知事記者会見記録

(平成17年8月22日 10時32分〜10時52分)


広聴広報課

 ただいまから記者会見を行います。
 本日は知事からの発表事項はございませんので、幹事社さんの進行によりまして皆様方からのご質問にお答えする形で進めさせていただきます。
 それでは、幹事社さん、よろしくお願いいたします。

幹事社

 本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意がありませんので、各社から質問があればお願いいたします。

記 者

 昨日、宮城県の浅野知事が4期目不出馬を表明しましたけれども、これについて改めて所感を伺います。それから、その理由について、「権力に長くいると腐敗が起こるので3期12年というのは十分長い」というふうにおっしゃっているようですが、知事はこの考えについてどう思われるか。あと、再来年の改選期に向けましてどのような対応をとられるかということについてお願いしたいと思います。

知 事

 浅野知事さんの今回の決断は、大変熟慮された上での決断だろうと思います。私自身は4選に出る道もあるし、今回を一つの区切りにして退かれるという決断もあるだろうと思っていましたので、あまり意外感はないです。そういう中で3期で区切りをつけられたという判断をされたのだろうと思います。
 まだお若いですから、新しい分野で何か道を開いていかれるのだろうと思うのですけれども、お隣同士でもありますし、今までどおりのお付き合いが今後もあり得ると思いますし、いずれにしても今までのリーダーシップなり、それから道筋、業績に対しては敬意を表したいと思います。それから、今後、新しい分野での活躍に大いに期待をしたいというのが今の私の気持ちです。
 あと、今2つ質問がありましたが、知事の力というのもなかなか大きな権力を持っていますから、それについてある時点で区切りをつけるというのは当然一つの考え方だろうと思います。そこをどの時点で考えるかということについては、それぞれの皆さん方の判断があるのだと思いますけれども、一度知事になればどういう時期に区切りつけるかということは常に考えておかなければならないだろうと思います。
 それから、私はまだ2年ぐらい任期がありますので、それはそれでまたしかるべき時期に考えたいと思っていますけれども、今回のこととは別に考えなければいけないと思っています。

記 者

 今回の衆議院選挙で、知事はどのようなスタンスをおとりになるのか教えてください。昨日の報道ですと、長野県の田中知事が新党を結成したりとか、浅野さんとの連携については明言は避けていたみたいなのですが、そういう動きもある中でどのようなスタンスをおとりになるのか教えてください。

知 事

 新党を結成することはありません。まずそれを言っておきます。
 多分、県内でどなたかを応援するかどうかという話について、一番関心があると思うのですが、それはありません。
 それから、政権公約、マニフェストについては、各政党が発表していますが、実は私の手元にまだ正式なものが来ていません。新聞などで要約版を見ているぐらいなのですが、公示前の動きが大変にぎやかで、刺客という話が飛び交っていましたけれども、やはり落ち着いてマニフェストの中身をよく見る必要があると思います。次第にそうなってくるのではないでしょうか。私も政策をよく見たい。全国知事会としてももちろんその評価をすることになっています。全国知事会として評価するという意味は、判断材料を国民の皆さん方に全国知事会の立場でお出しをするという立場ですので、私自身もマニフェストをよく見て、それぞれの各党の政策の違いを見極める必要があるのではないかと思います。多分そうなってくるのではないでしょうか。昨日あたりで大体にぎやかな話は落ち着いて、投票日まではまだ大分先ですから、今度は政策をじっくりと比較しなければいけないという空気が国民の間に出てくるのではないかと思います。郵政の問題だけではなく大事な選択の機会だと思いますので、各党の政策、特に地方分権などにどのように取り組んでいこうとするのか、そのあたりをよく見たいと思います。

記 者

 今のお話に関連して、全国知事会でマニフェストを検証して出す時に、例えば、全国知事会としてこの政党をマニフェストの地方分権の点から支持するとか、そういう動きには特にはならないのでしょうか。

知 事

 今作業の段階ですが、今週末に全国知事会がそのために臨時で開かれますから、その中で各知事さん方のご意見がいろいろ出るのではないかと思います。ですから、これからの協議次第ではないでしょうか。

