知事記者会見記録

(平成17年4月18日 10時32分〜11時00分)


広聴広報課

 ただいまから記者会見を行います。
 本日は知事からの発表事項はございませんので、幹事社さんの進行によりまして皆様方からのご質問にお答えする形で進めさせていただきます。
 それでは、幹事社さん、よろしくお願いいたします。

幹事社

 本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意がありませんので、各社から質問があればお願いいたします。 

記 者

 中国の反日デモですけれども、東北地方の瀋陽の方で起こっていますが、今度、経済事務所を開設する大連から今日、市当局の副局長さんがいらっしゃるとか聞いているのですけれども、改めて安全の要請をなさる考えなどはありますでしょうか。

知 事

 先週、大連市の幹部の方にお話をしておりまして、向こうも万全の体制をとるという返事をいただいています。今日、来られることはちょっと聞いていませんでしたが、多分担当部局の方で言うと思います。後で、そのことは申し入れるように私の方からも話をしておきますので、向こうの方に一連の動きに対してのこちら側の懸念もしっかりと伝えておきたいと思います。
 それから、あと大連の経済事務所の開所のセレモニーですとか、それからチャーター便の運行などが予定されていますけれども、これについては今のところは淡々とというか、粛々と準備は進めるつもりにしています。こういう反日デモが、東北地域の瀋陽にも昨日起こったということがありますので、今後の動きについては十分注意していかなければならないと思っていますが、今のところは淡々と準備は進める。チャーター便も予定どおり飛ばすということにしておりまして、あと国の外交努力にかかる部分が大変大きいと思いますが、情勢の推移は逐一見て判断していきたいと思っています。

記 者

 昨日行われました秋田県知事選に関連してお伺いしたいのですが、昨日は投票率63%で現職の寺田知事が31万票余りを獲得されて3選されたわけですけれども、この結果につきまして、まず知事のご所感を伺いたいということと、あと3期目の寺田秋田県政に対して期待といいますか、要望といいますか、こんなことしてほしいというようなものがありましたら、それも併せてお伺いしたいということと、あと今後の岩手と秋田の関係ですね、これが今後どのようになっていくのか、どのようにしていきたいのかということで増田知事のお立場からお話を伺いたいです。

知 事

 昨日の秋田県知事選挙ですけれども、最終の投票率と得票数はまだ聞いていないのですが、テレビなどで大分早く当確が出ていましたので、ある程度事前の予想範囲の中でそのとおり当選されたと思っています。今後ですけれども、大変気心の知れた方ですし、それから今まで2期やってきて岩手県との連携ですとか、それから北東北三県との連携、それから北海道も入れた、そういう広域での連携事業に積極的に取り組んだ県政を推進してこられたので、特にこれからの行政の中で県境を越えてこのような広域連携の成果を出すということが大事なことだと思います。また、3期目の秋田県政を推進するに当たって、こうした隣県との関係をより深めるような県政を推進していただければと思いますし、積極的にこちらも向こうの方と県行政を推進するに当たって、相互の連携のメリットが出るようにこちらも体制を整えていきたいと思います。
 3期目で、今回は最後だということを事前にお話ししておられたので、秋田県政の3期目の仕上げに今後4年間取り組んでいかれるのだろうと思いますけれども、お隣の県として、秋田県政の進め方に当然注目して見ておりますし、お互いにいい成果が出せればという思いです。

記 者

 県の科学技術行政について2点ほどお伺いいたします。
 県が先端技術研究のフラッグシップとして捉えて肝いりで誘致をしてきました超電導工学研究所ですが、今年度いっぱいで撤退をするという形になりました。財政面も含めまして、数々の支援をしてきたと思うのですけれども、現実的には民間への技術移転というものは1件というふうにお聞きしております。そうした点を踏まえて、岩手県が進めてきた超電導研究の成果というものを改めて知事はどのようにお考えになっているのかというのが1点。
 それから、2点目は、この撤退に伴って今後の先端技術研究の方向性、いろいろ行政の中で成果を求めるという中では先端技術の研究というのは非常に環境的には難しくなってきているのかなという部分もおありかとは思いますけれども、今後どういうようなスタンスで展開をされていくおつもりなのかお聞かせいただければと思います。

