
            会場の様子

事前配布チラシ

第2回いわて復興未来塾のチラシ画像

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