記 者

 2つお伺いします。
 1つが衆議院選に関連してなのですけれども、先ほど知事のお言葉からも出たのですが、自民党の刺客の問題です。いろいろな見方があると思いますが、対抗馬を出している現状についての感想を一つ聞かせてください。
 もう一つが三位一体の改革です。本年度第1期の山場を迎えるこの時期に解散が重なって、秋以降、決戦場と捉えていたのが、予算編成のベタ遅れと同時に時間切れというような口実を与えてしまうのではないかという懸念もあるかと思います。その辺について改めて全国知事会の特別委員長としての立場も踏まえてお話を聞かせてもらえないでしょうか。

知 事

 刺客については、党として同じ政治理念で集まっている人たちの集合体が党ということになるでしょうから、その中で大きな方向性が違う人たちに対して対抗馬を立てるというのはおかしな話ではないと思うのです。だから、その対抗馬を選ぶ基準とかがやはり問われるところでしょうけれども、これは国民が判断する話なので、名前だけで先行して選ぶか、それから、その人がどういう人なのか、国民が冷静に見ていくということだと思うので、言い方によりますけれども、理念が違う人を排除して、同じ理念の人を対抗馬として仕立てるということは、政党としておかしいやり方ではないと思います。ただその時に、候補者をどういう視点で選んでいるかということが、政党の度量の広さだとかということは問われるのでしょう。それから、政党の基準、考え方として、女性だったらいいのかとか、そういう話題で盛り上がればいいのかとかありますが、そのあたりの視点はまさに国民が投票で判断する話だというように思います。私はいずれにしてもそれはごく一部の現象だから、政党としてどういう主張をして今後政権運営をしていくのかを冷静に判断することが必要だと思います。その時の観点は単に郵政の問題だけではなくて、政権運営が可能かどうか、今回は特に政権交代が起こるかどうかの政権選択、それから政権運営はどこの党が担うか、誰が担うかといった点を問わなければならない選挙ではないかと私は思っています。
 2つ目、三位一体改革の話ですが、確かにスケジュールが大分変わってくると思います。スケジュールが変わってきて、一番気になるのは国も地方も大きな財政赤字を抱えていて、三位一体改革が大変重要な問題ですけれども、そのことを軽んずるような動きが出てくることが一番困るわけです。だからこそ全国知事会も努力しなくてはいけないと思いますが、三位一体改革だけでなくて、国と地方の役割を変えていったり、中央集権の構造を変えていくということについて、今回の選挙の争点になり、あるいは政党が重きを置くような動きをする必要があるということ、それから、霞が関との関係をどうするかという話でもあるので、ここを隠してしまって霞が関の皆さん方がまた省益を追求するような予算要求したりしないかというところをやはり厳しく見ておかなくてはいけないと私は思います。9月11日の選挙ということはもう決まってしまっているので、全体のスケジュールが後送りになるため、その中でごまかされないように、やはりしっかりと動きを見ておく必要があると考えています。どこが勝つにしても政権が政府として機能し始めるまでは時期がかかるでしょう。それから、郵政についてどう処理するのかについても、政権が替われば流れてしまうのかもしれませんけれども、今の小泉政権の場合には郵政関連法案の処理が優先されるでしょうから、他の問題は後送りされる可能性があるので、非常に短い期間の中で埋没しないような動きが大変大事だと思っています。スケジュールはそういうことでかなり固定化されると思いますので、いろいろな場合を想定しながら今から準備しておくことが大事ではないかと思います。

記 者

 先ほどの話にダブるところがあるのですけれども、26日の臨時全国知事会議でマニフェストを検証するということなのですけれども、具体的にどのようなことをやるのかということと、あと、マニフェストの検証のねらいが何かということ、もう一つ、三位一体改革とか分権について現時点での評価をどのように考えているか教えてください。