知 事

 超電導技術というのは、今の科学分野の中では、お話があったように一番最先端をいっているものですから、そうたやすく成果が出てくるとは考えにくく、ある程度時間を経て成果を出していかなければならない分野だと思いますので、そういう中で超電導の研究体制のいろいろ事情が向こうの方にもおありのようですので、今回一応こちらでの研究の役割を終えたということで撤退をされるということです。東京の方に一本化されるということですけれども、ある程度向こうの事情は向こうの事情でやむを得ないことなのかなと思っていますが、県でこれまで工業技術センターのちょうど脇のところに施設をつくって研究者に来てもらって工業技術センターの技術者なり、それからそのほかのところも含めて様々な刺激を受けてきましたので、設置をして、それで共同研究してきたという事実だけでなくて、そうした研究を行ってきたという実績もある程度地元に残してくれたものと評価はしています。
 今後ですけれども、超電導工学研究所自体はそういう形で向こうの方に一本化されるようですけれども、人的なネットワークは残るわけですし、それからそこで今まで行われてきた研究の膨大なリポート等もありますから、それを受け継ぐところとしていえば、当然のことながら工業技術センターと、それから大学の方になると思うのですけれども、そういうところで向こうの人とネットワークを生かして関係する研究等が継続できればと思います。まだ今後の体制のところをどういうふうにしていくのか、あるいはどういう研究テーマをそういうところで今後やるのかということまでは聞いていませんけれども、今まであそこで研究してきた蓄積をできるだけ生かしていかなければならないのは当然のことだと思いますので、そういう工業技術センター等がその役割を今後担うことになるという考えでいます。
 地場の民間企業などへいい刺激になったと思っていますけれども、国全体でこういう超電導について取り組む中で、今まで築かれてきたネットワークとか、それから県の方も共同で研究してきたという実績を今後大いに生かせるような分野が何か、それを今後県として模索していくということになると思います。

記 者

 そうしますと、現在の県の先端科学技術研究センターには引き続き最先端技術の研究テーマを設けて、そういった形で入居してもらうことにしないとあそこ6割ぐらいが空き家みたいになると思うのですけれども。

知 事

 今、国の文部科学省の方と、それにふさわしいような国の資金等も導入できるかどうか話していますので、そういった工学研究所だけでなくてもっと国のそうした技術なり、それから文部科学省には科学的な研究をやっているところがあるのですけれども、そういうところの施設を持ってくるだとか、今はその後の活用についてはそうした資金なり、それから人的体制の導入などが可能かどうかを検討しているところです。

記 者

 県認定職業訓練法人の岩手県理容美容訓練協会の不正受給問題について何点かお伺いします。
 まずは、県の調査で先週発表になりましたけれども、現段階だけで830 万円の補助金の不正受給が判明しましたが、県は今後どのように対応されるのか、法人の認定取消し等の早急な対応などがあるのかどうか具体的にお願いします。

知 事

 まず、不正額の返還を求めるということが第一だと思います。不正額の返還を求めるということで、その後、どういう対応をするかは、今は確か11年度までに遡って調査していますので、その調査全体を終えた後、法人の方に対しての対応を検討するということになると思っています。当面は、まず明らかになった部分についての返還を求めていく、確実に返還させるということが一番早急に行わなければならないことかと思っています。 

記 者

 次なのですが、今回の問題で訓練協会が高校を卒業した資格のない新規学卒者への訓練を多額の授業料を取って行ってきたのが不正の根本原因と考えておりますが、この行為というのは、設置の趣旨とかなり異なるのですが、知事のご見解をお伺いしたいと思います。

知 事

 設置の趣旨ともし違っているのであれば問題が大きいと思うのですが、求職者も確か対象になるとは聞いていたのですけれども。だから、そこは求職者に対しての、要するに資格を持っている人の訓練だけではなくて、それ以前の求職者の段階でも施設の訓練の対象になるとは聞いていましたけれども、それ以上のことは担当課に聞いていただきたいと思います。