知 事

 8月26日は、まず全国知事会の政権公約評価特別委員会を開いて、その後、夕方から総会ということですが、実は同じ日の午後にマニフェストの検証大会を21世紀臨調で開催することにしています。全国知事会以外では経済同友会などいろいろな団体が参加して、それぞれの視点で政権与党と民主党の3党のマニフェストを評価することになっています。そこに臨んだ後こういうことを言いましたということを夕方の全体の全国知事会議で各知事さん方に報告して、各知事さん方のご意見を伺うという場になるのではないかと思います。午後の21世紀臨調の検証大会の場には全国知事会長も出席して、3党の政策責任者、あるいは党首と意見交換する場もあります。やはり全国知事会としても今回の選挙を重く捉えていますし、それから各政党が今まではそれぞれ総論としては地方分権や財政構造改革の話をしてきましたけれども、具体的に何をするのかということ、これからの4年間でどういうことをするのかというのが明確になっていないといけないと思うので、それをできるだけ明確化した上で国民の判断を仰げるように、そういう政党への働きかけの場としてうまく使っていきたいということです。ですから、全国知事会として、政権公約、マニフェストの評価をして、それを世の中にきちんと発表して、国民の皆さん方に投票に行っていただくということで、どの党がどれだけ熱心にこの問題に取り組むかということがわかるような、そういうものにしなければならないと私は思っています。政党との関係というのは、それぞれの知事によって、いろいろ微妙でしょうから、それぞれの知事からもいろいろ意見の発表があると思いますけれども、私はできるだけ政権公約の中に地方分権ということが確実に位置づけられて、今後の4年間の間にどういうことが政府によって行われるのか、前に進んでいくように政権公約の中に位置づけられて、確実に実行に結びつくよう政党に対して物を申すいい機会だと捉えています。
 それから、三位一体改革の今までの評価ですけれども、これはやはり不十分と言わざるを得ないと思います。先送りが非常に多くて、昨年の暮れも2兆4,000 億円まで税源移譲ということで、全体3兆円のうち2兆4,000 億円までしか決まっていないことと、そのうちの非常に大きな部分を占める8,500 億円分はまだ結論が出ていない義務教育費国庫負担金であるため、中途半端な形になっています。本当に地方の自由度の拡大に結びつくようなもので、目に見えるものがまだ出てきていないということですから、三位一体改革の評価としては非常に不十分だという評価をしています。

記 者

 ちょっと選挙から離れまして、先週、宮城県沖で地震がありましたけれども、今回の地震を受けての対応についての知事のお考えと、想定されていた宮城沖地震ではないということで調査会の方が見解を示しましたが、今後の宮城県沖地震への備えについて、改めてどのようなことをお感じになったかというのをお聞かせください。

知 事

 今回、昼間のため、地震が起こった後の現状把握がやりやすい時間だったので、特に自衛隊の皆さん方に大変非常に早い段階でご協力をいただき、状況把握をスピーディーに行っていただいたということで、大変感謝しています。
 それから、ポケベルの問題とか、湯田町の地震計の震度情報がうまく気象庁まで届かなかったというような問題がありましたけれども、それについては修正していかなければいけないと考えていますが、今お話にあったように想定されている、いわゆる今後99%で起こると言われている宮城県沖地震とは違うという判断でありますので、引き続き警戒とか、それに対しての地震対策をしっかりとやっていかなければならないという基本的な考え方です。やはりハード、ソフトの対応が大事だと常々言っていますけれども、津波対策などのハード面での対応も大事だと思いますが、特にソフト面での対応を重視していかなければならないと思っています。それから、公共的な施設、学校などを含めた耐震化はより急いでやらなければいけないので、今年度耐震化のための新たな予算を県予算の中で盛り込みましたけれども、引き続きそういった教育施設などを始めとした公的施設の耐震化にできるだけ努めていきたいと思います。
 日本海溝の法律による地域指定を今後近々に行う話になるのですが、想定されている宮城県沖地震とは異なるということですから、当然地域指定を確実に行って、国と各自治体を含めて対応策をしっかりとっていかなければならないので、改めて国の防災担当部局ともよく相談しながら、今後の宮城県沖地震の対応をとっていきたいと考えています。

広聴広報課

 他になければ、以上で記者会見を終わらせていただきます。  




次の定例記者会見は8月29日(月)の予定です。


  
                  (作成:広聴広報課)