記 者

 細かいことかもしれませんが、求職者への訓練というのは一般の職業訓練法人なんかもやっていますけれども、理容師、美容師に対しては、確か平成10年だと思うのですが、理容師法、美容師法が改正されまして、養成学校を経た上で国家試験を受けると、簡単にいえばお医者さんとか、看護婦さんと同じ扱いなのです。看護婦さんとかお医者さんに訓練校がないように、本当は理容師、美容師に対しても訓練校というのは資格者への訓練の場だと思うのですが、そういうことを踏まえるとどうでしょうか、知事。

知 事

 制度的な問題はどうなのだろう。求職者に対しての訓練も一応可能だというふうに制度的になっているとは聞いていましたけれども。多分補助金は入っていないと思うのですけれども。制度設計の問題になっているのではないですか。そういう形で私は今の全体の制度ができ上がっているというふうには聞いていたのですが、違うのかな。 

記 者

 求職者というのは資格のある求職者だと思うのです、見解としては。

知 事

 私はそれ以上のことは今この場ではちょっとわからないです。

記 者

 わかりました。最後に、年度変わりの時の問題発覚だったのですけれども、4月からまた県の認定法人が県内の高校生を二十数人入学させて、また設置の趣旨と異なる訓練を実施しているのですけれども、訓練の中止の勧告なり、監督庁としての対応は何か考えていらっしゃいますか。

知 事

 対応は今後の調査全体を終えないと何とも言えないのではないですかね。入学させたことは多分法人サイドの話だから、県の方で入学者をとめることは多分できないのだとは思うのですけれども、今後の調査の進展いかんだと思います。だから、明らかに不正があって、書類をどういうふうに書いたのかいろいろあると思うのですが、おかしなことをやっての不正受給ですから、そこは厳しくその責任を問うていかなければいけないと思うのです。ですから、11年度まで遡って、それで全体を明らかにさせた上で県としてその当該法人に対して適切な措置をとるということです。適切な措置の中でどこまで県として強い対応がとれるのかよく見て、それでとっていくことになるのだと思います。
 それから、県がやっているものとして恐らく補助金の要綱とかに従って制度の枠組みに沿って対応しているのだと思うのですけれども、制度の根本的な問題等があればよく考えてみなければいけないと思います。何かうちの県だけが運用がおかしいのであれば問題ですが、全体的にそういう法人がそういう訓練を行うことが制度として認められているのであれば、これはむしろ逆に国の方の問題になるかもしれませんし、そこはよく全体を見てみないといけないと思います。

記 者

 先ほどの訓練法人のことについて関連なのですけれども、県の定例検査では、補助金の使い道については一応問題がないというふうな検査がされてきたと思うのですが、800 万円余りというのはなかなか高額な額だと思うのですけれども、この辺の検査に関して県として何か枠組みであるとか、やり方に何か変更するべきことはありますか。

知 事

 不正を起こしたやり方とこちらの検査と突き合わせてみて、よく検査のやり方を考えなくてはいけないのではないでしょうか。お金の流れの検査ですから、それに沿った形でやるのだと思うのですけれども、ああいうやり方というのは常にそうです。性悪説に立つのか、性善説に立つのかとかいろいろあるのですけれども、こういう事件が起こっていますから、不正受給のような事件が起こらないような検査方法を考えるというのは当然次のこちらのとるべき対応だと思うのです。細かな検査をどういう形でやっているか、そこまで私はわかりません。県の担当部局で全体像を把握した後、次への対応としてそこを考えてもらわなければいけないなと思っています。

記 者

 それと他の訓練法人の関係もあると思うのですが、この職業訓練法人の関係については大体いつ頃を目途にどのようなスケジュールでやっていかれるのかということ。

知 事

 スケジュールはできるだけ早い方がいいと思っているのですが、大分前まで遡っているので、ちょっと私も早くというふうに思っていますけれども、相手の対応もあるので、それで決まってくると思うのです。いつ頃までに目途がつけられそうなのか、後で担当課に言っておきますからそちらから聞いておいていただけますか。後で担当課の方から明らかにさせます。

記 者

 先ほどの秋田県知事のことで一つ関連なのですけれども、寺田知事は今回が最後と内外にも示して取り組むということをおっしゃっていますけれども、同じ3期目の増田知事は3期ないし4期ということで、知事の場合はマニフェストで3期目はこれをやりますということを掲げて県政執行をやっていらっしゃるということがあるわけですが、寺田知事の最後だというふうに、内にも外にも示して取り組むという姿勢についてどのように見ていらっしゃいますか。

知 事

 就任される時に条例をつくって、3期に制限しようということを寺田知事さんは言われたわけですよね。公選法に抵触するということで条例はできませんでしたけれども、以前から寺田さんの持論なので、それはそれで一つの考え方だと思っています。
 それから、あと私自身は3期か4期かそれぞれ本人、それから有権者との間で本人がどうするかの決断が一番重要だと思いますが、そこで決めていけばいいのではないかということです。これは従来申し上げているとおりで、そういう形で私自身も考えていきたいと思います。ですから、仮に4期目に出るとすると、また新たなマニフェストをつくって4期目に何をするかということを明確にした上で県民の皆さんの審判を仰ぐということになると思うのですが、どういうふうに対応するかは任期最後の方になってからきちんと決めたいと考えています。

記 者

 ちょっと時間が経った話で恐縮なのですけれども、議会の話で、昨年12月、今年の2月議会と議員発議の条例が何件か立て続けに出ました。全国的にあちこちで始まっているようなのですけれども、いわゆる改革派知事というような高知や宮城で比較的盛んに議会がそういう発言をされているようなのですけれども、はたから見ると知事への対抗というか、議会の方も発言力を出そうという動きのように感じられるのですけれども、その辺の知事の見方と、知事が思い描く地方自治の姿の中でそういう議会の発議はどういう意味づけになるのかなと、その2点をちょっとお聞かせください。

知 事

 私が3期目になった時に、申し上げたのは議会との緊張関係が高まらないと地方自治というのは余りよくならないのではないかということです。地方自治体は議院内閣制と違って二元代表制をとっていて、知事と議員がそれぞれ住民から直接選ばれる二元代表制なのです。その二元代表制を成り立たせるためには知事、あるいは市町村の場合には市町村長もですが、首長が十分な能力を持っていなければいけないのと、それから議会も議会でその能力が問われるということだと思いますので、議員発議の条例など、そういう政策提案も含んでの話なので、そうした議員提案の条例が本議会で増えているというのは、私なども本来の地方自治の在り方に沿った形で動いているなと見ています。今後そういう二元代表制をより充実させていくというためにも議員発議の政策提案をしていくという努力が議会サイドには求められます。執行部だけの独占的なことではありませんので、そういうことが求められるのと、こちらも議会のもう一つの重要な役割であるチェック機能の発揮に十分協力していく。協力していくという意味はなれ合いという意味ではなくて、真摯にそれにこたえていくということで、より緊張感を高めるということがそれぞれの本来の役割を発揮させることにつながっていくのではないかなと思います。3期目、是非そういう形にしていきたいと思っていましたけれども、これは議会サイドが自主的に行っていることですが、ちょうど2年経ちましたけれども、そういう形に近づいてきたのではないかなと思っています。
 4月に入ってからだったと思うのですが、国の地方制度調査会だったかで地方自治法の問題で今申し上げましたように、国の場合には議院内閣制ということで議員から政府の執行部を選ぶという形になっているのですが、地方自治体にもそういう議院内閣制を取り入れることの是非について議論があって、まだ地方議会においてはそこまで成熟していないので、議院内閣制は時期尚早だと議論されていました。また、今の二元代表制の方がいいのだという話も出ていましたが、ただ将来そうやって議会が執行部に対しての政策提案のようなものをいろいろと出していくと、ドイツ型は地方議会も全部議院内閣制になっており、いずれはドイツ型のように議院内閣制を日本の地方政府の場合も取り入れたらどうかという話につながってくるかもしれないですね。いずれにしても地方自治の本来の二元代表制でそれぞれが役割を果たしていくという形に向かっての流れだと理解しています。

広聴広報課

 他になければ、以上で記者会見を終わらせていただきます。  




次の定例記者会見は4月28日(木)の予定です。


  
                  (作成:広聴広報課)